匂辛夷(ニオイコブシ・タムシバ)
一目瞭然のタムシバ
こちらはコブシっぽいが?
何の脈絡の無いが宝塚駅での阪急電車
今年はタムシバがたくさん花を咲かせている。家の窓から周りの山を見渡せば白くなっている塊が散見される。遠望すれば綿菓子のように見えるので直ぐに判断できる。子ども見守り隊の方に紹介してあげるのだが、何でタムシバだと判るのですか?と聞かれて、返答に窮する有様である。
タムシバは山の斜面や尾根筋に自生するが、同じ仲間のコブシは山麓や沢筋に自生することで判断が出来る。どちらも日本原産種だが、棲み分けをしているようで、コブシは関東以北に自生する事で大まかな判断基準としている。関西の山で見かけるのはタムシバと思って間違いないだろう。その証がコブシを市花・町花や、市木・町木にしているのは関東以北で、辛うじて豪雪地帯にもなっている滋賀県木之本町が町花と定め、関西地方で唯一の自生地だと判断できる。
花弁は6枚で3枚の小さな萼片で支えられているように見える。葉を噛むと味があることから噛む柴と言われ、それが転訛してタムシバになったらしい。コブシとの違いは花の一部に葉っぱが付いていないことで見分ける。どちらも蕾は蓄膿症や頭痛薬として漢方に利用されている。
「山腹に 匂い辛夷の 綿菓子が」