傘を広げてムカゴを集める

　　　　　　　　　　　　　　ツキイガミと言うらしい

　小さな敷地に建てた家だから平屋の和風建築という贅沢な注文は出来なかった。でも基本的には自分で概略図面を描き、それに沿った建築図面で建築して頂いた。1階は柱を使わず間仕切りもないオープンスペースを考えていたが、流石に防災上の観点から却下されてしまい、室内に柱のあるレイアウトを余儀なくされた。そのお陰で阪神淡路大震災を乗り越えて、終の住まいとして残ってくれる筈である。
　和風建築でないから門被りの松は似合わない。ワイルド派のロクはヤマノイモを植えて、それを松の代りとした。玄関門扉の両側に竹の支柱を立て、ヤマノイモのツルを這わせてアーチ型になるように仕立てている。自然薯を掘り出すことは出来ないが、毎年たくさんのムカゴが採れる。ビニール傘を広げてツルを引き寄せながら採取する。とても食べきれないのでお裾分けをするのも例年のことである。今年は雨が少なかったので出来はいまいちだが、ムカゴ飯を作るに不足はない収量である。
　ムカゴの植物生態についてはオニユリのところで触れたので、興味ある方は葛城高原ロッジ辺りの記事を振り返って頂くと、詳しく紹介しておいた。
　そろそろ休肝モードに入らなければならないので、飲酒バージョン最後の晩餐として鮮魚類を求めに走った。ホタテ貝の仲間だろう綺麗な二枚貝を見付けたので先ずゲット。小振りの金目鯛も目に止まったので、煮付け用として購入する。鮮魚類を購入すると台所に立たなければならないので、ゆっくり相撲観戦も出来ない。相撲も野球も目が離せない。

「山の芋　門扉飾りの　役目終え」