ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

過去へのご招待22

[2301] 椿油搾り [PC]  2016/02/15 07:02:14    [削除]


   ひとくらクラブ恒例で人気イベントの椿油搾りには沢山の参加者が集まりました。講師のレクチャーを受け、椿の実を砕くところから皆さん体験します。油分たっぷりの実と殻を選り分け、ミキサーで細かく砕いたものを検量して特殊な袋に詰め、それを蒸し上げます。蒸し上がった椿を容器に詰め、手作りの圧搾機で搾ります。大まか25%の油がとれます。子どもたちも難しい話は別にして、体験したことは記憶にしっかリと残ることでしょう。
 女性スタッフの方々が毎度お昼に合わせて味噌汁を作ってくれますが、昨日は珍しい朴葉味噌まで用意して頂きました。外では男性スタッフが焼き芋を焼いています。ほっこりするイベントでした。


「椿の実 絞って想う 故郷を」


[2303] 朴葉焼き [PC]  2016/02/16 07:23:12    [削除]


   一昨日提供された朴葉味噌焼きです。当日はおにぎりを持って行きましたが、熱いご飯で戴くか、日本酒でもあれば最高だったのですが。昔、信州かぶれしていた頃、中仙道辺りの旅からお土産に買って帰ったのを思い出します。方形に象った素焼きのコンロに、和紙を貼り付けだけの素朴さが気に入って購入しました。1~2度家で使ったのを思い出しますが、何処へ消えてしまったのか?多分熱で劣化して壊れてしまったのでしょう。
 朴葉味噌は飛騨高山の郷土料理です。同じ様に朴葉で包んだ朴葉寿司も岐阜県や長野木曽の郷土料理です。ホオノキ・カシワ・サンキライ・アカメガシワなど殺菌作用のある大きな葉っぱを、飯盛り様に使っていた古人の生活が偲ばれます。


「熱燗が 過る朴葉の 昼餉かな」


[2304] 同志社 [PC]  2016/02/17 08:24:17    [削除]


   月1回のじねんクラブ例会で今出川にある同志社のキャンパスツアーに行ってきました。京都の地下鉄「今出川駅」を降りるとそこが学舎につながっているのです。午後から学生ボランティアの案内を頼んであるので、それまでの時間を相国寺の観光や、学食での安い食事体験で俄か学生になって来ました。学生たちは長い休みに入っているので、静かな雰囲気の中、シニアたちはロビーで折り紙教室などを楽しんできました。
 同志社はテレビドラマ「八重の桜」で一躍有名になった新島襄創設の英学校から、140年の歴史を誇る名門大学です。今出川学舎は文系で理系は京田辺市に移設されました。学生の勉学に必要なIT機器など自由に使える恵まれた環境にただただ驚くばかりです。その分学費も高くなって親は大変だろうなぁ~、と子育ての終わったシニアの心配です。


「囀りの 梢見降ろす チャペル在り」


[2305] 相国寺 [PC]  2016/02/18 07:46:22    [削除]


   京都五山の第二位と言われている相国寺に寄り道して来た。元々歴史音痴のロクは、仏教寺院の姿かたちに興味を注がれるだけで、誰が創建したかなど歴史的背景などトンと知らない。何時も帰ってからネットで調べるパターンになっている。今回は妻から実家が臨済宗(禅宗)でその本山が相国寺と聞かされていた。そして昔、親たちと一緒に訪れた事があったらしい。鳴き龍の話も聞いたが覚えていない有様だ。因みに京都臨済宗の五山とは天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺と別格の南禅寺らしい。
 一度来た事があるという事だけで、800円の拝観料を惜しんで境内を散策するに留めた。リアカーに夏ミカンがどっさりと積まれていて、お持ち帰り下さいとある。後先のことを考えずにリュックに入るだけの夏ミカンを、僅かな志納金だけで戴いて帰った。ロクは凡人で小市民だなとつくづく思う。


「名刹も 夏蜜柑には 甲脱ぎ」 


 [2306] 木喰仏 [PC]  2016/02/19 06:58:53    [削除]


   3木と言う妻のグループが猪名川町の木喰仏を訪ねるというので、一緒に参加させてもらいました。江戸時代の真言宗戒律の木食修行を成し遂げた高僧木喰明満上人が、全国を旅し、その間に千躯の仏像を彫ったと言い伝えられています。彼の晩年90歳の春に猪名川町を訪れ、三カ月の滞在の間に33躯の仏像を造られたらしいです。猪名川町には今でも26躯の木喰仏が現存しています。
 その内の16躯の木喰仏を2個所の寺に訪ねました。写真は天乳寺の3躯で住職の説明によると、真ん中が明満仙人自刻蔵で、両端が一本の木を半分に割り彫られた菩薩像で、背中合わせにすると木目がつながります。裏には日付や自分のサイン代わりの花押や年齢、協同制作者の大工の名前まで書かれています。


「春の寺 微笑み仏 猪名川に」 


[2308] 糸寒天 [PC]  2016/02/21 07:13:00    [削除]


   昔は能勢でも寒天作りが盛んでした。聞くところによると能勢の最北部天王と言う寒冷地では、過っては何軒も寒天を作っていたようです。温暖化と機械化が進み、手作り寒天は廃れてしまいました。今では猪名川町阿古谷の井谷寒天製作所だけが手作り寒天の伝統を受け継いでいます。同じ様に三白と言われていた高野豆腐作りも廃れてしまいました。
 写真は阿古谷の糸寒天を乾燥させている工程風景です。道の駅「いながわ」で手に入りますが、かなりの高級品です。お米を炊く時に少し入れたり、サラダにしたりされるようです。能勢ではその加工品としての丁稚羊羹が往時を偲ばせています。


「山間に 寒天干しの 眩しくて」


[2309] 曙馬酔木 [PC]  2016/02/22 07:41:33    [削除]


   日当たりのよい場所ではアセビが沢山の蕾を付け、間もなく満開と言う状態です。アセビは日本原産で山に自生しています。写真はアケボノアセビで植栽されているものです。万葉集ではアシミと詠われ、古今集ではアセボとなっていると知りました。先日“アセビ半分”と僕の持ちネタを紹介してもらいましたが、遊びの意味が含まれているのは知りませんでした。多分古今集のアセボから来ているのでしょうか。
 植栽されているものは園芸種だと思っていましたが、変異種を観賞用として育てたものと思います。交配させて品種を作っているという話はあまり聞きません。盆梅と同じように鉢植えで盆栽仕立てにしているものを鑑賞したことがあります。何れにしても春を感じさせてくれる花です。


「紅を注す 馬酔木シャワーに むせ返り」


[2310] 蕗の薹 [PC]  2016/02/23 08:12:54    [削除]


   この時季散歩しているとフキノトウの萌黄色が目につくのだが、今年はまだ見つからない。顔馴染みの人に会ったのでそれとなく聞いてみると、もう出ているよとのこと。他の農家の人は少量だが今日道の駅に出荷したと教えてくれた。確かに目を凝らすと恥ずかしげに顔を出し始めている。顔馴染みの彼はわざわざハサミとビニール袋まで持って来てくれて、出始めたばかりの蕗の薹を幾つか摘んでくれた。夕餉にほろ苦い蕗の薹の天ぷらを頂いたのは言うまでもない。春は苦味からやってくる。
 フキは冬に黄色の花を咲かすことから冬黄(ふゆき)と呼ばれ、それが転化してフキになったらしい。葉と花が別々の茎に出てくるのが変わっている。花の付く茎をフキノトウと呼ぶ。雌雄異株で雄花は薄黄色で雌花は白色だが、まだ開いていないので区別がつかない。冬黄と言うから雄花が先に咲き出すのだろうか?


「山里に 居を構えて 蕗の薹」


[2312] 牡丹鍋 [PC]  2016/02/24 13:20:44    [削除]


   毎月飲み会をしている仲間に、奥猪名の牡丹鍋の話を得意気にしていたところ、是非行ってみたいと乗り気になられたので、急遽予約して行って来た。客は我々6人だけと言う貸切状態。元々は研修施設だったものを一般にも開放したところなので部屋がだだっ広い。16人部屋に6人が大の字になって宿泊して来た。サービスこそ期待出来ないが、酒類などの持ち込み歓迎なので、驚くほど安く牡丹鍋宴会を楽しめた。
 宴会だけではつまらないので、道中の観光も織り交ぜ、三田のめんたいパークや猪名川町の静思館、多田銀銅山にも寄り道してきた。皆さん初めてという事でちょっとしたミニ旅行気分を味わって貰えた。


「寒暖が 行きつ戻りつ 牡丹鍋」


[2313] 福寿草 [PC]  2016/02/25 07:04:22    [削除]


   旧暦の正月ごろに咲く花と云う事でフクジュソウと言う目出たい名前を頂いています。花色が小判の様に光り輝き、花期が長いので長寿に準えて福寿草になりました。かなり昔から鉢植えにして親しまれてきたので古典園芸植物のさきがけです。フクジュソウはキンポウゲ科の有毒植物です。利尿・強心の薬効がありますが、劇薬成分を含んでいますので民間では利用できない危険な薬草です。
 トンボのメガネで皆さんを自生地に案内したいので、咲き具合を確認に行って来ました。随分と数を減らしています。鉢植え欲しいなら花屋さんで購入してもらいたいものです。盗掘して持って帰っても育ってくれないはずです。ロープを張って監視しなければならないなんて寂しいですから。


「田んぼ脇 押しくら饅頭 福寿草」


[2314] 古墳群 [PC]  2016/02/26 06:57:40    [削除]


   予定もなく買い物ついでの散歩に付き合いました。我が家の近くの裏山は城址になっており、その麓には御門第(みかどやしき)と言って応仁の乱の際に公家たちが移り住んでいた屋敷跡まで在ります。今でもその土地に家を建てたり、触るとたたりがあると言い伝えられています。家から数分のスギ林に鳥居が建っているので、何だろうと前から気になっていました。
 鳥居をくぐり急な坂を登って行くと「大歳神」と書かれた石碑が鎮座しています。円墳らしき所に横穴式の石室の跡があります。資料によると二基の古墳があったようで、一基は倒壊して形を留めていません。能勢町には143もの古墳が確認されています。歴史音痴のロクですが百年単位の世紀で括れる古墳なら齧ってもいいかなと思っています。


「神々の おわす山里 春の雪」


[2315] 鴛鴦 [PC]  2016/02/27 07:35:04    [削除]


   大阪の近郊でオシドリ観察が出来るとの情報を得たので、千里中央公園に下見がてらに訪ねて来た。観察は午後からの方が良いとのことなので、昼食を済ませてから観察場所に着くと、先着のウオッチャーがカメラを据えて待機中。様子をうかがうと、数羽のオシドリがいる、とのことだが全然姿が見えない。池の反対側に回ってみると、樹の下にオシドリが確認出来た。持って行ったドングリを蒔いていると、驚いた事にカルガモがやって来て食べ始める。暫くするとオシドリも姿を見せてくれるようになった。
 地元の人が沢山のドングリを持って来て蒔き始めると、何処に潜んでいたのかオシドリが群れで集まって来る。この池には50羽ほどが10月頃から4月頃まで居るとのこと。池の周りにドングリの木が植わっているので、それを充てに集まって来るようだ。オシドリがドングリを啄むために池に潜るという光景にも出くわせた。


「銀杏羽を 畳んで潜る 鴛鴦の」


[2316] 黄梅擬 [PC]  2016/02/28 06:59:17    [削除]


   写真を撮っている時にオウバイと教えて貰ったが、枝が枝垂れているのでオウバイモドキかもしれない。別名で雲南黄梅と言われている。勿論教えて貰った黄梅かもしれない。オウバイは中国原産で江戸時代初期に渡来してきた。梅と同じ頃に黄色の梅に似た花を付けるのでそのまま黄梅と呼ばれ親しまれている。中国では旧暦の正月頃に咲くので迎春花と呼ばれ目出たい花になっている。
 モクセイ科の低木でジャスミンの仲間らしいが香りは無い。鉢植えなどで育てられているが、垂れ下がった葉っぱからも根付くらしく、繁殖力旺盛で籠抜けしたものが野生化している。ツルニチニチソウの様に処構わず繁茂する事もないだろう。


「黄梅も 黄砂の時季に 黄色増し」


[2317] 万作 [PC]  2016/02/29 07:35:52    [削除]


   春の使者マンサクが咲き始めました。“先んず咲く”から転訛してマンサクになったという由来は有名ですが、古名のシイナと言う名前の忌詞(いみことば)を嫌って万作になってという説もあります。シイナとは殻ばかりで実の無い籾とか、ひなびた果実の事を指す言葉らしいです。マンサクは日本特産種でマルバ(マンサク)・アカバナ(以下略)・トキワ・ベニバナトキワなどが自生しています。中国原産のシナマンサクと言うのもありますが、こちらは品種改良されて園芸種として出回っています。
 細長い4枚の花弁が捩れた何とも変わった形の花ですが、マンサクは3つの花が合着しているように見えます。種類によっては2つが背中合わせになっていたりして、観察すると楽しい仲間たちです。材に粘りがあるので、枝を潰して麻ひも代わりに使う「ねそ」と言う利用法があり、合掌造りの重要な建材になっているとのことです。昔の人々の知恵に感心させられます。


「万作の 咲いて会話も 弾みけり」


 [2318] 春雪 [PC]  2016/03/01 07:18:08    [削除]


   折角春が来た喜びを昨日はアップしたのに今朝は真っ白です。昨夜から寒気団が居座っているのでしょう。基本的には暖冬でしたが、寒暖の差が大きくそれに着いて行くのが大変です。植物の開花も概ね1ヶ月ほど早い様で観察予定を狂わせています。今月半ばに椿の観察を予定していますが、案内を頼んでいる方からは1~2月早く咲き出しているとの連絡を頂きました。その点サクラは開花時期に多少のズレがありますが、寒さをしっかり感知してから開花するので、今日の寒さなどは目覚めに良い刺激を与えていることでしょう。冬眠打破と言います。
 3月が雪で開けてしまいました。一昨日は着ていたコートを脱ぐ位の陽気だったのに今朝の寒さ。明後日辺りからは5月の陽気になるようです。今年の夏が猛暑との予報も出ています。温暖化で極端な気象現象が地球を襲っています。くわばらくわばら。また雪が深々と降り出しました。


「お雛様 白粉塗って 紅を待ち」


[2320] 接骨木 [PC]  2016/03/02 07:12:06    [削除]


   3月の声を聞くといち早くニワトコの花穂が出て来ました。枝に対生に付くブロッコリーの様な蕾が特徴です。漢字表記でも判るように骨折した時に患部に塗ったり、患部を保護する当て木に使われていました。全草が打ち身や打撲、リューマチなどに効く薬草です。神経痛などを和らげる効果があるので煮出した汁をお風呂に入れると良いらしいです。変わったところでは小鳥の止まり木にニワトコの枝を使うと病気をしないようです。
 ロクはもっぱら山菜として利用しています。早春の山で見付けた時には天ぷら用に少し摘んで帰ります。赤く熟れた実の果実酒も酸味のある美味しいものらしいですが、まだ試したことがありません。何時も作る楽しみだけで何年も昔の果実酒が地下収納庫に眠っています。


「接骨木の 二つ並んで 咲き比べ」


[2322] 白木蓮 [PC]  2016/03/03 06:58:53    [削除]


   モクレン属の花はこの欄で一番アップが多いはずです。昨年も何度か登場させました。花が大きくて目立つのでつい写真に収めています。紫色のモクレンより、ハクモクレンの方が早春の青空に映えます。冬の間は殻に閉じこもっていたのが、陽射しが長くなってくるとコートを脱ぎ棄て、真っ白な花が顔を覗かせる様子が“春が来たよ”と告げているようでロクを嬉しくさせます。
 ハクモクレンは中国東部原産ですが、渡来時期は判らないようです。1660年代には記述があるのでそれ以前に入って来たのでしょう。中国では花と蕾は薬用にされ、花弁は食用にされているようです。種子からは油を採るとのことです。仲間のコブシ・タムシバ・ホウノキ・オオヤマレンゲなども良い香りがするので、モクレン属にはたっぷりの精油成分が含まれています。


「颯爽と 飛び出す如き 白蓮の」


[2324] コピー [PC]  2016/03/04 07:11:02    [削除]


   以前、奈良町の「からくり玩具館」に行った時に、江戸時代から明治頃まで楽しまれていた『目付絵』に感心して、アイデアを戴いて植物バージョンで作ってみました。その時友達からこんなのもあるよと、動物イラストで作った『不思議カード』と言うのを見せて貰いました。これを観察会で利用出来ないものだろうかと考えて、水鳥観察用のものを作りました。皆さんからの反応は好評で、気をよくして今度は椿バージョンです。これらのアイデアは全て借りものです。写真と使い方だけがオリジナルなのです。作者が判れば紹介したいのですが……。
 今日、トンボのメガネでは福寿草観察会もあるので、皆さんに開花の様子を伝えたくて歩いて来ました。我が能勢ではまだ春らしいモチーフが見つかりません。苦肉の策として昨日頑張って作った、次回観察用の『お好きな椿』を紹介しました。


「盗っ人も アイデアだけでは 咎ならず」(川柳)


[2325] 雛飾り [PC]  2016/03/05 06:50:57    [削除]


   今年も花折街道の雛飾りを観に行って来ました。竹雛の趣向が毎年変わり楽しませてもらいますが、今年は土雛が無かったのでがっかりです。自治会館に展示されている歴史あるお雛さんも、ヨガ教室とかで観ることが出来ません。町興しで始められたイベントですが、せっかく楽しみで遠くからも参加してもらったのに、教室が終わってから見て下さいというのはあまりにも失礼だと思うのですが。主催者である観光協会などと、地域住民の感覚のずれを感じました。
 途中でお寺に寄りましたが、そこではお茶の接待があり、霰も袋に入れて提供されています。訪いを乞いましたが、無住寺なのか応答がありません。粋な計らいに心ばかりの志納をして立ち去りました。


「雛暖簾 潜り古刹に 憩い在り」


[2326] 観劇 [PC]  2016/03/06 07:49:33    [削除]


   午前中は男の料理教室で鹿肉が手に入ったので、塩麹を浸みこませた鹿肉のハンバーグと竜田揚げを先生が考えてくれた。能勢ならばこそのジビエ料理だ。サークル会員の農家の方が、採れたて野菜を提供してくれるので、新鮮野菜たっぷりのヘルシーメニューが食卓に並ぶ。
 大阪のてっぺん能勢から東大阪の若江岩田まで観劇に行くので、後片付けもそこそこにバスに乗り向かう。4時からの開演には余裕を持って到着できたが、帰りの時間が気になる。劇団「息吹」の団員から毎回案内が届く。今回の公演は井上ひさし作の「闇に咲く花」-愛敬稲荷神社物語ーメッセージは“父さん、ついこのあいだおこったことを忘れちゃだめだ、わすれたふりをしちゃなおいけない”戦争への道を突き進む暴走政治への警鐘と思った。帰宅は9時前になり、能勢は遠い、まさに大阪のてっぺんだ。


「啓蟄と 聞いてバス待ち 苦にならず」


 [2328] 紫鷺苔 [PC]  2016/03/07 07:18:41    [削除]


   普通4月頃から咲き出すムラサキサギゴケが開花しているのに出合いました。やはり今年は総じて花の開花が早いようです。花姿から鷺の舞いを連想して名付けられました。後ろに苔とついているのは、茎が地面を這って拡がっている様子からですが、一般的に言われているコケ植物ではありません。
 良く似た仲間にトキワハゼと言うのがあります。何時も観察会で、どちらだろうと迷うほど似ています。大まかに言って匍匐しているのがムラサキサギゴケで、茎が立ち上がっているのがトキワハゼです。花の色と大きさもムラサキサギゴケの方が勝っています。花期の長さは常盤と言うぐらいですからトキワハゼが秋頃まで開花しています。


「田んぼ道 色を注したる 春の草」


[2329] 関西蒲公英 [PC]  2016/03/08 07:03:08    [削除]


   タンポポと言うのは日本に20種ほどするキク科タンポポ属の総称です。世界には400種ほどあります。属の特徴はロゼット状の根生葉から花茎を出し、先頭に1つの頭花を付けることです。花茎は分枝もしないし、途中に葉も付けません。タンポポによく似た花にブタナがあります。しかしこちらは花茎が分枝して頭花を複数個付けるので、タンポポ属ではないことが判ります。
 月並みな花ですが、やはり春を一番感じさせてくれる花です。別名で田菜(タナ)と言われるくらい生活域に自生しています。最近はセイヨウタンポポに押され気味ですが、滋養強壮・健胃・がん一般などの薬効が薬理実験で確認されているので、春の味として食卓に乗せたい野草です。自分で作ったことがまだ無いのですが、根っこのタンポポ珈琲も試してみたいものです。


「童顔 コーラス帰り 鼓草」


 [2330] 虚空蔵山 [PC]  2016/03/09 08:02:52    [削除]


   帰ってからネットでコースを調べてみたが見つからないマニアックなルートで虚空蔵山に行って来た。幾つもの山を越えながらの縦走コースで、JR篠山線の草野駅スタート~遠回りして山上山390m~大谷山417m~八王子山496m~虚空蔵山597mから藍本駅に戻るというハードなコースだった。頂上でお昼の予定だったがアップダウンの多いコースで、結局頂上には1時半前になってしまった。下山は一度通った事のある簡単コースで駅まで2時間もかからなかった。
 最近山行回数が減っているので、筋力の低下か足の重かったこと。山行前のアルコールは控えているので、息こそ上がらなかったが、同じように足も上がらなかった。川西池田駅で降りた後の階段の厳しかったこと。打ち上げの人参に釣られて改札口に辿り着いた始末。(*^_^*)


「杉花粉 くしゅん一つ こだまして」


 [2331] 深山樒 [PC]  2016/03/10 07:34:17    [削除]


   ミカン科ミヤマシキミの雄花の蕾かなと同定しました。まだ蕾なので雌花の子房があるかまで確認出来ないのですが、円錐花序の花の多さから雄花にしました。よく似た仲間にツルシキミがありますが、あまりにも似ているので区別がつきません。ミヤマシキミは福島県以西の日本原産種です。葉にアルカイドを含む有毒植物ですが、頭痛やめまいなどの民間薬として使われて来たようです。煎じ液を虫下しに使ったと紹介されています。
 ハイキングでよく見かける植物なので、何気なしにミヤマシキミと言っていますが、同じようなところに生える、ジンチョウゲ科のコショウノキもあるのでうっかりした事は言えません。ただコショウノキは花の数が少ないのと、花期や実のなる時期が速いので区別しています。


「何も無き 山に香りの 弥生来て」


 [2332] 食事時間 [PC]  2016/03/11 06:54:10    [削除]


   窓から覗いていると鹿の一家が山から下りて来て、萌えだした若草を食べに来ています。14~5頭もいるでしょうか。見ている分には愛おしいのですが、地元の農家の方には農作物を荒らす憎たらしい害獣です。鉄砲打ちが少なくなり駆除はもっぱら檻や罠に頼っているばかりです。行政も考えているようですが、これといった解決策を見出せない状態です。ロクは鹿牧場を機会ある毎に提案していますが、聞き入れて貰っていません。と言うより肝心な人に届いていないといった方が正しいでしょう。
 二月堂のお水取りが始まっていますが、松明に使う真竹がピンチを迎えていると報道されていました。こちらは猪がタケノコを食べ尽くしてしまうので、松明用に使う真っ直ぐで太さも揃ったものが調達しにくくなっているようです。奈良の鹿も増え過ぎているので捕獲できる地域を拡げたとの報道もありました。シカ害・イノシシ害困ったものです。今朝も芽吹きを食んでいます。


「朝一に 眺める癖の 春の鹿」


 [2333] 玉の浦 [PC]  2016/03/12 05:43:07    [削除]


   何とも云えない綺麗な椿「玉の浦」の子孫です。長崎県五島市の旧町名「玉の浦」から付けられた命名です。炭焼きを生業としていた故有川作五郎さんが昭和22年に、旧「玉の浦町」の山で偶然見付けました。それを町長であった故藤田友一氏が椿の品評会で発表して見る間に愛好家の間に広まりました。受難を受けたのは発見された母木です。枝や根を持ち帰られ枯死してしまったようです。いま世界中に広まっているのは玉の浦の子孫で、名前に「玉の糸」などと玉やタマが冠されています。
 能勢で歩きまわってもあまり春を感じられないので、都会の植物園に足を運びました。長居公園にある植物園です。今朝は椿の紹介ですが、春を先取りしている花々を、機会があれば古くならない程度で紹介したいものです。


「水甕に 浮かべたき彩 落椿」


[2334] お水取り [PC]  2016/03/13 07:41:44    [削除]


   山友会の例会は足腰の状態が悪いという方が増えて来たので、今回はお水取りクライマックスの奈良公園にしました。鹿寄せも13日が最終回と言う事で、せっかくの機会だからと皆さんを案内しました。今回の奈良はトンボのメガネで2月に訪れたコースのトレースなので効率よく皆さんを案内出来ました。前回は移動にバスを使いましたが、今回は山友会と言う名前が泣くので歩いて貰いました。因みにコースは鹿寄せの飛火野~保護施設「鹿苑」見学~手向山神社~二月堂~頭塔~奈良町散策でした。
 二月堂には全国から講を組んで来られている方でごった返しています。休憩場所はどこも満員です。多分竹などを奉納された講かもしれません。昨日の籠松明はクライマックスにふさわしく、今までより2m長い8mで重さも20k重い60~70kだそうです。写真は本番前のスタンバイ中の籠松明です。


「御水取 終えて季節の 一めくり」


 [2335] ヒキガエル [PC]  2016/03/14 07:19:08    [削除]


   昨日はひとくらクラブの活動日で、鹿の防護ネット設置や樹木に名札を付けたり、観察道をつける作業など森の整備をしました。自然大学校のカエル調査をしている仲間が「ひとくら通信」と言う広報誌を見て、ヒキガエルの生息調査に訪れました。公園の2個所に作られたビオトープ池にはたくさんの卵が産みつけられ、ロープ状の卵塊の中では、孵化しそうな状態にまで成長しています。日当たりのよい別の池では、孵化直後で13ミリほどのオタマジャクシがおしくらまんじゅうになっています。
 昨年も同じ池でたくさんのオタマジャクシがいたのですが、それがニホンヒキガエルだったのです。日本には他にアズマヒキガエルと渓流にすむナガレヒキガエルがいるという事も教わりました。ヒキガエルと云うのは俗に云うガマガエルの事です。昔、滋賀県の武奈ヶ岳から持って帰り、再び山に返しに行ったもらった苦い経験を思い出しました。


「陽だまりで 微かに尾振る 蛙の子」


[2337] 金花茶 [PC]  2016/03/15 06:24:23    [削除]


   キンカチャと云うのは黄色い椿の総称です。1965年に中国の広西省地方で初めて発見され「幻の黄色い椿」として注目を集めました。その後ベトナムにかけて50種ほどが確認され、日本には15種が持ち込まれています。何れにしても珍しい椿で、長居植物園と奈良の万葉植物園でしか見た事がありません。写真は長居植物園の椿エリアに1本だけ在りました。その横には菊花茶とかチューリップタイムなどの珍しい椿も鑑賞できます。
 キンカチャはアルミニューム耐性植物と云われ、その成分で黄色く発色するようです。アジサイなども土壌によって花色が変化するのと同じ理屈です。18日金曜日11時前頃から服部緑化植物園で椿のレクチャを受けます。興味のある方はご参加下さい。


「際立ちて 厚葉に黄色の 椿咲く」


 [2338] 河津桜 [PC]  2016/03/16 07:44:41    [削除]


   1955年に静岡県河津町で発見されたカワヅザクラです。カンヒザクラとオオシマザクラの自然交雑種と考えられています。早咲き桜で花期の長いのが特徴なので、3月1ヶ月間は花見を楽しめそうです。関西でもソメイヨシノが咲くまでの間、いち早く桜を楽しんでもらおうと、公園などへの植樹が増えています。
 昨日はじねんクラブと云うサークル例会で、新たに国宝になった石清水八幡宮と、伏見区淀水路の河津桜を訪ねました。淀競馬場の池から溢れ出る水を水路とした人工河川に170本ほど植えられていて、今が盛りと花を咲かせています。周辺住民以外に観光客にも来てもらおうという試みです。メジロも我々に負けじと訪問しています。


「早咲きの 桜に遊ぶ 目白かな」


 [2339] 小賀玉木 [PC]  2016/03/17 07:34:32    [削除]


   オガタマノキが花を付けている。別名で常盤辛夷と云うらしい。モクレン科の常緑樹で花がコブシを小さくしたようだから、こちらの方が植物の生態を表しているように思う。日本原産で関東以西の日当たりの良い所に自生しているようだが、神社でしか見た事が無い。名前の招霊(おがたま)から神社をイメージしてしまう。神木以外に葉を香料に、樹皮を鳥モチに、材は床柱に使われるようだ。
 オガタマノキの仲間で、中国原産のカラタネオガタマも神社の境内に植えられている。こちらは開花が5月頃になり、花色も淡い黄色で何とも言えない芳香を放つ。その香りはババナエッセンスの様で、香りの花ベストテンにランクされるだろう。


「葉の陰で 香り抑えし 辛夷在り」


[2340] お猿さん [PC]  2016/03/18 07:16:05    [削除]


   定例の検診日から一目散に帰り、工作に没頭した。干支工作の申は年末から年始にかけて何回も作ったので、今年のお猿さんの工作は終わりと決めていたのだが、自然大学校の仲間からストラップタイプのお猿さん3種類を頂いた。それがなかなか可愛く仕上がっている。そのアイデアを戴いて、少しバージョンアップしたものを作ってみた。手を加えなければならないので大変だが、試作品として写真の数だけ作ってみた。我ながら上出来だとほくそ笑んでいる。
 彼から頂いたものはお猿の横顔だけをストラップにしたものだが、左右の横顔を貼り合わせると、立体感が出て見栄えも良くなると考えて作ってみた。確かに見てくれは良くなったが、手間は倍以上かかり大量生産には向かない。今年のトンボのメガネでサルの観察会も予定しているので、それまでに参加者に差し上げる分は作れるようにしておきたい。


「検診日 歩幅も広く 彼岸入り」 


[2341] 椿山 [PC]  2016/03/19 07:14:43    [削除]


   服部緑化植物園に椿を訪ねた。園内では「この指たかれ」と云うボランティアの団体があり、そこの椿に詳しい仲間から案内して頂いた。彼とは昨年知り合い、椿の展示会にも参加させてもらった関係から『トンボのメガネ』今年度最終回は椿山と決めていた。心配していた雨も降らずに、今を盛りと咲く色とりどりの椿に、皆さん堪能されたようだ。落椿を放置しておくとキノコが生えやすくなり、椿を痛める話など眼から鱗だった。特にロクを満足させてくれたのは、手のひらに垂らして貰った椿の蜜を味見出来たこと。メジロやヒヨなどの小禽たちと楽しみを共有出来た。
 午後からは別のメンバーに園内を案内して頂き、我々の観察会と違った切り口での案内に、また新たな再発見をすることが出来た。サクラの蕾も膨らみ、木々の芽吹きなども観察出来て、植物園は身近な自然を提供してくれる。お二方に感謝したい。


「色香たち 何で誘うか 椿山」


[2342] 閉校式 [PC]  2016/03/20 06:50:34    [削除]


   今まで学校支援ボランティアとして度々お邪魔していた地域の小学校の閉校式に招かれて参加して来ました。能勢では6小学校と2中学校が全て廃校され、今年度から新築された学校に小・中学生は転校になります。昨日訪れた学校は141年の歴史を持ち、地元の方々が巣立って来られた学校です。計画が持ち上がった段階から、能勢の将来が無いと反対して来ましたが、多数派の声になりませんでした。
 新学校は我が家の窓から見える丘の上にあり、これからは校内放送や子どもたちの声が聞こえてくることでしょう。今は鹿が若草を求めて山から下りて来ますが、4月からは子どもたち一色になります。一抹の寂しさと、子どもたちの歓声に包まれる環境を想像して複雑な気持ちになっています。


「卒業を 待たず半ばで 母校去り」


[2343] 葉蘭 [PC]  2016/03/21 08:18:53    [削除]


   常緑の多年草ですから和風庭園に欠かせないハラン(バラン)です。また日本料理を引き立てる脇役として使われて来ました。多分ハランには抗菌作用があるので使われたのでしょうが、最近は味気ないプラスチック製のものにとって代わられました。実際にハランの乾燥根茎には利尿、咳・痰、滋養強壮の薬効があるようです。中国原産でかなり古くに渡来してきたようですが、すっかり日本に帰化してしまった感がします。
 初めてハランの花と実を観察しました。葉をかき分けて覗かないと見付けられない暗紫色の目立たない花です。その横にキンカンぐらいの球形の果実まで在りました。ハランは蝸牛媒花(かぎゅうばいか)と言われる植物で、カンアオイやオモトなどと同じようにカタツムリやナメクジによって花粉が媒介されます。自生している処で花や実を採取して、観察してみたいのですが、鹿児島県辺りの島に行かないと自生種は無いようです。


「目立たずに 葉蘭の根元で 穀雨待ち」


 [2344] 植樹 [PC]  2016/03/22 07:47:46    [削除]


   川西里山クラブのイベントに「ひとくらクラブ」の仲間と参加してきた。妙見の森でのクヌギの植樹と里山再生を研究されている大学の先生の講演会。ブナ科コナラの古木にナラ枯が拡がり、その対策として林を若返らすためにクヌギの幼木を植樹するというもので、初めての体験をしてきた。石の多い急斜面に孟宗竹で土止めの基礎を作り、その上を掘って苗木を植えて行く作業だが、慎重派のロクは2本しか植えられなかった。
 伐採された薪を使ってダッチオーブンでピザが焼かれている。お昼には煙の香りがぷんぷんするピザが参加者全員に1枚ずつ振舞われた。手作りロケットストーブでは引き立てコーヒーが香っている。素朴な野外料理の味に大満足。午後からの先生の講演も、眠気を吹き飛ばす里山再生の実験報告で、いろんな切り口で里山再生を考えようという目から鱗の内容だった。


「幼木の 芽吹きに明日の 夢託し」


 [2346] 甘菜 [PC]  2016/03/23 07:01:53    [削除]


   50歩100歩と云う山サークルから地元の三草山に行って来ました。皆さんをバス停でお迎えし、勝手知ったる田園風景を登山口まで案内しました。後のコースはリーダーにお任せです。下山は猪名川町の槻並集落を通り、最終目的地の屏風岩までアスファルト道を延々と下って行きました。
 空は晴れ渡り、田んぼの脇にはツクシや蕗の薹がたくさん出ているので、皆さん前に進みません。ロクはそんなものには目もくれず、早春の花を探しながら歩きました。何と貴重種になってしまったアマナが咲いています。これもスプリング・エフェメラルに入るのでしょう。夏季には枯死してしまい、地下部の根茎だけが来年の春まで休眠します。甘菜と云うぐらいですから、昔から鱗茎や葉を食用にして来ました。ムギグワイとも呼んでいたようで、鱗茎を何となくイメージ出来ます。自然保護の観点から採取しては駄目な植物になりました。


「内緒道 甘菜の咲きし 農道を」


 [2347] 一休み [PC]  2016/03/24 06:58:09    [削除]


   今日と昨日の二日間は予定が入っていないので、工作でも作るかと取りかかったが、細工が彫刻刀を使う仕事なので肩が凝り、午前中でギブアップしてしまった。今年はフキノトウを採り損ねたので、息抜きを兼ねてフキノトウ探しに歩いてみた。既に花を咲かせていたが、まだ蕾の状態を保っているものだけを採取して帰った。もちろん蕗味噌を作るためである。
 帰り道、知り合いの農家のお年寄りが、農作業の合間の一休みの談笑を楽しんでおられる。やあ~!と気安く声をかけ暫しの時間仲間に加わった。ここでしか“若い人は良いね”と言って貰えない。ホウレン草とワケギを畑から引き抜いて持たせてくれた。感謝!


「ほころびし 話し言葉も 彼岸過ぎ」


[2348] 今朝の月 [PC]  2016/03/25 06:39:58    [削除]


   2日間予定の無いフリー曜日を過ごしたので、今朝は何時もより早く起きだして、天気はどうだろうと窓から空を確認しました。西の山に間もなく沈みかけの月が満丸です。空も晴れ渡っています。気温はと云うと室外、屋内とも2度です。氷点下にこそなっていないものの冬に逆戻りです。これが大阪のてっぺん能勢なのです。
 写真の下に写っているのが明日開校式を迎える新学校です。間もなく東の空に太陽が登ってきます。西の空の月は既に沈んでしまいました。能勢の将来を暗示しているような今朝の風景です。登ってくる太陽に期待するしかないでしょうね。


「あと暫し 残って欲しき 春の月」


 [2350] 燈台草 [PC]  2016/03/26 07:03:43    [削除]


   今朝も霜が降りているので外気温を確認に行きました。マイナス1度です。さて、昨日は下見を兼ねて摂津峡まで足を伸ばしました。目的は山野草の天ぷら材料が当日揃えられるか?所要時間はどれぐらいか?場所の予約は必要なのか?などです。それ以外にコース途中の足場とか、バスの時間など細かいチェックが要ります。年間24回の例会をこなしましたが、案内役は単純に見てその倍は行っている勘定になります。別に負担とか思っていません。
 下見の余禄です。トウダイグサが空き地全体を埋め尽くしています。まるで種をまいたようです。何とも変わった植物なので一度覚えると忘れられない燈台草、灯明を置く台に見立てて名付けられました。手折ると乳液が出てきます。手に着くとかぶれる有毒植物です。と云う事で薬草でもあります。


「土手道の そこだけ春を 独り占め」


[2351] 椿展 [PC]  2016/03/27 07:34:26    [削除]


   コーベ・カメリア・ソサエティ主催の椿展を訪ねました。先日服部緑化植物園で椿のレクチャーを受けた方からの紹介です。会場には和種・洋種の様々な椿の切り花が展示されています。和種と洋種の違いは、漢字表記されているのか、片仮名表記されているのかで、おおよその区別がつきますが、我々素人目には素朴だな、ゴージャスな大輪だな位の判断しかできません。そこでスタッフの方に椿鑑賞の案内を乞いました。懇切丁寧に案内して頂き、世界中で今も椿の品種改良が続いていることまで教わりました。
 春眠暁を覚えず、寝床から起き出すのにエイヤー!と気合を掛けないとなかなか脱出できません。暑さ寒さも彼岸までと云いますが、今年はそんな慣用句が通じない異常さです。今朝も霜が降りています。せめてこの欄で春を感じて貰おうと“椿”をアップしました。


「其々が 自分を生きる 椿展」


 [2352] 土筆 [PC]  2016/03/28 06:57:53    [削除]


   花言葉は「意外・驚き・向上心・努力」のツクシです。写真がまさにそれを表しているようです。石に押しつぶされないで、何くそ!と頑張っているように見えます。春一番の野草として皆さんに好まれています。フキノトウと並んで摘み菜の代表格です。ツクシの後に出て来るスギナには様々な薬効があり、乾燥させたスギナをミキサーにかけ、そのまま服用しても好いようです。乾燥葉はお茶にしたり、入浴剤にもなります。
 ツクシ誰の子スギナの子と童謡で歌われているように、両者は同じ植物でスギナは栄養茎でツクシは胞子茎のシダ植物です。トクサ科でトクサと同じ様に古生代の生き残り植物と見られています。ハカマと言われる部分は葉が退化したものです。


「何くそと 力合わせる つくしんぼ」


[2354] 土佐水木 [PC]  2016/03/29 06:56:28    [削除]


   トサミズキの花序が垂れ下がっているのが、なんとも素朴で可愛いです。仲間にヒュウガミズキがありますが、そちらの花は総状花序で塊に見えます。トサミズキは土佐で自生が確認さてれいる日本固有種です。高野山にも自生地がある様で、日当たりの良い蛇紋岩帯を好むようです。一方ヒュウガミズキの自生地は確認されておらず、日向にも無いようです。愛用の山渓ハンディ図鑑でも石川県から兵庫県の日本海側としか記されていません。
 ミズキと名が付くのでミズキの仲間かと思いますが、トサミズキもヒュウガミズキも春一番に花を咲かせるマンサクの仲間です。寒い春の幕開けでしたが、今日あたりから暖かい花見日和の陽気が戻って来るようです。やっとストーブから解放される朝が来るようになります。因みに今朝も霜が降りていました。


「簪を 風に任せて 土佐水木」


 [2355] 江戸彼岸 [PC]  2016/03/30 07:45:02    [削除]


   ひとくらクラブでお世話になっている方から、エドヒガンが3分咲きだよと云う連絡を頂き、川西市の天然記念物に指定された群生地の一つである水明台を訪ねました。20年ほど前から地元の方々が、渓のサクラを守ろうと森の整備をして来られました。毎年この時期一般公開され、昨年に続いてエドヒガンの観察をさせて貰いました。植栽された若木は手に取って花の観察が出来ますが、成長の早いエドヒガン、あと何年近くで観察出来るでしょうか。殆どが高木になっているので、離れた処から全体を見渡すのがエドヒガンの観方でしょうか。
 エドヒガンは別名アズマヒガンとも言われ江戸(東)の名前が冠されています。関東に多くの自生地や植栽地があったからでしょう。ご存知ソメイヨシノの片親です。本州と四国、九州から台湾まで分布しています。寿命も長く高木になり、天然記念物にも指定されている銘木が各地に在ります。「○○の淡墨桜」と云うのは概ねエドヒガンの古木のことです。


「影写す 清き流れに 江戸彼岸」


[2356] 春蘭 [PC]  2016/03/31 06:56:39    [削除]


   野生ランで春に咲くのでそのままシュンランと名付けられた。冬に咲くカンランもあるが、絶滅危惧種でお目にかかったことが無い。中国シュンランとの3種を総称して東洋ランと呼ばれている。シュンランは江戸時代から園芸用として好まれ、葉の斑入りや紅花、白花などが珍重されたようで、古典園芸植物と云われている。花と茎は食用になり、根を乾燥させて粉末にしたものはひび・あかぎれに効くらしい。花酒にしたり、塩漬けにした花の蘭茶などは目出度い席に供されたようで、昔から好まれてきた植物である。
 昨日は展葉調査の活動中に仲間が林の中で見付け、一昨日はエドヒガンの保護活動地で何株ものシュンランを観察してきた。野生のものを見ると嬉しくなってくる。盗掘されずに来年も同じ所で咲いてくれるか、爺婆の心配事がまた増えた。因みにシュンランの事を別名で「じじばば」と呼ぶらしい。


「淡き花 腰を屈めた 春蘭の」


[2357] 大島桜 [PC]  2016/04/01 07:12:47    [削除]


   昨日は天満橋まで出掛ける用事があったので、ついでに足を延ばして大阪城のサクラを観に行って来ました。全体的にはまだ3分咲きぐらいでしょうか。天神橋大川のサクラも同じぐらいの開花で、明日皆さんと訪ねてみようと思っているので、その下見もしてきました。写真はオオシマザクラで、ソメイヨシノのもう一方の片親と云われています。白い花が他のサクラよりも大きく、一緒に出て来た瑞々しい葉とマッチして、何とも言えない優雅さを持っています。
 オオシマザクラは別名を餅桜とか薪桜と呼ばれています。葉っぱの塩漬けしたものを桜餅に使います。香りの成分クマリンを含んでいるので、なんとも言えない芳香を放ちます。また成長が速く材が柔らかいので薪炭用としても栽培されていたようです。乾燥樹皮には様々な薬効もあるようです。名前の由来になっているように伊豆大島や房総半島などに自生地があります。


「緑葉が 桜の白さ 際立たせ」


[2358] 踊子草 [PC]  2016/04/02 06:49:35    [削除]


   トンボのメガネの定例観察日だったが、終日の雨予報が出ていたのでやむなく中止連絡を送った。しかし主催者としては連絡を見ていない人がいたら困るので一応現地まで行ってみた。案の定メール連絡を確認せずに来られた人がいたので、予定のコースを案内した。小雨降る中、背割堤の桜を観賞しながら、目的のオドリコソウを追っかけた。河川敷の環境が著しく変わり、ブッシュ状態でなかなか前に進めない。スパッツを付けていない足元は雨の滴で濡れている。かなり奥まで進んだところで、茂みの陰にオドリコソウを見付けた。ほっとしたのも束の間、携帯にエリアメールが入り地震情報が。こんなところにいたら大変とそそくさと脱出。昨年も雨に遭いここは鬼門だ。
 シソ科オドリコソウは多年草なので、毎年同じ所に花を咲かせてくれる。野草とも思えない優雅な花で好きな植物である。全草が山菜として利用出来る。乾燥させたものを布袋に入れて浴剤にすると腰痛に効くらしい。次回行く時には山菜狩りとして訪れたい。


「春雨を 舞台装置に 踊子の」


 [2359] 大川花見 [PC]  2016/04/03 06:17:18    [削除]


   午前中は天満繁昌亭の朝寄席で落語を楽しみ、終わってから近くの大川まで桜を観に行った。京都の旅仲間たちや奈良からも来られたので、結局案内する羽目になった。大川端にはぎっしりとシートが敷き詰められて、我々団体の潜り込む余地が無い。散策程度の予定だったのでシート類も持って行かなかったが。しかし、お昼時だったので弁当も摂りたい時間になっている。
 何処にでもあるようだが、会社などの花見の場所取りを請け負う仕事があるようだ!広い場所にシートを拡げて、夕方まで場所を確保しておくらしい。“何でも屋”と云うような「よろず承り商売」なのだろう?そこでアルバイトしている気の良い若者が、夕方まで空いているから、自由に使って下さいと声を掛けてくれたので、渡りに船とばかりに甘えさせてもらった。缶ビールが驚くほど高かったが、ご馳走様でしたと応える若者の声に、爽やかな気持ちで花見を終えることが出来た。


「ひらひらと ブルーシートに 花弁の」


[2360] 黒文字 [PC]  2016/04/04 06:58:22    [削除]


   特徴のあるクロモジの花が膨らんで来ました。雌雄異株ですがこの段階では良く判りません。自生地によって開花の状況が違う様で、高地では花が先に咲き、低地では花と葉が同時に出て来るようです。高級和菓子の楊枝に使われる話は有名ですが、樹皮からアルコール成分を含む精油が採れるようです。ダンコウバイ、ケアブラチャンなどクロモジ属の仲間から採った精油をクロモジ油として、石鹸などの香料などに使われます。材は傘の柄などの細工ものに使われるようです。
 昨日の奈良のサークルで野草料理の会があったので、クロモジ茶でも提供しようかなと探しましたが、全然見つかりませんでした。様々な薬効があるのでお茶にして香りを楽しんだり、クロモジ酒を作ったりして活用したいものです。桜が終わった頃から山菜料理の時期到来で、今年も忙しくなりそうです。


「黒文字の 黄花が山を 染め始め」


 [2361] 団栗発芽 [PC]  2016/04/05 06:15:06    [削除]


   こんにちは赤ちゃん~♪と呼びかけたくなるような団栗の赤ちゃんをこの時季よく見かける。特にコナラのドングリが赤くて目立つ。写真はコナラかクヌギか区別が付かない。外の殻がコナラより丸いのでクヌギかなと思ったりしている。生命力溢れる春の息吹を感じるが、果たしてどれだけが実生で育つのだろうか。
 大型の鹿が出る所ならまず食べ尽くされてしまう事だろう。小型のリスやネズミたちは発芽したドングリを食べないのだろうか。同じ所で定点観察を続けたいところだが、近くで観察できる場所を特定できていない。ブナなどは数年おきに大量の実を付けて、リスなどを介して実生で育つ可能性はあるようだが。


「春眠を 終えて団栗 殻破り」 


[2362] 姫踊子草 [PC]  2016/04/06 07:05:07    [削除]


   ヒメオドリコソウは何処にでもあるヨーロッパからの帰化植物で、あまり興味をそそられませんが、偶に白花があると珍しくって皆さんにも紹介したくなります。愛用の図鑑で調べてみても掲載されていないので、ネットで検索してみたら、各地で観察されていて、シロバナヒメオドリコソウとして植物的に確立しているようです。
 一株しか見付けられなかったシロバナヒメオドリコソウを、同じ場所で2日後に写真を撮って来た仲間がいて、写真を見せてくれたのには驚きました。野の花を慈しむ仲間と喜びを共有できたようで、僕たちの観察サークルが驚きやときめきを求めて、野山を駆け回りたくさせてくれる出来事でした。


「春萌に 真白き小花 凛として」


 [2364] 猩猩袴 [PC]  2016/04/07 07:24:06    [削除]


   次回のトンボのメガネで野草料理を提供するので、菜箸は手作りのものを作りたいと竹を切りに出かけた。ついでに山菜の状況も確認したかった。タカノツメが少し顔を出しかけた段階で、タラの芽もまだ硬い。あと1週間ほどで採取できるまでになってくれるか、今日の温かい雨が成長を促してくれることに期待したい。
 毎年ショウジョウバカマが咲く道を歩いてみると、今が見頃と花が咲き誇っている。中国の想像上の動物「猩猩」は猿の様な顔で大酒飲みらしい。能の演目にもなっていて、頭が赤いところが似ていると名付けられた。ショウジョウバカマは常緑の宿根草でロゼット状の葉を袴に見立てたとのこと。大酒飲みの猩猩はとても他人とは思えない。


「花見酒 喰らい小躍り 猩猩の」


 [2365] 以呂波楓 [PC]  2016/04/08 06:19:32    [削除]


   今月のじねんクラブ例会は醍醐の桜を観賞しようと、日程を早めて行って来ました。醍醐寺は噂にたがわず凄い人出です。コースの最後に設定されていたので、拝観は省略して広い境内をそぞろ歩くに留めました。今回のコースは京都地下鉄小野駅から勧修寺を起点に、山科川沿いの桜を見ながら醍醐駅まで歩き、最後に秀吉気分になって貰おうという企画です。
 コース初めの勧修寺は醍醐天皇が900年に創建されたと伝えられています。落ち着いた雰囲気の庭園が素晴らしく、水戸黄門も訪れて寄進されたという変わった形の灯篭もあります。植栽されたイロハモミジの芽吹きです。早春に葉と花が一緒に出て来るイロハモミジは、桜の華やかさに劣らずしっかり自己を主張しているようです。最近の植物分類ではカエデ科からムクロジ科に変更されています。何でやろ?


「指を折り いろはにほへと 芽吹きたり」


 [2366] 石清水八幡宮 [PC]  2016/04/09 07:44:18    [削除]


   自然大学校講座生の頃の仲間たちとの同窓会で、今年2月に国宝に指定された石清水八幡宮を訪ねた。今年2度目の訪問になる。前回は外から綺麗になった八幡宮を眺めるだけだっが、今回は仲間の予約で、昇殿して中を拝観させてもらった。神道などにあまり興味が無かったが、今まで知らなかった神社の仕組みなど、神官に案内してもらい楽しく勉強させてもらった。
 八幡市はエジソンゆかりの地で、一躍竹で有名になった。そこでNPO法人の「八幡たけくらぶ」の顧問をしておられる仲間が今回の企画を組んでくれ、男山の活動拠点にもお邪魔させた頂いた。竹林の整備活動や竹細工同好会の活動なども紹介してもらい、締めくくりの食事会でシニア健在を確認し合った。


「八幡の 朱に彩差す 残り花」


 [2367] 蓮華草 [PC]  2016/04/10 07:28:33    [削除]


   紫雲英とも表記されるレンゲソウです。中国で英とは花をさす言葉らしいです。中国原産で古くに渡来して来ました。マメ科植物は空気中の窒素を取り込んで、地中の根粒菌と共生して窒素を増やすことが出来るので、緑肥として大切な植物でした。しかし、化学肥料が普及して昨今ではレンゲ畑を見ることが出来なくなりました。
 昨日からシニア自然大学校の地球環境「自然学」講座が始まりました。京大名誉教授の田中克先生の主宰でーいのちのふるさと海と生きる社会を目指してーが講座のテーマです。森は海の恋人と云う考えは随分と定着して来ましたが、森と海の間の里も重要な役割を持っています。農薬に頼って来た農業も見直される時期に差し掛かっています。緑肥で育った無農薬の美味しいご飯が何時食べられることでしょう。


「物言えぬ げんげが送る メッセージ」


 [2368] 紅葉苺 [PC]  2016/04/11 07:23:54    [削除]


   バラ科イチゴ属の花がいたるとことに咲いています。殆どがクサイチゴと思いますが、山道では写真のモミジイチゴも咲き出しています。一般にキイチゴと言われる種類で、美味しいイチゴです。果実が黄橙色だから黄苺といわれています。木苺との説もありますが、他のイチゴ属も木本ですから木より黄の方が合っているように思います。
 このキイチゴは美味しいだけじゃなく色んな薬効もあるようです。二日酔いには果実を数個生食すれば収まるとか、乾燥させた根は下痢、腹痛に効くようです。モミジイチゴ酒は美肌、疲労回復、食欲増進になるようです。二日酔いの苦しさは遠い昔のことで忘れてしまいましたが……(*^_^*)


「花色が 黄から白に 移る春」 


[2369] 三葉躑躅 [PC]  2016/04/12 07:56:54    [削除]


   北摂の山の会と云うサークルから久し振りのハイキングに行って来た。リーダーが良く周知の山だったが、のっけからコースが宅地開発で寸断され、ブッシュの中を探し歩きやっと山道に合流できほっとした。だれも文句を云わないほど林の中にはコバノミツバツツジが咲いている。比較的短いコースだったが全コースでミツバツツジが咲き誇り、楽しませてもらった。因みにミツバツツジには小葉以外に大山・東国・西国・南国などを冠する種類が各地に自生している。
 ロクの目的は山歩き以外に、山菜採取も兼ねていた。今週金曜日の野草料理に提供出来る山菜があるかどうかが一番の関心事だった。リョウブとサルトリイバラは採取できたが他の山菜は見つからない。里に下山したところで、採れない場所にタラの芽を1本見付けた。家に帰ってから改めて採取に出掛け、出始めたタラの芽をたくさん採取して帰り、これで皆さんに喜んで頂ける。


「山道に 桃色躑躅 照り映えて」


 [2370] 采振木 [PC]  2016/04/13 07:01:50    [削除]


   尾根道を歩いていると、驚くほどの花を付けたザイフリボクが遥か彼方に咲いている。別名シデザクラと云われるバラ科植物である。采振木とは武将の采配に見立てて名付けられたもので、四手桜は玉串などに添える四手に見た立ている。こんなに咲いているものは過って見たことが無い。庭木や公園にはアメリカザイフリボクが植えられていて、実が出来た時には時々失敬していた。ジューンベリーと云われるぐらいだから果実としても好まれている。写真の分は山の中だから多分自生で咲いているものだと思う。こちらも実が出来るが食べられるのだろうか、まだ食した経験が無い。
 早春の黄色い花から次第に白い花が目立つようになってきた。季節は着実に進んでいるが、寒暖の差が激しく、昨日の朝は霜が降りていた。今朝はどんより曇り、窓から見える桜も色あせて来た。今年たくさん咲いていたタムシバはすっかり姿を消してしまった。今日から三連ちゃんで観察に出る予定だが、天気だけが意地悪しそうだ。せめて金曜日の野草料理だけでも晴れて欲しい。


「山中に 今を盛りと 四手桜」


[2371] 立山竜胆 [PC]  2016/04/14 21:58:12    [削除]


   関西ではあまり見られないタテヤマリンドウです。ハルリンドウの高層湿原型変種と見られています。スキー場などで雪解け後に何とも言えない可愛さで出てきます。ヨーロッパの山で観るゲンチアナの雰囲気が漂い、見付けると嬉しくなります。リンドウは基本的に秋の花ですが、こちらはハルリンドウの仲間ですから今が最盛期です。
 リンドウは好きな花なのでこの写真俳句でも何回も取り上げています。下の検索欄で確認してみて下さい。地元の三草山でも頂上にハルリンドウが咲いているのですよ。熊の胆より苦い竜の胆を充てています。良薬口に苦しそのもので胃薬などに使われます。


「星の花 春雨浴びて 輝けり」


 [2373] 座禅草 [PC]  2016/04/15 06:00:03    [削除]


   達磨大師が座禅を組んでいる姿に似るところからザゼンソウの名になった。ミズバショウと同じサトイモ科の仲間だ。日本海側の湿原などに群生する様だが、自生の群生地をまだ訪ねた事が無い。管理された公園や植物園で見かけるが、自生に近いところで見付けるとやはり嬉しくなる。暗紫色の仏焔苞の中にあるものを肉穂花序と呼ばれているが、たくさんの小花が付いている。匂いを嗅いだことが無いが、特有の悪臭がある様で、馬も食べないという。
 ミズバショウとザゲンソウはサトイモ科で毒草かなと思っていたが、救荒食として利用されてきたと知った。奥飛騨ではどちらも食べられてきたらしい。昨夜は熊本で大きな地震があったので、長崎に赴任している息子に連絡を取ったり、テレビにかじりついて状況把握をしていた。今日の座禅草は被害の少ないことを願う仏の姿だ!


「地震国 原発要らぬと 座禅草」


 [2374] 野草料理 [PC]  2016/04/16 06:55:32    [削除]


   今回の「トンボのメガネ観察会」は趣向を変えて、五感で観察してみようと、食べられる野草探しに徹した。摘み草をしながら、芽吹き始めた摂津峡を楽しみ“あくあぴあ芥川”と云う学習センターの敷地で採取してきた野草を、みんなで手分けしながら間違いないかを確認。同定できたものを順次天ぷらにして食べて頂いた。
 野草料理は初めてだという人もかなりいて、次々と揚がってくる天ぷらに舌鼓を打たれたようだ。好評だったのはヨモギのホットケーキ、ノビルの天ぷらなどで、セイタカアワダチソウを食べるのは皆さん初体験で、こんなに美味しいものだとは知らなかった、という驚きを感じて貰えた。前もって用意していたタラの芽などの山菜も好評だったのは云うまでもない。


「口中に 拡がる香り 春草の」


 [2375] 二輪草 [PC]  2016/04/17 07:20:19    [削除]


   金曜日の重い荷物が腰に負担をかけたのか腰痛になり、昨日はゆっくり休もうと決め込んで音楽など聞いていた。が、回遊魚の(ロク)マグロはじっとして居れない。少し出かける用事があったので周り道をしてニリンソウを訪ねた。この欄で何度も登場させているので開花は4月半ばと判断していた。
 何時もの群生地に何輪ものニリンソウが風に揺らいでいる。二輪が同時に咲かずに少し遅れるのは、種の保存のためと云われているが……。ギリシャ語では風の娘と云う意味らしい。地下の根茎で増殖していくから、採取されなければ大群落を作る。若葉は山菜になるが、トリカブトと間違えやすいので食べないことにしている。と云うよりも春の妖精としての花を楽しみたい。


「控えめな 遅れ花待つ 二輪草」


 [2376] 草蘇鉄 [PC]  2016/04/18 07:10:02    [削除]


   クサソテツなどと書くと他人行儀な感じになってしまう。癖の無い山菜として好まれているコゴミと云った方が馴染み深い。春に出て来る栄養葉の屈んでいる状態を採取する。見ている間に大きくなり可食時期を逸してしまう。放置空き地にコゴミが出ていたので、根元をかき分けて失敬して帰る。目安は茎に葉を付けていない状態のものが良いように思う。
 今週も野草料理を提供しなければならないので、暇を見つけては採取に出掛ける。昨日もタラノメ、コシアブラ、コゴミを採りに行き、ゲット出来たものを冷蔵庫で眠らせている。コゴミがどれだけ鮮度を保ってくれるかが心配の種である。心配事がそれだけかと云われると困ってしまうのが、九州や北海道にもロクの心は向いている。


「青空に 連帯拳 突くコゴミ」


 [2377] 丸葉青椨 [PC]  2016/04/19 06:39:58    [削除]


   マルバアオダモの木が目立つようになって来ました。トネリコの仲間で遠くから見ると白い花が霞のように見えます。マルバと云うのは葉が丸いというのではなく鋸歯が無いことを意味しています。別名でホソバアオダモと云われる位の葉形です。樹皮や枝を水に浸けておくと藍色の蛍光を発するらしいです。そこから「アオ」になり「ダモ」はタブノキの別称とのこと。
 アオダモがバットの材料だという事は可成り知られています。それ以外に箪笥などの家具、スキー板や天秤棒に、さらに薪炭用としても利用される用途の広い材です。樹脂には薬効があり、古くから洗眼用に用いられてきたとの記述もあります。今日も観察会で出掛けますが、多分マルバアオダモが迎えてくれることでしょう。


「山笑い 過ぎない様に 抑え役」


 [2378] 五葉通草 [PC]  2016/04/20 06:56:54    [削除]


   アケビ三兄弟が咲いていました。写真がゴヨウアケビなのかミツバアケビなのか区別がつきかねています。観察会の現地では皆さんと3種類の違いを確認し合っていたのですが……。普通のアケビは葉っぱが5枚の小葉からなる掌状複葉です。花も白から薄い桃色でよく見かける花です。一方、ミツバアケビは小葉が3枚で花は暗紫色です。アケビとミツバアケビの自然交雑種がゴヨウアケビと云われています。確かにゴヨウアケビの観察をしていると、中に3葉の葉も混じっていました。
 秋に出来るアケビの実は競って採り合いますが、春の新芽も山菜として利用出来ます。ただ量的にボリュームが無いのでロクはあまり採取しません。昨日は天ぷら用にアカメガシワの新芽を採取して帰りました。


「川沿いに 色も気高き 木通咲き」


[2379] 花点草 [PC]  2016/04/21 06:56:06    [削除]


   イラクサ科のカテンソウ雄花です。まさに点の様な小さな花であまり目立ちません。雌花は葉の脇にへばりついているので探さないと見つかりません。イラクサ科の特徴は雄花が開花する時、外側へ花粉を弾き飛ばすバネ仕掛けになっているようです。写真はまさに花粉を飛ばした後の姿です。5つの雄しべが星型に開いているのがなんとも可愛いです。上手くミクロな写真が撮れました。
 愛用の山渓ハンディ図鑑で調べても良く判らな時には、ネットの「松江の花図鑑」のお世話になります。カテンソウの雄花・雌花や葉の特徴など何枚もの写真データを公開しておられるので勉強になります。


「春の野に 笑い弾けし 花点草」


 [2381] 山菜三昧 [PC]  2016/04/22 06:24:15    [削除]


   山菜料理を味わう会を年金者組合と新婦人支部との共催で企画した。ところがあいにくの雨に。キャンプ場での開催予定だったが、大人数では屋根のある場所に収まりきれない。今回は北摂地域の各行政区からも来られるという事で、中止するわけにもいかない。仕方なく会員さんの建物をお借りして実施に踏み切った。高槻・茨木・箕面・豊中・池田・吹田・豊能町などからの参加者で熱気にあふれた山菜パーティーになり、皆さんに初物の山菜を味わって頂けた。
 地元の新婦人の方々はタケノコの炊き込みご飯や山菜の和え物などを人数分提供して頂いた。残りは全て天ぷらで提供。タラノメ・コシアブラ・アカメガシワ・ヤブツバキ・タカノツメ・カキノキ・コゴミ・ノビル・カキドウシ・ユキノシタ・ヨモギ・ドクダミなどなど。余ったタラノメなどは最後にお持ち帰りして頂いた。クロモジ茶やヨモギ入りとスギナ入りホットケーキを提供したのは云うまでもない。


「両の手で 一つパチンと 木の芽かな」


 [2382] ヨコヅナ
サシガメ [PC]  2016/04/23 07:39:27    [削除]


   ヨコズナサシガメに出合うのは今年2度目です。カメムシの仲間で昭和初期頃九州に上陸したようです。水棲昆虫のタガメと同じように、他の生き物の体液を吸って生きています。昆虫が苦手と云う方もおられますが、自然観察をしていると、木の幹などで見かけることもあり、間違って刺されたりしたら大変ですから、しばらくお付き合いください。ヨコヅナと云うのは成虫の体側模様が白黒模様だからでしょうか。大きいからとも云われています。サシは体液を吸うために刺すから。ガメはカメムシを表しています。
 写真は成虫の羽化直後のもので赤色をしています。これは防衛本能で派手な色にして鳥たちから身を守っているのかもしれません。珍しいものに出合えたと思っています。観察していると何時も新たな発見があり、好奇心をくすぐります。


「芽吹き時 うごめく命 また楽し」


 [2383] 三柏 [PC]  2016/04/24 06:14:35    [削除]


   京都北区深泥池のミツガシワです。東北や北海道など寒帯、亜寒帯に育つ氷河期生き残り植物で、遺存種植物と云われる貴重種です。深泥池は湧水で出来た池だから水温が低く、貧栄養だったことが氷河期植物を留めたと考えられています。他では見られない貴重な生物が生息しているので、ここでは生物群全てを含めて天然記念物に指定されています。皆さんと一緒に来ることになっている5月初旬までミツガシワの花が残ってくれているか?
 ミツガシワは今まで何箇所かで群落を確認していますが、花の観察は初めてです。ガガブタの様な花が下から次々と咲いて来ます。上の蕾は紅色を帯びなんとも清楚な花です。咲き終わると球形の実を付けていきます。中国では根茎を睡眠を誘うとして食べられ、ヨーロッパでは苦味健胃薬として用いられているようです。


「階段を 登りつめたる 三柏」


 [2384] 奈良八重桜 [PC]  2016/04/25 07:07:22    [削除]


   天然記念物に指定されているナラノヤエザクラを「奈良の自然を観察する会」で訪ねた。カスミザクラ(ケヤマザクラ)の重弁化した品種で、一般に云われているサトザクラの八重桜とは趣が違う。結実するが子孫は先祖返りしてカスミザクラに戻ってしまう。奈良公園では最後に咲く桜として一番たくさん植えられている。通年5月初旬に満開を迎えるらしいが、今年は今が最盛期と咲き誇っていた。九重桜と云うのもあるが既に散ってしまっていた。
 元々はカスミザクラの突然変異で重弁化したものだが、今は挿し木で増やされているので、ソメイヨシノと同じ様にクローンの桜である。他にも普賢象・ウコン・御衣黄・関山・楊貴妃などの里桜を観察出来た。


「見飽きた 云うほど桜 追っかけて」


 [2385] 鎌柄 [PC]  2016/04/26 06:16:48    [削除]


   鎌の柄に使われるところからそのまま名付けられたカマツカです。ウシコロシの異名を持ち、牛の鼻輪として使われていました。それほど強靭な材質だという事です。観察会で出合うと必ず名前の由来など得意気に話しています。名前にそぐわずバラ科の特徴を備えた綺麗な5弁花を咲かせてくれます。秋に出来る実は甘くておいしいのですが、肝心な時になかなか出合えません。果柄のつぶつぶに特徴があるので間違えることは無いのですが。
 何年か前にアップしていますが、今年は随分と開花が早いようです。たくさんの花を付けてくれるのでよく目立ちます。冬に落葉しても葉柄の基部が冬芽を保護するために残っているのを観察したいと思っています。しかし、葉を落としたカマツカと同定出来ずに困っています。


「鎌柄の 出番とばかり 咲き誇り」


[2386] 衝羽根空木 [PC]  2016/04/27 06:59:22    [削除]


   久し振りに50歩100歩の山歩きに行ってきた。リーダーも体調を崩し2週間ぶりの山歩きとのこと。3人だけの寂しいハイキングだったが、それ位がゆっくり山を楽しめると自分を慰める。最近は所属する山クラブメンバーの高齢化、軟弱化が進み、足腰の状態が良くないとか、体調が優れないとかで存続の危機にさらされている。かく云うロクも皆さんと同じスピードで年齢を重ねているのだが……。
 山ではコバノミツバツツジは僅かに残っているだけで、ウツギの季節に替わって来た。新緑が目にまぶしく、鶯が鳴き交わし気持が良い。写真は萼が追い羽根に似ているのでツクバネウツギと云われている。卯の花でお馴染みのウツギはユキノシタ科で、こちらはスイカズラ科である。日本固有種だと云われると何故か愛おしい。


「尾根道に 忍び音洩らす 空木花」


 [2387] 吊広告 [PC]  2016/04/28 05:41:49    [削除]


   あれっ!と眼を見張る吊広告が目にとまった。透明のプラスチック用紙に筆の写真が印刷されている。興味を持ったロクは座席から立ち上がり内容確認をしに行った。何でも大阪市立美術館の80周年記念の特別展らしい。中国の書家王義之(おうぎし)から空海までの書が展示されているとのこと。帰ってから王義之についてネットで調べてみたのは云うまでもない。
 一時、書も習ってみたいと思ったことがあったが、アウトドアー派のロクには時間が取れなかった。絵に関しても同じである。基本デッサンが出来ていないのでつまらない絵になってしまう。何でもしてみたいのだが、何もものにならないジレンマに陥っている。まあいいか!


「車窓から 春風流れ 揺れる筆」


[2388] 瓊花 [PC]  2016/04/29 05:57:30    [削除]


   終日雨予報の中、唐招提寺に『瓊花(ケイカ)』を訪ねた。鑑真和上の故郷揚州の花で、隋の皇帝・煬帝が特に好んだと云う事で門外不出とされてきた。1963年に一本の瓊花が唐招提寺に贈られ、挿し木で増殖して、今は10株になっている。ここ唐招提寺以外では皇居と鑑真和上が上陸した佐賀県、あとは東大寺に栽培されているのを見るのみである。ガクアジサイに似ているが、1つの頭花に5弁の飾り花を8つ付けている。別名で八仙花とも云われている。因みにガクアジサイの飾り花は4枚である。
 じねんクラブのOP観察会として企画されていたが、一応雨のため中止との連絡が届いた。興味ある方はどうぞと云うことで、西の京に行ってみると殆どの方が参加されている。観光客も少なくしっとりした雰囲気の中でケイカを鑑賞することが出来た。今が見頃でケイカの芳しい香りに境内は包まれている。雨予報が素敵な時間と空間を提供してくれた。


「春雨の 雫を纏い 香る花」


[2389] 白根葵 [PC]  2016/04/30 06:47:48    [削除]


   金剛山に行って来た。と云っても観察会ルートと時間配分の確認だから、往復ケーブル利用と云う楽ちんコースを、時間をかけながら観察してきた。頂上付近の気温は4℃で昨日の北海道と同じ寒さだ。晴れ予報になっていたが曇り空で寒い観察会下見になった。しかし、コースには色んな花が咲き出し、帰ってからの写真整理に困るほどの春の花々が我々を迎えてくれた。
 日本海側高山地帯に咲くシラネアオイの群落が大きな花を咲かせている。日光白根山に多くの自生が見られるのでシラネが冠されている。日本特産種で1種1属のキンポウゲ科植物である。淡青紫色の花弁に見えるのは実は萼片らしい。何度か佐渡島にシラネアオイを訪ねたのを思い出す。


「咲き出した 白根葵も 首竦め」


[2391] 山藤 [PC]  2016/05/01 08:37:45    [削除]


   朝方は寒さも残っていたが、日差しと共に暖かくなって来たので散歩に出た。あまり訪ったことのないお寺の説明板に宝篋印塔の写真があり、観てみたいと思っていたところ、僧衣を纏った女性が出てこられたので、後を追っ駆け訪ねてみた。彼女が今から行くお墓に安置されているとのことで案内してもらった。今風の化粧で目の辺りがきらきらしている。彼女と別れて山道に入るとヤマフジがあちこちに咲いている。勝手にヤマフジだとっているだけでしっかり確認していない。
 ヤマフジの自生地は日本の西南部だと云われていて、後は全てノダフジと云う事。したがって西日本ではヤマフジとノダフジが自生している。日本原産で古来から親しまれ、改良園芸品種もたくさん作られ、先日訪れた奈良の万葉植物園には、花穂が地面まで垂れさがるほどの九尺と云う品種や、麝香藤と云う香り高い藤や、黒龍と云う八重の藤まである。ノダフジを始め園芸品種はツルが右巻きだが、ヤマフジだけが左巻きになっている。右か左かを確認すれば済む事だが、それがなかなかややこしい。ロクは親指を立てて拳を握り、右手の指先方向にツルが伸びているか、左手かで判断しているが、それでも判らなくなってしまう。瞬時に判る見分け方を教えて欲しい。


「先急ぐ 尼僧微笑み 藤の花」


 [2392] 山瑠璃草 [PC]  2016/05/02 06:01:26    [削除]


   少し湿り気のある山の斜面で見かけるムラサキ科のヤマルリソウです。場所によって淡い水色だったり、ピンク色だったりしますが、基本色は名前の由来になっている瑠璃色です。この花も日本原産種で福島県以西の本州と四国、九州に自生します。我が家の猫の額花壇には絶滅危惧種のムラサキが毎年大きな株を作ります。まだ確認していませんが染料になる根茎が大きくなっていることでしょう。残念ながら自生のムラサキに出合ったことがありません。
 連休は誰も遊んでくれないので、ひたすら妻のお伴をして出掛けます。今日も次回の山案内のための下見に付き合わされます。六甲ではあまりヤマルリソウを見かけませんが、今日は目的の一つにそれも探してみたいものです。自分の楽しみも折り込まなければ……。(*^_^*)


「瑠璃色の 春宝石を 散りばめて」


[2393] 山躑躅 [PC]  2016/05/03 07:39:19    [削除]


   小鳥の鸚鵡(オウム)は何とか諳んじて書けるが、躑躅は読めこそすれ漢字で書いてみろと言われるとなかなか書けるものではない。ツツジは日本特産種で、各地に色んな種類のツツジが自生している。園芸品種を加えると300種ぐらいになるらしい。万葉の時代から親しまれている植物なのに、なんとも難しい漢字を充てたものだ。葛城山のヤマツツジは有名だが、自生しているものなら何処の山でも観ることが出来る。緋紅色の花を山で見かけると近寄ってみたくなる。色も様々で白色まであるらしい。因みにヤマツツジは5月4日の誕生花らしい。明日アップすれば良かったかな。
 昨日は芦屋ロックガーデンから東おたふく山にコースを採り、荒地山を経由して下山する予定だったが、どこで間違ったのか、とんでもない道なき道に紛れ込み、テープを頼りに歩き進むと下山途中の地点に戻ってしまった。花を愛でる間もなく夏日の中の辛い山下見だった。


「幼木も 自己を誇示せし 山躑躅」


[2394] 谷空木 [PC]  2016/05/04 07:26:07    [削除]


   タニウツギが咲き出す5月になりました。これも日本原産で日本海側に多いと言いますが、どこの山でも7月頃まで自生が見られます。名前の通り渓筋に多く咲きますが、日当たりの良い尾根などでもよく見かけます。タニウツギ属の仲間にはハコネウツギやニシキウツギもあり、公園などに好んで植栽されています。
 タニウツギが米の増量材としての糅(かて)になるとは知りませんでした。愛用の山渓図鑑に記述がなかったからです。葉を乾燥させたものを水に浸し、蒸してから筵に保存しておくと幾十年と味が変わらないと紹介されていました。若葉をそのまま揚げ物など山菜として利用したり、健康茶にも使われるらしいです。


「急坂で 休む口実 谷空木」


 [2395] 三角蔓 [PC]  2016/05/05 07:16:33    [削除]


   連休さなかも休むことなく継続されている週1回の展葉調査に参加してきた。娘がご機嫌伺いに来てくれていたが、ローテーションに組み込まれているのでそちらを優先した。殆どの落葉樹の展葉レベルは4で、しっかり最終段階に達していた。常緑樹ではアセビがあと一歩でレベル3ぐらい、ヒサカキがレベル2と云う段階だった。あと1~2週間で全ての樹種は展葉してしまうだろう。
 調査中に他の植物を観察出来る楽しみがある。ウリカエデがプロペラを拡げていたり、サンカクヅルが花の時期を迎えていたりするのに出合えた。多分以前に取り上げた記憶があるが、花の写真は初めてだと思いアップしてみた。サンカクヅルは野葡萄の仲間で熟すと食べられる。酸味も少なく結構美味しい。昔、修験者が山で修行している時に、喉の渇きを癒すためにサンカクヅルのツルを切り、中の水分を呑んだという伝説から“行者の水”と云う別名を持つ。


「暦より 早く夏立ち 喉乾き」


[2396] 野点 [PC]  2016/05/06 06:16:37    [削除]


   5月5日子どもの日には毎年知り合いの茶道の先生から野点への招待を受ける。厚かましくも友達にも声をかけ一緒に参加させて頂く。我々は客としてお邪魔しているが、会のメンバーさんたちはお稽古の一環として催されている。一服戴いてすぐに退散するもの失礼かと思い、お稽古の様子をつぶさに拝見させて頂いた。会員さんたちは「お濃い」の練習で、お手前の方を中心に色々指導を受けながら進めておられる。お薄を喫する機会は度々あるが、お濃いはまだ経験したことが無い。夜中に目が覚め暫く寝付けなかったが、もしお濃いを戴いていたら朝まで眼が冴えていたことだろう。
 歌垣山の頂上には土を盛り、寄せ植えまで準備されている。青竹で組んだ炉には鉄瓶が吊るされ、程良い温度のお湯が沸いている。赤い毛繊に正座してしばし日本の伝統文化に触れて来たが、ロクはやっぱり柏餅の味に惹かれているきらいがある。


「山頂の 野点お供に 柏餅」


 [2397] 白花杜若 [PC]  2016/05/07 07:12:47    [削除]


   日本三大カキツバタ自生地の一つ京都府北区の「太田の沢」をトンボのメガネで訪ねて来た。愛知県刈谷の「小堤西池」、鳥取県岩美町の「唐川湿原」それぞれ天然記念物に指定されている。太田の沢では鹿害に遭い、かなり花の数は減っているが、防護ネットを作り対策を取られている。写真の白花カキツバタは、大田神社より少し離れた深泥池に自生しているカキツバタで、こちらも生物群の一部として天然記念物に指定されている。
 名前の由来は花の汁で布を染めた所から「書き付け花」と呼ばれ、それが転化してカキツバタになったらしい。漢字表記で杜若を充てているのがロクを悩ませる。“いずれが文目か杜若“と似ているものの例えに使われるアヤメとカキツバタであるが、アヤメは山地の乾燥地に自生して、カキツバタは水湿地でしか自生できない。花被片の色や模様でも見分けられる。アヤメは網目模様になっており、カキツバタには白い筋がくっきり見える。因みに梅雨時に咲くハナショウブは黄色である。


「雨露を 真珠代わりの 杜若」 


 [2398] 菖蒲 [PC]  2016/05/08 07:06:50    [削除]


   観察会でショウブの花が咲いているのを見付けました。皆さんに紹介すると怪訝な顔をされています。アヤメ科のハナショウブやキショウブをイメージされているので、どうやらピンとこなかったようです。端午の節句に用いられるのはサトイモ科(現在はショウブ科)ショウブ属のこちらです。根茎には万能薬と云っていいほどの様々な薬効があります。葉っぱにも精油が含まれていて芳香があります。子どもの日に風呂に浮かべて香りを楽しみました。
 日本では民間薬としてショウブの根茎を使いますが、中国では同属のセキショウを使っていたようです。漢字表記も中国の石菖(菖蒲)をそのまま持ってきたようです。因みにアヤメと混同されるのは、漢字変換するとアヤメも菖蒲になっているからでしょう。混同を避けるためにも図鑑では片仮名表記される所以です。


「母の日に 便り無いのは 無事かなと」


 [2399] 野草料理 [PC]  2016/05/09 06:50:42    [削除]


   今年は既に4回目になる野草料理の会で腕をふるってきた。今回は「ひとくらクラブ」の例会で、昨年から野草料理と燻製を採り入れるようになった。健康茶もその道の自称プロ級の方が、昨年よりバージョンアップしたものを作って全員に小分けして頂いた。野草料理・燻製・健康茶を提供するスタンスは手作りで自然のものを戴こうという所にある。
 野草料理は天ぷら以外に和え物や煮物なども各種作って頂き、春の野生の味を経験して貰った。燻製ではチップ作りから始まり、材料こそ購入したものを使ったが、アウトドアー料理の醍醐味を味わってもらえた。健康茶は薬効まで記した資料を提供して頂き、不老長寿で200歳まで長生きしたら…という心配まで与えてしまった。


「夏野菜 出回るまでの 凌ぎ技」

曼珠沙華

 今日から彼岸の入りです。昨夜は大雨警報が発令され、その雨が明け方まで続きました。今日も予断を許さない不安定な天気が予想されます。何時も旬の写真に拘りがあるロクは、今朝のアップに使いたので、小雨がぱらつく中をヒガンバナを撮りに出掛けてきました。過去にこの花は何度もアップしているので、「過去へのご招待」で振り返ってみて下さい。
 ヒガンバナは有史以前に中国揚子江流域から朝鮮を経由して、北九州に稻作と一緒に辿り着いたと考えられています。古い時代の帰化植物の代表格です。いまでは北海道を除く日本各地の人里に自生しています。一つに見える花は数個が輪生に集まったものです。花と葉の時期が別々なので相思華とも言われ「花は葉を思い、葉は花を思う」とこの植物の特徴を云い現わしています。ボタニカルアートで残しておきたい綺麗な花です。


「今年もね 咲くを違えず 曼珠沙華」

過去へのご招待21

 [2202] お別れ交流会 [PC]  2015/11/22 07:09:31    [削除]


   31年間続いたPTA主催のコーラス交流会が最後の年を迎えました。以前にもお知らせしましたが、全ての学校が廃校になり、一ヶ所に小・中学校がそれぞれ一校になってしまうのです。ここでも橋下の野望が見え隠れしています。既に今年一校が廃校になり、5小学校と2中学校PTAのコーラス発表でした。我がコーラス団は何時も別枠で参加させてもらっています。盛装した合唱団の雄姿を紹介したかったのですが、今流行りの自撮棒の持ち合せが無かったので出来ませんでした。
 今年も例にもれずロクたちバスパートが練習中は足を引っ張っていました。それを称して何時も“バスに乗り遅れている”と揶揄されていました。しかし、本番になると力が出るもので、概ね80%の出来栄えだったかなと自己満足しています。今日は大阪ダブル選挙投票日、まっとうな大阪を取り戻したいものです。


「秋の陣 維新の政治 さようなら」


 [2203] 円葉木 [PC]  2015/11/23 07:09:48    [削除]


   珍しいマルバノキです。マンサク科でベニマンサクともいわれています。暗い紅紫色のマンサクに似た花を二輪背中合わせに付けて咲かせます。中国では双花木と呼ばれているのが特徴を上手く捉えています。マンサクは春一番に咲くので「先んず咲く」から転訛した名前だという事は皆さんご存知の話です。このマルバノキは秋10~11月に開花するというのも変わっています。葉っぱがハナズオウに似て、全縁の所からマルバノキと名付けられました。
 川中美幸も背中合わせの温もりを唄うなら、双花木を詠った方がピンと来ると思うのですが、如何せんメージャーではないので、やはり二輪草に落ち着いたのでしょう。自生で咲いているとのことですが、まだ出合った事がありません。


「昨夜から 暗き気持ちで 能勢の秋」


[2204] 「申」出番 [PC]  2015/11/24 06:14:08    [削除]


   心配していた雨も何とか持ち、地域の三世代交流イベント「ふれあい茶話会」が昨年よりも多い参加者で開催されました。以前に作った干支は並べて飾ってあるよと言われました。今年も干支工作にしたいというのが皆さんの要望です。プレゼント用の申は箱の中に隠してあります。笑点の歌丸師匠並に、工作を完成した人には「もの凄~い物を差し上げます」というフレーズで期待を持たせて始まりました。
 皆さんに創って頂くのは干支の絵馬です。五角形に切った白い台紙を配り、それに屋根部分はアレチハナガサの茎をボンドで貼って貰います。申のイラストは12種類用意しました。鶴や松竹梅、宝船、門松などめでたいイラストも何種類か揃えておきました。後のレイアウトは皆さんの感性で貼って貰います。それぞれに素敵な絵馬が完成しました。そこで三番叟バージョンの開運申の登場です。「可愛~い!」その一言で苦労が報われました。


「三世代 勤労感謝日 集い来て」


[2205] 武士自然道 [PC]  2015/11/25 07:55:23    [削除]


   別に武士(もののふ)自然道を歩くから城跡に寄ったのではないのです。高槻の摂津峡から萩谷を経由して武士自然道に入り、阿武山に抜ける予定で歩き始めました。摂津峡入り口近くに芥川山城の冴えない看板が目につきました。先を急ぐハイキングではないので、寄り道しようと三好山の案内に沿って登って行きました。約460年前に三好長慶が入城していたと記されています。高槻には他に能勢頼則が築城したと言われる芥川城もあるようです。城跡巡りではなかったけれど、思わぬ拾いものがありました。
 下山コースで武士自然道が道路に寸断されています。暫く舗装道路を歩いていると、何も標識の無い道があったので、多分これだろうと下って行きました。テープも何もありません。かなり下ったところで時間を確認すると2時半です。つるべ落としのこの時季、山道は3時には抜け出して林道まで出ておくのが鉄則です。何処へ出るか判らない道を急ぐリーダーに待ったをかけました。もと来た道路まで引きし、爺さん婆さんはバスに乗り無事に帰れました。


「兵の 落葉踏みしめ 向かう明日」


[2206] 豹紋蝶 [PC]  2015/11/26 07:10:53    [削除]


   昆虫にはあまり詳しくないのでネットのお世話になる。ツマグロヒョウモンだと思われるが自信がない。何でも毒蝶のカバマダラに擬態しているらしいが、日本ではその毒蝶は迷い蝶として偶に確認されるだけのものだから、擬態してもその意味をなさないと思われる。進化した姿のまま日本に渡って来たのかもしれない。またまた興味の虫が顔を出す。
 昆虫に聞いた訳ではないが、黄色い花が好きなようで、我が家のビオラにも蜜蜂が黄花にはよく集まってくる。写真はオオツワブキの花で吸蜜しているツマグロヒョウモンと甲虫の姿も見える。暖かかった今年の秋も昨日辺りから寒くなり出し、今日からは冬装束で出掛けなければならない。


「束の間の 小春日和を 蝶と飛び」


[2208] 古美術展 [PC]  2015/11/27 07:09:05    [削除]


   京都で古美術店を営んでおられる島津法樹氏が、30年間にわたって収集されたコレクションの特別展が、龍谷ミュージアムで開催されており、奥様から券を戴いていたので覗いて来ました。ミャンマー・ラオス・タイ・カンボジアの仏や神が時代ごとに展示され、仏教やヒンズー教の文化と変遷を垣間見て来ました。
 島津氏の本によるとインドシナ半島の奥地をくまなく探しまわり、骨董品を買いあさってこられました。その旅記録を何冊も出版されていますが、楽しい本なので知人に貸してあげたのが最後、回し読みされ行方不明になってしまいました。特別展を観たいま、再度読みたくなったのに残念!


「秋夜長 仏の顔も 三度まで」


[2209] 冬咲き桜 [PC]  2015/11/28 07:24:06    [削除]


   先日、子福桜をアップした時に少し触れたヒマラヤザクラです。来週金曜日に観察予定しているので、その下見を兼ねて訪れ、開花の様子を確認しておきました。まさに最盛期で澄み渡った青空に映えていました。1968年にネパール国王から贈られたものです。この欄に何回も登場させていますので蘊蓄は省きます。興味ある方は下の検索からヒマラヤザクラと入力して覗いてみて下さい。因みに今日11月28日の誕生花です。
 昨日はトンボのメガネOP行事として蜆獲りを企画案内しました。天気予報では雷が鳴り、山間部では雪も降るとのことで出足をくじかれました。ところが現地に着いてみると、辺りには葦が茂っているので風を防いでくれ、陽だまりの中にいるとポカポカ陽気です。午後1時半ぐらいが引き潮のピークで、2時過ぎには潮が満ちて来たので急いで引き返しました。短時間で数こそ少なかったのですが、大きなシジミを持って帰ることが出来ました。


「寒桜 空の碧さを 際立たせ」


[2210] 埋め木 [PC]  2015/11/29 14:18:44    [削除]


   今日のアップが遅くなったのは、昨日から泊りがけでミニドックに行って来たからです。今回は前日に飲まずに検査を受けてみようと思っていたのです。ところが万博記念公園に寄り道するとイベントが開催されていて、酒造メーカーが日本酒の試飲をさせているではありませんか。しかも2種類を飲み比べてみて下さいと。根が貧乏症の小市民なので直ぐに飛びつきました。スダチ味の酎ハイまで戴いた時点で、出掛け時の決意は吹き飛んでしまいました。夕食に美味しい料理を出されたら、飲みたくなるのが人情です。最悪の状態で今回も検査を受けました。
 写真は西本願寺に行った時のもの、国宝の御影堂と阿弥陀堂の廊下や柱に動物や植物、モノをかたどった木が埋められています。節穴や亀裂を木片で埋めたもので大工さんの遊び心が感じられます。参拝される方を少しでも和やかにしよう、という大工さんの粋な計らいです。


「銀杏散り 埋め木探しの 本願寺」


 [2211] 枯尾花 [PC]  2015/11/30 06:51:35    [削除]


   アップ用の写真を探しに歩きますが、紹介したい植物など目につきません。景色もすっかり冬の雰囲気に替わってきました。何時も散歩で通る土手道ですが、ススキも輝きを失い風に揺れる様はまさに枯薄です。一方山に目をやると紅葉が進み、天気の好い日には錦の装いが目を楽しませてくれます。
 秋と冬が混在していますが、俳句の季節は既に冬になっています。11月8日の立冬を過ぎると冬になります。しかし今年の秋は暖かかったので、なかなか冬探しも大変でした。今日で11月も終わり明日から師走です。実も心も忙しなくなります。忘年会・新年会の段取りをしなければなりません。早速明日から泊りがけの忘年会です。


「襟立てて 墨絵の世界 枯尾花」


[2212] 新酒 [PC]  2015/12/01 07:05:25    [削除]


   毎年ワインの解禁日になると友達から赤白のボジョレーヌーボが届けられる。僕が家ではあまり飲まないと吹聴しているので、最近はワインを届けるのを躊躇されているようだ。電話でその誤解を解くのに苦労したのは言うまでもない。ダース単位で贈って頂いても何ら差し支えないことを伝えておいた。届いたらすぐに戴くのだが、あいにくその日の献立はおでんだったので、ワインに合わないと見合わせていた。急に寒くなったりして鍋が増えチャンスが巡ってこない。
 地元の知り合いから鹿が獲れたので燻製にしてほしいと依頼が届いた。待ってましたとばかりに数日かけて燻製準備をし、やっと昨日完成させることが出来た。我が家のボジョレ―ヌーボ解禁日を鹿肉で頂いた。


「今年酒 鹿肉燻し お膳立て」


[2213] 米寿の祝い [PC]  2015/12/02 13:24:18    [削除]


   永らくお付き合いしている知人が、今月88歳の米寿を迎えられるので、我々の忘年会も兼ねて米寿の祝いを丹波篠山で持った。『ユニトピアささやま』は初めてだと言われるので、名物の牡丹鍋なども付いた会席膳を頂き、ますます長生きして欲しい!との思いを込めた宴を持つことが出来た。彼は85歳まで現役で仕事をされ、モノづくり一筋で生きて来られた大正のヒーローである。
 ビールを持ちこんで宴前には既に出来あがっている、というのがこのメーバーのやり方だが、昼にしっかり食べているのでビールを飲んでも一向に回らない。宴でも嬉しい大瓶ビールや丹波の地酒など頂く。何れにしてもよく飲むメンバーばかりだ。


「年の暮 百まで生きと 祝い膳」


 [2214] 曙杉 [PC]  2015/12/03 07:06:27    [削除]


   和名はアケボノスギと言われているメタセコイヤです。生きた化石と呼ばれています。1941年に三木茂氏が見付けた植物の化石を学会に発表しました。アメリカのセコイヤとは違います。その後中国で現存するのが確認され『生きている化石』と言われるようになりました。アメリカで育てられている苗が昭和天皇に100本献上され、それが全国に植樹されて今日の普及になりました。因みに1941年はロクの生まれた年です。段々化石化して来ました。
 円錐形の樹形が綺麗で、近畿では滋賀県高島町の並木が有名です。30メートルの高木になります。写真は6階の部屋からのもので、さらに見上げなければならないので20mは優に超えているでしょう。朝霧に浮かぶ姿は幻想的で人を詩人にしてくれます。


「朝霧に 纏われ寂し 立ち姿」 


[2215] 灯り [PC]  2015/12/04 07:21:01    [削除]


   恒例になった神戸ルミナリエの灯りが今夜から点り、12月4日から13日まで楽しめます。阪神・淡路大震災の後、犠牲になった方々の鎮魂と都市の復興・再生を托して始まりましたが、今年で21回目を迎えます。一度だけ点燈前の設営段階に訪れた事がありますが、実際のイルミネーションはテレビとかネットでしか見た事がありません。青色発光ダイオードが実用化されるようになり、今年は100%LEDを使っているようです。イルミネーション・スポットとして日本一にランク付けされています。もう少し若ければ現地まで行って、あの豪華絢爛のイルミネーションを見てみたいのですが……。
 LEDの普及で家庭でもイルミネーションを飾られるお宅が増えているようです。ご近所でも毎年飾られていましたが、最近は寄る年並のせいか、ここしばらくはお休みされています。闇夜に灯りは嬉しいものです。ささやかな灯りですが今年もほっとさせてもらいました。暗い世の中をもっと照らして貰いたいものです。人に頼っていては駄目ですね。


「燈台に なれと叱咤の 年の暮」


 [2217] 観察中 [PC]  2015/12/05 07:00:46    [削除]


   トンボのメガネ例会でヒマラヤザクラとカイノキなどの観察に吹田市相川の緑道まで行って来ました。一週間前の下見では綺麗に咲いていたのですが、昨日のミニ観察会では最盛期を過ぎた感じで、皆さんに感嘆の声をあげて貰うまでには至りませんでした。昨年の冬を参考に観察日程を組みましたが、今年は少し早く咲いてしまいました。植物観察で年間予定を立てる時の難しさです。それでも初めて観た・来たと言って頂き、ミニ観察会の場所として選んだ甲斐がありました。
 午後からは十三に移動して忘年会と言う名の食事会です。毎回反省会と称する打ち上げ会をしているのですが、時間をたっぷりとれる中華の宴会は、懇親が図れる場所としてもってこいです。リーズナブルな料金で食事を楽しんで頂き、懇親を深めることが出来ました。


「寒波来て 異国の花も 縮みけり」 


[2218] 到来物 [PC]  2015/12/06 06:12:44    [削除]


   外出から帰ってみると箱詰めが届いています。何が届けられたのだろうとそわそわして開けてみると、日本酒の詰め合わせセットが友達から届けられました。300mlの飲みきりサイズが各種9本も入っています。先日ワインが届けられた時に「ダース単位で贈って頂いても何ら差し支えない」とアップしたことが、今回の贈り主の頭にインプットされていたのでしょうか。嬉しい量です。でも負担をかけてしまったかなと少し反省しています。
 他の仲間からもお土産に日光東照宮のお神酒を頂いたので、一緒に並んで記念写真に収まって貰いました。正月には娘たち夫婦も来てくれるので、それまで取っておこうと思いましたが、写真を撮っていると早く飲んで欲しそうな顔をしているので、仕方なくお神酒と純米吟醸酒を戴きました。


「熱燗に しようか冷か 迷い酒」


[2219] 前衛芸術? [PC]  2015/12/07 06:52:46    [削除]


   意識した前衛芸術ではなく、孟宗竹の放置林です。こうした光景は里山でよく見かけます。竹の需要が無くなったことと、手入れする人手が少なくなっているのが大きな要因です。生活用品に竹を利用していた暮らしから、金属や石油加工品に取って替わりました。確かに均一化されたものが廉価で手に入る便利さを得ましたが、味わいや温もりは失われました。最近若者たちのUターンやIターンが再び増えて来ているようです。農業を志す若者の出現は喜ばしいことです。里山に移住した人たちによって、木工製品や竹細工などにも目が向けられたら、里山再生に役立つと期待しているのですが。
 放置竹林をボランティアの協力で再生しているところも目にします。しかし、他人に任せると略奪されるのではとの危惧を抱いておられる保守的な農家も多いようです。タケノコなど出荷しないのであれば、自由に採らせれば好いものを、と思うのは僕だけでしょうか(*^_^*)


「縦横に 出口の見えぬ 十二月」


[2220] 銀杏黄葉 [PC]  2015/12/08 06:23:22    [削除]


   12月だというのに穏やかな陽気です。秋を想わせる雲一つない青空に銀杏が融け込んでいます。コーラス練習帰りの校庭にイチョウが黄葉し、マサキの植え込みと対比して日本色を醸し出しています。次回練習日の後、締めくくりの忘年会があり、そこで何組かに分かれて余興を披露することになっているのです。忘年会会場が公共施設だからアルコールはダメとのこと。お茶気で余興するほど盛り上がれるのか今から心配です。
 捨てる神あらば拾う神ありという事ではないのですが、今日から明日にかけて泊りがけの忘年会に行って来ます。内容は明日の夕方には紹介できるかもしれません。妻がちょっとリッチな海外忘年会に出掛けていますので、あ~忙し状態が続いています。今日のアップを早く切り上げて味噌汁を作らねば……あ~忙し!


「鼻歌を 小春日和の 所為にして」


[2221] 一庫ダム [PC]  2015/12/09 19:38:55    [削除]


   じねんクラブと言うサークルで奥猪名健康の郷に泊りがけ忘年会に行って来ました。メインはぼたん鍋の忘年会ですが、このサークルの好いところは、単に酒を飲みに行くだけじゃないという事です。盛り沢山な企画で社会見学や施設訪問なども折り込んでいる点です。初めに訪ねたのが一庫ダムです。職員の方に案内して頂き、ダムの構造や役割などしっかり勉強させて頂きました。他に国指定の登録文化財の家屋や、多田銀銅山への見学などもボランティアガイドさんに案内してもらいました。
 リーズナブルな料金でぼたん鍋を頂き、お酒の差し入れなどもあり、たっぷり飲ませて貰いました。何時もの通り一番に寝床に入り、朝までぐっすり寝てしまったので、大部屋での男性群のいびきなど全然苦になりませんでした。僕が迷惑をかけていたかもしれませんが、寝た後までは責任を持てません(*^_^*)


「見学も 心はそぞろ 牡丹鍋」


[2222] 白菜 [PC]  2015/12/10 07:48:42    [削除]


   今年は白菜がよく届けられます。例年なら新聞紙にくるんで外へ出しておくのですが、なかなか冬が来ないので自然の野菜置き場に困っています。保存方法としては、白菜のお尻の芯をくりぬき、冷暗所に置いておくと成長しないので長持ちするのですが、こんなに暖かだと日持ちしません。毎日鍋というわけにもいかず、あれやこれやと白菜料理に気を配っているようです。
 植物は霜が降りる頃になると、冷凍するのを防ぐために防衛本能として糖度を増します。それで冬野菜が美味しくなるのです。白菜・大根・ねぎなど冬の味覚をしっかり味わいたいものですが、人間の糖度だけは増したくないものですね。ロクは甘いとよく言われるのですが……。


「霜を待つ 野菜の青さ 瑞々し」


[2224] 出荷式 [PC]  2015/12/11 06:59:47    [削除]


   地元の小学校で「花いっぱいプロジェクト」という取り組みが毎年実施されて来ました。今年は能勢高校の学生さんが育てたビオラの苗を、久佐々小学校2年生が譲り受け、花を咲かせるまで水やりなどの世話をして、やっと出荷出来るようになりました。社会福祉協会「夢クラブ」のお年寄りに手紙や歌と共にお花をプレゼントします。毎年何らかの形で学校支援ボランティアとしてお手伝いして来た僕にも、花とお手紙がプレゼントされました。
 そのほのぼのとした交流も今年が最後です。来年からは全ての小学校が無くなってしまいます。我が家の窓から見える牧場跡地に、小学校と中学校が建設中で、ほぼ完成間近になってきました。来年4月から6小学校と2中学校が一ヶ所にまとめられます。ロクの周辺では賑やかになりますが、能勢の衰退が見えるだけに将来不安が付きまといます。


「花を観し 寒波知らずの 人もいて」


[2225] ろく [PC]  2015/12/12 07:32:32    [削除]


   トンボのメガネ観察会の下見に行く予定が、思わぬ台風並みの悪天候のため足止めを食らいました。出発を遅らせてでも行っておきたかったのですが、ニュースで鉄道が止まっているとの報道もあり、仕方なく下見は断念しました。折角田舎から都会に出て来たのだからと天神橋六丁目にある「大阪くらしの今昔館」に立ち寄りました。
 館内に入ってびっくり!ほとんどが爆買いで有名な外国人なのです。あちらでもこちらでも着物姿のカップルたちが自撮棒で写真を撮っています。因みに貸衣装代は200円。江戸時代の大阪の町並が再現されている今昔館はどうやら隠れた観光スポットになっているようです。天六で子犬のろくと一緒にロクも彼らたちを暖かい眼差しで見ていました。


「歳末に 難波の仔犬 ワンと鳴き」


[2226] 納山会 [PC]  2015/12/13 07:35:40    [削除]


   山友会納山会で梅田まで出て行きました。お昼の忘年会なので山の帰りにと言う時間がありません。仕方なく新梅田シティの里山で我慢してもらいました。安藤忠雄氏設計の「希望の壁」は報道などでご存知でしたが、ミニ里山が都会の一角に出来ているのに驚かれていました。ブナ類の樹木はキクイムシ除けのコーティングが施されています。こんなところまでナラ枯れ被害が押し寄せて来ているのです。
 街中はクリスマスのデコレーションで飾られ華やかです。スカイビルの周辺ではドイツが丸ごとやってきた感じでクリスマスムードを醸し出しています。忘年会の予定がなければ、此処でドイツビールやワインを飲んでも楽しかろうにと(*^_^*)


「一年が 速き巡りの 忘年会」


[2227] 注連縄作り [PC]  2015/12/14 06:43:34    [削除]


   ひとくらクラブで恒例になった注連縄作りです。手探りでお手伝いして来ましたが、順序立てた指導が出来ずにおたおたしてしまいした。何回か他でも作った経験があるのですが、所によって、人によって作り方が違い統一した作り方の事前研修が必要だと痛感しました。結果的には船頭さんが多過ぎたように感じました。
 年末に向けて地域でも注連縄作りがあるので、しっかり復習して、簡単なマニュアルなどを作っておきたいものです。例えば何本の稲を使って束ねるか、など標準化しておかなければお手伝いのスタッフ泣かせになります。しっかり予習していかなかったロクの反省点です。


「年一度 思い思いの 注連縄に」


 [2228] (米)犬酸漿 [PC]  2015/12/15 06:00:55    [削除]


   アメリカイヌホウズキの花が12月だというのに咲いています。多分刈り取られた後に暖かだから咲き出したのでしょう。他にもホトケノザなどが咲いていたり、気の早い水仙が咲き出しています。北米原産のアメリカイヌホウズキだろうとしていますが、推測で判断しているだけです。果実ならテルミノイヌホウズキの別名通り、光沢があるから判り易いのです。
 あまり目立たない花なのでこの欄でもアップした記憶がないのですが、普通のホウズキは鬼灯と漢字表記しますが、こちらは難しい表記になっています。また名前の由来は否(いな)ホウズキが転化してイヌホウズキになったようです。薬用としても有用な植物で、乾燥した全草を薬用酒に出来るようです。ただし、果実は甘いようですがアルカイド系毒を持っていますので誤食しないように。


「暖冬の 散髪帰り 白き花」


[2229] 黐躑躅 [PC]  2015/12/16 07:51:36    [削除]


   覚えきれない難しい漢字表記のモチツツジです。日本特産種で半落葉低木です。秋に先端部だけを残し、後は紅葉しながら落葉します。知らなかったのですが、春の葉と夏秋の葉の形が違うようです。来年になったらまた展葉調査に参加する予定なので、その時にしっかり観察してみたいものです。ツツジは古来から人々に愛され、園芸種も300ほどもあると言われています。モチツツジはその交配親として利用されているようです。
 12月半ばだというのに、狂い咲きかなと思うぐらい綺麗に咲いています。普通は4月から6月位に咲くのですが、秋や冬に山道で1輪2輪咲いているのを見掛けることがあります。これほど塊で咲いているのは今年の暖冬の所為でしょうか。


「虫たちも 冬眠忘れ 浮れ飛び」


[2230] 貸切状態 [PC]  2015/12/17 07:18:56    [削除]


   先日、東住吉えん罪事件再審で釈放された事件は大きく報道されました。各種事件の支援などしている救援会という元祖ボランティア団体の役員会が箕面であったので出席して来ました。その帰りに折角だからと滝道を往復して来ました。あれほど賑わっていた遊歩道には人の姿がほとんどありません。朝方に雨が降ったからかもしれませんが、まさに貸切状態で散歩を楽しむことが出来ました。少ない観光客でしたが、外国人を含めて2組の方々から写真撮影を頼まれました。相手も貸切状態だから遠慮なく、スポットを替えて2~3枚写してあげました。ボランティア曜日の一日でした。 
 昼食を摂っていなかったので滝の傍で軽食でもと思っていたのですが、お店は全部閉まっています。仕方なく家路を急ぎましたが、中途半端な帰宅時間になり、結局昼抜きで1万2000歩の歩き、風呂上がりに体重を量ってがっかり!全然効果なしです。


「滝道の 人影疎ら 師走かな」


[2232] 三波川冬桜 [PC]  2015/12/18 06:47:25    [削除]


   今日はトンボのメガネで大阪市立大学理学部の私市植物園にサンバガワフユザクラを訪ねます。マメザクラとオオシマザクラの種間交雑種と考えられ、群馬県三波川公園に植えられているものが国の天然記念物に指定されている貴重な桜です。一ヶ所に2~3輪の一重の花を付けます。市大植物園には数本のサンバガワザクラが植えられていて花の時季を迎えています。冬桜という事になっていますが、残った蕾が春にも咲く二度咲き桜です。
 写真は下見の時のものですが、今日の本番で皆さんにお披露目出来るか自信がありません。多分大丈夫でしょう。東京の小石川植物園やここ大阪市大の植物園などは学術的な研究のためのものですから、珍しい植物が集められています。フラワーパーク的なものではないので、園芸種の花壇などは期待出来ません。難儀なのは落ちている木の実や葉っぱの採取も原則禁止という事です。


「寒風が 似合う桜の 凛と咲き」


 [2233] 柞 [PC]  2015/12/19 07:27:48    [削除]


   市大私市植物園のマンサク属エリアにイスノキがあったので、皆さんと虫こぶ探しをした。この木の葉っぱにはアブラムシが寄生して、必ずと言っていいほど虫えい(虫こぶ)がぶら下がっている。足下に立派な虫こぶが落ちていて、それがなんともユーモラスな表情だから写真撮影、既に虫は出て行った後で穴が3ヶ所も空いていた。この虫こぶを吹くと笛の様に鳴るところから別名でヒョンノキと呼ばれている。
 この虫こぶにはタンニンがたっぷり含まれているので染料として利用されるらしい。ヌルデの五倍子と同じような使われ方をしたのかもしれない。イスノキの材は堅く、家具や杖などに使われるほか、剣術の示現流派の木刀に使われるほど有名らしい。


「木枯らしの 音にも似たり イスノキの」


[2234] 万両 [PC]  2015/12/20 07:02:25    [削除]


   一両のアリドオシ、十両のヤブコウジ、千両のセンリョウはこの掲示板にアップしましたが、百両のカラタチバナとマンリョウの画像はまだ紹介していませんでした。何れも低木で、このマンリョウも大きくなっても1メートルどまりです。ヤブコウジ科の植物は山でよく見かけます。それほど小鳥たちに好まれているのでしょう。我が家の植木鉢にも勝手に根付いて、今年は真赤な実をたわわに付けています。
 センリョウよりも長く実を残すので、江戸時代にはブームになった古典園芸植物だそうです。初めて実を付けてくれた万両!忘年会参加記念に1枚だけ頂いた宝くじ、5億円当たったらどうしょうかと今から心配しています。“こいつは春から縁起が良いわい~”と報告できるのを楽しみに(*^_^*)


「万両の 今年は何と 目立つ事」


[2237] 短日 [PC]  2015/12/21 07:25:56    [削除]


   年末の慌ただしい中、たくさんの宿題をほっぽり出して散歩に出ました。南から暖かい日差しが降り注ぎ、ついつい足を延ばしてしまいました。お昼に出たのですが、帰宅は3時を回っていました。明日22日が冬至という事なので一番日が短い時季です。あの暖かさは何処へやら、しっかり歩いているのに肌寒くなって来ました。洗濯物は3時までには取り入れなければ、周りの水蒸気が再び洗濯物にまとわりつき、からっと乾きません。帰路を急ぎました。
 旧暦の10月にあたる晩秋から初冬までの温かい日を「小春日和」と呼んでいます。太陽暦では11月から12月初旬までです。アメリカ大陸では「インディアン・サマー」と呼ばれ、ヨーロッパでは「老婦人の夏」と呼ばれています。ロッキングチェアに揺られながら紅茶でも頂いている老婦人が目に浮かびます。昨日の様な暖か日をどう呼んだらいいのでしょう。


「冬陽射し 何も無き土手 進路北」


 [2239] 酒なし忘年会 [PC]  2015/12/22 06:40:09    [削除]


   コーラスの練習の後、お弁当を取って酒抜き忘年会をしました。何時もは赤白ワインを用意しての忘年会になるのですが、会場が公共施設を使ったので酒類厳禁です。今年の目玉は4グループに分かれて余興を披露します。ロクたちのグループは歌で巡る世界旅行です。小道具として旅行社の旗まで作りました。歌詞カードも凝っています。世界の国旗と歌で訪問する国旗を配したものを作りました。効果音ジェット機の飛びたちからのスタートです。アテンションプリーズ!
 僕に独唱の機会も設定してくれました。カンツォーネ・オーソレミオです。そこはジョークだけで生きているロクです。♪お~空見よ 雪が降る貴女は来ない お~空見よ 明日のことなど誰にも判らない~ ケセラセラ お~空見よ~♪というような歌で座を沸かしました。団員の皆さんに干支工作「申」を差し上げて株を上げて来ました。


「酒なしで 手拍子打ちし 忘年会」


[2241] 飛行船 [PC]  2015/12/23 07:44:07    [削除]


   50歩100歩という婆さんメンバーの納山会で布引の滝方面に行きました。リーダーの頭の中に納山会がちらついているのか、最終目的地が決まっていません。下山時間だけが最大の関心事というアバウトな納山会です。今まで行ったことの無い高尾山を途中から目指しました。トェンティクロスの中ほどから進路を西に取るようになっていますがその分岐が判りません。昨日は冬至です。3時までには山から抜け出したい思いがあるので、最終的には神戸森林公園に抜けました。おかげで納山会も早い時間に始めることが出来ました。そこでもロクは酒抜き忘年会!
 途中の見晴し台から神戸を見降ろしていると飛行船が近寄って来ました。ビルの上を通過するまでカメラを構えて待ちました。望遠で覗くと操縦士が一人だけ乗っている広告用の飛行船でした。気球とか飛行船に乗ってゆったりと空を飛んでみたいものです。


「冬空に ぽかり夢乗せ 飛行船」


[2242] 沈丁花 [PC]  2015/12/24 07:04:41    [削除]


   ロウバイとかフキノトウをアップして頂いて、暖冬だというのを自然界の中でも感じさせられています。ジンチョウゲの花も蕾が膨らんで来ています。普通開花は3月から4月です。この花の花弁に見えているのは全て萼片らしいです。日本では殆どが雄株しかないので果実を観ることも出来ません。1488年の室町時代に中国から渡来したと推定されています。しかし、今では中国に自生種は無いようです。名前の由来は花の芳香が「枕香」に似て、花の形が「丁子」に似ているからとのことです。
 クマリンを含む芳香があり消炎や鎮痛作用もあるようです。中国ではめでたい花という事で瑞香と呼ばれています。春の夜に漂う芳花は嬉しいものですが、凍てた冬の夜に匂ってくれるだろうか。


「年の瀬を 急かせる如く 蕾付け」


[2243] 気根 [PC]  2015/12/25 07:07:56    [削除]


   ラクウショウの気根が独特な雰囲気でにょきにょきと水辺に出ています。一刀彫の仏さまの様であったり、動物や人間の様に見えたりして、特異な景観を作りだしています。落羽松と漢字表記されますが、別名はヌマスギと言うのでこちらの方が判り易いと思います。マツ科ではなくスギ科だからです。葉っぱを枝ごと落とす落羽松の名前も写真も見て頂くと捨て難い気もします。
 ラクウショウの気根は呼吸根として有名ですが、他にも用途によっていろんな気根があるようです。例えば支持根のトウモロコシ・支柱根のタコノキ・保護根のヘゴ・付着根のキズタ・吸水根のセッコク・浮根のミズキンバイなどです。さあ今日はラクウショウの気根を訪ねて来ます。


「敷き詰めた 落葉絨毯 見る仏」


[2244] 昆陽池 [PC]  2015/12/26 08:20:36    [削除]


   来年早々のトンボのメガネで伊丹緑道と昆陽池の観察会を予定しているので、クリスマスには縁の無いシニアは下見を兼ねて昆陽池に行って来ました。途中でムクロジを拾ったり、写真を撮りながら歩いていると、最終目的地の昆陽池にはお昼をゆうに回っていました。他のサークルで顔馴染みの方々も昆陽池に来ておられて、暫しの交流場面も。渡りの水鳥以外に園内の野鳥観察も予定に入れていたのですが、それも果たせずバスでの引き返しになりました。今回のコースは熟知しているのですが、時間配分などで下見の大切さを感じた一日になりました。
 昆陽池は731年に行基の指導で農業用のため池として作られたようです。1965年に伊丹市が公園として整備され、白鳥の自然放養でたくさんの来園者の目を楽しませています。冬場にはカモ類やカモメなど3000羽が渡ってくる野鳥の楽園になっています。たまたま白鳥の餌やり場面に出くわしました。逞しくすばしっこいユリカモメが餌を横取りしていきます。


「白鳥の 啄む姿 奥床し」


[2245] 藪椿 [PC]  2015/12/27 08:45:42    [削除]


   昨夜遅く妻から起こされてしまいました。何事かと寝ぼけ眼で降りて行くと、風呂の湯が止まらないと言うのです。蛇口の栓の開閉が出来なるなり湯船からお湯が溢れ出しています。直ぐに直せる状態ではなかったので、とりあえず水道の元栓を閉めて湯が出ないようにしました。水が使えないと生活出来ません。早く起き出して何とか応急手当てで風呂場の止水措置をとりました。
 写真俳句どころではない師走のドタバタ劇でした。今日のアップは応急的な物で我慢してもらいます。例年より早く咲き出した椿の花が落ちています。雪の上に落ちた椿は絵になりますが、青々とした植物の上では絵にもなりません。乾燥したツバキの花を山茶と言って健胃・整腸・滋養強壮などの薬効があるようです。お試しあれ。


「俳句にも 使うに早き 落椿」


[2246] 迎春準備 [PC]  2015/12/28 06:49:14    [削除]


   世はまさに迎春準備で忙しくされています。神社の大屋根に積もった落葉を掻き落としたり、すす払いをしたりするのは年末の風物詩になっています。我が家も大掃除を残したままで、気にはなっているのですが、優先順位に従って手を付けているので、まだそこまで辿り着けません。取り敢えず年賀状だけは年内に送ってしまわなければと思っている段階です。
 と言いながらも昨日は地域の忘年会でしっかりお酒を頂いたので、一日が朝方のドタバタも含めて飛んでしまいました。年末年始は外で過ごすというのが習慣になってしまったので、お節を作る訳ではなく案外ゆったりとした過ごし方をしています。気持ちだけが忙しない師走の今日この頃です。


「落葉掻き はしごに託す 命綱」 


[2247] 扉木 [PC]  2015/12/29 07:13:34    [削除]


   ここ数日は年末の雑用に追われて外出していません。アップの写真も少し古くなります。実が弾けて赤い種子が飛び出しているトベラです。海洋性の植物だから沿岸部に行けば沢山自生しています。よく似た木にシャリンバイがありますが、果実の色が違うので見分けは簡単です。トベラは枝葉に悪臭があり、ヒイラギと同じように門扉に挿して疫鬼を払ったと貝原益軒は記しています。そこから扉木になり転化してトベラになりました。
 赤く弾けた種子には粘液があります。何時までも種を落とさずに鳥に啄んでもらう戦略でしょうか。リース飾りや自然工作に使うので見付けたら採取して帰ります。


「扉木の 鳥待つ紅き 実のたわわ」


 [2248] 出来たて [PC]  2015/12/30 06:56:50    [削除]


   朝から出来立てほやほやの注連縄を玄関に飾りました。ここ数年地域で注連縄作りをするのが恒例になっています。全て材料は用意して貰っているので、後は先生の指導に従って編んでいくだけです。写真を撮りながらマニュアル作りをと思っていましたが、どうしても人より遅れてしまうので、今年の出来栄えはいまいちでした。
 例年はクリスマス前後に創るのですが、日程が合わず昨29日に作る羽目になってしまいました。縁起を担いで玄関に飾るのは今朝にしました。まだ夜が明けていないので写真が上手く撮れませんでしたが、格好だけは新年を迎える準備が出来ました。


「手造りの 注連を飾りて メッセージ」


 [2250] 金柑 [PC]  2015/12/31 06:57:15    [削除]


   縁起物のキンカンです。他の柑橘類の様に棘がありません。その所為かどうか最近ではミカン属から分かれてキンカン属に分類されています。中国原産で鎌倉末期から室町初期に渡って来たと紹介されています。ナガキンカンと言う種類が普及していますが、マルキンカンの方が全体に甘いようです。他に小振りのキンズ(金豆)と言うのもあるようですが、生食は出来ないようです。
 ビタミンCが豊富で健康補助食品としても積極的に摂りたいものです。風邪によく効くことは知られていますが、不整脈にも薬効があるようです。キンカンの甘露煮をおせちに加える方も多いことでしょう。我が家の年末年始は外で過ごしますので、家庭のおせちの味は忘れてしまいました。薬用酒にもなるとのことですから作ってみなければ。


「金柑の 甘さ苦さを 舌想い」


[2251] 大漁旗 [PC]  2016/01/02 17:59:10    [削除]


   年末年始は淡路島の国民休暇村へ行って来ました。明石海峡大橋を渡ると淡路島の岩屋に着きます。そのまま高速で走れば難なく目的地まで行ってしまうので、洲本城跡や水仙峡などを訪ねながら南淡路の休暇村を目指しました。宿は高台にあり、窓から直ぐ前に徳島が見えています。湾内には牡蠣筏が逆光の海にシルエットを作っています。大鳴門橋を走る車のヘッドライトとテールランプが四国と島を結ぶ動脈になっているのが覗い知れます。
 大晦日と元旦はしっかりビールと酒を頂きました。缶ビールを2ケース持ち込みましたが、それを飲んでしまうという酒豪揃いです。車は運転出来ないので眼下に見える漁師町まで、1時間余り歩いて降りて行きました。港には大漁旗を掲げた漁船が舫ってあります。穏やかな陽射しの中で数人の猟師が談笑しています。きやすく声をかけます。旅先だなと言う旅情感じる一瞬です。少し酔っぱらっているロクの気持は既に寅さんになっています。


「元日の 青空染めし 大漁旗」


 [2252] 七福神 [PC]  2016/01/03 06:55:40    [削除]


   淡路島を一周回って来ました。計画では七福神巡りも出来るだろうと思っていたのですが、他への寄り道に時間を取られ全部を回ることが出来ませんでした。淡路島を宝舟に見立てて島内各所にあるお寺を巡るツアーも企画されています。七福神とは大国天・寿老人・毘沙門天・恵比寿(恵美酒)神・布袋尊・福禄寿と弁財天です。
 我々は津名にある弁財天を祀る智禅寺を訪ねました。横には八幡神社もあります。七福神は神様のはずですが、何故かお寺に祀られています。神仏合祀の名残でしょうか?何れにしても信仰心の無いロクには大したことではないのですが、宗教文化と歴史的には興味はあります。因みに弁天さんは芸術と学業の神様です。


「七福神 欠いてお参り さて如何に」


 [2254] ダッシュ! [PC]  2016/01/04 07:20:29    [削除]


   年末年始は飲み過ぎ・食べ過ぎ・太り過ぎになってしまったので、これはえらいこっちゃと鈍ってしまった体に鞭打って裏山にある城跡を訪ねました。片山城と言い山上全域が城跡の名残を残しています。塩山氏の居城とされていますが、相当古い形態だという事です。山下の塩川に滅ぼされたようですがなかなか立派な城だったと窺い知れます。主郭部はかなり広く約2メートルの曲輪で囲われており、北側には数メートルの張り出し部もあります。
 道は荒れ放題なので剪定ばさみを持って登りました。張り出した枝を掃い、足元のいばら類を伐りながらの登城です。地元には何箇所もの城跡があるので今年は、それらの城跡を攻めてみたくなっています。今年は真田丸の放映も始まります。戦国に想いを馳せるのもロマンです。僕の当面の敵は安倍と橋下です。


「山城に 登りて三日の 〆となし」


[2255] ダッシュ2 [PC]  2016/01/05 06:21:33    [削除]


   昨日アップした内容の実践版です。登城(?)から居宅に引き上げる時にスーパーに立ち寄りましたが、そこの交差点で知り合いの若者や婦人たちが、安保法制を許さないと街頭演説をしていました。傍観者でおれないロクは直ぐにその輪に飛び込んで一緒に示威行動に参加しました。3日は国会前でも“安倍政治を許さない”の集会が持たれ、全国でそれに呼応して色んな形態での活動が持たれたようです。
 ロクはたまたま通りかかっての参加でしたが、単発的にでも署名活動や示威活動に機会があれば参加して、社会に対して自分の意志を示しています。組織的活動ではないのでマスターベーションの感はぬぐえませんが、傍観者ではないことだけは未来の子どもたちに胸を張れます。


「正月に 安倍許さじと 拳挙げ」


 [2256] 山辺城 [PC]  2016/01/06 07:13:20    [削除]


   通称「城山」と呼ばれている鷹爪城です。他に能勢富士とか山辺城とも呼ばれています。鎌倉期に能勢国基氏の詰城だったと言われています。その後大町氏の代に塩川ら織田軍に攻められ落城します。250mの山城ですが、残っているのは郭、堀切、土塁、石垣などです。発掘調査では焼失した後が読み取れるようです。
 如何にもロクが登って来たような写真ですが、今回はダミーに頼んで撮って来て貰いました。毎年と言っていいほど正月には登っている山なので、コースなど熟知しています。たくさんの宿題を抱えているのでその作業に没頭していました。里帰りした娘と妻に写真を依頼しました。


「影武者に 登城を頼む 年初め」


 [2257] 淀川の鴨 [PC]  2016/01/07 06:59:24    [削除]


   今年も新年会で干支工作を提供する事になっています。以前この欄で紹介した三番叟バージョンのお猿さんです。台座や団栗に穴をあけたり、ある程度の準備はしておきますが、組み立ては参加者にして貰います。ボンドが渇くまでの時間が手待ちになるので、その時間を利用して「申」の絵馬も作って貰います。淀川の水鳥観察会に行って来たので、そのついでに絵馬材料のアレチハナガサの茎を採取して帰りました。
 双眼鏡の用意が無かったのですが、淀川にはヒドリガモ、オナガガモなどのカモ類とオオバン等がかなり離れたところで漂っていました。毎年キンクロハジロも目にするのですが、今回の観察会では見当たりませんでした。北のビル群が淀川に影を落とし独特の景観を作っています。


「大川に たゆとう鴨の シルエット」


 [2258] 背高葦 [PC]  2016/01/08 07:01:25    [削除]


   今年の植物界は冬を終えて、既に春が到来したと勘違いしているのでろうか?梅の開花でもびっくりしたが、ヨシが青々とした状態で繁茂している。通常なら枯れた葦原は冬の殺伐とした景観を醸し出しているはずなのに。写真のヨシは背の高さなどからセイタカアシだと思われる。比較して観察していないのでヨシやツルヨシとの区別がつかないが、背丈からセイタカアシだろうと判断している。
 ヨシ類は古来から日常生活に利用されてきた。早春賦で詠われている♪葦は角ぐむ~♪はタケノコの様な筍の事で食用にされてきた。根茎は薬用として利用され、茎はすのこ・すだれ・よしずなどに家具や建築材料として加工されてきた。また話題になった鵜殿のヨシは和楽器の笙として最高級品らしい。新名神建設や経済優先施策では温暖化は食い止められないだろう。


「青々と 茂れる葦や 松の内」


[2259] 昆陽池 [PC]  2016/01/09 06:42:31    [削除]


   今年初めてのトンボのメガネ観察会は伊丹昆陽池に行って来ました。バスで公園入口まで直行し、ふるさと小路の方から植物観察をしながら昆陽池に回りました。暖冬の所為か渡来して来ている水鳥の数と種類が極端に少なく感じました。ところが池の中に作られた日本列島に模した人工島には、カワウが羽を休める場所もないぐらい来ています。一時カワウ対策で擬卵など抱かせて、数を減らす作戦をしていましたが、そんな手ぬるい対策では追っつかないおびただしいコロニーで営巣しています。
 帰りは伊丹緑道を歩いて駅まで戻りました。途中の緑ヶ池にミコアイサのオス1羽とメス5羽が来ているのに出くわしました。肉眼でも確認出来る距離で、新年早々のラッキーな出合いになりました。“こいつは春から縁起が良いわい”と反省会で祝杯をあげたのは言うまでもありません。


「図鑑持ち 鴨を追う目の 輝きて」


 [2260] 伏見稲荷 [PC]  2016/01/10 06:53:38    [削除]


   山友会初登りは伏見稲荷の千本鳥居をくぐり~四つ辻から泉湧寺を経由~清水山に立ち寄り~将軍塚の脇を通り~蹴上げまで歩く10キロコースを歩いて来ました。稲荷大社は松の内の土曜日と言う事で参拝客と観光客の多いこと。特に外国から来た観光客に人気があり、山道に入るまではごった返していました。お馴染みの自撮り棒で立ち止まり、ポーズを決め込んで道を塞いでいたりするので尚更です。
 今回は車で能勢から亀岡に行きJRで稲荷駅まで行きました。かなり早く安く行けることを知りました。京都駅での乗り換えが、33番から10番ホームまで移動するのに、登ったり降りたりで田舎者には大変でしたが(*^_^*)。このグループは反省会という打ち上げ経験がないので、車利用と言うのも便利かな、と思う慰め初ハイキングでした。


「雑踏に 揉まれて登る 初稲荷」


[2262] 押し葉工作 [PC]  2016/01/11 07:32:14    [削除]


   ひとくらクラブの例会です。今回は以前に拾い集めた落葉を使った工作で、ランチョンマット作りです。数種類の薄い不織布の中から好みの色を選んでもらい、用意された台紙に合わせて切り、それぞれの感性で押し葉を配置してラミネート加工して完成です。頭が柔らかくアイデアのある方などは、不織布を色違いで切り揃えてカラフルに加工されるなど、創造性を活かせる工作は人気があります。
 最近は公園に事前申し込みされる方々の他に、飛び入り参加者もあり、スタッフは大忙しで嬉しい悲鳴を上げています。特に子どもたちの参加が増え、次の予約をして行かれるなど例会が公園のメインイベント化して来ています。因みに次回は2月14日(日)で専門家の指導で椿油搾りの体験が出来ます。


「食卓布 私の作よ 初笑顔」


[2264] 干支工作 [PC]  2016/01/12 07:37:00    [削除]


   年金者組合と新婦人共催の新年会が開かれ、今年も干支工作を頼まれました。昨年末に約100体の申の置物を作り皆さんに差し上げましたが、今回は少しバージョンアップしたお猿さんを作って頂きました。袋詰めにした工作キットをボンドで固定してもらうだけの作業ですが、難しかったと仰られていました。(人数分の工作材料準備がもっと大変だったのに…)ボンドで固定する間の待ち時間を利用して、同じく申の絵馬も作って頂きました。猿や縁起物のシールを色々準備して、好みの図柄を貼って貰う簡単なものです。出来あがった2種類の工作に満足して頂けて提供者としても喜びの一瞬です。
 今回の新年会では自作の絵馬の裏に今年の願いや抱負を書いて貰い、自己紹介の時にそれを発表してもらうという趣向を盛り込みました。これで随分と進行役の方が楽になり、参加している方も和やかになりました。


「新年会 顔を赤らめ 猿に勝ち」


 [2265] 大欅・藪椿 [PC]  2016/01/13 07:18:33    [削除]


   50歩100歩と言う山の会から箕面の鉢伏山方面まで足を伸ばして来ました。滝道から五月山方面に折れ~ようらく台園地経由~みのおエキスポの森から~自然研究路7号線でダムまで出て~再び研究路2号線から滝の上に出て~滝道を箕面駅まで帰るというかなり長いハイキングになりました。歩数計で確認すると28000歩を越えていました。箕面を熟知の方ならコースが目に浮かぶはずです。
 途中、ハイカーによく知られた大ケヤキがあります。その脇にヤブツバキが満開でした。今年の冬は色んな植物の開花が早く、昨年暮れ頃からヤブツバキがサザンカに負けじと花を付け初め、何処でも満開です。木片に春と書くように春の花ですが、冬本番に満開になると木片に冬をあしらった方が良い様な感じがします。そうなるとヒイラギが「俺はどうなるのや!」と怒られそうですが、木片に棘とでもしましょうか。(*^_^*)


「大木に 寄り添い咲きし 藪椿」


[2266] ニモ [PC]  2016/01/14 06:42:35    [削除]


   昨日は終日家でごそごそしていました。干支工作を希望しておられる方の残り分を作り、余った時間で写真のニモを作りました。これは大阪市大の植物園内に陳列してあったものを写して来て、いずれ作ってみたいと思っていたコピーです。数年前に映画になったディズニーのキャラクターです。
 オリジナルで作りたいのですが、枯渇した頭ではアイデアが浮かんで来ません。しかしテーマを与えられるとそれなりに考えて発想も出て来るものです。例えば木の実を特定したら、ブレーンストーミング手法でどんなものが作れるかを考えるのです。今から来年の干支の構想を練っています。鶏の材料を何にしようかとか、尾長鶏にするには尾羽は何を使おうかとか……これこそ鬼の笑う気の長い話です。(*^_^*)


「窓からの 冬陽背中に しこしこと」


[2267] 鴎の仲間 [PC]  2016/01/15 07:25:12    [削除]


   次回「トンボのメガネ」の下見で大和川に行って来ました。目的はユリカモメと他のカモメたちの違いや第1回冬羽の幼鳥探しなどです。昆陽池にはユリカモメはたくさん来ていましたが、カモメやセグロカモメは確認できませんでした。河口近くの大和川にはユリカモメに混じってカモメ類が来ています。食パンでおびき寄せるとカモメが一羽混じって飛んで来ました。昨年観察した時にはセグロカモメが多かったようなので、多分それだろうと思っていました。帰ってから図鑑で確認すると嘴の赤い斑がありません。脚も赤くはないのです。一応ロク的にはカモメの第1回冬羽だろうと見当を付けました。鳥に詳しい方がおられたら教えて下さい。
 此処でも何人かの方が食パンを与えている光景に出くわしました。ロクたちも観察するための手段として食パンを持参しました。餌をやる行為が是か非かに悩んでいます。あまり教条的には捉えたくないのです。古来から人間と禽とは密接な関係にありました。人間の暮らしの中で鳥たちも共存して生きて来たのです。取り敢えず鳥に何しては肯定的に見ています。


「都鳥 手に持つパンを 掠め盗り」


[2268] 大悲閣 [PC]  2016/01/16 08:04:34    [削除]


   京都スイスクラブの1グループの恒例新年会が嵐山の「花のいえ」で開催されたので参加して来ました。午前中は仲間が大悲閣を案内してくれました。嵐山大堰川右岸奥を遡って、つづら折れの坂道を登りつめたところに、大悲閣千光寺と言う禅寺があります。京都白川通りの高瀬川に角倉了以の名を見ますが、他にも富士川、天竜川、大堰川などの河川工事に携わった人です。彼が河川工事で亡くなった人々を弔うために、嵯峨中院のあった千光寺の名前をこちらに移して創建したとされています。山の中腹にあるので京都が遠望でき、晴れた日などなかなかの眺望です。
 和尚さんから懇切丁寧に説明して頂けます。テレビなどでも放映され最近脚光を浴びています。外国人などにも知られているようで、昨日も参道で欧米人を見かけました。「和尚日和」と言うブログを立ち上げておられるので興味ある方は一度覗いてみて下さい。多分今日のブログには我々の訪問が掲載されるかも。「花の山 二町のぼれば 大悲閣」芭蕉


「大悲閣 登り下りで 新年会」


[2269] どんど [PC]  2016/01/17 07:02:13    [削除]


   地域の「どんど」は10日(日)にありましたが、他の活動と重なり参加出来ませんでした。運良く小学校でどんどと昔遊びあったのでそちらに参加して今年の一病息災を願って来ました。小学校は統廃合されてなくなってしまうので、今年が最後のどんどになりました。火祭り行事としての宗教的意味合いは薄れ、民間伝承行事として小正月に全国的に実施されています。♪どんど焼きは十四日 お猿のおけつも真っ赤か♪などの囃子唄を子どもたちが唄ったようです。
 子どもたちの書初めを青竹に付ける作業の真っ最中です。高く舞い上がったら字が上手になると言い伝えられています。竹の爆ぜる音が災いを避け、高く舞い上がる煙に乗って神様が帰られるとか。火祭りは祓い清める以外に、正月に浮かれていた人々を現実界に引き戻す意味合いもあるようです。皆さん正月は終わりましたよ!


「どんど火の 南南東に 倒れたり」


 [2270] 伊豆千両 [PC]  2016/01/18 07:03:10    [削除]


   嵐山右岸に何本かのイズセンリョウが、白い実や蕾を付け始めているのに出くわしました。元来はヤブコウジ科に分類されていたので、白い実のイズセンリョウは紅い実のヤブコウジと並べて紅白になるので、正月の縁起物として人々に喜ばれていたようです。伊豆に沢山の自生があり、センリョウに似た実を付けるところから名付けられました。APG体系の分類法でイズセンリョウ科に分類され、2009年からはサクラソウ亜科に再分類されています。APG体系と言うのはゲノム解析からの分類体系を構築しているグループです。平たく言えば染色体や遺伝子のDNA鑑定です。
 少し難しい話題になりましたが、ロク的には白い実が食べられるかどうかに関心があります。ヤブコウジの赤い実は飾りなどにも使われ可食ですが、イズセンリョウはどうかな?当日は新年会を控えていましたので試食するのは控えました。


「松の内 開けて蕾の 咲く準備」


[2271] 弱草藤 [PC]  2016/01/19 07:21:54    [削除]


   クサフジの仲間は初夏から秋までが花期である。真冬でも咲いているので帰化植物のナヨクサフジだろうと中りを付けた。しっかり観察していないので確かなことは言えないが、ネットの「松江の花図鑑」で検索すると細かいところまで画像で確認出来る。特に外来種などの検索は帰化植物図鑑を持っていないので、ネットのお世話になっている。
 漢字表記は弱草藤を充てているが、何処が弱(なよ)だろうと思ってしまう。マメ科ソラマメ属の一年草だが、何時も同じ所で子孫を増やしている。しかもこの真冬だと言うのに。セイヨウタンポポでも季節を問わず咲いている様に外来種は強かである。綺麗な花だが可愛げが無い。ごめん!


「寒風を どこ吹く風と 咲きし花」


[2272] 鉛筆画展 [PC]  2016/01/20 07:28:01    [削除]


   独学で書物や画集を参考に鉛筆画を習い始めて、今では自分なりの画風を持つまでになられた、地元の山田画伯の作品展に行って来ました。趣味の世界から、一芸に秀でるまでのものを創るまでには並大抵の努力をされたものと思います。妻の知り合いだから案内を頂くと観に行くようにしています。
 ロクも昔は絵筆を持っていた頃があるのです。会社の文化祭に毎年油絵を出品していました。今振り返ると厚顔無恥も甚だしいものです。仲間から欲しいといわれると差し上げていましたので額縁代が嵩んだものです。あの頃から絵画一筋に来ていたら、少しは良いものが描けるようになっていたかも知れません。なんせ気の多い人間ですから、あれもしたいこれもしたいと首を突っ込んで、結局何もものにすることが出来ませんでした。


「鉛筆画 ストーブ色で めらめらと」


 [2274] バス待ち [PC]  2016/01/21 08:42:38    [削除]


   昨日が実質的な初雪になりました。その前にもちらついた事はあったのですが、初雪と言う実感はありませんでした。バス待ちの間も雪が降り続き路面に積もって行きます。車も何時ものように走っていません。バスが時間通りに来るだろうかと心配です。何とか遅れて来てくれましたが、運悪く乗車口が故障で開かないのです。降車口から乗って下さいとのアナウンス。別に差し支えないと思っていたのですが、降車の時に何処から乗ったかを一人ずつ確認して行くので時間のかかること。結局集合時間に少し遅れての到着となりました。
 昨日はサークルで堺の利晶の杜と南宗寺を訪ねました。この冬一番の寒さです。まさに大寒の前日です。堺ではボランティアガイドさんの多いこと。行く先々でミニガイドをして貰いました。南宗寺に家康の墓がありますが、彼にまつわるミステリーに興味をそそられました。


「大寒が しじま連れ来て 背を丸め」 


 [2275] 枸杞 [PC]  2016/01/22 07:00:40    [削除]


   クコは平安時代の昔から漢方や民間薬として常用されてきた不老長寿の薬草です。ビタミンB1、B2、Cなどが含まれているとのことです。葉・茎・実・根の全草に薬効があり、滋養強壮・咳痰・糖尿病・血圧などにも効く万能薬草と言われています。日本全土の原野、川畔、路傍に自生する低木です。棘がありますが、少ないものの方がより良いとされています。
 以前中国土産に乾燥させたクコの実を頂いたのでクコ酒にした事があります。葉っぱをお茶にしてもよいようで、若葉は山菜として利用できるようです。特に高齢者には薬効があり、不老長寿と言われる所以です。河原に自生しているので利用したいものです。


「冬ざれた 河畔に赤き 実の成りて」


[2276] 百合鴎 [PC]  2016/01/23 07:06:49    [削除]


   大和川に到着するとユリカモメの姿が見えないのです。折角トンボのメガネで皆さんを案内してきたのに…。河畔の植物観察をしてから、左岸を上流へ進みました。カモ類が泳いでいたので食パンを放り投げておびき寄せていると、何処にいたのだろうと思うぐらいのユリカモメが飛来して来ました。手に持った食パンを上手に咥えて行きます。下見の時よりたくさんのユリカモメに皆さん満足されたようです。幼鳥の違いなども間近で観察することが出来て、俄カモメ博士になられたようです。おまけはコガモの集団を観察出来たことです。双眼鏡を使わずにコガモだと判断出来る近さで見ることが出来ました。
 心配していた寒さも和らぎ、住吉大社までの歩きはマスク、手袋が邪魔になるほどの陽気でした。昨日の参加層はコーヒー党が主流だったので、ロクも仕方なく珈琲にしました。案の定、夜中に目が覚め、酒には強いがカフェインには弱い事を自覚しました。


「羽色が 違うと探す 百合鴎」


 [2277] 橘 [PC]  2016/01/24 07:19:02    [削除]


   左近の桜、右近の橘でお馴染みのタチバナです。日本固有種で近畿以西に自生するミカン科です。一応可食となっていますが、酸っぱくって食べられたものではありません。別名はヤマトタチバナとかニホンタチバナと言われており、四国や九州の幾つかの県木に指定されています。平安神宮や御所の橘が有名ですが、雛段にも飾られますのでご存知でしょう。
 タチバナは葉が寒暖の差なく生い茂り、何時も栄えているということで長寿瑞祥の樹として珍重されています。右近と言うのは檀の上から見て右にあることを指しています。川の岸も同じで上流から下流に向かって左右を使い分けています。階(きざはし)の上から目線と言う事になるのでしょうか。今の天皇は安倍よりもずっとまともですが、ロクは天皇に陛下と崇め立てるほど自分の尊厳を捨ててはいません。


「見るからに 実橘の 酸っぱさよ」


[2278] 寒~い! [PC]  2016/01/25 07:05:27    [削除]


   暖冬だと高を括っていましたが、ここへ来て帳尻を合わせるかのように日本列島が寒気にすっぽりと包まれています。昨日も日中の気温が2~3℃で、夕方4時ごろ外気温を確認すると0度を下回っていました。今朝の気温も気になるので覗きに出ると氷点下6℃です。室内気温はご覧の通りマイナス3~4℃です。冗談の様に何時も話題にしますが、ビールを室内に置いておくと凍ってしまうので、凍結防止のために冷蔵庫にしまっておくと言いふらしています。今日はコーラス練習ですが、声が凍ってしまわないかが心配です。
 そんな北西の風が吹く中を昨日も散歩に出掛けました。桓武天皇の子孫だという宮司さんたちが、境内の掃除をされていたので焚火にあたりながら、1000年の歴史を1時間ほど聞かせて頂きました。また、大相撲千秋楽で琴奨菊が日本人力士として10年振りの快挙を成し遂げ、日本列島を熱くしてくれました。


「寒気団 居座る中を コーラスへ」


[2279] 母子草 [PC]  2016/01/26 06:25:04    [削除]


   学校支援ボランティアで年に数回お邪魔していた学校が、今年3月で閉校になります。最後のボランティアの仕事として1・2年生を七草摘みに連れて行くことになっています。果して何種類集まるか下見してみました。昨年も採取したセリは井出(農業水路)掃除のためにさらえられてしまい見当たりません。しかし生える場所が判るので、他を探すと見付けることが出来ました。ハコベも難なく見つかりましたが、スズナ・スズシロを除いた他の草が見つかりません。目を見開いて探すと一株だけハハコグサを見付けることが出来ました。本番当日どの児が見付けてくれるか楽しみです。
 めっきり少なくなった春の七草「御行」のハハコグサです。農耕文化と共に大陸から渡来して来たといわれています。昔は草団子に入れていたようですが次第にヨモギにとって代わられました。乾燥させた葉っぱを千切って火にくすべた煙を吸うと鎮咳効果があるようです。綿毛でおおわれたハハコグサは早春のイメージがします。今朝も昨日同様凍結していますが、大寒波は峠を越えたようです。


「春が来る 羽ばたけ伸びよ 願う母」


 [2280] ポンポン山 [PC]  2016/01/27 06:54:28    [削除]


   六甲に行く予定だったのですが、多分岩場は凍結しているだろうと思い、行き先を変更してポンポン山に行って来ました。出灰から一休さんゆかりのお堂脇を通ってポンポン山に登るコースです。下りは杉谷方面に向かい金蔵寺から花の寺へのコースを歩きました。積雪こそ少なかったものの気温が低くここでも山道は凍結していました。簡単な4本爪アイゼンを持参の2人は安全のため装着されました。ロクのアイゼンも6本爪の軽アイゼンなのですが、着脱が邪魔くさいと着けずに歩きました。
 大寒波が空気を綺麗にしてくれたおかげで眺望が素敵です。陽だまりにいるとピンとした空気と軟らかな温もりに包まれ何ともいえない気分になります。しかし、1月の山歩き回数が少なく、飲酒回数も多かったので登りのしんどかったこと。春に向かって鍛え直さなければ!


「雪道を 喘ぎ喘ぎの 最後尾」


 [2281] 学校支援 [PC]  2016/01/28 05:39:56    [削除]


   小学校の昔遊び伝承行事のお手伝いをして来ました。今回は1年生対象です。ロクは毎年独楽回しを担当しています。独楽に紐を巻き付けるのが難しいようです。数人ずつが6グループに分かれて6つのブースを回ってきます。独楽・べったん・おはじき・けん玉・毬つき・お手玉です。多分今日の昼休みから興味を持った遊びに興じることでしょう。参観日に成果発表会があるからです。
 ロクは昔遊びが終わって、4時限目に1・2年生を七草摘みに案内しました。下見後、大寒波が来たので地面が凍て付いて植物が育っていません。一応七草の寄せ植えを用意して持って行きましたが、こちらも凍りついて特徴までは判らない位になっていました。実際に子どもたちが採取できたのはハコベ・セリと一株のハハコグサだけでした。外部の人に教室から外へ連れて貰える非日常の世界が子どもたちには新鮮なのでしょう。活き活きとしていました。


「これ何と すり寄る児らの 若菜摘み」


[2282] 頭塔 [PC]  2016/01/29 07:30:06    [削除]


   珍しいものを見て来ました。奈良のピラミッドと言われている国指定史跡の頭塔です。奈良時代後期の僧の頭を埋めた墓との伝説がありますが、本来は土塔がなまって頭塔になったと考えられています。近年になり発掘調査されたものを復元整備して、一般公開されるようになりました。7段のうち奇数塔の面にそれぞれ11の石仏が配置されて、合計44の石仏があったと推定、そのうち28基が確認されています。見学用の通路も整備して南面を除く三面にそれらの石仏を見る事が出来ます。
 歴史音痴のロクは珍しいものを見て来たという満足感だけですが、歴史好きの妻に昨日の様子を話すと行きたそうにしていました。もしかしたら地元の歴女を案内する羽目になるかも。


「雑踏を 避けた奈良町 春兆し」


[2284] (米)犬酸漿 [PC]  2016/01/30 07:40:04    [削除]


   真冬だというのに河原にイヌホオズキが咲き、青い実までつけています。多分北アメリカ原産のアメリカイヌホオズキだと思っているのですが、交雑種かもしれません。以前から日本に自生しているイヌホオズキも史前帰化植物と言われています。どちらの実もアルカイドを含む有毒植物です。また全草に薬効があると記されています。東南アジアやアフリカでは野菜として葉や茎を食べているようです。薬草の成分が含まれているので、利用法さえ間違わなければ立派な野菜にもなるのですね。
 鹿も食べないアセビを紹介してもらいましたが、イヌホオズキを鹿は食べるのだろうか。実だけ食べずに残すのだろうか?興味が湧いて来ました。シカに食べさす前にロクが野菜としてのイヌホオズキを食べるのが先かな。全草が薬用酒にもなるようです。


「暖冬を 信じた花も 首すくめ」


 [2285] 昴コンサート [PC]  2016/01/31 07:07:22    [削除]


   男声合唱団「昴」のコンサートに行って来ました。団結成16年で今回は第10回の記念公演です。団員の中に知り合いの仲間がいるのですが、その内の一人が昨年夏に帰らぬ人になり、少しセンチな想いで聴いてきました。圧巻は特別団員を含めた60人による荒木栄の「地底のうた」組曲です。青春時代が甦り熱くなりました。他にロシア民謡やクラシック、林光の歌曲など盛りだくさんでした。
 大阪城公園近くのいずみホールは音楽ホールとしては最高の環境で作られています。ついつい自分たちの合唱団の力量も知らずに、こんなホールで歌ってみたいなぁ~と思羨ましげに鑑賞して来ました。


「歌声が 響き高鳴り 春招き」


 [2286] 近大マグロ [PC]  2016/02/01 06:57:36    [削除]


   シニア自然大学校の公開講演会が朝日新聞社などの後援を得て開催されました。“自然の不思議を感じよう”と言うシリーズで今回が4回目です。究極の完全養殖を成功させ、今やブランド品になっている近大マグロに至るまでの試行錯誤してこられた苦労話など、近大水産研究所の澤田好史教授から興味深い話をして頂きました。日本人は縄文の昔からマグロを食べていたようで、今でも世界の生産量の1/4を食べています。最高級のクロマグロに至っては7~8割も消費しているようです。
 最近の日本食ブームで、世界中でマグロ消費が増えて行く兆しです。資源の枯渇が叫ばれて久しいですが、今後ますます近大の研究成果に期待が高まっています。近大ブランドを守るために、市場に出荷した商品には卒業証書まで付けるというアイデアに脱帽です。


「休む事 知らぬ鮪に 冬も去り」


[2287] 蘇鉄 [PC]  2016/02/02 07:40:11    [削除]


   ソテツの雌木です。鉄分を好む様で樹の力が無くなってきたら、幹に釘など打ち込むか、根元に鉄粉を蒔いてやると勢い付くようです。ソテツなどヤシ類は木本か草本かと聞かれると悩ましい植物です。年輪が出来ないという事で、木と草の中間植物としておきましょう。さて、中に赤い実が出来ているか探しましたが、殆ど見つかりませんでした。奄美大島ではソテツの実を団子にして食べていたようです。また髄から澱粉を採れることで救荒植物として利用されて来ました。有毒成分を含んでいるので、しっかり水に晒して毒性分を取り除かなければなりません。赤い実には抗がん作用があることが薬理実験で証明されています。
 ロクたちは食べるために採取するのではなく、工作材料として重宝しています。先日この欄で紹介したニモや、干支「申」の顔にも使いました。土鈴風ストラップなども作りました。工夫次第で色んなものに加工出来ます。


「紅き実を 外套脱がし 覗き見る」


[2288] 春探し [PC]  2016/02/03 06:58:49    [削除]


   暖かくなったり、びっくりするような寒波が来たりして、体がその環境に対応しきれていません。鼻水が止まらなくなり、少し風邪気味かなと言う状態です。昨日と今日の二日間は久し振りにフリーになるので、休養日と決め込んで日頃出来ない書類の整理や、工作材料のドングリなどの仕分けをしていました。しかし、ロクはマグロと同じで留まることが出来ないのです。絶えずアクティブに遊泳しておかなければならない性分なのです。
 窓から外を見ていると陽射しもあり、出ておいでと誘ってくれています。用事にかこつけて春探しの散歩に出ました。この欄で紹介した地中海原産の帰化植物ツノミノオランダフウロが、精いっぱい太陽の光と地熱を取り込もうとして地面にへばりついています。まるで花火を見ているような規則正しい拡がりを見せています。日本に来てまだ60年しか経っていませんが強かに生きています。


「立春の 声を聞くまで 伏して待つ」


 [2289] 水仙 [PC]  2016/02/04 07:05:10    [削除]


   大阪城公園の梅林へ下見に行った時の写真です。今年は早くから梅の開花が伝わっていたので、多分かなりの梅が咲いているだろうと思っていたのですが、紅梅と野梅の品種が少しだけだったので胸をなでおろしました。咲いていないからほっとしたというのもおかしな話ですが、皆さんと来るのは2週間も先だからです。昨夜のサクラ開花予報でも例年通りとのことでした。暖冬で開花はかなり早いだろうという危惧は払拭されました。
 梅の根元にスイセンが植えられています。香りといい立ち姿といい、水仙は何ともいえない雰囲気を持っています。淡路島の水仙峡で観たものはギリシャ神話のヨーロッパスイセンで、香りもなく清楚なだけの花で、やはり軍配は古来からの水仙にあげたいものです。元々水仙は地中海地方が原産地で、日本へは中国を経由して渡来して来ました。我が家の水仙は葉っぱだけで花を付けてくれません。ナルちゃん(ナルシスト)と呼ばれているロクも形なしです。


「葉先まで 春待つ姿の 凛として」


[2290] 立春 [PC]  2016/02/05 07:15:42    [削除]


   昨日は立春でした。別にそれを祝う意味で出掛けた訳でもありませんが、退職後続いている毎月定例の飲み会に行って来ました。立春の前日が節分です。立夏・立秋・立冬の前日も節分なのですが、春の節分行事だけが残りました。年の始めと言う事と植物たちの活動期に入ることなどから、特に春への思いが強かったのでしょう。平安時代の宮中で行われた厄除け行事は、室町に入ってからは庶民の間に定着していきました。
 我が家では豆まきこそしませんでしたが、鰯の塩焼きと巻き寿司は食卓に上がりました。寿司に着いていた付録の豆だけは戴きましたが、年の数ほども入っていなかったし、ましてや鬼退治するほどもなかったので、蒔くことまでは出来ませんでした。その所為か風邪鬼が居付いてしまい、昨日の宴会のお酒でやっと退散してくれました。


「陽光に 眩き如く 春立ちぬ」


[2291] 毛繕い [PC]  2016/02/06 08:14:40    [削除]


   嵐山モンキーパーク「いわたやま」に行って来ました。トンボのメガネ次年度の観察会に是非とも採り入れたいと思ったからです。実際に行ってみると子どもならずとも、身近で観察出来るので十分楽しめます。ここでは130頭の群れが餌付けされ、全員の家族構成まで把握されているようです。
 今年は申年です。そこで仕入れてきた知識を少し披露します。寿命は30年、10年で大人になりますが、早熟のおサルさんは5~6年で出産可能年齢に達します。因みに出産は4月から7月頃で1頭だけしか生まれません。雑食性ですが他の生き物を襲って食べることはしません。昆虫類などを食べますが特にセミが好物のようです。苦手なのはクモとヘビだって。顔とお尻が真っ赤なのは、決して暑いからとか、恥ずかしいからではなく、たくさんの血管が透けて見えるかららしいです。


「岩田山 二月の陽背に 毛繕い」


[2292] 川鵜 [PC]  2016/02/07 07:57:17    [削除]


   嫌われ者のカワウです。嵐山で写したものですが、最近は日本全国の河川や湖沼などで見かけます。1970年代には3000羽まで減少したらしいですが、河川の水質向上で、今では15万羽を越えているようです。琵琶湖の竹生島がコロニーとして知られており、1983年に初めて確認されて、わずか10年近くで3万羽になったようです。伊丹の昆陽池の中に作られた人工島でもカワウの被害に遭い、巣作りで生木の枝を折り取るため、樹木の枯死が拡がっています。対策として細枝の剪定をして、カワウに折り取られないようにしています。
 カワウの糞も草本類の植物を枯らしたり、景観を著しく損ねたりしていますが、愛知県知多郡では農業飼料用に使われていたようです。カワウ駆除の抜本的な対策ってないのだろうか。もし鵜肉が食べられるようなら、カワウ料理専門店でも出せば好いと思うのですが。


「淵の岩 暫し休息 水温む」


[2294] 先客 [PC]  2016/02/08 07:18:10    [削除]


   朝起きると銀世界です。おまけにまだ雪が降っています。地元には所属している山友会以外に低山会というのもあるのです。例会が日曜日と言う事で他の活動と重なることが多く、あまり参加出来ていません。たまたま日程が合ったので参加しようと準備していたところ、雪のため中止との連絡が入りました。確かに国道173号線は一部凍結個所があり、冬用タイヤ装着が義務付けられています。年に何度か通行止めになる寒冷地帯です。
 折角の雪のプレゼントです。雪に誘われて、歩いて行ける城山に妻と行って来ました。能勢でも雪の多い山辺という地域にある山で、雪になると行ってみたくなる山です。先客の足跡が残っています。多分鹿でしょう。猪の足跡も所々で見かけます。結局下山まで靴跡を残したのは我々だけでした。


「足跡を 消し去りぬかる 春の雪」


 [2295] 山座同定 [PC]  2016/02/09 07:10:08    [削除]


   昨日は自然大学関係のサークル「北摂の山を楽しむ会」の例会に参加して来ました。箕面駅からバスで外院まで行き~勝尾寺の参道を登り~自然研究路8号線から東海自然歩道に出て~北摂霊園横を通り~延々とアスファルトの舗装道を歩き~茨木の泉原まで下るという結構くたびれるコースでした。サークルを立ち上げられた当時からのメンバーの参加は少なくなり、リーダーも変わり参加層も若返っているので歩きは早く、着いて行くのがやっというしんどい歩きでした。
 眺望のあるところで山座同定中です。昔は地図を拡げて遠くの山を同定していたものですが、最近はスマホで写真を撮る様に向けると、観たままを山の名前付きで表示してくれるという便利な機能まで搭載しています。山行に連れて行きたい優れモノですが、あいにくガラケイを買い換えたばかりなのでおねだり出来ません。


「春霞 呼吸も浅く 二.五」


[2296] 観音山 [PC]  2016/02/10 07:52:36    [削除]


   3日間連続の山歩きになりました。ここらで少し休まないと悲鳴を上げるぞ!と云い聞かせ、今朝はゆっくり寝ることにしました。ちらちらと雪が舞っています。今日も国道は一部で通行止めです。昨日は夙川から北山池に出て、鷲林寺の裏から一気に直登する観音山へ行って来ました。メンバーは経験済みの山ですが、ロクは初めての山です。頂上までの30分の登りが辛く、腹減ったと駄々をこねながら付いて行きました。辿り着いた時には1時を回っています。遅い昼食を岩陰で強風を避けながら摂りました。下りは奥池までのすいすいコースです。
 眼下に甲山が望める景色が拡がり、何物にも代えがたい満足感を与えてくれます。みぞれ交じりの雨にも遭い、もう引き返そうかと言う弱気になっていましたが、頂上からの眺望が今までの辛さを一瞬に忘れさせてくれます。何時も経験する達成感です。


「春嵐 肩寄せ合いし 岩陰で」


 [2297] 定番 [PC]  2016/02/11 05:53:44    [削除]


   朝早く出て行く時や冬の寒い時のお弁当はカップ麺をよく利用します。出掛ける直前に熱湯を沸かし、保温性の高いテルモスに入れて行くと、十分暖かい麺を食べることが来ます。最近はこのパターンが定番になっています。昔はホエーブスとコッフェルを持参してインスタントラーメンを食べたりしていました。一昨日の山座同定での優れモノや、山用携行食材など随分と進化したものです。
 今朝も早く出掛ける予定です。妻を起こしてお弁当を作ってもらうのは忍びない思いですから、途中で定番のカップ麺でもと思案中です。コンビニによっては定番5種類置いていないところもあり、困ることもあります。非常食用に買い置きしているのですが、絶えず持ち出すので今朝は大丈夫かな。


「カップ麺 湯気立つ先の 春浅し」


 [2298] 砂かけ祭 [PC]  2016/02/12 05:54:25    [削除]


   奈良県河合町に伝わる奇祭「砂かけ祭」を見て来ました。崇神天皇の頃に創建されたとされる廣瀬大社で毎年2月11日に開催されています。五穀豊穣を願う雨乞い神事です。砂を雨に見立てて田人と牛が砂をかけ合います。参詣者もその輪に入り、たくさん掛け合った方にご利益があるようです。その模様を写真に撮ろうとしますが、何処からともなく降ってくる砂の雨に目を開けて居れません。経験済みの参詣者は、雨合羽とゴーグルを付ける完全装備で参加されています。
 奈良の自然と文化の会と言うサークルが、安堵町の観光ボランティアの会主催でJR後援の歴史ウォークに便乗して計画されました。さらにロクはそれに便乗させて頂きました。斑鳩町から安堵町を経て河合町までの10キロほどの歩きです。メインは砂かけ祭ですが、安堵町の太子道も見どころいっぱいの歴史好きにはたまらないコースだと思います。


「雨乞いの 神事で明日は 春の雨」


[2299] 鹿寄せ [PC]  2016/02/13 07:32:08    [削除]


   2日続けての奈良歩きになりました。トンボのメガネの例会で鹿寄せと奈良町歩きです。スタッフがホルンを吹きならすと、杜の方から鹿たちが一斉に集まってきます。2月11日からのスタートなので、まだ学習出来ていないのか、心持集まりが少ないように感じました。ロクたちは大量のドングリを持参したので、鹿に与えて好みのドングリがあるのかを観察しました。その結果、シリブカガシやクヌギはよく食べますが、マテバシイはあまり食べてくれません。余ったドングリは鹿の保護施設「鹿苑」に寄付しました。
 あとは2月堂に寄り昼食を頂き、バスで移動して奈良のピラミッド「頭塔」を見学の後、奈良町に伝わる柊鰯や身代り申など見学して、からくりおもちゃ館では童心に戻り、皆さん時間の経つのも忘れるほど熱中されていました。


「古都の春 ホルンに鹿の 集まりて」


[2300] 竹奉納 [PC]  2016/02/14 07:49:29    [削除]


   2月11日に東大寺二月堂へ「お水取り」の松明に使う竹が奉納されました。よく観ると根がついた状態の孟宗竹で長さも揃っています。墨で奉納した方たちの名前が書かれています。3月1日から14日までの2週間、行をする選ばれた11人の僧侶たちの道灯りのための松明だそうです。
 一般的に言われるお水取りの行事は修二会(しゅうにえ)と呼ばれるお坊さんたちの勤行の事です。全く知らない世界なのでネットで調べさせてもらいました。毎年12月16日良弁(ろうべん)僧正の命日に11人の錬行衆が選ばれて前行・本行・準備期間など約3カ月の行が続きます。天平勝宝(752)から脈々と続いているとのことです。クライマックスは3月12日の深夜、若狭井からお香水を汲み上げて観音様にお供えする儀式で最高潮に盛り上がります。今年はテレビでしっかりその様子を見てみたいものです。


「春を呼ぶ 松明灯り 根付き竹」

木萩

 今日9月18日の誕生花は「萩」だそうです。秋の七草でもお馴染みですが、果たしてどのハギを指すのだろうかと疑問が残ります。ヤマハギ・ケハギ・ツクシハギ・マルバハギと写真のキハギなどがありますが、草本のヌスビトハギも目を引きます。多分万葉集などで詠まれたのはヤマハギだろうなと勝手に推測しています。山上憶良が「萩の花 尾花葛花 なでしこが花 をみなえし また藤袴 朝顔が花」と秋の七種を詠んでいますが、七草の覚え方として「お・す・き・な・ふ・く・は」と教えて貰いました。
 先日の観察会で出合ったのはキハギと云う種類で、特徴としては他のハギの様に枝が枝垂れていないことです。渓筋の崖に生えていたりするのであまり見かけません。万葉人は萩の何処に魅せられたのでしょうか。今年の秋はハギの観察で古人へタイムスリップでもしてみましょうか(*^_^*)


「木萩咲き 紫の彩 見え隠れ」

過去へのご招待20

[2101] 蔓竜胆 [PC]  2015/08/29 07:12:30    [削除]


   最後尾を歩いている僕に「ツルリンドウが咲いているよ!」と教えてくれました。教えて貰わなければ通り過ぎていたかもしれません。それ位目立たない花色です。蔓を絡ませて咲いています。もう少しすれば何輪も花を付け目立つようになるのですが、林内に一輪だけ咲いているのが、より秋の到来を感じさせてくれます。
 秋も深まり冬に差し掛かる頃には真赤なルビー色の実が目立ちます。たくさん見付けた時には採取して果実酒にしたいと思っているのですが、そんな場面に出くわした事がありません。せいぜい一粒摘まんで味見するぐらいです。森の小動物の食料になっているのかも。


「竜胆が 安らぎ暫し 与えくれ」


 [2104] 100万人 行動に! [PC]  2015/08/31 07:47:52    [削除]


   憲法違反の戦争法案を廃棄させる全国100万人大行動に参加して来ました。国会包囲は10万目標だったのが、12万人が集まっているとの報告に、大阪扇町公園に集まった25000人の歓声とどよめきが湧き上がります。全国1000か所以上で大小様々の集会が持たれました。扇町公園での進行役は学生たち若者です。壇上では小山乃理子や民主党の辻本清美、共産党の辰巳コウタロー、清水ただし、社民党の議員をはじめ、弁護士、落語家、宗教家、教職員など様々な顔ぶれです。異色は創価学会員の訴えです。平和の党と信じていた公明党に裏切られた思いが語られ、創価大学など有志からも戦争法案反対のメッセージが発信されているとの報告です。
 何十年振りかの大集会参加とパレード参加です。青春が甦ります。今、この時期に傍観者で何もしないのは、取り返しのつかない禍根を残すとの思いです。子どもたちの未来に平和な日本をバトンタッチする責務があります。必ず廃案に出来るとの確信を貰い、意気揚々と帰路につきました。


「八月を 戦争アカンの 声で締め」


[2105] 煙管薊 [PC]  2015/09/01 07:11:12    [削除]


   次回トンボのメガネで行く観察会「西谷の森公園」近くの「宝塚自然の家」松尾湿原にサギソウが咲いているとの情報を得たので、観察会に寄り道出来ないか下見がてらに出かけて来た。終日雨だとの予報になっていたので傘一本だけを持ち、車のナビを頼りに訪ねてみた。位置関係があまり把握出来ないので、帰ってから調べると西谷の森公園から3キロほど離れている。歩いて40分の距離だ。結論として両方訪ねるには時間が足りないので今回はパス。
 サギソウはかろうじて数株残っていたが、すでに時季遅しだった。その代わり立派なキセルアザミがそぼ降る雨に目立っていた。開花している時には煙管のように横向きに咲いているが、結実してくると立ち上がり、種を遠くに飛ばす戦略を持っている。北海道を除き日本の湿原に分布している固有種で、他のアザミ同様様々な薬効があり食用にも出来る。


「秋薊 雨に打たれて 頭垂れ」


[2106] 舞妓アカネ [PC]  2015/09/02 06:44:20    [削除]


   何時も野鳥とトンボを追っかけている自然大学校の仲間から赤トンボの写真が送られてきた。いままで見た事の無い綺麗な赤トンボで、何でもマイコアカネと言うそうな。アキアカネとかナツアカネなど何種類もあるが、ロクにはその区別が付かないので纏めて赤トンボと呼んでいる。マイコアカネの雄は成熟すると腹部が鮮やかに赤化し、顔面が化粧したように青白色になるらしい。そこから京の舞妓に準えてマイコアカネになったとか。
 今朝は雨も上がり下弦とまでは行かないが月が顔を覗かせている。いよいよ秋の到来である。送って戴いたマイコアカネを早速デスクトップの背景に使わせて頂き、秋バージョンに衣替えをした。2ヶ月ほどは赤トンボが我が家のパソコンの中で休息してくれる。


「暫くは 朝一番の 赤蜻蛉」 


 [2107] 食虫植物 [PC]  2015/09/03 07:53:25    [削除]


   鶴見緑地「咲くやこの花館」で食虫植物展が開催されているとの情報を頂いたので、観察会を兼ねて行って来た。すぐ目に入る落とし穴型のウツボカズラが如何にも食虫植物らしいが、他に、もんどり型、二枚貝式わな型、とりもち型、吸い込みわな型などが展示されていた。北米原産のハエトリグサが瞬時に虫を挟み込む実験などを観せてもらった。内蔵センサーに一度触れるだけでは閉じないが、二度触れると虫だろうと判断して閉じる高度な識別能力を持つことに感心させられた。彼等は光合成能力を持っているので、それだけで生きていけるが、窒素やリンの少ない痩せた土地に生息するので、不足する養分を補うために虫を捕るという進化を身に付けた。栄養補助サプリメントを常用する一部のホモサピエンスに似ている。
 日本国内にも何種類かの食虫植物が存在する。よく知られているのはモウセンゴケ、ムシトリスミレなど。他に絶滅危惧種のコウシンソウやタヌキ藻、ムジナ藻、ミミカキグサ類、イシモチソウだが、食虫植物として実物を観察した事がない。


「近寄るな 命落とすぞ 虫の秋」


 [2108] 釣鐘人参 [PC]  2015/09/04 07:16:55    [削除]


   “山でうまいものはオケラとトトキ、嫁にやるのもおしござる”と囃し歌に唄われたツリガネニンジンです。昔はトトキを呼ばれていました。トトキと言うのは朝鮮語だそうで、根っこが朝鮮人参に似ていたからかもしれません。春の若芽が山菜として人気があり、全国的に一番食べられている薬草だと言われています。牛蒡の様な根っこもキンピラにしたり、粕漬にしたりして食されているようですが、何れも食した事がありません。
 少し里山に行けば何処ででも見かける馴染みのツリガネニンジンです。雌しべが長く飛び出して秋風に揺れる様は風情があります。耳を澄ませば鐘の音が聞こえそうな雰囲気を持っています。今日も観察会です。またツリガネニンジンの前で蘊蓄を垂れることでしょう。


「雨粒が 揺れる千草に しがみつき」


[2109] 金銀蓮花 [PC]  2015/09/05 07:37:35    [削除]


   和名表記では鏡蓋と書きますが、金銀蓮花とも紹介されているガガブタです。スイレンの様な葉っぱが鏡の蓋に似ているところからガガブタと名付けられました。環境省の準絶滅危惧種になっています。トンボのメガネ観察会で宝塚の「西谷の森公園」に行き、其処のため池で群生しているのを観察して来ました。ミツガシワ科アサザ属ですから花がミツガシワの様に毛が目立ち、浮葉や花の形はアサザによく似ています。
 葉の直ぐ下の水面下から花柄を出すので、葉の切れ込んだところに花を咲かすのをよく見かけます。茎から水面に一番近いからです。一日花ですが次から次へと花を咲かせます。マニアックな植物愛好家グループが三脚を据えてガガブタなどを写していますが、僕的には今日アップの写真で十分自己満足しています。


「金銀に 白無垢纏い 秋暑し」


[2110] 朮 [PC]  2015/09/06 08:02:25    [削除]


   山で旨いはオケラとトトキ、里で旨いはウリ、ナス、カボチャと続きます。一昨日アップしたツリガネニンジンと同じように食されてきたオケラです。どちらも食べた事がないので「これはめっちゃ旨い!」なんて言えません。一度食べてみたい気がするのですが、春に葉っぱだけ見てもオケラやトトキを識別できないのです。
 オケラは大国主命にまつわる国造の神話に登場します。京都の八坂神社への「を(お)けら詣で」でも有名な植物で、大晦日にオケラの根を篝火に焚いて、その火を火縄に移し替えたものを持ち帰り、お雑煮などの火種にして一年間の無病息災を願ったらしいです。電車では火を消して下さいと言われるので、最近では持ち帰りもままになりません。過っては厄除け植物として古人に愛されていました。


「秋の風 朮に火口 田舎菊」


 [2112] 能勢からも [PC]  2015/09/07 07:39:41    [削除]


   昨夜能勢でも戦争法案に反対する集いが持たれました。SEALD'sKANSAIの代表、民主党の辻本清美衆議院議員、共産党の清水ただし衆議院議員が今の国会内外の動きを熱く報告されました。集会後半はパネルディスカッションが行われ、地元で自然農法を模索しながら農業をしている青年も参加、能勢町長も差し障りの無い程度で戦争反対の挨拶をしました。 
 先月30日の全国100万大行動に続き、全国各地で無数の集会やパレードが企画されています。組織から動員されてくるのではなしに、個人の意志で集まっているというのが今の運動の特徴です。シールズなどがその典型で、幼い子を伴って集会などに駆けつける若いお母さんたちも目立ちます。80%以上の反対が民意です。この民意に従うのが民主主義なのです。


「燎原の 如く火となり 秋暑し」 


 [2114] 彼岸花 [PC]  2015/09/08 07:01:16    [削除]


   毎年秋のお彼岸の頃になると決まって咲き出すヒガンバナです。コーラス練習帰りの土手道に気の早い奴が咲き出しました。この掲示板でも何回も登場させる位なんともいえぬ綺麗な花です。キツネノカミソリと同じ様に忌み嫌われる方もいます。お彼岸の花と毒草だというのがその原因だと思います。でもロクは秋を代表する花として大好きな花です。根茎をノビルと間違って食べてしまい大変な目に遭ったのも苦い思い出として残っています。
 しばらく留守にします。200人位の方にこの掲示板を紹介しています。その内毎日50人以上の方にご覧頂いています。「赤とんぼ」さんや「山小屋のよっさん」さんがこの掲示板にスパイスを利かせてくれています。他の皆さんもこの欄を賑あわせて下さい。留守番宜しくお願い致します。


「帰るまで 褪せず真赤で 曼珠沙華」 


[2122] 昨日・
今日・明日 [PC]  2015/09/19 08:02:58    [削除]


   今年はヨーグルトのブルガリアに行く予定をしていましたが、催行人数が集まらなかったので中止になりました。そこで思いついたのが今年7月にアメリカと国交回復になったキューバです。センターツーリストという旅行社が数年前からキューバを売り出していたので、そのツアーに乗りキューバの“昨日・今日・明日”観光を先取りして来ました。流石にいち早くキューバに目を付けた旅行社は、ガイドも超一流の方を用意し、我々を満足させてくれました。
 キューバに降り立ったときの第一印象は蒸し暑いっ!でした。翌日からバスでハバナの市内観光に出掛けましたが、革命の英雄たちの銅像や革命記念公園など、キューバを独立に導いた指導者が目につきました。カストロよりもチェ・ゲバラに人気があり、Tシャツやプロマイドは彼一色です。キューバの昨日でした。


「秋空に 挙げる拳が 目に浮かび」


[2124] 驚き! [PC]  2015/09/20 08:26:30    [削除]


   ベトナムに行った時の驚きはバイクの洪水だった。しかし、ここキューバではオールドカーが現役で走っている。街中がクラシックカーの博物館といった様相だ。車体を綺麗に塗装し直して、まるで新車の様な高級感あふれるクラシックカーがあるかと思うと、過って映画で観たような無骨な車が錆で腐食した状態で走っている。アメ車が殆どだが、国交が断絶していたので部品が入ってこない。色んな車種の部品を組み合わせて、何とか動かしている知恵に感心されられる。
 5星のホテルに泊まったがバスタブには栓が無い。前もって聞いていたのでテレホンカードを持って行ったがそれが有効だった。そんな不便さもあったが、文豪ヘミングウェイがこよなく愛したカクテル「ダイキリ」を、街中にあふれる音楽を聞きながら味わう至福感に満ちた旅でもあった。ロクがカクテル好きになっただろうことは想像に難くないだろう。


「若き日の 甘くも苦い 愁思かな」


[2125] 未知数? [PC]  2015/09/21 06:02:29    [削除]


   キューバの明日について考えますが、良く転ぶのか悪くなるのか?全くの未知数です。観光客が増えて行く兆しは既に始まっており、受け入れ態勢が追いついていません。学校が大学まで無料という事もあり、医療分野では世界に誇る物を持っていますが、食料自給率は日本より少なく20%少しだそうで、ほとんど輸入に頼っています。酪農も含めた農業や工業分野での世界中からの技術提供と経済支援が待たれます。日本と同じように海に囲まれているので、漁業への進出も必要かと思います。ヘミングウェイ「老人と海」の世界だけで終わらせるにはもったいない資源が眠っています。
 アフリカなどと同じように暖かい国に共通するのは、あまりあくせくしないおおらかさです。わるく言えばあまり働かない国民性です。街中に人があふれています。近寄って声をかけると人懐っこい笑顔が帰ってきます。今ある好い面だけが残って、もっと豊かになれば好いのになぁ~!とのキューバ“昨日・今日・明日”報告でした(*^_^*)


「民の声 届け世界に 秋の陣」 


[2126] ヤマトキホコリ [PC]  2015/09/22 07:57:10    [削除]


   皆さんお気付きかも知れませんが、この掲示板の題名のところで、特に植物に関しては漢字表記にこだわっています。本文では正確を期するために植物図鑑に倣って片仮名表記にしてしています。一応写真俳句という表現形式にしていますので、漢字表記も必要かなという拘りです。ところが昨日観察したヤマトキホコリには愛用の山渓ハンディ図鑑にも漢字表記がなされていないのです。仕方なくネット検索もしてみましたが、時ホコリまでは辿り着けました。ホコリという意味は茂るにつながる言葉だそうです。 
 昨日は自然観察サークル『トンボのメガネ』の下見のために高取城址に行って、表題のヤマトキホコリとツリフネソウを訪ねました。秋田辺りではよく似たウワバミソウともども山菜として好まれているようです。茎を手折って食べてみましたが瑞々しく癖が無いので山菜として好まれているのでしょう。


「山菜を 語った友も 居ない秋」


 [2127] 蔓人参 [PC]  2015/09/23 07:03:51    [削除]


   別名のジイソブと言った方が馴染みがあるかもしれないツルニンジンが大きな株で育っていた。ジイソブというのは同じ仲間のバアソブに似ているからそう呼ばれる様になった。婆さんや爺さんのそばかすに準えて付けられた名前で、長野地方ではそばかすの事を「そぶ」というらしい。茎を折ると異臭がするのでヘクサヅルやクサニンジンとも呼ばれているらしい。しかし、ジイソブもバアソブも特徴ある釣鐘型の花で見付けると嬉しくなってしまう。
 根っこは朝鮮人参のように太くなり、これが羊乳という薬で去痰などの薬効があるらしい。若い葉や茎は山菜として食することも出来るが、個体数が減っているので採取は避けたい植物の一種で大切に見守りたい。貴重な植物は採らない食べないを信条にしている。


「色草に 逢わせてみたい 爺婆を」


 [2128] 道作り [PC]  2015/09/24 06:56:06    [削除]


   昨日は道作りで汗を流しました。毎年秋のお彼岸に併せて「道作り」を住民総出でしています。「彼岸の道作り」風習は他の地域でもあるようですが、能勢では区ごとに、あるいは自治会ごとにやり方も違います。共通しているのは草刈り、樹木の伐採、溝さらい、私道の補修などです。昔からの伝統行事ですから、謂れは有るのでしょうが、我々都会から移り住んだ新住民は何も考えずに倣っているだけです。
 道作りの日がお彼岸だというのは、土葬だった墓に続く道を綺麗にしたのか、秋の収穫や祭りのために足下を綺麗にしたのか、色々と考えられますが、一番の狙いは集落の親睦だったのかもしれません。因みにロクたちの自治会では、掃除が終わってからご苦労さん会が催されています。


「彼岸花 刈らずに残す 道作り」


[2129] 藁ロール [PC]  2015/09/25 05:48:41    [削除]


   シルバーウイークが幸いにも晴天続きでした。稲が収穫期を迎え、稲刈り風景をあちらこちらで見かけました。窓からも居ながらにして収穫の様子を観ることが出来ます。最近は稲刈りだけを委託して、その代わりに稲藁を提供すると云う農家が増えています。請け負った業者は専用農機で稲藁をロールにまとめて持ち帰ります。肉牛の飼料にするためです。我が家が毎年お米を頼んでいる農家から連絡が入り、60キロの新米が届く事になっています。
 一方栗も最盛期を迎え、連休中は道の駅が大渋滞していました。地元の我々は人出が落ち着いてからの購入になります。昨日はコーラス練習がありましたがあいにくの雨です。以前にも紹介しましたが、栗は拾うことも出来ないのです。でも道に落ちた栗が雨に濡れ恨めしそうにロクを見ています。仕方なしに我が家に連れて帰ってやりました。


「置き去りで 転んで来そうな 新藁の」


[2131] 山路の杜鵑草 [PC]  2015/09/26 07:26:17    [削除]


   昨日は自然観察サークル『トンボのメガネ』で奈良県壷坂山の高取城址に行って来ました。天気予報が目まぐるしく変わり、朝の予報では奈良県は70%の降水確率になっています。仲間の方からは雨だから行けないとの連絡メールも入っています。しかし、高取町のピンポイント予報では曇りになっているので決行し、雨になればコース変更もありと出掛けました。主催者2人だけになるかもしれないと危惧もありましたが、集合場所には7人が集まりやれやれです。ピンポイント予報通り雨にも遭わず、人にも会わずの貸し切り状態の観察会になりました。
 雨上がりの山道ではヤマジノホホトギスが我々一行を迎えてくれました。よく似た仲間にヤマホホトギスもあります。何時もどちらだろうか?と悩む花です。皆さんにヤマジノホホトギスだと言った手前、帰ってから図鑑と睨めっこです。ヤマホホトギスは雄しべの基部に紫の斑がありますが、ヤマジノホホトギスにはそれがなく、花弁もヤマホホトギスのように反り返っていないので、ヤマジノホホトギスと判断した事が間違っていなかった!と胸をなでおろしました。


「秋雨の 名残を纏い 山の花」


[2135] ザリガニ釣り [PC]  2015/09/27 06:50:04    [削除]


   大和西大寺平城京跡にナンバンキセルを訪ねました。群生するオギの根元にたくさん咲いているという情報を頂いていたのです。ひと足ちがいで、数こそ少なかったのですが、何本かの南蛮煙管を観ることが出来ました。いままで見たものより花が大型です。オオナンバンキセルだという事です。我々がオギの根元を除いていると、団体の観光客が声をかけて来ます。「ここにナンバンキセルという植物が生えている」と教えてあげると、皆さん珍しげに写真を撮っておられました。
 もう一つの目的はザリガニ釣りです。ウシガエルの餌としてアメリカから持ち込まれたものが、瞬く間に日本全国に拡がってしまいました。日本在来種のザリガニもいるのですが、あまり目にすることはありません。子どもの時のザリガニ釣りの餌は蛙でしたが今はスルメで釣り上げます。釣り上げたザリガニの腹を確認して雌雄の違いなど観察しました。


「童心に 戻るシニアに 天高く」


 [2136] 観月会 [PC]  2015/09/28 07:04:27    [削除]


   毎年歌垣山の観月会(え)に我がコーラス団は招待されています。地元の皆さんと歌垣山に光り輝いているだろう月を愛でます。今年は何でもスーパームーンという事で月が何時もより大きく観えるそうです。観月会の行事は抹茶の接待・芋粥の振る舞い・月に関する講演会・短歌、俳句の披露・そして我々のコーラスでフィナーレを迎えます。
 会館の中からは月を想像するだけです。帰る時に歌垣山を仰ぎ見るのが楽しみなのですが、生憎雲が拡がり“月に群雲花に風”状態でした。まあいいさ!今夜の方がスーパームーンを楽しめるのだから(*^_^*)


「合唱団 月の沙漠で 花を添え」


 [2137] 十六夜 [PC]  2015/09/29 07:02:57    [削除]


   昨夜は十六夜で今年最大の満月スーパームーンが見られると期待して夕暮れを待ちました。昼間は雲一つない青空で期待が膨らみます。地域の方からもお月見をするからと誘われていました。近くに永看院というお寺があり、その敷地内の小高い処に八幡の社が祀られています。その小さな広場が月を愛でるにもってこいの場所なのです。
 一昨日よりも半時間ほど月の出が遅くなるので、日没後しばらくしてから会場に出向きました。雨乞いの竜王山から見事な月が登ってきます。しかし、鰯雲も拡がってきます。雲に邪魔されずにスーパームーンを楽しめたのはほんの暫くでした。雲間に観る月も風情があり、昔の集落の事なども聞けて宴は盛り上がりました。にわか仕込みのラム酒カクテルを皆さんに提供して喜んで頂きました。


「お月見に 和洋折衷 カクテルも」


[2138] 柳蓼 [PC]  2015/09/30 07:09:25    [削除]


   淀川流域の観察会で河川敷を歩いて来ました。しっかり観察するとたくさんの植物がありそうです。特に流域には名も知らぬ外来種が蔓延っています。外来種図鑑が無いと同定や記録が出来ません。その中で何時も立ち寄って確認するのがホンタデと言われているヤナギタデです。葉の形が柳に似ているので柳蓼と呼ばれています。図鑑で調べると一年草となっていますが、毎年同じ所に咲いてくれます。葉を千切って口に入れ「辛い!」というのも毎度のことです。
 “蓼喰う虫も好き好き”という諺はお馴染みですが、“蓼の虫は蓼で死ぬ“という諺もあります。一生同じ仕事をしている人を指して云う言葉です。趣味の世界では“鮒釣りに始まり鮒釣りで終わる”とか“ハワイに始まりハワイで終わる”など同じような言い回しがあります。


「風に揺れ 右に左に 蓼の花」


 [2139] 秋桜 [PC]  2015/10/01 07:00:26    [削除]


   メキシコ原産のコスモスです。1876年にイタリアの芸術家がメキシコから日本に持ち込んだと言われていますが、諸説あるようです。しかし明治末期には全国に広まったようです。外来品種ですがこれほど日本の風景に合う花も珍しいです。県花・市花に使われる花としては群を抜いています。それほど日本人に愛されている花ですが、園芸品種という事で愛用の山渓図鑑には載っていません。
 漢字表記の秋桜もぴったりです。山口百恵(さだまさし)の歌が口から出て来ます。ヨーロッパの各国語でも学名通りコスモスと呼ばれています。コスモスはギリシャ語では秩序・飾り・美しいの意味ですが、宇宙もコスモスと言います。風に揺らぐ花は楚々とした雰囲気を持っていますが、台風で倒れても茎から根を張り、立ち直る強さを持っています。今日の蘊蓄の殆どはネットからの拝借でした。


「曇天に 色を失くして 秋桜」


[2140] 継子の尻拭 [PC]  2015/10/02 06:15:10    [削除]


   先日アップのヤナギタデと同じ仲間で、タデ科イヌタデ属のママコノシリヌグイです。金平糖の様な可愛い花を咲かせるミゾソバとよく似ています。同じ所にはアキノウナギツカミも生えています。三者の違いは葉で見分けます。ママコノシリヌグイは三角の葉形で、ミゾソバは牛の額(顔)を想わせる形をしています。アキノウナギツカミは葉が茎を抱くように着いているので判別が容易です。
 ママコノシリヌグイには何とも痛そうな逆向きの棘が茎についています。これでお尻を拭われたら悲鳴を上げることでしょう。誰が名付けたのでしょう?本当に植物の特徴を表したネーミングだと思います。一度覚えたら忘れられない名前です。


「絡み付き 我も我もと 蓼咲けり」


 [2141] 金狗児 [PC]  2015/10/03 05:27:25    [削除]


   トンボのメガネ観察会で大原野森林公園に行って来ました。JR高槻駅から1日3本のバス便しかない不便なところです。ポンポン山の北側に位置するその公園には何もありません。樹木だけが茂っています。アケビやナツハゼの実が食べ頃で皆で口にしたのは言うまでもありません。五感で観察して頂くようにしています。クサギの葉を千切って匂いを嗅いでもらったりもします。ロク的にはピーナッツバターの香りかなと思い、別に臭いと感じないのですが、誰かがアリナミンの匂いがすると言っていました。
 収穫の終わった田んぼの脇にはキンエノコロが光を浴びて輝いています。一般に猫じゃらしと言われるエノコログサの他に、花穂が長く垂れ下がっているアキノエノコログサやムラサキエノコログサなど数種あります。里山なら何処にでもあるお馴染み植物ですが、近寄って観察すると意外に綺麗なイネ科植物です。


「陽の射して 誰もが温し ゑのこ草」


[2143] よっさんち [PC]  2015/10/06 15:56:45    [削除]


   出雲に行っていました。毎年1回は義母の元気な姿と「マメなかね」という出雲弁を聞きに帰ります。お互いにほっとする瞬間です。1年の歳月をこの一言で確認し合います。あと数年で100歳に届きます。その時まで元気でおろうねというのがお互いの目標です。足腰は曲って不便そうですが、頭がしっかりしているので、何でも自分で出来ます。同居の家族が義母の健康管理に気を配っていてくれる賜物です。
 今回の出雲行きで、是非会ってみたかった「山小屋のよっさん」を訪ねました。連絡も取らずに突然の訪問です。運良く会えたらという思い付きの訪問でした。山小屋風の家に辿り着き、始めての出合いを暫し楽しませて頂きました。農作業中のよっさんは快く我々を迎えてくれました。突然の訪問の非礼をお詫びします。


「稲架を組む 手を止めさせて 契り会い」


[2144] 茸三昧 [PC]  2015/10/07 06:53:52    [削除]


   出雲訪問は毎年秋と決めている。義弟がキノコ観察会や、キノコ狩りに連れてくれる。日曜日の観察会に合わせるように土曜日出発で出雲に向かった。高速道路は100以下では走らないシニア暴走族を誇っていたが、寄る年並には逆らえず段々慎重運転になって来た。翌日のキノコ観察会を楽しみに、先ず温泉に行き、帰ってからは屋上に上がりビアガーデンと洒落込んでの前夜祭。
 県民の森にはキノコ観察会を楽しむファミリーたちが3グループに分かれて観察と採取に出掛ける。持ち寄られたキノコは数十種、同定の後は廃棄処分に。我々は食べられるキノコは同定会には出さずに持って帰って早速頂いた。今回はカノシタとアンズタケを天ぷらで、土産に貰って帰ったハタケシメジは吸物に、ハッタケはバター炒めで戴いた。食欲の秋を茸三昧で過ごせた帰省に感謝。


「山陰へ 楽しみ一つ 茸狩り」


[2145] 銀杏 [PC]  2015/10/08 07:44:03    [削除]


   天王寺公園が新しくなったとの情報で、慶沢園での植物観察を兼ねて訪れました。園内は芝生広場になり、周りに有料の遊び施設やレストラン、ティールームなどが出来ていました。ファミリー客を集めようという戦略で、我々シニアは慶沢園へどうぞという感じです。美術館の周りに植えられているイチョウがたわわに実を付け、重さに耐えられずに枝が垂れ下がっています。
 イチョウは仏教伝来とともに中国から6世紀半ばに持ち込まれました。「金色のちひさき鳥のかたちして銀杏散るなり夕日の岡に」(与謝野晶子)と詠われる黄葉までもう少しかかりますが、銀杏は採り頃を迎えています。銀杏には微量の青酸化合物が確認されているので、一回に食べる量は6~7個ぐらいにと言われます。葉っぱには老化防止や血液安定など様々な薬効があり、日本からヨーロッパに大量に輸出されているらしいです。健康茶として引用したい植物です。


「銀杏の たわわに垂れし 喘ぎ声」


 [2147] 里の秋 [PC]  2015/10/09 07:24:59    [削除]


   朝夕は随分と涼しくなり秋の深まりを感じます。能勢では栗が終わり柿の季節になってきました。何時もの散歩道に、誰も見向きもしない柿が色付いて来ました。今まで渋柿だと思っていたのを、恐る恐る口に入れたところ渋くはないのです。まだ十分熟れていないので甘味は足りませんでしたが、散歩の度に一つずつ頂く楽しみが出来ました。
 写真はお隣のものですが、我が家の柿も今年は成り年でたくさん実を付けています。実生で育てた甘柿ですが、中が黒くなるのでクボ柿という種類でしょうか。来年は大きくなり過ぎた枇杷の木と柿の木を切らないと花壇に陽が届きません。ヒヨドリとメジロには申し訳ないのですが……。


「柿色を 日毎夜毎に 塗り重ね」


[2150] 夾竹桃 [PC]  2015/10/10 05:54:22    [削除]


   インド原産のキョウチクトウです。江戸時代中期に中国経由で日本に渡来して来ました。2年前に白花の夾竹桃をアップしていますので、そこで言い継がれている毒性などには触れています。下の検索で「キョウチクトウ」と入れてご確認ください。今回は名前の由来を紹介しますが、葉が竹のように狭く(夾)、花が桃に似ているからと言われています。植栽されている花は八重咲きが多いのであまり果実を目にすることがありません。とくとご覧あれ!
 花期がサルスベリと同じ位に永く、夏から秋まで咲き続けています。乾燥・洪水・猛暑・寒風に耐えれるので街路樹として植栽されています。葉にはオレアンドリンという毒がありますが、強心などの薬効もあるようです。しかし、素人が処方するのは危険です。綺麗な花には毒がありの典型ですね。


「膨らんで 綿毛を飛ばす 冬を待ち」


 [2151] ずいき祭 [PC]  2015/10/11 07:54:52    [削除]


   山友会例会で滋賀県野洲の近江富士の愛称で慕われている三上山へ行って来ました。この山は御上神社のご神体として崇められています。登山口には天保一揆の義民碑などもあり、興味が尽きません。今回は表登山道から頂上に登り、裏登山道から下山しました。標高432mですが琵琶湖の水面域から登るので結構な高低差を登ることになります。頂上までの三分の一は岩山でアルペン気分たっぷりなコースです。
 下山して集落に差し掛かると「ずいき祭」の神輿作りの最中に出くわしました。芋ずいきの茎を揃えて竹で纏めて行きます。切口からは水分が滴る瑞々しい芋茎で作られた扇を神輿の骨組みに結えて行きます。今日がずいき祭で、周辺地区で作られた5基の神輿が御上神社に奉納され、神事がとり行われます。


「山村で 明日を夢見て 秋祭り」


 [2152] 蔓編み [PC]  2015/10/12 07:03:13    [削除]


   所属する「ひとくらクラブ」の例会で蔓編み工作をしてきました。午前中は一庫公園の中で蔓の採取です。フジ・アケビ・サンカクヅルなどが採取出来ました。管理されている公園なので加工しやすいクズなどは採れませんでした。このサークルは毎回昼食時に豚汁や味噌汁を作って頂けます。もちろん一般参加のお客さんにも振舞われます。食後には美味しいコーヒーまで淹れて頂けます。基本的に毎月第2日曜日ですから一度覗いてみて下さい。
 午後から事前に仲間が採取されたツルも提供して頂きツル籠作りです。子ども相手にリース作りに回りました。リースの輪を作るだけだから、一通り説明すれば誰でも作れます。あとのデコレーションは用意してある木の実など自由に使って貰います。手抜き出来ると考えて選びましたが、籠作りの希望者が多くて、結局そちらを手伝う羽目に。楽をしようと思うロクの浅はかさでした。


「秋の日の 蔓籠作り 親子連れ」


 [2153] 城跡探し [PC]  2015/10/13 06:31:36    [削除]


   久し振りのフリーだったので、パソコンで資料作りなどしようかなと思っていたら、歴女の妻が野間城址を探したいと言い出したので、急遽ネットで調べて、天然記念物の野間の大ケヤキまで走った。目印になる円珠寺周辺は何度も歩いた道だから、そこまではすんなり進めた。プリントアウトした案内に従って歩いて行くが、野間館と思しき所が良く判らない。途中で道がなくなり栗林に突き当たる。林の中を探すが登る道が見つからない。栗の収穫が終わっているので怪しまれないが、最盛期ならそんなところに入ることも出来ない。
 再度引き返して登城口らしき道を探し、さらに突き進むと稲荷の赤い鳥居に辿り着けた。頂上に本丸があるが、そこには稲荷の社が祀られている。新しい白髭稲生(荷)が鎮座していたが、社は朽ち果てて今は見る影もない。写真は郷土力士などが持ち上げたと伝えられている力石だが、野間周辺には野間氏発祥の碑や六磨崖地蔵など歴史の色濃く残る集落だ。


「古を 高きに登り 懐かしみ」


[2154] 河童橋 [PC]  2015/10/14 07:44:49    [削除]


   上高地に行ったのではありません。サークルの下見で布引の滝からトェンティクロスを経て神戸森林公園まで歩いて来ました。このコースは随分と昔に横文字のトェンティクロスというのがお洒落な感じでよく通いました。徒渉を20ヶ所ぐらい繰り返さなければならないので、たしか神戸在住の外国人が名付けたようです。今は所々に小さな橋がかかり実際の徒渉個所は3ヶ所位です。
 その橋の一つが写真の河童橋なのです。誰かが勝手に名付けたのだと思います。上高地のそれとは似ても似つかわない代物です。でも次第に市民権を得て定着していくことでしょう。そう云えば穂高湖というのも六甲山系のハイキングコースにあったなぁ~。「河童橋に行って来たよ!」多分誰かに言っているだろうロクを想像して下さい。


「秋あはれ 行きかう人の 無き川に」


[2157] 秋祭り [PC]  2015/10/15 07:21:25    [削除]


   鐘と太鼓の音が近づいて来たので、窓から見ていると神輿を積んだ2台のトラックが通り過ぎて行きました。後から車とバスが続き最後尾にミニパトが付いていました。過疎を象徴する光景です。ロクの住んでいる西能勢には近くに久佐々と岐尼の由緒ある2社があります。どちらの神社の神輿かな。一方東能勢の野間神社ではだんじりが出るのです。山高帽を被り羽織袴の正装で口上を述べるところが見ものです。
 昨日は用事で箕面まで出向きました。牧落というところでは祭の幟がたくさん掲げられ秋祭りの雰囲気を盛り上げています。18日が祭本番だと思います。もと箕面市住民だった頃を懐かしみながら過疎の能勢に引き返しました。来年から6小学校と2中学校が無くなり、小中1校に纏められます。未来がな~い!


「鐘の音に 悲喜こもごもの 秋祭り」


 [2158] 資料作り [PC]  2015/10/16 06:20:50    [削除]


   トンボのメガネの例会に間に合うように、終日かけて資料を作成した。題して「ドングリの見分け方」。基本的には子ども対象のイラスト資料だが、検索票も作ってあるので、だいたいのドングリは見分けられるようになっている。我々シニアでも興味ある人しかドングリなどの種類までは知らない。
 今日はトンボのメガネで万博外周の植物観察と椿の実採取を予定している。しかし、椿の実は既に殆どが落下しているので、対象をドングリに替えて観察することにした。後は身近な草本のエノコログサなども種類が多いのでそのお勉強も。今日の参加者には童心に返ってドングリ拾いなどで楽しんでもらう段取り。帰りには反省会もするよと“人参”までぶら下げてある。


「団栗を 食べさせたくて うずうずと」


[2159] 団栗観察 [PC]  2015/10/17 07:01:36    [削除]


   心配していた天気も回復し、雲一つない秋晴れの観察日和です。万博のスポーツ広場エリアを一周して団栗観察を楽しんできました。企画段階の椿の実採取も、樹になっているものはほどんどなく、地面をかき分けてバラバラになったものを採取してきました。皆さんにはドングリ検索用の資料を配布して、それぞれで同定してもらいました。確認できたのはウバメガシ・アラカシ・シラカシ・マテバシイ・コナラ・クヌギと写真のウラジロガシです。
 今回の目玉は下見の時に採取しておいたマテバシイの試食会です。茹でたものと炒ったものを食べ比べて貰いました。多分皆さん初めての経験で、美味しいとまでは言わなかったものの、好奇心旺盛なシニアグループたちの初体験に貢献しました。如何せんシニアです。口で鬼皮を割るのに苦労されていたようです。


「木の実見て 可食を問いし 仲間たち」 


 [2160] 吾亦紅 [PC]  2015/10/18 07:23:22    [削除]


   散歩道の土手に何箇所か咲いているワレモコウです。見付けたら2~3本積んで帰り花瓶に挿しておきます。昔から茶花として人気があり、十五夜の月見にはススキと並んで欠かせない花です。根茎を残しておくと毎年咲いてくれる多年草です。葉を観るとバラ科というのも肯けるのですが、花からは到底想像出来ません。根茎に止血の薬効があるようです。ウルシかぶれ・銀杏かぶれ・草かぶれや股ずれにも効くようです。春の若葉はお浸しなどに利用できるらしいです。
 「吾亦紅さし出て花のつもりかな」小林一茶、「吾も亦紅なりとひそやかに」高浜虚子などと詠われたり、最近では歌謡曲にも歌われるいる位日本人に好まれる花です。もちろんロクの十八番で、この文章を書きながら口ずさんでいます。俳画などに登場させると何とも言えない味わいがあります。


「年一度 五七五に 吾亦紅」


[2162] 嫁菜 [PC]  2015/10/19 06:04:40    [削除]


   森村誠一氏が提唱した写真俳句という表現方法が気に入ったので、真似をしだして5年の歳月を超えました。訪問して下さった方も累計で6万人を超えました。この掲示板を紹介した人が200人位ですから、その内の50人位の方が入れ替わり立ち替わり訪問して下さっています。毎日覗いて頂いている方もおられて、偶に旅に出ていてアップ出来ない時など心配のメールを戴きます。写真も俳句もコメントも「なんやこれ!」というものが多いのですが、毎日元気で飛び回っているよという発信だけは出来ています。これからも宜しくお願い致します。
 写真はヨメナです。嫁菜に対してシラヤマギクが婿菜と呼ばれています。淡紫色が何ともいえないヨメナですが似たものにノコンギクがあります。何時もどっちだろうと悩まされます。同定の決め手は葉っぱのざらつきと、花弁(舌状花)を引き抜いた時の冠毛の長さです。ノコンギクは葉っぱがざらつき、ヨメナはすべすべです。冠毛もノコンギクは長いので目立ちます。


「嫁菜咲く 道を行き来の お買いもの」


[2163] 友ヶ島へ [PC]  2015/10/20 21:02:37    [削除]


   じねんクラブというサークルから和歌山市の加太と友ヶ島に行って来ました。今回は観光が主目的でお勉強は二の次でした。美味しい海の幸をたらふく食べて、しっかり飲んでシニアライフを楽しんで来ました。と言ってもちゃんと自然工作も宴会の箸休めに組み込む憎い演出です。
 着いた日は加太から友ヶ島に渡り島内の戦争遺跡など巡るハイキングです。騒然20人足らずでしたが、時間一杯くまなく回ったのは4人だけでした。元気なおじさん二人について行くのがやっとのロクでしたが、シニア青年部と言っている60代の仲間よりは少しだけ早く歩けたかなと自己満足しています。


「海の青 飛沫を曳いて 天高く」


 [2164] 和歌山城 [PC]  2015/10/21 07:02:43    [削除]


   折角和歌山まで来たのだからと途中下車して和歌山城に寄り道しました。主たる目的はお昼のラーメンです。加太国民休暇村のバス運転手の情報で和歌山ラーメンの美味しい処を教えて貰い、そこへ行く前の腹ごなしのつもりもあったのです。お昼には行列の出来るほど人気のラーメン屋です。確かにお店に着いた時には店の前に先着の方が待っておられました。
 かなり待たされた後、空いた席に順次案内されて、人気のラーメンとの初対面(麺)、一見味噌ラーメンの雰囲気です。一口食べてみると濃厚な味が口中に拡がりますが、味噌辛くないのです。煮込まれた豚肉も軟らかく、初めて口にするスープのベースはとんこつだそうです。粉末にした鰹節が沈殿するぐらい入っているのが、味噌ではなくみそだったのです。


「雑兵は 馬を肥やしに 列作り」


[2165] 高野箒 [PC]  2015/10/22 07:43:15    [削除]


   来年の春も展葉調査が計画されているので、その下準備として落葉樹に印を付ける作業に参加してきた。葉っぱを落とす前に樹種を書いたテープで印を付けておかないと、何の木だったか判らなくなる。殆どが幼木だから丸裸になると判断出来ない。
 その観察道にはたくさんのコウヤボウキが今を盛りと咲いている。種子植物の中で一番進化したキク科だが、木本ではコウヤボウキしか図鑑に載っていない。高野山で箒として使われたのが名前の由来になっているが、蚕室の掃除に使う神事があり、正倉院宝物の「目利(めど)の箒」にコウヤボウキが使われている。所属するひとくらクラブのメンバーさんが、その宝物のレプリカを作ったものが奈良に届けられている。鼻高々である。


「秋の花 由緒ある木と 胸を張り」


 [2166] 背高泡立草 [PC]  2015/10/23 06:36:46    [削除]


   一時は花粉アレルギーの元凶として嫌われていたセイタカアワダチソウですが、今は無害説が定着しました。北米原産で観賞用として明治の頃に入って来ましたが、それとは別に、北九州に進駐した米軍の荷物に付着していたものが、日本に定着して全国に拡がったと言われています。過っては傷の治療薬にも使われていたようです。草木染めをする時に煮立てると実際泡立つらしいです。
 今でも厄介者の雑草扱いですが、群生している花など綺麗な景観を作り、日本の秋に馴染んできたようです。一時繁茂し過ぎて自分自身で淘汰したようですが、最近はまた勢力を伸ばし始めています。アキノキリンソウの近似種です。春の新芽は山菜として以外に美味しいものです。冬の立ち枯れの茎は自然工作の材料として重宝しています。


「雑草も 秋の里山 演出し」 


[2167] 石崖蝶 [PC]  2015/10/24 07:04:15    [削除]


   六甲山系で珍しい蝶に出合いました。イシガケチョウという蝶だと同行の仲間に教えて貰いました。白い羽に縦横の幾何学的模様が入る美しい蝶です。まさに石崖のようです。ノジギクで吸蜜していました。翅を開いて止まる習性がある様で、あまり逃げないので何枚も近寄ってアップで撮ることが出来ました。
 石垣蝶ともいわれ沖縄などでよく見かける南方系の蝶らしいですが、次第に分布を北に広げつつあります。クマゼミが北上したのと同じように、このイシガケチョウも温暖化の指標として分布を少しずつ北に拡げて行くことでしょう。嬉しい出合いでしたが、悲しい出来事でもあるのです。


「菊日和 南の国から 客招き」


[2168] 薙刀香需 [PC]  2015/10/25 07:07:51    [削除]


   「じゅ」と云う字が環境依存文字として漢字表記出来ませんので、近しい字を充てました。本来は「需」に草冠をつけた字です。シソ科のナギナタコウジュです。片側に向いて咲く形が薙刀を連想するところからです。茎や葉にシソとハッカを合わせたような芳香があるという事ですが、手折ってみなかったので確認出来ていません。
 全草に精油を含んでいて、利尿や解熱などに薬効があるようです。花を咲かす今の最盛期に採取して乾燥させたものが良いと紹介されています。エチケット用にうがい液として、冷ましたものを使うと口臭がなくなるかも。


「薙刀の そよぐ彼方に 秋高し」


 [2169] 秋の野芥子 [PC]  2015/10/26 07:05:13    [削除]


   春のノゲシに対して秋に咲くので、秋を冠してアキノノゲシと言われています。ケシ科ではなくキク科の1~2年草植物です。大好きな花ですが、過去に2度紹介しているので、今年のアップも控えていました。花言葉は「控えめな人」となっていますので、何時も夢二が描いた女性を想像し憧れていました。
 全く反対の雰囲気を持つ仲間の訃報が届きました。豊中の小学校や幼稚園など、社会貢献活動で一緒に活動した仲間です。地域のビオトープ作りなどでも活躍していました。山でも居酒屋でも何時も我々の先を行っていました。まだまだ活躍してもらいたい貴重な活動家です。何も我々よりも先に逝かなくってもよかったのに。合掌


「木枯らしに 誘われ宙に 逝きし友」


 [2171] 花楓 [PC]  2015/10/27 07:22:36    [削除]


   楓の仲間ですが全然カエデらしくないハナノキです。カエデ科となっていますが最近のAPG植物分類体系ではムクロジ科に分類されています。恵那山を中心に30Km範囲の岐阜・長野・愛知の3県にまたがる地域と大町市の湿地に自生する日本固有種で、環境省の絶滅危惧種に指定されています。岐阜県中津川市のハナノキは天然記念物指定第1号だそうです。
 メグスリノキと同じカエデ科のハナノキも眼病一般に効くようで、白内障などの治療薬としても有効らしいです。他に肝炎などの薬効もあるので、酒好きのロクも何れお世話になるかもしれません。池に散ったハナノキが、先ほど先を急いで散った仲間にダブります。自然を愛した仲間がその自然に還って行くのですね。


「初紅葉 散りて仲間の 胸焦がし」


 [2172] 飛行雲 [PC]  2015/10/28 06:42:57    [削除]


   それにつけても今年の10月は晴天続きでした。やっと天気予報通り待望の雨が降ってくれました。農家の方と散歩途中に話をするのですが、本当に雨を待っておられます。飛行雲が出来ると天気は下り坂だと言います。月曜日の朝の散歩時の写真ですから、少し遅れましたが昨夜から降り出しました。ほんのお湿り程度でしたが乾いた地面が潤いを持ったようです。
 今日はキノコの講演と観察会があるのです。最近参加させて頂いている菌類研究会のメンバーが講師役を務められます。キノコこそ雨を待っていたのです。昨夜の雨で直ぐに今日出てくれるかどうか?あまり出ていないだろうなぁ~、と期待半分失望半分の気持ちで出掛けます。


「飛行雲 扇に束ね 秋雨を」


[2173] 茸講演会 [PC]  2015/10/29 06:55:06    [削除]


   自然大学講師会主催で菌類研究会後援の「キノコ講演と観察」会に参加してきた。マニアックなサークルだから講師役の方もよく勉強されておられ、興味あるキノコの話を聞く事が出来た。キノコの寿命とか食べられるキノコの話などは興味津津である。
 午後からは観察会で、茨木里山センター周辺の林内を、40人ほどの目がキノコを探すべく散らばる。昨夜の雨はまだキノコを出すまでには至らなかったようで、干乾びた小さなキノコばかりだった。辛うじて見つかった大きなキノコはマツオウジ・コガネタケ・ウラベニガサだったが既に成菌から老菌になっていた。


「二三日 後なら茸 出ただろに」


[2174] 南天萩 [PC]  2015/10/30 07:16:36    [削除]


   クサフジに似たナンテンハギです。マメ科の葉は3枚の複葉が一般的ですが、こちらは複葉が2枚なので、フタバハギの別名を持ちます。薬草としても利用されていますが、春の山菜としては旨いものらしいです。若葉を煮ると小豆の匂いがして甘味もあるので、飛騨高山ではアズキナシと呼ばれて山菜として栽培され、客に供されたり土産物として売られたりしているようです。多分近くに咲いているかもしれないので探し当て、来年の若葉は食してみたいものです。
 低山会から鴻応山に登る足慣らしとして、前段は牧集落の仏像などを訪ねました。その里山の畑の脇にナンテンハギが咲き残っていました。牧と言うのは昭和30年に暫定的に亀岡市に組み込まれていましたが、集落の強い希望で同33年に念願果たして大阪豊能郡能勢村に組み替えられました。


「色褪せし 路傍一際 萩の花」


[2175] 梅擬 [PC]  2015/10/31 06:14:38    [削除]


   モチノキ科の赤い実が目立つようになってきた。ウメモドキは落葉した後に赤い実を残すので、華材や庭木として人気がある。梅の葉に似るからという事で名付けられた。この赤い実は発芽を抑制する物質が含まれており、小鳥のお腹を通過しないと発芽しない仕組みになっている。種を遠くまで運んでもらう戦略だろう。因みに明日11月1日の誕生花になっている。
 昨日はトンボのメガネの下見で有馬富士公園を訪ねた。福島大池には気の速いヒドリガモ達が来ていたが、まだあのモヒカン刈りの頭の色は目立たない。冬の到来に合わせて次第に色を変えて行くのだろう。観察はその時々の自然を見せてくれる。カモ類では珍しい綺麗な声“ピーッ”と迎えてくれた。


「鳥たちを メタボにするほど 梅擬」


 [2176] 同定中 [PC]  2015/11/01 06:09:30    [削除]


   今年に入ってキノコに関するアップが増えています。昨日も菌類研究会と言うサークルに参加させて頂き、堺市の大泉緑地へのキノコ観察会に行って来ました。今月は殆ど雨が降らなかったので、多分見つからないだろうなと思っての参加です。ところが彼等はプロ級の方で、珍しいキノコを何種類も見付けてくれました。24種のキノコが見つかり、初めての出合いはヤナギマツタケ・キツネノタイマツ・ツマミタケ・クロコブタケなどでした。
 キノコの名前を目視で同定するのは大変らしく、採取したものに不明菌が3割ほどありました。しっかりと同定するためには顕微鏡で胞子を確認したり、試薬を使ったりして同定するようです。ロク的には誰が見ても○○だという程度のキノコだけと付き合いたいものです。


「お土産の 万年茸は 鎮座して」


 [2177] 里山祭り [PC]  2015/11/02 07:05:32    [削除]


   日本一の里山と言ってキャンペーンを張っている川西市の黒川地区で、昨日里山祭りがありました。所属するサークル「ひとくらクラブ」も参加して自然工作などを販売提供しました。子ども向けにはバーニングのペンダントやストラップを作って貰いました。ロクはもちろん子どもの工作担当に。祭りの終盤前には売れ残っているリース材料や籠類のたたき売りです。
 夜には地域の子どもたちによる“亥の子”の行事があり、訪問してくれた子どもたちが“ロクさんや”と声をかけてくれます。毎年亥の子をアップしているので、写真は見送りましたが、能勢の亥の子は1000年以上の歴史ある伝統行事なのです。


「ドンと打つ 収穫祭の 大太鼓」 


[2178] 実葛 [PC]  2015/11/03 07:13:39    [削除]


   「名にし負はば 逢坂山のさねかづら 人に知られで くるよしもがな」百人一首でお馴染みのサネカズラが赤く色付き、目立つようになって来ました。別名をビナンカズラ(美男葛)と言い、茎から粘着性の樹液を摂り出し、昔の武士などは鬢付け剤として利用していました。赤く熟した実を乾燥させたものは南五味子といい、滋養強壮や鎮咳などの薬効があるようです。
 ビナンカズラなどと呼ばれると、一度使いたくなるのですが、最近頭頂部の毛が風に吹かれて飛び去って行きます。日毎夜毎鏡で確認する毎日です。春になればまた増えて来るだろうと淡い期待を持っています。秋の深まりを感じる今日この頃です。


「公園の アーチ彩る 実葛」


[2179] 五里霧中 [PC]  2015/11/04 07:02:19    [削除]


   写真は昨日のものですが、今朝も霧が立ち込め好天気を予感させてくれます。別に迷っているから“五里霧中”と言う題にしたのではなく、昨日は地元で文化フェスティバルがあり、コーラスで出演してきました。10月の練習日に全然参加出来ていなかったので、ロクは暗譜出来ていないのです。楽譜を見ながら歌うと指揮が目に入らず、全体の足を引っ張る事になります。頭と心が五里霧中状態だったのです。
 それでなくともロクのパート(バス)は何時も乗り遅れている!と自覚しています。一昨日のリハーサルでは全然できていないと手厳しく指摘されました。しかし、本番では男性群の頑張りで殊の外上手く歌えました。夢中(霧中)で楽譜を思い出しながら、指揮に従えた賜物です。自画自賛の発表会でした。


「今日もまた 自分に勲章 文化の日」


[2180] 真弓(檀) [PC]  2015/11/05 08:04:11    [削除]


   淀川河川敷の観察途中に、マユミの木が育っているので、この時季になると確認に立ち寄る事にしている。一度伐採されて小さくなっているが、実をたくさん付けている姿が青空に美しい。材は堅いがよくしなるので弓の材料に使われ、真弓と呼ばれるようになった。樹皮を剥ぐと象牙のように緻密で、木工品などに適しコケシや将棋の駒、箸などに利用されている。檀と言う表記は材が硬く、細工物に適しているから、白檀や黒檀に準えたのかもしれない。ロクの勝手な解釈である。
 我が家の植木鉢に実生でマユミが育ち、紅い実を一つだけ付けている。某大学の薬草植物園で戴いたクチナシの苗を植えた鉢に、マンリョウが芽吹き、その後マユミが出て来た。成長が速く見る間に他を制し我が物顔でのさばっている。春の若芽は菜飯にすると美味しいというから大切に育てたい(*^_^*)


「檀の実 青空の中 弾け待ち」


[2182] 二進も三進も [PC]  2015/11/06 07:12:12    [削除]


   久し振りのフリー曜日になったので、妻の歴史探索の下見につきあいました。方向音痴の妻に代わって、歴史音痴の僕は目的地までの地図読みで貢献します。目指すところは2個所でしたが難なく見付けることが出来ました。昼までと思って付き合いましたが、結局4時間19000歩の歩きになり、予定していた工作準備はこなせませんでした。
 探索中“にっちもさっちも”出来ずに取り残された冬瓜を見付けました。害獣対策として設置してある網にしっかり挟まって、二進も三進も出来ない状態です。20cmほどの金網です。何となくユーモラスな被写体に巡り合えました。ハローインの南瓜のように繰り抜いてやるともっと笑えるのに。


「冬瓜が がんじ搦めで 悲鳴上げ」


 [2183] 石見川 [PC]  2015/11/07 07:36:01    [削除]


   川の名前ではないのです。イシミカワと言うタデ科の植物です。大阪河内長野の石見川村に良質の薬草(打撲・切り傷)があり、それをイシミカワと名付けたという説があります。ミゾソバやママコノシリヌグイの仲間で、茎には逆向きの棘が付き、それでよじ登って行きます。何とも奇妙な実の付き方です。托葉がお皿になり、その上に盛られたお団子のようです。
 昨日はトンボのメガネ観察会で有馬富士公園に行って来ましたが、途中で珍しいキッコウハグマが群生状態で残っていてくれました。小さな白花なので上手く撮れずピンボケ。アップして皆さんに見て貰う事が出来ませんでした。


「お団子に 芒を添えて 飾りたし」


[2184] 紅葉 [PC]  2015/11/08 07:06:58    [削除]


   山が日一日と秋色に染まって行きます。間もなく得も言えぬ錦絵の世界になることでしょう。昨日はシニア自然大学校の公開講演会があり、日本野鳥の会主席研究員安西さんを講師に野鳥の勉強をして来ましたが、その中で印象に残ったのが、秋の訪れだけが四季を通して違った表現を使われることです。春・夏・冬は単に来た!ですまされますが、秋は深まったなどと表現されます。山笑う春・山滴る夏・山眠る冬、そうです秋は山装うのです。
 化粧を始めた部分を取り出してみました。イロハモミジです。タカノツメは既に黄葉を始め山の中を明るくしています。ウリカエデはより真紅な色合いで山にアクセントを付けています。落葉ブナ類も次第に褐色に変わりつつあります。それらが混ざり合って錦秋の世界に誘ってくれます。


「紅葉した 一葉手帳に 忍ばせて」


 [2185] 落葉拾い [PC]  2015/11/09 06:58:40    [削除]


   落穂拾いならぬ落葉拾いです。ひとくらクラブの活動日で、森の整備や蔓採取なども予定されていましたが、あいにくの雨になりました。仕方なく午前中は樹木の名札用プレート作りをしました。少し小雨になったので、午後からは紅葉した落葉樹の落葉探しです。
 公園内ですから色んな種類の葉っぱが拾えます。しかし自然のものではないので色が微妙に違っていたり、植栽種だろうなと思うようなものもあります。拾った落葉は次回工作でランチョンマットに加工され、新たな命を得て生き返ります。


「音もなく ひらひらひらと 落葉散り」


[2186] 柚子 [PC]  2015/11/10 06:13:43    [削除]


   柿の木と並んで柚子も農家の庭に植わっています。カキに替わって、ユズが黄色くなってくると冬の訪れを感じます。近畿では木枯らし一番の後、一転して夏日に近い日が続き、秋の肌寒さを感じないまま季節だけが進んで行きました。一昨日辺りから秋雨が降り続き、今日は天気の回復と共に北風に替わるようです。
 ユズは毎年知り合いから戴けるのですが、料理などに使うのは少しで、殆どはユズ酢として絞ってしまいポン酢にします。皮はマーマレードにしておきます。見栄えの良くないものは柚子風呂行きです。こんな贅沢も何時出来るかが読めません。というのも何時頂けるかが判らないからです。摂らぬ狸の皮算用(*^_^*)


「唾出て 何時届くやら 柚子香り」


[2187] 右往左往 [PC]  2015/11/11 07:10:14    [削除]


   久し振りに花曜日のハイキングに同行して来ました。六甲山系のゴロゴロ岳に行く予定で、水車谷から車道を歩き登山口を探しますが、行けども行けども見つかりません。すでに1時間も車道を歩いています。引き返し途中で山道に入り、行き先を荒地山に変更しました。岩の多い険しいコースです。雨が降ったりして不安を掻き立てます。かなりの時間も費やしており、結局頂上まで辿り着けず「今日は此処が頂上!」と決め引き返しました。
 この山の会も例外ではなく高齢化が進み、参加者も減る一方で、ロク以外に女性3人の小さな山サークルになっています。ということから花曜日という雰囲気は薄らいでいます。写真ももっぱら近寄らず後ろからというパターンになります。男女を問わずアップに耐えられる参加者を募集中です。


「かさこそと 音と香りの 秋の山」


 [2188] 田舎菊 [PC]  2015/11/12 07:49:21    [削除]


   多分咲いている時期から見てイナカギクだと思う。別名をヤマシロギクとも云い、よく似た名前のシラヤマギクと紛らわしい。聞かれた時はややこしいのでイナカギクと答えている。ぱっと見の違いは、イナカギクは舌状花の数が多く、シラヤマギクの方は少ない。花の咲く時期もイナカギクは晩秋まで残っている事でだいたいの判断が出来る。
 ハイキングや散歩途中で名前を聞かれることが多いのだが、全く判らないものなら「知らない」で済むのだが、たぶんこれだろうという時は断定して伝えている。イナカギクもご多分にもれずこの類いに入っている。観察会ならルーペで毛が生えているとか、葉っぱの基部が茎を抱いているかなど細かく観察して同定するのだが……。


「迷い道 白菊在りて 小休止」


[2189] 常盤山査子 [PC]  2015/11/13 07:26:26    [削除]


   一般にピラカンサと呼ばれているが、トキワサンザシ属を総称した名前である。日本では3種類が普及している。写真はヒマラヤピラカンサと思われるが、他にヨーロッパ原産の赤い実のトキワサンザシと中国原産でオレンジ色のタチバナモドキがある。樹木全体に棘があり、中国名では「火棘(かきょく)」と呼ばれている。燃えるような実の付き方を観ていると納得できる。
 ヒヨドリは好んで食べるが、あまり美味しいものではないので何時までも残っている。だから冬の園芸にとっては彩りを添えてくれるので、庭木として人々に愛されている。植物としては鳥たちに少しずつ食べて貰い、広い範囲に種を運んでもらう戦略かもしれない。淀川の河川敷など実生のピラカンサが育っている。


「ピラカンサ 燃えて誘い 突き放し」


[2190] 花電車 [PC]  2015/11/14 06:51:05    [削除]


   京都府立植物園へ紅葉を訪ねました。トンボのメガネの下見です。本番当日に漫然と歩いているだけではもったいないので、効率よく観察出来るようにするための下見です。そんな目で園内を歩いていると新たな発見があるものです。例えばバナナの様な実が出来るカンレンボクは、正門を出たところにしかないと思っていたのが、ちゃんと園内にあるのです。学問の木として中国では大切にされているウルシ科のカイノキまで見つかりました。反対に珍しいロウヤガキは何処にあったのか思い出せませんでした。
 中央芝生広場では菊花展が開催されて、室内では寒蘭展も同時開催されています。何れも今月の15日までです。菊花展に合わせて花電車が子どもたちの関心を集めています。来週の本番観察日にはそれらの催事が終わっています。下見まで大変ですねと言って頂きますが、ちゃんとした余禄があるので苦になりません。


「菊電車 我も我もと 入れ替わり」


[2193] 冬山椒 [PC]  2015/11/15 07:50:01    [削除]


   ミカン科サンショ属のサンショ・イヌザンショ・カラスザンショと3兄妹まではよく知られているが、年の離れた妹がいる事はあまり知られていない。妹としているのは、もともと雌雄異株のフユザンショだが、わが国では雄株が育たず、雌株しか確認されていない。サンショと同じように棘は対生に付く。見分ける特徴は奇数羽状複葉の軸に翼が付いているので、一度覚えると忘れることはない。3兄弟は落葉だが、こちらは名前の由来にもなっている様に、冬でも葉を落とさない常緑小木というのも特徴である。
 実は薬用と紹介されているが、サンショの様な香りはしないので料理には使われない。西日本に分布しているので、山に行った時に出合う事があったら一粒味見してみたい。この冬山椒は小粒でピリリと辛いかな?


「どの小鳥 待つのか赤き 冬山椒」


 [2194] 子福桜 [PC]  2015/11/16 07:01:49    [削除]


   ジュウガツザクラと同じように春と秋に咲くコブクザクラです。他にフユザクラやフダンザクラが秋から冬にかけて咲きます。普通八重咲きの花は結実しないと言われていますが、コブクザクラは雌しべが多いので実を付けるようです。しかも1つの花に2つの実を付ける変わり種です。そこから子福桜と言われるようになりました。サクランボも甘味があり食べられるようです。自生種ではない様なのであまり見かけません。
 秋のサクラは春に比べて花も小ぶりで寂しげな雰囲気を持っています。やはり桜は春のものでしょう。もう少ししたら咲き出すヒマラヤザクラは結構豪華に咲いてくれます。来月の観察会を今から楽しみにしています。


「冬桜 孤高を善と 一輪で」


 [2196] 猿捕茨 [PC]  2015/11/17 06:17:38    [削除]


   誰もが欲しくなるサルトリイバラが真赤に色付いて来ました。今年は雌株の実がよく目立ちます。クリスマスリースなどの飾りに使う時は生薬名のサンキライ(山帰来)と呼ばれています。サルトリイバラはむくみ・はれもの・できものなどの薬効があるようです。春の稚葉は山菜として使います。観西以西では大きな葉っぱを餡餅を包む柏の代わり使います。
 先日のトンボのメガネ観察会「有馬富士公園」からの帰り道で沢山採取しましたが、ここ能勢でも昨日のコーラス練習帰りに見付けたので、棘に気を付けながら手で引っ張って持って帰り、何も手を加えずに玄関の扉に吊るしておきました。猿がその棘に絡まるという命名、なるほどと納得出来ます。昨日アップして頂いたフユイチゴ、こちらでも段々色付いて来ていますよ(*^_^*)


「コーラスで つまずき帰路に 山帰来」


 [2197] 虹トンネル [PC]  2015/11/18 07:12:07    [削除]


   じねんクラブ例会で神戸森林公園からツエンティクロスを経て、布引の滝に行く予定でしたが、朝のピンポイント天気予報では9時から雨になっています。前日夜の予報から随分と降水時間が早まりました。サークル構成メンバーが他府県にまたがっているので、中止連絡も間に合わず、問い合わせもありましたが、コース変更も視野に入れて実施に踏み切りました。天気の急変と言うのが幹事役の泣き所です。行け行けどんどんのロクは雨でも行こうというスタンスです。
 取り敢えず森林公園まで行き、紅葉狩りと植物観察を楽しみました。水面に映る紅葉の得も言えない美しさに、仲間から感嘆の声が上がります。公園内散策と言う事で、日頃あまり周らないコースを歩いていると、トンネル内が虹色にライトアップされています。予報通りの雨になりましたが、思わぬプレゼントを頂いた気分で帰路に就くことが出来ました。


「七色に 四季彩々の 紅葉狩り」


 [2198] 冬薔薇 [PC]  2015/11/19 07:53:57    [削除]


   薔薇園に行くと真赤なバラが一際目立って咲いています。ご存知バラは春と秋に二度咲いてくれるのです。冬薔薇(ふゆそうび)としていますが、秋咲きの花が冬まで残ったものを指すのでしょうか。それとも品種が違うのでしょうか。西洋では古代から薔薇は繁栄と愛の象徴として人々に愛されてきました。紀元前6世紀のギリシャの叙情詩人は「薔薇なる花は恋の花 薔薇なる花は愛の花 薔薇なる花は花の女王」と謳いました。結婚式に花嫁が持つ薔薇は「愛と喜びと美と純潔」を象徴する花と言われているからです。
 基本的に野生の花が好きなロクですが、バラだけは園芸種でも大好きな花です。真紅の薔薇はまさに情熱の花のイメージです。百万本のバラを敷き詰めたくなるような女優や踊子が現れないだろうか、と夢想癖のロクが窓から外を見降ろし、虚ろな目で文章を書いています。時11月19日8時少し前……。


「宿題を 抱えて虚ろ 冬さうび」


[2199] 干支工作 [PC]  2015/11/20 06:26:27    [削除]


   雨の2日間干支工作に明け暮れました。毎年この時期に来年の干支を考えて作り始めます。と言うのは11月23日勤労感謝の日に地域で三世代交流の茶話会があり、そこで干支工作などを作って頂く事になっているのです。今までに折り紙なども提供して来ましたが、干支工作が一番人気があるので、その要望にこたえなければなりません。今回は三番叟バージョンのお猿さんです。細かい工作なので、皆さんには干支の絵馬を作って頂きます。申の絵馬が出来た人には置物の三番叟「開運申」を差し上げるという段取りです。
 これから干支の申を作ろうかなと考えておられる方の参考になればとアップしました。猿の頭部はムクロジを使います。胴体はクヌギやアベマキのドングリです。目はヨウシュヤマゴボウの種、耳はブラシの木の実です。冠はパソコンで描画して作りました。衣装は単純化して和柄の布を長方形に切っただけです。因みに来年の干支は丙(ひのえ)申で環60の内の33番目だそうです。


「晩秋に 鬼も笑うか 干支作り」


[2200] 蟻通 [PC]  2015/11/21 07:11:32    [削除]


   見事なアリドオシの実を見かけました。昨日はトンボのメガネの定例観察会で京都府立植物園に行って来ました。冬場に向かうこの時季は花も少なくなり、野外観察会はどうしても紅葉狩りに関心が向いてしまいます。植物園なら日ごろ目にしないものもあるので、それなりの楽しみがあります。アリドオシは別名でコトリトマラズと言うほど葉の脇に鋭い棘と付けています。「蟻をも通す」というのが命名の由来です。その棘は托葉の変化したものと言われています。
 関東以西では別名を一両として正月飾りの縁起物に使われます。“千両 万両 有り通し”という語呂合わせで鉢植えしたものを床の間に飾る風習があります。赤い実が春まで残っているところから「在り通し」が命名の由来と言う説もあります。


「一両の 紅さが人の 足を止め」