ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

過去へのご招待19

[2002] 農賃表 [PC]  2015/06/11 07:05:22    [削除]


   昨日は展葉調査の打ち上げということで、妙見の森でバーべキューを楽しんで来ました。往復ケーブルと云うのも年寄り臭いので、お酒を頂きましたが帰りは歩いて下山しました。この辺りは日本一の里山と言われています。炭作りや竹林の整備などボランティア活動も活発に行われています。家の周りには竹林やクヌギなどの二次林があり、その奥には奥山もあります。水田には小川に繋がる井出からの水が流れていて、日本の原風景と言える里山が機能しています。
 ボランティアだけでは維持できないのが田んぼです。農家の方々によってコメ作りが続けられています。農業だけでは食べていけないので、若者が都会に移り住んで、田舎はお年寄りばかりです。そんな地域の農賃表という張り紙です。農業の大変さが伝わってきます。


「白鷺が 早苗の筋に くの字書き」


[2003] 紫式部 [PC]  2015/06/12 06:50:39    [削除]


   冬に紫の可愛い実が出来、初夏には紫の花を咲かせるので、ご存知源氏物語の作者紫式部に準えてムラサキシキブと言われています。実も花もこの写真俳句には何回も登場させていますので検索してご覧下さい。園芸種ではコムラサキやシロムラサキもあります。
 観察会で出合うと花の付き方と、葉の感触を確認してムラサキシキブかヤブムラサキかを見分けます。こちらの花は葉腋から上に咲いています。葉の手触りはざらついています。一方ヤブムラサキの花は下向きに付いているので目立ちません。葉はビロード状で、すべすべしています。昔は私もと思われている方もいらっしゃるのでは(*^_^*)


「雨上がり 花紫の 艶姿」 


[2004] 夏椿 [PC]  2015/06/13 07:26:41    [削除]


   ナツツバキが梅雨空に純白で清楚な花を咲かせています。樹皮にも特徴があり斑紋が綺麗に出ています。実は10年ぐらいたってから樹皮が剥がれ落ちて斑紋が出来るらしいです。花は一日花で椿と同じように落花します。林内で一際目立つヒメシャラが仲間です。
 別名をシャラノキと言われているので、今でも「沙羅双樹」だと思っておられる方も多いと思います。沙羅双樹はインド原産で日本の土地では育たないらしいです。お釈迦さんが涅槃になられた時にまつわる話で、沙羅双樹に似ているので「沙羅の木」と名付けられ、仏教寺院に好んで植えられています。因みにお釈迦さんの誕生の時の木はインド菩提樹です。


「花色も 今日を限りの 沙羅の花」


[2005] 再度山 [PC]  2015/06/14 06:58:31    [削除]


   山友会例会で再度山に行って来ました。布引の滝やダム湖は六甲山系ハイキングの帰り道に通るので覚えているのですが、目的地が再度山と云うのは随分と昔に行っただけで、すっかり記憶から抜けています。新神戸駅から直ぐに布引の滝へ辿り着きますが、人気があり沢山のハイカーで賑わっていました。再度山公園までは殆ど舗装されて遊歩道の雰囲気です。頂上付近の公園には車で行けるという手軽さも人気の要素になっているようです。
 我が山友会も高齢化が進み、出来るだけ楽なコースをと云うのが暗黙の了解になっています。となるとコース選びも大変です。手持ちのガイドブックに載っていない、ファミリーコース選びはネット情報に頼るしかありません。来月は何処へ行こうかな?


「ゆるゆると 汗もかかずに 最後尾」


[2006] 昆虫教室 [PC]  2015/06/15 07:23:55    [削除]


   所属させて頂いている「ひとくらクラブ」今月の例会は昆虫教室です。講師から最近の昆虫事情など興味ある話をして頂いた後、フィールドに出て昆虫採集をします。生憎の曇り空で昆虫の活発な様子は観察出来ませんでした。彼等は天気のいい日によく飛びまわるようです。今回の教室でびっくりさせれられたのは、昆虫類が日陰に追いやられ、冷遇されていると云う話です。切手の図案に登場していた蝶などの昆虫類は姿を消してしまった事を知りました。子どもたちから遊びを奪ってしまった学歴偏重社会が遠因だと思うのですが。
 虫屋という言葉があります。これは虫を商売にしていると云う事ではなく、昆虫採集をして標本を作ったり、飼育したり、写真に撮ったりする昆虫愛好家の事です。中でも蝶屋が一番多くて、次はカミキリ屋だそうです。昨日の先生はカミキリ屋でした。ロクを自然の世界に誘ったのは蝶屋の友人からです。


「捕虫網 追う目子どもに 成りきって」 


[2007] 苦苺 [PC]  2015/06/16 07:14:29    [削除]


   猪名川町のレクレーション・研修施設がある奥猪名まで観察会の下見に行って来ました。シニア自然大学校の講座生が宿泊研修に来られて、その研修カリキュラムに自然観察会も組み込まれているのです。コース案内を頼まれているのでお手伝いに行きます。毎年参加しているのですが、植生が年と共に変わって行きます。多年草だと思っているのになくなっていたりするので、下見は欠かせません。人為的な要素と植物同士の忌避行動などがあるのかもしれません。
 今年の特徴は木本類の実成りが多いことです。赤く熟れたキイチゴがたくさん出来ています。ニガイチゴと同定していますが、もしかしてクマイチゴかもしれません。甘味は有るのですが、少し苦味が口に残ります。他に美味しいナガバモミジイチゴも黄色い実を付けていました。これは講座生のために残しておこうと云う事になりました。


「木苺が 観察会の 邪魔をして」


[2010] 亀の瀬地滑り [PC]  2015/06/17 06:28:49    [削除]


   所属しているサークルの例会で大和川流域の大阪側(柏原市峠地区)で、通称「亀の瀬」と言われる処の地滑り対策事業の見学に行って来ました。4万年前から度々地滑りを起こしていたと推定されていますが、明治以前の記録としては残っていません。近年では昭和6~7年と42年に大規模な地滑りを起こしています。昭和37年から国土交通省の直轄で調査と対策事業が始められました。半世紀を掛けて最先端の工法で進められた対策は、昨年度に一応の完了をみ、今は監視活動を継続されています。
 世界的にも注目を集めた最先端の技術とは排土工(18年をかけて上部の土を排した工事)、集水井(土中の水分を抜くための排水抗ネットワーク工事)、深礎工(鋼管の杭を地中に埋め込んで行く工事)を主要な地滑り対策として進められて来ました。細かなところではGPSの配置などでの監視など、現在も進められています。何れにしても目から鱗の見学でした。


「井の中を 蛙となりて 眼を開く」 


[2011] 苗代苺 [PC]  2015/06/18 07:07:15    [削除]


   来月予定の観察会下見で金剛山に行って来ました。本番当日は往復ロープウェイの予定なので、そのつもりで出掛けましたが、南海の切符売り場で割引切符を頼んだところ「ロープウェイは点検中で運休しています」と言われました。せっかく能勢から難波まで出て来ているので、歩いて登る事にしました。歩けばそれに応えてくれるもので、渓筋の登山道にはウツギ・エゴノキ・ネジキ・ヤマボウシなど初夏を彩る白花が迎えてくれました。
 予定しているコースを歩きましたが、端境期なのかあまり草本類の花には巡り逢えませんでした。キイチゴを食後のデザートにしっかり頂きましたが、写真のナワシログミはピンクの花をつけて、まだ実にはなっていませんでした。花弁は開かず雄蕊を抱いた状態が変わっています。甘く熟した実の生食も美味しいですが、疲労回復と美肌に薬効のあるナワシロイチゴ酒は万人向きの薬用酒らしいです。


「紅色で 媚びる苺の おちょぼ口」


 [2012] 鹿子草 [PC]  2015/06/19 06:41:47    [削除]


   少し湿った林内にカノコソウの花が咲いています。薄っすらとピンク色を帯び鹿の子絞りのようです。名前の由来もこの花色にあります。別名を春女郎花と言いますが、花が似ているのか匂いが似ているのか?芳香をよい匂いと感じる時はヒステリー状態にある時だと云います。生憎匂いまで嗅がなかったのでその時にヒステリーだったかは?
 根茎を乾かせたものは吉草根と言って、安全で毒性の無い鎮静薬に使われるようです。中世の頃は「すべての病気を治す薬」と言われていたようです。“病は気から”に転じる話で納得出来ます。


「白花に 紅を引いたか 鹿子草」


[2013] 水千鳥 [PC]  2015/06/20 07:32:09    [削除]


   自然観察サークル『トンボのメガネ』で室池園地に湿生植物の観察に行って来ました。ずっと金曜日の雨予報が続いており、昨日の朝もまだ雨が残っていました。何人かの方から「行くの?」の問い合わせがあり、曇り予報に変わっていたので、意を決して「行くよ!」とお伝えしました。時折小雨もぱらつきましたが、傘をさすほどの事もなく涼しい観察会になりました。
 目的の一つにハンゲショウの観察を入れていましたが、まだ花穂は小さくて、葉っぱもようやく白くなりかけの状態でした。最近ではあまり見られない絶滅危惧種のミズチドリが一ヶ所に咲いていたのがラッキーでした。木道から少し離れている湿地の中なので、水辺の千鳥と云う花の様子や、別名ジャコウチドリと言われる好い香りまでは嗅げませんでした。


「梅雨空に 背筋伸ばして 水千鳥」


[2015] 桐擬き [PC]  2015/06/21 07:54:38    [削除]


   キリモドキとも云われるジャカランダを天王寺の一心寺に訪ねました。この花は中南米原産で50種ほどあるようですが、日本に植えられているのはアルゼンチン産のものらしいです。一つの花房に50~90位の薄紫花を付け、それが樹全体に咲いている様子を想像してみて下さい。世界三大花木に含まれている所以です。他にノウゼンカズラ科のカエンボク(西アフリカ原産)とマダガスカル原産のホウオウボク(マメ科ジャケツイバラ亜科)で、何れも逞しい植物です。
 午後からは本来の目的であるシニア自然大学校の公開講座「植物・あっぱれ!」を聞きに行きました。講師は甲南大学教授でテレビ・ラジオでもお馴染みの田中修先生です。その話の中で、ノウゼンカズラが地中から電信柱の穴を通って柱のてっぺんに咲いている不思議のテレビ放映が紹介されていました。田中先生がその謎を解き明かした逞しい植物のあっぱれ画像です。


「梅雨曇り 見上げる空に 花シャワー」


 [2016] 半夏生 [PC]  2015/06/22 07:35:06    [削除]


   先日の室池園地の湿地ではまだハンゲショウの花穂が小さかったのですが、天王寺公園の池では一足早く咲いています。1年の真ん中を半夏生と云い7月1~2日にあたり、この時季に咲くのでハンゲショウと名付けられました。トラノオ(虎の尾)と云う植物もありますが、こちらの学名はトカゲ(蜥蜴)の尾となっています。小さな花には花弁も萼片のありません。初めは花穂が垂れていますが、開花につれて立ち上がってきます。
 ハンゲショウは虫媒花なので、虫に花が咲いたよと知らせる工夫として、葉っぱがペンキを流したように白く変色しています。木本類では猫の好きなマタタビも同じように葉を白くさせて虫を誘います。花が終わると白かった葉っぱは元の緑葉に戻ります。


「半夏生 化粧済ませて 虫を待ち」


[2017] 剣尾山 [PC]  2015/06/23 06:48:31    [削除]


   「北摂の山を楽しむ会」の6月例会が雨のために中止になっていて、昨日剣尾山に行くと云うメール連絡を頂き急遽参加して来た。剣尾山は地元能勢にあり結構人気の山で783.74mの表示が頂上にある。これを『悩み無し』と読ませている。実際の標高は地図上に784mと出ているので、小数点以下の数字が正しいのか判らないが信じることにする。極楽トンボのロクのためにある様な山だ。
 下山は一般コースから外れてサブコースを案内してくれると云う事で、期待してリーダーに付いて行った。何処で道を間違ったのか、GPSでコース検索しているメンバーが知らせてくれる。本来なら引き返すのが山での鉄則だが、GPSではひらすら急坂を下って行けば道路脇に降りれるようだ。渓に降りると云うのも鉄則から外れている。案の定、行く手に川が立ちはだかっていた。何とか渡れそうだ。しかし我々シニアはバランス感覚が衰えている。近くに藤のツルがあったのでそれをロープ代わりに使って、全員無事に徒渉することが出来た。


「冷や汗と 玉汗混じりの 剣尾山」   


 [2019] 観察発表会 [PC]  2015/06/24 07:37:20    [削除]


   シニア自然大学校の講座生カリキュラムに夏季合宿が組み込まれていて、毎年県立奥猪名健康の郷を利用されている。今年は緑組の60人だ。4班編成になっているので、それぞれの班にガイド役が付き、自然観察の案内をしてきた。ロクもそのお手伝いをしている。今年は各班ごとにテーマを設けて観察しようと云う事になっているので、要望を聞くと「食べられる植物を知りたい」と云う事だった。終わってからの観察発表会では全ての班が申し合わせたように、食用・薬用をテーマに挙げられていた。
 山菜・野草はロクの得意分野なので、これは食べられる、これもという具合に片っ端から紹介して行った。彼らの発表の段になって、果たしてこれでよかったのかと思ってしまった。“へえ~そうなんや!”と云う驚きを伝えきれなかったのかなと云う反省である。


「植物に 心奪われ 熱中症」


[2021] 熊野水木 [PC]  2015/06/26 07:10:57    [削除]


   この時季山に行くと白い花が目立ちます。樹木に限ってみると白花が多いようです。ノリウツギやリョウブなども咲き出しています。クマノミズキが山でここだよと主張しています。ミズキとよく似ているのでなかなか同定は難しいのですが、クマノミズキは葉っぱが対生なのです。対生か互生かで見分けるのですが、束生しているとよく判りません。ミズキより約1カ月遅れで咲き出すクマノミズキだと知っていれば、概ね間違う事は無いでしょう。
 ミズキ(水木)と云うのは樹液の上昇力が強く、春先に幹や枝を切ると水が滴るところから来ています。熊野を冠しているのは熊野地方で見付けられたからです。実が出来る頃になると、果柄が珊瑚のように赤くなり鳥たちを誘います。


「純白も 黄ばんで終える 夏の花」


[2023] 臼の木 [PC]  2015/06/27 06:59:46    [削除]


   何とも忘れ難い特徴的な実を付けるウスノキです。一度覚えると忘れようとしても忘れられない植物になります。実の形から臼の木と呼ばれるようになりました。別名をカクミノスノキとも云います。花はドウダンツツジの様な壷型で薄緑に紅を引いた様は先日アップしたサラサドウダンにも似ています。実と同じように5綾が目立ちます。
 山を歩いていると偶に見付けるのですが、何処にでもあると云う木でもないので、実を食べてみたい気持ちを抑えて後のハイヤーや小鳥たちに残しておきます。同じ様にウグイスカグラの実も食べるほど見つかりません。


「緑陰に ルビーの如き 珠一つ」


[2025] 白鳥40年 [PC]  2015/06/28 07:41:51    [削除]


   青春時代に支援していた白鳥事件の決定から40周年になるそうで、関西市民集会と題した集いが開かれました。各県から集まった参加者で会場は埋め尽くされました。参加者のほとんどが昔青春と云う方が殆どです。第1部は「なくそうえん罪 救おう無実の人々」と云う事で、現在えん罪で闘っている方々の訴えが、我々参加者の心を揺さぶりました。第2部は白鳥事件のシンポジュームで、元裁判官や弁護士がパネラーとして、それぞれの立場から白鳥決定の『疑わしきは罰せず』の積極的判断に付いて述べられました。
 当時は政治的弾圧が主流でしたが、最近は一般市民が巻き込まれるえん罪事件が増えています。おやじ狩りとか痴漢事件など何時なんどき犯人にされるか判らない時代です。日本の自白偏重という取り調べは世界の法曹界から見ても異常です。可視化も今すぐ始めなければならない応急策ですが、推定有罪体質から推定無罪体質への法曹界の意識改革も必要です。


「暑き日に 熱き涙を 共にして」


 [2026] 肝臓茸 [PC]  2015/06/29 07:00:09    [削除]


   菌類研究会の例会で若山神社のキノコ観察会に参加させて頂いた。講師は下野義人先生。メンバーはかなりの経験を積んだ方たちばかりのマニアックな集団である。写真を撮りたかったのに、と思う間もなく次々と同定用に採取されて行く。持っておられる図鑑はかなり使いこまれている。このキノコ観察会で勉強になったのは、採取したキノコを固体毎に入れる紙袋を持参することと、携帯用の手鏡が必携だと思った。全部で100種ほどのキノコが同定された。
 今回初めて出合ったキノコが何種類もあったが、ロクを釘づけにしたのがこのカンゾウタケだ。ショッキングピンクのキノコが椎の大木に付いている。何でもアメリカでは「貧者のビーフステーキ」フランスでは「牛の舌」と呼ばれ、普通に食用キノコとして食べられている。ロクが貰って帰って食べた事は言うまでもない。スライスしたものを生食で齧ってみると酸味がある。ハンバーグの茸ソースに入れてみた。“何処かに椎の大木がないかな”と云うのが食べた感想だ!


「梅雨雫 たっぷり吸った 紅き舌」


[2027] 靱草 [PC]  2015/06/30 07:03:32    [削除]


   ウツボグサは昨年・一昨年・今年と続けてアップすることになります。名前の由来などは下の検索枠から過去の分を検索してみて下さい。今年も白花のウツボグサが咲いていたようなのですが、写真に収めることが出来ませんでした。多年草でどんどん拡がって行くので、次の機会にでも撮って(採って)来ようと思っています。野の花などはあまり採取しない主義ですが、ウツボグサは花壇でも拡がってくれるので育てやすい野草です。園芸種よりも野生の花が咲いていた方が趣があります。
 シソ科特有の唇弁花が咲き終わり、夏頃には花穂が枯れたようになるところから夏枯草(かこそう)と呼ばれています。この状態のものが生薬として利用されます。暑気払いの茶材としても効果があるようなので試してみて下さい。(知り合いに野草茶の権威がおられますので……)


「夏の陣 矢を引く輩 敗れたり」


[2029] 夏櫨 [PC]  2015/07/01 08:06:11    [削除]


   昨日は花曜日の追加OPハイキングで箕面に行って来ました。何回も行った箕面ですが、今回は全く歩いた事の無いコースで、所々で「ここに繋がっていたんだ」と云う点と線が結びつかないコースでした。谷底目掛けて真っ逆さまに降りるようなところもあり、変化に富んだコースでした。
 秋になると山で見付けては口にするナツハゼの実が出来かけていました。和製ブルーベリーだと云ってみんなで味見します。ツツジ科スノキ属の仲間には他にも食べられるものがあります。先日アップのウスノキやシャシャンボ、アクシバなどです。以前に教えて貰った記憶に、食べられる実の見分け方として梅マークが付いていたら大丈夫と云うのがありました。ナツハゼの果実酒はクエン酸やリンゴ酸を含み疲労回復・滋養強壮に良いとされ、味と色ともに良く最高級の果実酒になります。


「紅き葉の 夏櫨季節 先取りて」 


 [2031] 藪萱草 [PC]  2015/07/02 07:32:13    [削除]


   散歩道にヤブカンゾウが咲き出しました。ごてごてとした花なので百合の様な清楚さを感じません。暑苦しい夏の花です。ノカンゾウなら一重だからニッコウキスゲと同じような雰囲気があるのですが、生憎この辺りでは見かけません。ヤブカンゾウは一日花なので、咲きかけの早い時間ならたぶん綺麗な顔を見せてくれているのかもしれません。
 あまり好きな花ではないのですが、毎年山菜の時季の若芽と花の蕾には随分とお世話になっているので、仁義としてもアップしないとロクの男が廃るのです。明日あたりは開くかなと云う蕾を採取して、茹でてから甘酢に漬けたりおひたしにすると結構美味しく頂けます。


「花々の 行水浴びて しっとりと」


 [2032] 泰山木 [PC]  2015/07/03 05:42:25    [削除]


   北アメリカ東南部原産で明治初期に日本に渡来して来ました。今ではどこにでも植わっている馴染みのあるタイサンボクです。花の大きさは日本の樹木の中で最大です。花弁が9枚~12枚ある様に見えますが、6枚が花弁であとは萼片です。モクレン科特有の芳香を持っていますが、キンモクセイやクチナシやカサブランカのようにむせ返ると云うほどではなく上品な香りです。
 タイサンボクは大木にならないと花を付けませんので、通常下から見上げる感じですが、ここ長居植物園のものは身近で花を観たり匂いを嗅いだりできるのです。木の下には未熟の果実が既に落ちています。工作用に今年も拾い集めることでしょう。


「泰山木 目線に白き 花を置き」 


[2033] 九蓋草 [PC]  2015/07/04 07:42:09    [削除]


   サークル『トンボのメガネ』で金剛山の植物観察に行って来ました。下見の時よりもたくさんの花が咲いていて、梅雨時としては殊のほか涼しくて気持ちの好い観察会になりました。今回は往復ケーブル利用と云う楽ちん観察会で“しっかり観察・ゆっくり歩こう”のスタンスで望み、植物たちとの対話を楽しみ、山頂駅周辺には「らくらくコース」もあり森林浴もでき、心身のリラックスが計れました。
 伊吹山でお馴染みのクガイソウが我々を迎えてくれました。数枚の葉っぱが輪生して、それが9段ぐらいになっているので「九階草」と呼ばれるようになり「階」が「蓋」になったようです。因みに蓋と云うのは笠を数える単位だそうです。「伊吹浴剤」にはクガイソウの他にトウキ、シシウド、ヨモギなどの薬草が入っていて、大変いい香りで、体が温まり、快眠出来るようです。クガイソウの根茎にリューマチや関節炎をやわらげる薬効があるとのこと。


「涼しげに 高嶺に咲きし 九蓋草」  


[2034] 木天蓼 [PC]  2015/07/05 07:40:17    [削除]


   マタタビの葉が白くなり、花が咲いたよ!と虫たちに知らせている。半夏生と同じように葉っぱが白くなるのでこの時季は見付けやすい。観察会で花を観察している時「雄花と雌花が付いているよ!」と得意げに紹介した。ところが帰ってから図鑑で調べるとマタタビは雌雄異株と云う事が判り、大きな間違いをしてしまった。我々のグループだけではなく他のグループまで巻き込んで間違った事を伝えてしまった。写真は雌木だった。虫たちを呼ぶ話と虫こぶが出来る話を伝えたので50点で及第としてもらおう(*^_^*)
 猫にマタタビと云うぐらいネコ科動物を陶酔させるようだが、生憎猫を飼っていないので試した事がない。とことが人間もマタタビの実を食べると、また旅が続けられるぐらいの力が付くようだ。マタタビ酒は有名だが若い実の塩漬けも好いらしい。若芽や茎も山菜として利用されてきた。葉が白くならないと判らないロクには春の新芽を見付けられない。


「白き葉の 近くに夏の 見え隠れ」


[2035] 国民平和行進 [PC]  2015/07/06 07:38:05    [削除]


   5月にスタートした原水爆禁止国民平和行進の基幹コースは6月30日に奈良から大阪にバトンタッチされて8月6日を目途に広島・長崎に向かっています。それに呼応して地域では網の目で平和行進が繰り広げられており、豊能郡(豊能町・能勢町)は地域が広いので毎年自動車パレードで参加しています。今年は被曝70年の節目の年で、世界中から核兵器を廃絶しなければと云う思いと、安倍内閣が憲法違反の戦争法案をなりふり構わずゴリ押ししようとやっきになって最中、子どもたちを再び戦場に送るな!と云う思いの強い行進になりました。
 昨年に続いてロクは宣伝カーの運転を任されました。歩きが基本のロクはあまり車を利用しません。マイクを握る人や手を振る方を同乗させての運転で、先導車でもあるので後続車の確認やコース取り、さらに時間配分など気遣いの運転が要求されました。何よりもあまり走っていない運転手に命を預けた同乗者の心配はいかばかりだったかと(*^_^*)


「突き上げる 拳に未来 梅雨晴れ間」


[2036] 慰問活動 [PC]  2015/07/07 07:29:48    [削除]


   昨日も障害者のケアー施設にコーラス団として慰問してきた。社会貢献で毎年2個所の施設訪問しているが、練習中の課題曲を本番形式で発表できる場としても役立っているので、お互いにメリットがあり一方通行にはなっていない。ふれ愛コンサートは三部構成で、一部はお馴染みの曲を聴いていただき、二部では皆さんと一緒に歌い、三部は今年の課題曲を聞いて貰うと云う流れになっている。先月のコンサートよりも上手く歌えたと実感できる。謂わば場数を踏むチャンスを提供してもらっている。
 入所者には何人も顔なじみの方がおられる。昨年はアンコールの時に炭坑節を踊られる方がいたので、今年は我々もにわか仕込みで踊りを覚え、会場内を入所者と一緒に踊りながら交流し親睦を深めてきた。


「盆踊り ひと月早く さのよいよい」


 [2037] 猿梨 [PC]  2015/07/08 07:26:18    [削除]


   先日アップのマタタビと同じ仲間のサルナシです。山の果実で一番美味しいとされ、猿が好んで食べるので猿梨と言われるようになりました。未熟な実を採取してホワイトリカーに漬けこんでおけば、強壮に優れた薬草酒になるようです。実は10月頃に熟れて香りも良く甘く美味しいものです。蔓は細工物に使われたり、樹皮と併せて薬草としても使われるようです。日本三大奇橋の一つ徳島の「祖谷のかずら橋」にはマタタビの蔓が使われています。
 キウイフルーツによく似ているので、皆さんにはキウイの原種だよと紹介していましたが、日本ではかなり昔から食べられていたようです。という事は別に原種ではなく近似種と言うところでしょうか。受け売りで話をしていると間違って伝えてしまいます。キウイフルーツの原種は中国産のオニマタタビというものだそうです。


「若き実の 熟れるを待たず 梅雨土産」


 [2038] 空蝉 [PC]  2015/07/09 06:36:41    [削除]


   昨日の淀川流域観察会で蝉の鳴き声を今年初めて聞きました。ジージーと鳴く声が、孫が僕を呼んでいる様に聞こえます。午前中だったのでおそらくクマゼミだと確信しています。鳴き声でも種類は判りますが、鳴く時間帯でも判断出来ます。環境指標的には場所でも判りますが……。因みにクマゼミは午前中、アブラゼミとツクツクボウシは午後、ヒグラシは朝夕、ニイニイゼミは終日鳴いています。蝉が鳴き出すと夏本番です。そろそろ梅雨も終わることでしょう。クマゼミの雌が枯れ枝と間違って光ケーブルに産卵管を差し込み、ケーブルを傷つけたと云うのを知り、そそっかしい蝉もいるものだと呆れています。
 カツラの木に抜け殻があったので根元を観てみるとたくさん穴が開いていました。この抜け殻の事を空蝉とも云います。もともとは仏教的言葉でこの世に生きている人間(現人)を指します。源氏物語やドラマや歌などでもお馴染みで俳句の季語にもなっています。


「現し世に 背なの綻び 空蝉の」


 [2040] 木下野 [PC]  2015/07/10 07:24:04    [削除]


   シモツケをキシモツケとも言う。それは草本のシモツケソウに対してつけられた別名である。同じようにイラクサ科のアカソと言う植物も草本と木本があり、木本の方はコアカソを呼ばれている。どちらも草木共に良く似た植物である。木本にニワトコと言う植物があるが、ある条件下では草本のままだと云うから、進化の過程で草本ニワトコが出来るかも知れない。これはロクの単なる私見と思って欲しい。
 シモツケは下野國(栃木県)で発見されたと紹介されているが、古くから染料として栽培されていたようである。清少納言の「枕草子」にも登場すると云うから“春はあけぼのようよう白くなりゆく山際~”を読み返してみたくなっているロクがいる(*^_^*)


「梅雨空に 鹿の子模様を 纏う花」


[2041] 芒蘭 [PC]  2015/07/11 06:49:12    [削除]


   宝塚「西谷の森」の下見に行って来ましたが、たくさんのノギランに出合いました。ロゼット状の混生葉だけ見ているとショウジョウバカマとの区別がつかないぐらによく似ています。この時季になってやっと区別が付きます。蘭などと言っていますが、ラン科ではなくユリ科(ノギラン科)です。トラノオ(虎の尾)に対してこちらはキツネノオ(狐の尾)と呼ばれています。
 最近は外来種の植物が急速に増えて来ている中、日本固有種には殊の外愛しさを感じます。念のために言っておきますがロクは別にナショナリストではないのですよ。最近はやたらナショナリズムを掻き立てる風潮が目立ち、空恐ろしさを感じますが看過は出来ません。


「許すまじ 戦禍を語る 夏の来て」 


 [2042] 天狗茸 [PC]  2015/07/12 06:54:16    [削除]


   絵本に出て来そうな綺麗なテングタケが山道に顔を出していました。山友会の例会であまり知られていない箕面の脇道コースを歩いて来ました。駅前から滝道を外れ、西江寺を経由して「風の杜」に出て、才ヶ原~二十二曲がりを掠め~三ツ石~谷山林道~政の茶屋~自然研究路~箕面の滝に出るコース取りです。反省会はお好み焼き屋と決めていましたが、臨時休業でやむなくイタリヤ料理のバールへ。山帰りとしては似つかわしくないお洒落な打ち上げになりました。
 一時遠ざかっていたキノコですが、最近また興味を持ちだし、キノコ観察会などに参加しています。以前キノコ中毒を経験しているのですが、何でも食べてみたいロクはまたまたチャレンジすることでしょう。テングタケは毒と判っているから口にしませんが、よく似たガンタケと言うのがありますから気を付けなければ。


「梅雨湿り おとぎの国から 来た茸」


 [2043] 茸観察会 [PC]  2015/07/13 06:46:51    [削除]


   ひとくらクラブ例会はキノコ観察会です。休日と言う事もありたくさんのファミリーの参加がありました。講師から簡単なレクチャーと注意しなければならないカエンダケの話などを受け、公園内のキノコ探しに出発です。子どもたちも絵本などでお馴染みなのかキノコには興味があるようです。我々大人より目線が低い分、小さなキノコも直ぐに見付けます。「このキノコの名前を教えて下さ~い」先生も大変です。
 芝生や落葉や樹木の脇や朽木などから採取したキノコは約60種。食べられるだろうキノコも採取しましたが、今回は図鑑情報を信じて試食は断念しました。アンズタケと言う綺麗な黄色いキノコでした。


「虫の目で 探す子どもら 夏茸」


 [2045] 箕面山 [PC]  2015/07/14 06:06:47    [削除]


   北摂の山を楽しむ会から箕面山を案内してもらいました。あれだけ箕面に通っているのに、本家本元の箕面山へは行った事がなかったのです。あまり知られていないのかハイカーに遇う事もない静かなコースでした。所々で馴染みの場所を通過しましたが、点と線ではつながらない初めてのコースを楽しむことが出来ました。
 二日前にも箕面に行きましたが、ここは樹木が茂り、夏場のハイキングにはうってつけのコースです。台風接近の所為か適度に風も吹き、あまり汗をかくこともなく快適なハイキング日和になりました。お目当てのお好み焼き屋さんも営業していたので、打ち上げも満足出来ました。


「すいすいと 南風の後押し 箕面山」


 [2046] 大岩ヶ岳 [PC]  2015/07/15 06:55:33    [削除]


   二日続けての山歩きです。JR道場駅から千刈ダムまでのアスファルト道をブーブー云いながら歩き、やっと山道コースに入ります。前半は何とか木蔭もありますが、大岩ヶ岳に向かう尾根道は直射日光を受けながらの厳しいコースです。けっこうな急登で体温が上がっています。冷えたスポーツ飲料が嬉しいひと時です。時折木蔭に入ると谷からの風が心地良く、山登りのだいご味を味わう瞬間です。
 標高の割には厳しい山登りコースですが、頂上は360度の眺望があり人気の山で、真夏を避ければ好いコースだと思います。道場駅前まで引き返した時、打ち上げまで待てないとコンビニで500mlの缶ビールを調達しました。もちろん後で反省会に行ったことは言うまでもありません。


「缶ビール 喉の渇きが 駄々をこね」


[2048] アオバズク [PC]  2015/07/16 07:43:10    [削除]


   国指定の天然記念物である能勢(野間)の大ケヤキには、毎年フクロウ科の渡り鳥アオバズクがやってくる。4月頃に来て7月中旬までを大ケヤキの中で子育てし、下旬には巣立って行く。小型のフクロウで黄色い目が愛くるしい。その姿を求めて愛鳥家たちがカメラを携えてやってくる。毎年大陸から青葉の季節にやって来るところからアオバズクと呼ばれるようになった。 
 ところが今年は箕面の滝道にもアオバズクの番が訪れて営巣し、散策している人を釘づけにしている。まだ雛の姿は見えないが間もなく束の間のデビューをしてくれることだろう。彼らが箕面を気にいってくれたら、これからは毎年飛来してくれるだろう。箕面の夏の風物詩になる事を願っている。ここに来ているのはひょっとして昨年能勢で巣立ったアオバズクだったりして(*^_^*)


「緑陰に クリクリ眼 見開きて」


 [2050] 合歓の木 [PC]  2015/07/17 07:40:17    [削除]


   マメ科とは思えない花を咲かすネムノキです。葉っぱが夜には閉じるという就眠運動をするところから「眠りの木」と言われネムノキに転嫁しました。反対に花は夜から開き始めます。雄しべが目立ち、まるで化粧用刷毛のようです。英名ではシルク・ツリーと呼ばれています。夏の花として毎年鑑賞しているので、この欄でも取り上げたものと思っていましたが、日常的に目にしている花なのでうっかりして失礼していました。
 漢字表記の合歓と言うのは夫婦の交わりを表す言葉で、そこから来ているという説もあります。紀女郎が万葉集で詠っているのは「合歓の花が羨ましい。昼間は美しく咲き、夜は好きな人に抱かれるように眠るんだから」何とも色っぽい歌です。一方貝原益軒は「合歓の若葉を食べると五臓を安じ気を和らげる」とネムノキの薬効を紹介しています。


「合歓の花 男心を くすぐりて」


 [2051] オオスカシバ [PC]  2015/07/18 07:31:38    [削除]


   変わった昆虫を見かけたので写真に撮っておいた。帰ってから図鑑で調べようと思ったが、あいにく子ども用「学研の図鑑」しかない。さ・え・ら文庫の「昆虫の採取と観察」にも載っていないので、仕方なくネットで検索するしかない。ところが目(種類)が判らない。トンボの仲間だろうか?とかセミの仲間かな?という具合である。ようやく辿り着いたのがチョウ目スズメガ科の蛾の仲間だった。
 一般的に蝶や蛾というのは鱗粉を持っているから判るのだが、このオオスカシバは翅がセミのように透明になっている。羽化直後には灰白色の鱗粉に覆われているようだが、羽ばたくと直ぐに脱落して透明な翅になるらしい。蛾は一般的に夜活動するが、オオスカシバは日中に活動して、ホバリングしながら吸蜜するらしい。幼虫の食草はクチナシらしい。我が家のクチナシの葉っぱを食べている犯人がこいつかもしれない。


「見てくれと 昼飛ぶ蛾の 翅広げ」


 [2052] 宝物 [PC]  2015/07/19 07:47:27    [削除]


   7月9日に地元小学校4年生の野外自然観察のお手伝いをしてきた。その時のお礼の手紙が昨日届き、子どもたちの喜びや感動が伝わり、役に立ったんだと胸をなでおろしている。当日は雨模様だったので、教室でも対応出来るように工作キットや紙芝居なども用意して行った。担任と相談の結果、雨具持参で野外に出ることにした。子どもたちは非日常に興味を示すようで、活き活きした顔を見せてくれた。
 テーマとして動植物の名前を切り口に案内した。神社では蟻地獄からウスバカゲロウの幼虫を捕まえたり、クサノオウの黄色い汁を手の甲に塗って、薬草には毒がある事を目で確認させながらの説明には、インパクトがあったのかたくさんの子どもが手紙の感想に書いてくれていた。ネジバナなども左右にねじれている不思議に目を輝かせてくれた。子どもたちの手紙がロクの宝物でたくさん溜まって来た。


「児らたちの 手紙肴に ビール飲み」


[2053] 車花 [PC]  2015/07/20 07:21:46    [削除]


   トウバナの仲間クルマバナです。花も唇弁花で茎も四角になっていてシソ科の特徴を余すところなく備えています。都会ではイヌトウバナなどがお馴染みですが、こちらはどちらかと云えば少し山間部の里山辺りでしか見かけられません。田んぼ脇など日当たりのいい場所を好むようで、数段に分かれて花を付けている様が特徴的です。車輪のように花が付いているところからクルマバナと名付けられました。図鑑で分布を確認すると日本特産のようです。 
 台風と梅雨で数日足止めを食っていましたが、やっと青空が覗き出し散歩が出来るようになりました。少しパソコンが病気だったので、知り合いに往診を頼んでいます。それまでの短い時間の散歩でした。夕方にはパソコンも修復し、梅雨明けも間近になりアクティブライフ再開です。


「梅雨明けを 待っていたよな 車花」


[2054] 空飛ぶ座布団 [PC]  2015/07/21 06:19:46    [削除]


   シニア自然大学校主催の公開講演会でムササビの勉強をしてきた。関西野生生物研究所の川道夫妻からの講演で、第1部は川道美枝子先生の「ムササビと古代人と妖怪伝説」鵺(ぬえ)・砂かけ婆(ばばあ)・天狗・野衾(のぶすま)・一反木綿などがムササビだったんだろうという面白い仮説。写真を見せて貰うとなるほどと納得出来る。第2部はメイン講演会で川道武男先生の「ムササビー空飛ぶ座ぶとんー生態と繁殖」でたっぷりの写真とデータで我々聴衆をうならせる研究成果の発表だった。10年間、実に976夜にわたり観察・調査され、尾の形や腹の色などから個体識別された117頭の行動記録である。
 何よりも感心したのはご夫婦で同じ動物を観察調査されている事と、目先の利益に左右されない研究姿勢である。質問者が「ムササビの研究をしていてどんなメリットがあるのか?」に対して「何もない!野生生物が愛しいだけだ」という謙虚な研究姿勢には拍手を送りたい。


「夏の夜に 一反木綿の 飛ぶ話」


[2055] 特定外来生物 [PC]  2015/07/22 07:32:02    [削除]


   サークル「じねんクラブ」から滋賀県守山烏丸半島へハスを求めて行って来ました。湖岸を埋め尽くすほどのハスが観光客を楽しませています。遊覧船もこの時季運行されているようです。僕たちグループの目を引いたのはオオバナミズキンバイでした。綺麗な花が塊で繁茂しています。6年前に初めて琵琶湖で確認されました。生命力旺盛で見る間に烏丸半島周辺に拡がってしまいました。
 綺麗だと写真に撮りましたが、これが何と特定外来生物に指定された厄介者だったのです。日本のミズキンバイは絶滅危惧種なのに、こちらのオオバナミズキンバイは生態系に影響を及ぼす外来水生植物なのです。法律で栽培、保管、運搬が禁止されています。予防三原則として“入れない、捨てない、拡げない”とPRしています。何処かの国の核三原則はないがしろにされていますが。


「ゆらゆらと 湖岸で媚し 夏の花」


[2057] ニホン
アマガエル [PC]  2015/07/23 07:50:40    [削除]


   裏が田んぼという環境なので雨蛙が我が物顔で花壇を棲みかにしている。今年孵った赤ちゃん蛙の数がおびただしい。僕は可愛いと思うのだが、妻は蛙が苦手なようで、家の中に入ってこようものなら飛び上がらんばかりの声を出す。そんな時は両手で捕まえて花壇に放り出してやる。子どもの頃から蛙なら各種触っていたので何とも思わなかったが、雨蛙のつるつるした感触の粘液には毒成分が含まれているらしい。自分の皮膚を細菌から守るためのもので、通常触ったぐらいでは問題ないのだが、手に傷口などがあったり、その手で目を擦ったりすると、失明することもあるらしい。
 ニホンアマガエルは周りの環境に合わせて色を変えることが出来る。ホルモンの分泌で色素細胞を拡張したり、伸縮させたりして変身する凄技を持っている。他のシュレーゲルアオガエルとかモリアオガエルなどもそんな能力を持っているのだろうか?


「雨蛙 ここが我が家と 澄まし顔」


[2058] 葛 [PC]  2015/07/24 06:17:19    [削除]


   ご存知「秋の七草」クズの花が花穂の下から順次咲き出しました。俳句の季語は秋ですが、7月から咲き出し秋を先取りしています。キキョウも早い時期から咲き出します。七草の名前は「お・す・き・な・ふ・く・は」と覚えたらいいと教えて貰いました。クズは繁殖力旺盛でマントを作り林を覆ってしまいますが、他の七草には絶滅危惧種になっているものがあり、なかなか野生のものが見つかりません。
 どちらかと云えば厄介者のクズですが、古来から役立つ植物でした。新芽や花は食用になるし、根っこから採れる澱粉は漢方の薬用や食用に利用されてきました。奈良県の国栖(くず)が産地で、デンプンや葛粉を京都まで売りに来ていたようで、そこからクズと謂われるようになったようです。ツルの繊維から織った葛布は静岡の特産だそうです。もっと利用したい植物です。


「茂る葉に 隠れて咲きし 葛の花」


[2059] 鷺草 [PC]  2015/07/25 07:07:11    [削除]


   野生ランの一種サギソウが羽を広げているのに出くわしました。絶滅危惧種に出合えると嬉しいものです。『トンボのメガネ』の再下見でるり渓に行って、別コースを探していた時のことです。前回台風で中止になったので再度チャレンジします。花期は7月から8月なので、今月末の観察会には皆さんに観て貰えます。仲間の皆さんに是非とも見せたい花です。
 サギソウは各県の県花になっていますが、東京世田谷区では区花になっています。戦国時代の世田谷城で姫君が助けを求める手紙を鷺に託しますが、その鷺は途中で射落とされてしまいます。その落ちた跡に咲いた花がサギソウだったという話です。


「鷺草の 羽音を聞きたく 座り込み」


 [2060] 草の実 [PC]  2015/07/26 06:09:00    [削除]


   敬愛する仲間の短歌集『草の実』が出版社から送られてきた。あとがきは彼の妻の執筆になっている。それだけで今置かれている状況がひしひしと伝わってくる。彼は病魔に侵され、力を振り絞ってこの本の出版にこぎつけた。僕と同じ年で同じ時代を同じように生きて来た。と言っても彼の才能は桁外れたもので、書もかけるし歌も詠めるし、男声合唱団『昴』の中心メンバーだし、短歌では選者を任されるぐらいの実力を持っている。何でもこなすスーパーマンだが、生きとし生けるものへの細やかな愛情に満ちたアンパンマン的優しさを持たれているので多くの人々から敬愛されている。
 事業部こそ違え同じ傘下の会社だったのも、僕の大きな誇りになっている。『草の実』という歌集のネーミングに彼の思いが詰まっている気がする。病室から抜けだし“アベ政治を許さない”のポスターを掲げて行進したいだろう彼の苛立ちまで伝わってくる。誰あろう彼こそ我々のヒーロー橋本邦久氏である。ぜひ『草の実』を手にとって読んでほしい。


「夏空に 草の実弾け 胸弾け」


[2062] カエンタケ [PC]  2015/07/27 06:57:51    [削除]


   一度観てみたいと思っていた猛毒キノコのカエンタケに遇って来ました。滋賀県瀬田の龍谷大学の管理している研究林内です。一口食べただけで死に至るほどの猛毒キノコで、手で触れただけでもただれると云います。他のキノコは例え毒キノコかも知れないと判っていても、同定する時に口に含んだりして、辛いとか無味だとかを決め手にするのですが、カエンタケはそれも出来ません。よく似たキノコに食用にされるベニナギナタタケがあるので注意しなければなりません。
 カエンタケは枯死したコナラの根に沿って生えていました。キノコというのは生育場所がだいたい決まっています。ブナ科樹木が枯れ出し、そこにカエンダケが出て来るようになったようです。ナラ枯れの元凶カシノナガキクイムシとの直接の因果関係はないようですが、間接的には大きな影響があります。


「小型機の 墜落ニュース 火炎茸」


 [2063] ウスキ
キヌガサタケ [PC]  2015/07/28 06:53:32    [削除]


   今回も初めて観たキノコです。ウスキキヌガサタケと云いスッポンタケ科のキノコです。キヌガサタケは結構知られていますが、こちらは絶滅危惧種で、我々の様な素人では巡り会うチャンスは余りありません。菌類研究会というマニアックなサークルの方に案内して頂いたおかげです。午前中いっぱいの寿命で午後には萎んでしまうらしいです。食べられるか聞きましたが、絶滅危惧種だからねと言われました。高知県では食用として人工栽培されているようです。
 キノコ観察会に参加させてもらっていますが、キノコの名前は、特徴をそのまま言っている感じなので、覚えるのはいたって簡単です。アカイボカサタケは赤い傘状で上にイボが付いています。ヒイロタケは緋色をしているキノコという具合です。


「真夜中に 一際映える 夜会服」


 [2064] 狐の剃刀 [PC]  2015/07/29 07:33:17    [削除]


   コーラス練習の帰り道にキツネノカミソリが咲き出していました。真夏の林内に咲く様はまさに狐火の様で、幻想的な雰囲気を持っています。毒草だという戒めと、お盆の頃に咲くという事から地獄花とか火事花などと言われ、地元の人たちには忌み嫌われているようです。能勢に沢山咲いているのを知らない時には、遠くまでわざわざキツネノカミソリを訪ねて行ったものです。
 キツネノカミソリは言うに及ばず、狐を冠する花の多い事。狐茄子・狐大角豆・狐百合・狐の茶袋・狐の手袋・狐の牡丹・狐の枕・狐の蝋燭などなど。犬と同じように狐もあまり役立たないものに冠されているようです。何を仰る!キツネノカミソリはそれはそれは綺麗な花ですよ。


「狐花 咲いて妖しき 夢心地」


[2066] 狐の枕 [PC]  2015/07/30 07:08:35    [削除]


   昨日に続いて狐シリーズで登場しました。別名を狐の枕と言いますが、本名はカラスウリの事です。他にタマズサと言う別名を持ちますが、種の形が昔の結び文の形をしているからです。我が家の柿と枇杷の樹から垂れ下がっています。雌雄異株で秋に実が出来る事を思えば、雄株雌株とも育っているようです。多年草で毎年邪魔になるほど蔓を伸ばしますが、花が捨て難いのでそのままにしています。
 烏瓜と言う命名はカラスが好んで食べるからではなく、赤い実が何時までもぶら下がっているのを、カラスが食べ残したのだろうという事からのようです。狐の枕にしては少し小さ過ぎるので、リスの枕ぐらいだと思うのですが(*^_^*)


「烏瓜 レースの花で 舞い踊り」


[2068] 稲と慈姑 [PC]  2015/07/31 06:40:57    [削除]


   オモダカの花を撮ろうとカメラを向けるとイネの花も咲き出していた。最近は殆どが早生なので季節が2ヶ月ほど早い。それに合わせてオモダカなども早く咲いているようだ。雄しべの黄色が目立つ雄花は上の方に咲き、中央が緑色の雌花は下に咲く。田んぼに出来る野生のオモダカの球茎を味わってみたいものだ。春の若芽も山菜として利用できるようだがまだ試していない。吹田クワイはオモダカの改良種でブランドになっている。
 イネの花をルーペで観てみたいものだが、最近は鹿避けの電柵が張られているので容易に近づけない。先日も感電死したとのニュースで、法的管理を怠っていると、とんでもない事になってしまう。それでなくともあのピリピリは苦手で、電気風呂には入らないようにしている。


「電柵の 向こうにきらり 稲の花」


[2069] 涼を求めて [PC]  2015/08/01 06:54:47    [削除]


   台風で中止になった『トンボのメガネ』のるり渓散策をOPで実施しました。急なお誘いにもかかわらず、たくさんの方に参加して頂き、渓谷沿いの森林浴を楽しんできました。スタートは敷地内の公園散策でサギソウの群生に目を輝かせ「これだけで来た値打ちがあるね」と我々を満足させてくれました。その後渓谷の遊歩道を自然観察しながら、せせらぎに耳を傾け、木漏れ日の中を一服の涼に浸りました。バスを連ねて団体で来られているのには驚きました。
 予定では皆さんに温泉で汗を流して頂き、その後、レストランで打ち上げと言う事にしていましたが、帰りのバス時間の関係などから、温泉は一部の方だけで、殆どの方はビールの方に重きを置かれたようです。


「渓筋を 木洩れ日受けて 避暑歩き」


 [2070] 雁皮 [PC]  2015/08/02 07:01:46    [削除]


   あまりお目にかからなくなった日本固有種のガンピです。別名をカミノキと言われるように製紙原料として使われていました。コウゾやミツマタよりも強靭で肌理の細かい上質の和紙が出来るようです。岐阜県が雁皮紙の産地として有名だとのこと。栽培には向かなくって、お年寄りが小遣い稼ぎに野山のガンピ採りに通ったらしいです。刃物がないと手では枝を千切れないようです。
 よく似た仲間にキガンピがあります。ガンピは葉っぱが互生で、キガンピは対生だというのです。写真では対生のようにも見えますが、よく観ると互生かなと思い悩ましいところです。果してどちらでしょうか?


「炎天下 黄色小花も 池の端」


[2071] アンズタケ [PC]  2015/08/03 07:01:50    [削除]


   綺麗なキノコが目につくと写真に収める癖がついてしまった。写真はアンズタケだが扇を拡げたような形をしている。日本には何千種類ものキノコがあるので名前を覚えるのが大変だ。マイきのこ写真にも同定しきれていない画像が山ほどある。取り敢えず食べられるキノコから覚えることにしている。このアンズタケは世界中で食用にされているようだが日本ではあまりなじみがない。ひとくらクラブでのキノコ観察会の時に、アンズタケは食べられると先生から聞いたので、沢山採取したが図鑑では“毒あり”表示が出ていたので試食は断念した。
 食べて中毒を起こすほどではないが微量の毒性分を含んでいるらしい。またセシウムなどの放射性重金属を蓄積しやすく、消化も悪いので食べ過ぎないようにと戒めている。日本から原発がなくなってから食べようかな。放射性ゴミの処理も出来ない日本では食べられる日は訪れない!


「アベ駄目の 扇拡げて 旋風を」


 [2072] 放鳥 [PC]  2015/08/04 06:52:27    [削除]


   次回『トンボのメガネ』の下見に平城京跡に行って来ました。夕暮れ前の6時頃から7時前までツバメの塒入りを観察して来ましたが、今年も例年通りたくさんのツバメがやって来ています。たまたま委託を受けて調査にやって来ている方たちに聞くと、週に2回の調査をしているが既に1万から2万羽が来ているようで、これからもっと増えるのではとの事でした。
 ツバメが一羽入ったプラスチックの飼育箱を持った家族の方たちに出合いました。巣から落ちた雛を家で育てて、元気に成長(鳥)したので、仲間の下に帰してやりたいと連れて来られていました。蓋を開けると力強く飛び立って行きました。話によると一部屋ツバメの雛のために提供されたようです。部屋中が糞で汚れて育児ノイローゼになりましたと笑っておられました。“燕の恩返し”を期待はされておられませんが、家族の心に大切のものを残して行ったのではと……。


「若燕 頭上旋回 さようなら」


[2073] 影絵遊び [PC]  2015/08/05 06:54:47    [削除]


   ツバメの塒入り下見には時間が有ったので、奈良町まで足を延ばして「からくりおもちゃ館」に寄ってきました。何回かグループでも訪れているので、今回も新しい玩具が展示されているか興味のあるところです。江戸時代の簡単なからくり玩具が、順次入れ替えて展示されています。今回目に留まったのは影絵遊びです。お座敷遊びの影絵をミニチュアにしたものです。
 写真に撮りたいとお願いして、人が演じる影絵を並べて写させて頂きました。宴席でお酒を酌み交わしながら、お座敷遊びをしていた江戸の旦那衆の赤ら顔が浮かんできます。熊さんや八つぁんたち庶民はどんな遊びをしていたのかな。さて、写真を観て何の影絵を演じているか判りますか?(右から茶釜・根上りの松・猫・雁・石灯籠・鷹・荒巻鮭です。)


「贅沢は 風呂から上がり 缶ビール」


 [2074] 明日に乾杯 [PC]  2015/08/06 07:44:24    [削除]


   月一の飲み会を先週に済ませたところなのに、理由を設けて昨日も実施した。かなり前から利用していた中華料理店の経営者が変わり、どんな料理を提供してくれるかが気になっていたので、急遽皆さんに招集をかけたという経緯である。中国東北地区から来たとのことで、料理はトウガラシをたくさん使われスパイシーだった。
 仲間から教わった酒は毎日たしなむべしという五カ条を皆さん紹介したい。題して『酒を飲むに五つの法あり』
 一、美酒あらば飲むべし
 二、友来たらば飲むべし
 三、喉・乾きたら飲むべし
 四、又、乾く怖れあらば飲むべし
 五、もしくは、いかなる理由ありとも飲むべし


「児らたちの 未来に乾杯 原爆忌」


[2075] 知恵の板 [PC]  2015/08/07 07:20:55    [削除]


   旅館などでよく見かけるシルエットパズルを作った。これが何と清少納言作だと伝えられている。シルエットパズルとはピース(部品)を組み合わせてシルエット(影絵)を再現して行く遊びで、世界中でいろんな形のパズルが作られ、大人から子供まで親しまれている。日本版としては、正方形を七つのピースに分割したものが清少納言の『知恵の板』と伝えられている。平安貴族が優雅で知的な遊びをしていた頃が彷彿される。
 たかが七つの部品を並べるだけなのにいろんなパターンの影絵が出来る。脳トレと認知症防止のために時間のある時にはチャレンジしてみたい。と言いながらも家でじっとしている時がそんなにあるだろうか。新たなパターンの問題作りも楽しい。


「止まらない これぞまさしく 熱中症」


[2077] 燕の塒 [PC]  2015/08/08 06:45:48    [削除]


   トンボのメガネでツバメの塒入りを観に行って来ました。イネ科植物の観察は暑くって、予定していたコースを回ることも出来ず、採取して来て頂いたヨシ・オギ・ススキのサンプルで違いを確認し合いました。ツバメの観察場所を確保するためにシートを敷いてスタンバイしていましたが、建物の陰で取り敢えず乾杯しようという事になり、早々と夕涼みバージョンに入りました。結果的にそれが適切な対応になりました。雷鳴がとどろき荷物を飛ばすほどの風が吹いて来て、激しい夕立になりました。
 丁度ツバメの塒入り前の雨で、暑さをさらって行ってくれました。シートはずぶ濡れで座ることが出来ませんが、それぞれが思い思いのスタイルで観察しました。日没前には数えきれない位のツバメが集まって来ます。過去に4回ほど観察に来ていますが、昨日の塒入りが一番多かったような気がします。何の根拠もありませんが3万羽くらいかなと想像しています。


「夕立ちが 洗う塒で 安眠す」


[2079] 半国山 [PC]  2015/08/09 07:09:30    [削除]


   山友会の例会で京都亀岡の半国山に行って来ました。宮川コースから登り、音羽渓の赤熊に降りるコースです。例年のこの時季は宿泊ハイクか中止と決めているのですが、以前行った時に、このコースなら樹冠があり、夏でも使えると思い提案していました。一般的にはJR亀岡駅からバスで登山口に行くのですが、地の利を活かせて車2台で宮川バス停まで行きました。
 確かに樹林帯の続くコースですが、風もなく汗が噴き出して来ます。頂上で食事と予定していましたが、バテる方もいて超スローペースです。下山コースの音羽渓は何回かの豪雨の所為か道が荒れています。2時間ほど遅れての下山となりました。リーダーと僕が出発点まで車を取りにバス道を30分ほど戻ります。誰一人出会う事の無い暑い暑い山行になりました。


「渓筋で 水を被って 汗癒し」


[2080] 川遊び [PC]  2015/08/10 07:01:53    [削除]


   ひとくらクラブ定例活動日の今回は水辺の生物観察会でした。講師は野生生物を調査研究する会の飯島昌先生。昨年は滑り易い川だったので、今回は苔が生えてても滑らないように草鞋を用意して参加しました。一庫ダムにそそぐ川の少し上流域にある知明湖キャンプ場を流れる場所です。子どもたちに混じって、シニアの我々も水棲生物採取で子どもに戻って魚などを追っかけまわします。
 採取できた水棲生物の同定会では綺麗な水に住む昆虫の幼虫やサワガニなどの指標生物が沢山採取され、珍しいものでは日本固有種のイシガメやヘビトンボの幼虫なども獲れました。サワガニの雌雄の違いなども教えて頂き、終わってからのバーベキューも含めて楽しい観察会になりました。


「沢蟹を 追う目子どもの 如くなり」


[2081] 野萱草 [PC]  2015/08/11 06:47:16    [削除]


   先月ヤブカンゾウをアップしましたが、亀岡の道路脇にノカンゾウらしき花が咲いていました。我が能勢では見かけないので、多分ノカンゾウだと思っているのですが自信がありません。ユウスゲなどのキスゲ類かも知れません。ヤブカンゾウには悪いのですが、こちらは一重でごてごてした感じがなく清楚な雰囲気を持っています。
 カンゾウはどちらも若芽の頃は食用になります。花の時季に今年も二度採取して甘酢漬けと煮浸しにして頂きました。花は一日花なので萎む前までに採取したいものです。ロクは明日開くよというものばかりを採取します。


「下山して ほっと一息 忘草」


 [2082] 渓歩き [PC]  2015/08/12 07:49:32    [削除]


   リーダーは六甲山系のごろごろ岳(565.6m)に行く予定をされていたが、連日の酷暑続きで堪えているので、近場の中山最高峰から清荒神に抜けるコースに変更してくれた。あまりハイカーに歩かれていない渓筋コースだ。沢歩きとまでは行かないが、結構徒渉個所もあり雰囲気は渓歩きである。流れを聞きながら歩いていると暑さを忘れてしまう。
 中山最高峰で昼食を摂り、何時もよりも早めの下山になる。下山途中の尾根道が花崗岩帯で直射日光をまともに受けるコースだ。渓筋を歩いている時には思わなかったが、ここに来てビールがちらつき、先日紹介した『酒を飲むに五つの法あり』の“喉・乾きたら飲むべし!”が頭をよぎる。2時間近くも『法』に従った。(*^_^*)


「滝飛沫 散らし渓道 岩鏡」


[2083] 溝萩 [PC]  2015/08/13 06:57:37    [削除]


   今日からお盆が始まります。昨日ひと足早く墓参に行って来ました。ミソハギがこのお盆の時季に咲いています。自生でも良く見かけますが、農家の畑などの片隅に植栽でも育てられています。別名を盆花・精霊花・水掛花などと呼ばれて、お供え物に水をかける時に使われるようで、ミソギハギ(禊萩)が転化してミソハギになったようです。
 このミソハギは様々な薬効があるようです。食用としても利用されてきたようですが、ロクは食べた事がないので初耳の話です。花をそのまま生で食べることも出来るらしいので、一度齧ってみようと思っています。お勧めは茶剤です。喉の渇きを癒してくれるようだからビールに頼らなくっても大丈夫!どちらを採用しますか?


「許してね 年に一度の 墓参り」


[2085] 紅花襤褸菊 [PC]  2015/08/14 06:50:07    [削除]


   春菊の香りがするベニバナボロギクです。この植物が食用に出来ると知ったのは数年前の事です。春の山菜の時季には色んなものを毎年頂きますが、今の時季には山菜パーティーなどしないので、わざわざ摘んで帰って食べるという事もしていません。でも意外と美味しいのです。そこで見付けたら皆さんに紹介して、香りと味の確認をしてもらっています。
 熱帯アフリカ原産で別名を昭和草・南陽春菊と言います。兵士が台湾などで食用にしていましたので、現地で昭和草と呼ばれていたようです。日本では1950年福岡で初めて採取されています。見る間に日本全土に拡がり帰化してしまいました。戦争の香りもするベニバナボロギクです。戦争元年にならない事を願いつつ……。


「樹や草も 平和を願う 終戦日」 


 [2086] 小藪煙草 [PC]  2015/08/15 07:50:12    [削除]


   ちょっと湿り気のある山道にコヤブタバコが咲いていました。ヤブタバコと言われるのは花が煙管(きせる)の雁首に似て、葉っぱがタバコの葉に似るところから名付けられました。同じような環境にヤブタバコ三兄弟が棲んでいます。本家のヤブタバコとガンクビソウとコヤブタバコです。それらの頭花は下向きに付き、筒状花だけで構成されていています。粘液を出し実になってもべたべたとしているので、動物や人の体について種を運びます。
 葉の付き方に特徴のあるシュウブンソウもヤブタバコとそっくりです。こちらは三兄弟と違い舌状花を持っているところから、同じキク科でもシオン属に分類されています。従兄弟筋といったところでしょうか。同じ所に生えているので観察会では注目されます。


「終戦日 頭を垂れて 野の花も」


[2087] 葉黒草 [PC]  2015/08/16 07:34:37    [削除]


   何処ででも見られそうなハグロソウですが、最近ではあまり見られなくなり、千葉県では絶滅危惧種になっているようです。花弁が2枚だけの唇弁花で下唇のほうが少し広くって色も薄い感じがします。樹林下などに生えている葉は暗緑色をしているところから葉黒草と名付けられました。江戸時代の既婚女性が歯を黒く染めていたのに見立ててとも謂われています。
 花は葉っぱに似た2枚の苞に挟まれて出て来ます。合掌した手のひらから未来に向かって出て来るようにも見えます。4日続けてお盆と終戦記念日にふさわしい花をアップしました。座して平和は保てません。ロクも憲法を守り戦争法案を廃案に術くアクティブに関わって行きたいと決意しています。


「平和への 決意新たに 葉黒草」


[2088] カメムシタケ [PC]  2015/08/17 07:45:28    [削除]


   菌類研究会のキノコ観察会に参加させて頂き有馬富士公園に行って来た。今回で3回目の参加になり顔馴染みも出来て来た。今回の目玉は昨年下見された時に見付けた冬虫夏草のカメムシタケだという。目的地に向かう道中にも何種類かのキノコが見つかった。今年は何故かキノコが少ないという。でも20人の目で探すと意外と見つかるものだ。カメムシタケは同じ所に出るらしい。胞子を飛ばすのだから当然と云えば当然な話なのだが。ロクには到底見付けられないカメムシタケが何本も!マニアックなメンバーの方はよく見付けるものだと感心してしまう。
 カメムシの成虫からマッチ棒を伸ばした様なキノコが出て来る。柄は黒く胞子を出す先のほうが橙色をしている。落葉の間から出ていたので多分冬眠中のカメムシが感染したものと思われる。カメムシに限らず生きた昆虫が一気に感染するようである。蝉のヒグラシがキノコに感染しかけのものも見つかった。冬虫夏草のメカニズムを調べるのも楽しいだろう。


「酷暑日を 冬虫夏草で 送り出し」


[2089] 雛の錫杖 [PC]  2015/08/18 07:20:56    [削除]


   兎に角珍しい植物でした。キノコ観察会で同じ所に数本生えていました。初めはキノコの種類かなと思うぐらいの植物で、花の部分を触ってみると結構硬くてしっかりしているのです。早速携帯で写真を撮り、多分在宅だろう仲間に写メールを送り、調べて欲しいとお願いしました。生えている場所や色などの問い合わせがあり、1時間ほど後にヒナノシャクジョウと判りました。
 ギンリョウソウなどと同じように葉緑素を持たない腐生植物(菌従属栄養植物)です。観察会に来ていて「何だろうな?」と興味を示していた方々にヒナノシャクジョウですと鼻高々で教えてあげることが出来ました。


「緑陰に 金平糖の 三つ四つ」


[2090] 工作教室 [PC]  2015/08/19 07:56:38    [削除]


   じねんクラブと言うサークルの夏場の例会は、毎年自然工作が予定されています。今回も“作って楽しい・貰って嬉しい”オリジナル工作でした。提供される毎回のアイデアに、工作リーダーの頭の柔軟さを感心させられています。何よりも丁寧に工作準備をして頂け彼らの几帳面さが窺い知れます。花の置物とクロチクで作るウグイスのブローチがキットとして20人分用意されていました。大変だったでしょうキット!
 今回のメイン工作は、外来種のナガミノヒナゲシの実をそのまま活かして、可愛らしい花の置物を作りました。メロンの種を貼り付けて完成です。シンプルなのですが素敵な置物になりプレゼント用としても最適です。


「エアコンを 効かせ熱中 二度童」  


[2091] チュウサギ [PC]  2015/08/20 07:11:46    [削除]


   チュウサギが朝早くから朝食を摂りに来ている。雨が降っているから今日はやめておこうとはならないようだ。田んぼでは稲が稔り出し、すでに稲穂を垂れている。サギたちも稔りが早くなったら予定が狂い、困るだろうなと勝手な想像をしてしまう。この時季はサギたちの繁殖期だから、カエルやイナゴなどをしっかり食べて、子育てしなければならないのに、収穫を速めてしまったら田んぼでの採餌が出来なくなってしまい、子育てに影響が出るのでは、などと……。
 チュウサギとしているが遠くなのでよく判らない。くちばしが黄色く見えていたからチュウサギだろうなとの判断だ。ダイサギならば夏場のくちばしは黒くなり、脚の基部が黄色くなっているはずだ。ダイサギはたえず見かけるがチュウサギはあまり見かけない。


「白鷺を 置いて田んぼに 秋の雨」


[2093] 育苗 [PC]  2015/08/21 06:11:16    [削除]


   顔見知りの農家の方が作業小屋で育苗ポットに種を入れておられたので、その様子を拝見していた。「何の種ですか」と聞くと「白菜や」と仰る。瑠璃色をしたビーズのような綺麗な種である。「白菜ってこんな色をしているんですか?」「腐らないようにコーティングしてあるんや」何でも知りたがるロクの悪い癖で、しばらく話しこんで知り得た事は、種から育てられないトマトやキュウリなどは苗を購入される。大根やニンジンなどの根菜類はは畑に種を直植えする。キャベツや白菜などの菜物はポットで苗を育てて畑に移植されるらしい。
 写真は育苗ポットから発芽して間もないセロリとパセリの赤ちゃんだ。もう少ししたら畑に植えられる。素人目にもどちらがセロリかパセリの区別が付く顔をしている。道の駅に出荷されている野菜類もこうして作られている事を学ばせてもらった。


「秋蒔きの 種をポットに 三つずつ」


[2094] 爆蘭 [PC]  2015/08/22 07:18:20    [削除]


   トンボのメガネの観察会で川久保渓谷に行って来ました。朝まで雨が降り続いていたのでやきもきしていましたが、ピンポイント天気予報で大丈夫との判断で実施しました。渓谷へは沢山の俄か滝から雨が集まり、迫力ある流れです。2年前にはあまりの水量で引き返したのを思い出します。
 渓谷入口にハゼランを見付けましたので、帰りには花が開いているので観察してみようと先に進みました。ハゼランは明治初期に観賞用として渡来して来ましたが、今では野生化して人家の近くなどで見かけます。別名を三時草とか三時の貴公子と言って午後3時頃に花が開くのです。他には花火草とか星の雫とも謂われている可愛い花です。


「雨雫 開いて飛ばす 花火草」


[2095] 水玉草 [PC]  2015/08/23 07:37:28    [削除]


   川久保渓谷で以前観察したことのあるミズタマソウに出合いました。かなり昔に観察した植物で、すっかりその存在を忘れていました。それほど目立たない植物なのです。ところが眼を近づけて観察すると、花後の実には白い毛が目立ち、まさしく水玉の様に見えるのです。ルーペで確認しないとよく判りませんが、実を覆う白い毛は鉤型になっています。アカバナ科の同じ仲間にウシタキソウやタニタデなどよく似たものもあります。
 花は終わっていて確認出来ませんでしたが、花弁も萼片も雄しべも2個ずつという2数性植物だそうです。観察会では虫の目で観察しないと見過ごしてしまう植物がたくさんあります。忘れないためにも記録は大切な観察会のフォローです。


「水玉に 冷えたカルピス 想いだし」


[2096] 秋の田村草 [PC]  2015/08/24 06:55:26    [削除]


   愛用しているデジカメの調子が悪く、機能ボタンが使えなくマクロにするとボケてしまう。3年間の保障期間があとわずかなので、購入した店に持って行き修理を依頼した。盆明けで3週間はかかると言われたので、意を決して一番安い新品を買う事にした。
 早速試し撮りに選んだのがアキノタムラソウだ。里山では普通に見かける花で花期も長い。花は数段に分かれ輪生に着き、日のあたる方に180度偏って咲いている。名前の由来は定かではないが、秋の多紫ともいわれるのでそれが転じたのかもしれない。近寄ってマクロで撮ってみたがそれなりの写真が撮れて満足している。


「そっぽ向く 素通り詫びて 秋の花」


[2097] 現の証拠 [PC]  2015/08/25 08:01:14    [削除]


   1ヵ月ぶりのコーラス練習があり、その帰り道にゲンノショウコ赤花が咲いていた。白花が多いと紹介されているが、西日本は赤花のほうが多い。フウロソウ科の特徴で、種を弾き飛ばした後が神輿に見ているのところからミコシグサの別名を持つ。文字の無い頃から薬として使われてきた三大民間薬で、後はセンブリとドクダミが使われてきた。粉末にしたり煎じたりして利用されてきた。健康茶剤としても好まれている。
 昨日は望遠機能を使いマクロ視点で写してみたが、今日の写真は花そのものまで近寄って、ミクロな写真を撮ってみた。アップにして二輪の花の成長過程を観て欲しい。写真俳句用としても植物観察用としても満足できるものだった。修理に出しているカメラと使い分けをしようかなとほくそ笑んでいる(*^_^*)


「頬染めて 秋にもあると 二輪花」


[2098] 山椒 [PC]  2015/08/26 07:17:06    [削除]


   サンショの実が赤くなってきました。昔からサンショは香辛料や薬用として利用されてきました。毎日山椒を一粒食べると疲れが取れる!という事で食されている処もあるようです。サンショの幹で作る「すりこぎ」は最高です。毎年、初夏の頃に出来る青い実が知り合いから届き、それの果柄取りが大変で、指を真っ黒にしながら掃除しています。和風香辛料の代表格、七味唐辛子には欠かせません。因みに七味とは唐辛子・山椒・胡麻・麻の実・陳皮・芥子の実・紫蘇の実が入っています。
 観察会でサンショに出合うと、山椒三兄弟の話をします。役に立たないイヌザンショと大木になるカラスザンショです。あまり見かけないフユザンショを入れると四兄弟になります。でもアゲハチョウの食草や野鳥の好物だったりして、生物多様性に役立っているという所に話が落ち着きます。


「赤き実を 一粒口に 秋を知り」 


[2099] 秋便り [PC]  2015/08/27 06:17:12    [削除]


   箕面市牧落に行く用事があったので、ついでにカリガネソウを訪ねてみようと滝道を歩いてきた。ところが咲き終わった形跡も蕾も見つからない。多年草だから毎年咲いてくれるはずなのに。集中豪雨か台風の時の崖崩れで流されてしまったのかもしれない。あるいは盗掘されたのかもしれない。目的の植物に出合えなかったので、バス時間も気になり、わき目も振らずに帰路を急いだ。
 バスで帰ってくると我が家の周りは秋だよという景色になっている。空は晴れ渡り天高くだし、稲穂が頭を垂れて黄金色になるのももう直ぐだ。早いところでは今週末には稲刈りが始まるという。小さな秋には出合えなかったが、大きな秋に出合えた一日だった。


「青空に 垂れる稲穂の さらさらと」 


[2100] 一等三角点 [PC]  2015/08/28 07:21:19    [削除]


   三角点についてはこの掲示板で何回も登場させています。アクティブロクたる所以でしょう。昨日訪れた山には一等三角点が設置されていました。三田市にある千丈寺山(589.6m)です。あまり高い山ではありませんが、結構な急登もあり、登って来たなあという充実感のある山です。眺望も良く、眼下には千丈寺湖などを見渡せます。周りの山に目をやると、何回も登った有馬富士が手の届きそうな所に座しています。
 一等三角点は日本全国でも1000に満たない数しかありません。いま思い出そうとしても、どの山に一等があったか覚えていません。「北摂の山」(下)慶佐次盛一著によるとこの三角点は一等三角点補点と紹介されていました。昨年の正月に登った地元の城山は四等三角点でした。こちらも数は多いのですが山ではあまり見かけません。多分学校の屋上などに設置されているからでしょう。繰り返しますが三角点は経度と緯度を記すものなのです。因みに高さは水準点で表記されます。


「太陽の 近くに立ちて 秋感じ」

月に叢雲

 毎年地域の風流人が観月会を催され、昨日も声を掛けられた。お寺の脇に地元民しか知らない小さな祠が鎮座している。その小高い場所から眺める月が竜王山と云う雨乞い山の端から出て来るのを待つ、というのが何とも言えない風情である。
 ところがである。昨日はアフタースクールという学校支援「子どもの居場所作り」で工作提供のボランティアと重なり、おまけに知人のご母堂さんの訃報が届き、観月会どころではなかった。声を掛けられた時には厚い雲がかかっていたので、今年は観月も無理だろうなあと、自分自身を納得させて出掛けた。帰宅のバスから降りて空を見上げると、何と十五夜月が群雲の中で輝いていた。“月に叢雲 花に風”と云って、良いことは長続きせずに邪魔が入るという例えに使われるが、昨夜の叢雲はロクに取っては反対の意味で愛でることが出来た。


「通夜帰り 無月覚悟の ご褒美か」

過去へのご招待18

[1901] 姫立金花 [PC]  2015/03/22 06:10:37    [削除]


   我が家の小さな花壇を独占する如くにヒメリュウキンカがのさばっています。数年前に野生のものを採って帰って植えておきました。毎年仲間を増やしプランターにまで拡がっています。小さな芋で増えているようです。初めはリュウキンカと思っていましたが、どうやらヨーロッパ原産のヒメリュウキンカのようです。リュウキンカは水辺を好みますが、ヒメリュウキンカは林や草地などの乾燥地でも見かけます。
 ヒメリュウキンカなどというと、小型リュウキンカのイメージを与えますが、同じキンポウゲ科でも属が違います。リュウキンカはリュウキンカ属で、ヒメリュウキンカはキンポウゲ属に分類されています。「山菜ガイド」今井國勝によるとリュウキンカは食べられるとなっていますが、キンポウゲ科植物は全て毒だと思って食べないことを勧めます。


「ようやっと 黄花の咲いて 春彼岸」 


[1902] 平群本番! [PC]  2015/03/23 07:01:26    [削除]


   一週間前に生駒平群へ下見に行きましたが、昨日は40人ほどの参加で再度訪問しました。4班に分かれて案内することになり、その内の一つの斑を担当して来ました。リーダーの方が資料を準備しているので、それに沿っての案内になります。下見で歩いたコースなのに道が判らなくなり、皆さんを右往左往させてしまいました。写真は重要文化財に指定されている藤田家見学でリーダーからの説明を受けた人と、これから受ける人の入れ替わり場面です。
 桃も膨らみ、カンザクラ、トウカイザクラ、ケイオウザクラ、アオモジ、サンシュユ、ハクモクレン、レンギョウなどが花盛りです。ピンク・薄緑・黄色・白・ムラサキなどの花が春の陽射しを受け、輝いている様はまさに桃源郷の雰囲気でした。


「山笑い 十歳ほども 若くなり」


[1903] 深山片喰 [PC]  2015/03/24 05:47:13    [削除]


   春の楽しみの一つであるスプリング・エフェメラル(春の妖精)を探しに散歩に出掛けました。目指すニリンソウはまだ葉を拡げた段階で、花の姿には会えませんでした。ひっそりとミヤマカタバミが咲き出しています。別の場所ではショウジョウバカマも咲き出して来ました。カタバミは睡眠運動をするので、暗くなると葉を閉じます。その状態が葉の片側が喰われた様に見えるところから片喰(かたはむ)→カタバミになったとのことです。
 彼岸の中日を過ぎたのに、昨日は小雪の舞う寒い一日になりました。寒の戻りも後2日間で、それ以降は暖かくなりそうです。よりによってその寒い2日間に十津川までオシドリ観察に泊りがけで行って来ます。従ってその報告は夜になります。


「春小雪 耐えて健気な 白き花」


[1904] 大峯奥駈道 [PC]  2015/03/25 21:05:32    [削除]


   日本一長い路線バスを利用して十津川まで行って来ました。その路線は奈良の八木から和歌山の新宮まで約5時間のバス路線です。十津川の宿に泊まれば往復のバス賃が無料になるという、ラッキーなキャンペーンを利用させてもらいました。3年前の豪雨災害で孤立してしまった十津川に再び観光客を呼び戻したいと云う思いからのサービスです。
 我々はガイドを付けて大峯奥駈道のさわりを案内してもらいました。玉置山から玉置神社までの短いコースです。大峯奥駈道は役の行者(役小角)が開いた1300年の伝統を持つ山岳信仰の聖なる道とされています。中でも玉置神社は75の靡(なびき)という神仏が宿るとされる拝所・行場の10番目の靡で重要な場所らしいです。パワースポットとして若い女性たちに人気があるようです。


「奥駈を 清める塩か 春の雪」


[1905] 野猿 [PC]  2015/03/26 06:09:59    [削除]


   野猿(やえん)とは十津川地方独特の人力ロープウエイの事です。ワイヤーに吊り下げられた「屋形」に乗って、自分で綱を手繰り寄せて対岸まで行くようになっています。猿が木の蔓を伝わっている様子に似ていると云うので「野猿」と名付けられました。基本的に一人で移動出来るようになっていますが、真ん中あたりまではたわみで楽に進みますが、あと半分は引き上げなければならないので大変です。
 我々シニアグループは童心に帰り、朝食前のひと時を腹空かしに楽しんでいました。今は観光用に設置されていますが、往時は重要な移動手段だった事が読み取れます。秘境十津川もトンネルや道幅拡張工事が進み、随分と楽に行けるようになって来ました。


「昨晩は 牛飲馬食 今朝は猿」(川柳)


[1906] 三尾山 [PC]  2015/03/27 07:16:42    [削除]


   最近参加させて頂いている地元の低山会から丹波の三尾山に行って来ました。能勢から車で約1時間走り、三尾山登山口近くに駐車します。直ぐに山岳訓練所という岩場もあり、急峻な山の片りんを見せます。殆ど直登で1時間足らずで眺望の好い前三尾に辿り着きました。ゆっくり休憩のあと中三尾を経由して三尾山本峰に向かいます。そこでお昼。あとは下りだと思い気や、何箇所もピークをアップダウンしてなかなか下山出来ません。
 基本的に岩山ばかりなのでヒカゲツツジの木が沢山目立ち、あと1カ月ほどしたら見事に花を咲かせてくれるだろうなと思い、ふくらはぎ辺りを気にしながら麓の集落まで降りて来ました。不便な山なのでもう訪れることも無いだろうという感想でした。


「山頂で 歴史講釈 風光る」


[1907] 桜開花 [PC]  2015/03/28 07:03:29    [削除]


   やっとソメイヨシノが開花し始めました。今日明日ぐらいで蕾も弾けることでしょう。やはりウキウキします。我々だけではなしに花の蜜が大好きなメジロやヒヨドリが頻繁に訪れます。メジロはアジアの熱帯地方産で、年中花の蜜を追っかけています。花蜜に筆の様な舌を差しこんで、舌の先に含ませるようにして吸蜜出来るように進化したようです。
 “梅に鶯”と云いますが“梅に目白”とした方が実態に合っています。梅が終わると桜に集まってきます。ヒヨドリに農作物を荒らされる農家の方も、花が咲き出すとほっとされることでしょう。それ位甘い物好きの小鳥たちなのです。


「忍び足 一緒に愛でる 初桜」


[1908] 淡墨桜 [PC]  2015/03/29 06:46:40    [削除]


   池田の歴史散策に自然大学で一緒に学んだ皆さんを案内して来ました。史実はともかく、大陸からの渡来人が機織りなどを広めたと云う伝説の呉服(くれは)神社をスタートに、織られた布を染めたと云う染殿井の井戸跡までを、間に昼食宴会を挟みながら巡ってきました。国指定の歴史的建造物などもあり、変化に富んだコースで皆さんの池田再発見のお手伝いをしてきました。歴史音痴の案内でしたが、仲間が足りないところをちゃんとフォローしてくれました。
 コース途中に池田城跡公園があり、色とりどりの花が迎えてくれました。写真は淡墨桜です。岐阜県本巣市にある樹齢1500年のエドヒガンの古木で天然記念物に指定されています。その種から育てたものだそうです。蕾はピンク、満開の頃は白い花色、散り際になると特異の淡い墨色になるのでウスズミザクラと呼ばれています。


「春中に 淡き白花 天守閣」 


[1910] 椿展 [PC]  2015/03/30 07:00:38    [削除]


   阪神尼崎駅前の中央文化センターで椿展を開催していると、友達の友達から案内を受けたので訪れました。コーベ・カメリア・ソサエティと云う団体の主催展です。和種・洋種の椿が約200種ほど展示されていました。メンバーの方が新しい品種を何種類も作ったと云われるぐらい、椿の品種はたくさん生まれています。会場では椿についての蘊蓄を聞いて来ました。殆どが知らない話ばかりで“目から鱗”の勉強が出来ました。
 洋種椿は総じて豪華です。でも日本人好みは、茶の湯と生け花文化からか侘び介など、一重のおくゆかしさを好まれるようです。特に冬から早春にかけて咲くヤブツバキ系の花は、濃い緑と紅い花が一際目立ち、まさに春の花だなと感じさせてくれます。ロクは貰った投票シールを和種に貼って来ました。


「活け椿 シールの数を 競い合い」


[1911] ナガミオランダフウロ [PC]  2015/03/31 06:49:24    [削除]


   1ヶ月ほど前に散歩していた時、道端に見掛けない植物がロゼット状にへばりついていた。何だろうと気になっていたが、手持ち図鑑には載っていなかったので、外来植物図鑑を持っている仲間に調べて貰っていた。直ぐにナガミオランダフウロだと知らせてくれた。早く花を観てみたいものだと足繁く通い、やっと花を見付けることが出来た。1957年に初めて三重県で確認された外来植物で、見る間に全国に広まって行った。荒れ地や道端に根付き易い。
 別名をツノミオランダフウロと云うがこちらの方が判り易い名前だ。まさに角の様な実になり、形からフウロの仲間だと云う事も判る。日本のフウロよりもけた違いに大きくなり、8~12センチぐらいになるらしい。


「神輿草 日本へ渡来 春休み」


[1912] 太陽の塔 [PC]  2015/04/01 07:43:21    [削除]


   珍しく娘の誘いで万博記念公園に花見に行って来ました。まだ満開までには少し間がありますが、人出は既に満開でした。桜並木のメイン広場には屋台も出て、花より団子を楽しんでいるお馴染みの花見風景です。陶器市も出て、ついつい財布の紐も緩みます。人だかりに近寄ってみると、路上道化師が上手な呼び込みで人を釘づけにしています。
 人込みを避けて日本庭園に回ると、さすがに子どもの姿もなく、落ち着いた雰囲気でサクラを楽しめます。予定している居酒屋には少し早過ぎるので、空いているベンチで暫しの花見を楽しみました。開店一番乗りの居酒屋では爆飲爆食で、娘と別れた二人は終点まで乗り過ごしてしまいました。内緒に出来なくって……。


「太陽の 塔にもあるか 花疲れ」


[1913] 白木蓮 [PC]  2015/04/02 06:44:13    [削除]


   公園や庭木として人気のハクモクレンです。大きな花の割に全開しないので、その姿は白い小鳥が木に止まっているように見えます。どちらかと云うとロクは桜よりも好きな花です。この欄で何回も取り上げています。古くに中国から渡来してきたので、すっかり日本に馴染んでしまっています。別名「磁石の木」と云われているのは花先を北に向けているからです。
 普通モクレンと云うのは紫色のものを云い、白い方をハクモクレンと区別する習わしが、貝原益軒によって提唱されて来ました。ある人から聞いた事ですが、別に紫木蓮と云うのもあるらしいです。花の中まで紫だと云うのです。調べましたが真意の程は……。


「木蓮の 今にも飛ぶと 並び居て」


 [1914] 紫木蓮 [PC]  2015/04/03 06:53:35    [削除]


   昨日は淀川流域観察会で、桜とモクレンを観察して来ました。昨朝アップした紫木蓮の存在を確認してみたかったのです。確かに花びらが中まで紫色でした。帰ってから愛用の山渓ハンディ図鑑で調べてみました。何とこちらが本来のモクレンなのです。別名で紫木蓮と呼ばれることを確認しました。
 花弁の外側は紫で中が白っぽいのは別種でトウモクレンと云われるものです。紫のモクレンに比べてトウモクレンは花を全開させます。したがってツートンカラーが良く目立つのです。モクレンとハクモクレンは全開しません。モクレンばかりアップしていたら他の花をアップ出来ないので、今日は比較のために再度画像をアップしておきます。


「頑なに 筋を曲げぬと 紫木蓮」
[1915] 唐木蓮 [PC]  2015/04/03 06:56:07    [削除]


   これがトウモクレンだと云うのです。こちらの方をよく見かけるのですが。もう少し勉強してみます。


[1916] 踊子草 [PC]  2015/04/04 06:53:24    [削除]


   自然観察サークル『トンボのメガネ』から八幡市の背割堤へオドリコソウを求めて行って来ました。2キロにわたる堤には今を盛りとソメイヨシノが満開です。天気予報では午後から雨と云う事なので、桜には目もくれずひらすらオドリコソウの群生地を目指しました。観察を終え桜の辺りまで引き返すと雨が落ちて来ました。
 オドリコソウは白花の方が多いですが、中にピンクのものもあり、どちらも年に一度は見てみたい綺麗な花です。茎を取り巻く唇弁花を、踊子が傘を被って踊っている様子に準えていますが、別名で虚無僧花とも云われています。根は薬用に、若葉は食用になります。


「傘開き 隣においで 菜種梅雨」


[1917] ケシ科植物 [PC]  2015/04/05 07:34:28    [削除]


   昨日は男の料理教室で献立に旬のヨモギ団子を作った。他にキクイモのポタージュスープなど野生のものも食材として利用した。これから野草山菜料理の季節になりロクの出番が増える。野草採取で気を付けているのは、キンポウゲ科とケシ科には手を出さないこと、先ず毒草と思って間違いないだろう。
 ケシ科のムラサキケマンやジロボウエンゴサクによく似た花が咲いていたので、仲間に教えて貰ったところニセカラクサケマンと云うらしい。手持ち図鑑に載っていないので、ネットで調べるとヨーロッパ原産の帰化植物で、アルカロイドを利用するために栽培していたものが、籠抜けして野生化しているようだ。よく似たセイヨウエンゴサクもあるらしい。ますます帰化植物図鑑が必要になって来た。


「蒸し生地に 餡子を隠し 草団子」 


[1919] 瘡の王 [PC]  2015/04/06 07:08:53    [削除]


   野原のあちこちに鮮やかな黄色で、清楚な感じを与える花が咲いています。これもケシ科のクサノオウです。観察会では同じケシ科のタケニグサやクサノオウに出合うと茎を切り、中から出て来る黄色い汁液を確認してもらいます。花の清楚さと打って変わって、その汁液は毒々しい色に見えます。それが猛毒のアルカロイドなのです。瘡の王と云われるぐらい湿疹やいんきん・たむしなどのできものにはよく効くようです。
 面白いのは種にアリの好物エライオソームと云う糖や脂肪酸が付属しています。巣に持ち帰りおまけを齧り取り、種だけが巣の周りに残ります。カタクリやスミレと同じアリ散布植物で、植物の子孫を残すための生き残り戦術なのです。


「花で蝶 種で蟻寄せ 強かに」 


[1920] 田均し [PC]  2015/04/07 06:44:23    [削除]


   数日前から菜種梅雨が降り始めました。週間天気予報を見ていると雨予報が続きます。予定している活動も中止になったりして、やきもきさせられる毎日です。花見もしっかり出来ないまま花散らしの雨にチャンスを奪われてしまいます。ところがこの雨がこの時季生き物たちにとって必要なのです。
 最近は早生の苗を植える農家が増えて、既に田均しが始まっています。田んぼに水が張られたその日の夜から、カエルの合唱が聞こえ出しました。土の中に潜っていた蛙が突然起こされて、寝ぼけ眼でカップル探しを始めるのです。それを目当てに今朝はダイサギ7羽と鴨が2羽集まって来ました。田んぼの果たす生物多様性環境です。


「田均しを 誰に聞いたか 鳥集い」


[1921] 三椏大群落 [PC]  2015/04/08 07:01:09    [削除]


   所属するサークルのリーダーから丹波愛宕山のミツマタの大群落を案内してもらいました。事前にブログで紹介されていたので期待していました。不便な場所なので行きはタクシー利用です。曇り予報だったのですが小雨が降っています。出発して直ぐにミツマタが迎えてくれます。楽しみは後に取っておいてと云うぐらい、斜面のあちらこちらに群落が見えてきます。最後尾を歩きましたが、写真撮影に忙しく駆け足で追っかけます。
 一目10万本と云われるぐらいの大群落に参加した皆さんは十分満足されたようです。登りに眺めると黄色っぽく見えますが、下り道では白っぽく見えます。また開花直後は黄色も鮮やかですが、落花が近付くと色あせて来ます。午後には雨も止みましたが、ガスがたれ込み肌寒い一日でした。太陽の降り注ぐ日だともっと素晴らしい眺めだったことでしょう。


「三椏の 花群落に 声も出ず」


[1922] 檀香梅 [PC]  2015/04/09 07:27:46    [削除]


   先月の展葉調査の時には、ダンコウバイの花が見事に春の訪れを告げていてくれたが、昨日の調査では花に代わって新芽が膨らんできた。4月だと云うのに朝方は雪がちらつき、活動開始の時間(10時)でも3.6℃と云う真冬並みの寒さだった。銀白色の新芽がネコヤナギのようで可愛い。若葉の頃は葉裏に白い毛が生えている、やがて展葉すると毛が抜け落ちてくる。
 ダンコウバイはクスノキ科クロモジ属なので、枝や材などに芳香があり、楊枝や香水、石鹸などの香料として使われている。名前の由来は“栴檀は双葉より芳し”でお馴染みの白檀の別名を檀香と読んでいたので、そこから拝借したとされる。


「出て来たが 寒の戻りに 戸惑いて」


 [1923] 姫烏頭 [PC]  2015/04/10 07:21:23    [削除]


   小さなヒメウズの花です。何時も写真を撮りますが旨く写った例がありません。今回は辛うじてそれらしく撮れましたが、全体像までは無理でした。花の中まで撮りたかったのです。と云うのも白く写っているのは花弁ではなく萼片です。中に黄色い筒状花弁が隠れています。手持ち図鑑でもはっきりしませんので、ネット「松江の花図鑑」を覗いてみました。実態顕微鏡で撮られた写真など詳しく載っています。ご参考までに。
 ヒメウズをオダマキ属に入れるか、ヒメウズ属に独立させるか、学者によって見解が分かれますが、葉の形はまさにオダマキに似ています。ロクは小さな小さなオダマキと覚えるようにしています。漢字表記で烏頭となっていますが、トリカブトから採ったようです。


「風に揺れ 小さき花に 冴え返る」


[1924] 蓮華草 [PC]  2015/04/11 06:44:18    [削除]


   道端の所々にレンゲソウが咲いています。正式和名は紫雲英(ゲンゲ)だそうです。古くに中国から緑肥として渡来して来ました。昔は田んぼ一面に咲いていたので、紫の雲がたなびく様子から名付けられましたが、最近では農薬に取って替わり一面のゲンゲ畑を見かけなくなりました。農家の方もゲンゲを漉きこむのに、農機具の邪魔にもなるようで、面倒な緑肥は敬遠されるようになったという側面もあります。
 一面のゲンゲ畑は得も言えない風情ですが、単品のレンゲソウも綺麗な花です。蓮華草と云うのはハスの花に見立てて名付けられました。中華料理で使うレンゲも其処から来ているようです。若葉や花など食用になります。


「車待つ 畦に一輪 蓮華草」


 [1925] ツツジ尾根コース [PC]  2015/04/12 07:27:07    [削除]


   山友会の例会で愛宕山に行って来ました。今回は初めてのコースで、JR保津川駅からツツジ尾根を歩き、正面参道の7合目近くで合流します。愛宕山まではあと4分の1で、何時もより遅めの愛宕山到着になりました。下山は大杉谷から清滝に下ります。かなり長いコースでした。登りのツツジ尾根コースはコバノミツバツツジが満開で、最高の演出をしてくれました。途中急登も在りますがそれを忘れさせるぐらいのコースでした。
 生憎の曇り空で何時も最後尾を歩くロクはくしゃみが出るほどの寒さでした。トップグループは何回も立ち止まって後続を確認しますが、くしゃみを聞き「寒がっているんや」と言っていたようですが、肝心の遅い御仁は「誰か噂しているんやろ」だって。好い性格です。


「急坂の 喘ぎを癒す 小葉躑躅」


[1927] タラの木 [PC]  2015/04/13 06:59:42    [削除]


   タラノキの新芽、タラの芽です。食べ頃のタラの芽を見付けたので、人に採られない内にとっておこうと夕方から出かけて採取して来ました。何時もは目を付けている場所に行っても、既に採られた後で、採り残しを頂く位でした。ひと足早かったので短時間で沢山採取出来ました。今年は3回の山菜野草料理が予定されています。それまで保存出来るかが問題です。
 昔からタラの芽は山菜の王者として人気があります。薬草の王様でもあるのです。副作用の無い民間薬として文字の無い頃から使われてきました。樹皮や根皮を生薬として使うようですが、タラの芽は山のバターとも呼ばれる位の脂質とタンパク質を含み、栄養的にも優れています。


「吾先と 先駆植物 芽吹丘」


 [1928] 紅葉苺 [PC]  2015/04/14 07:05:34    [削除]


   山道を歩いていると白いイチゴの花が目立ちます。クサイチゴが多いのですが、たまにモミジイチゴが斜面から枝を垂らして清楚な花を見せてくれます。キイチゴ属には他に何種類かありますが、黄苺と云われるモミジイチゴが一番美味しいようです。沢山採取出来るのはクサイチゴやフユイチゴです。他にはカジイチゴ、ミヤマフユイチゴ、ナワシロイチゴ、ニガイチゴ、クマイチゴなど多数あります。
 このモミジイチゴは二日酔いに効くらしく、黄色く熟した物を数個食べば効果てきめんのようです。でも二日酔いの時に山まで採りに行けないし、困ったものです。モミジイチゴ酒は美味で美肌、疲労回復、食欲増進になるようです。これで迎え酒をすれば好いんだ!(*^_^*)
(昨日のアップはタラと云う漢字が環境依存文字と云う事で表示されませんでした。)


「また来ると 想いを馳せし 苺花」


[1929] 立壷菫 [PC]  2015/04/15 07:39:16    [削除]


   スミレは種類が多く覚えるのが大変です。日本国内だけで150~200種もあると云われています。普通のスミレとタチツボスミレだけしか覚えていません。単に葉の裏が紫色だけでシハイスミレと断定できないようです。短い距(蜜をためるところ)が跳ね上がっているのが特徴です。スミレで覚えたいのは茎の有り無しで、無茎類と有茎類に分かれることです。タチツボスミレは有茎類に属します。だいたい見たら確認もせずにタチツボスミレだと断定してしまいます。一番の見分け方は葉柄の付け根の托葉が櫛の歯状になっていることです。
 スミレは大工道具の墨入れからなまってスミレになりました。開花では普通受粉せず、閉鎖花で自家受粉して種を作るようです。これもアリ散布植物です。全草食用になりますが根っこのトロロはまだ食べた事がありません。


「控えめの 色香で招く 菫花」


[1930] 鈴懸の木 [PC]  2015/04/16 07:25:11    [削除]


   街路樹や公園樹として知られているスズカケノキです。我々昭和世代では鈴木章二とリズムエースのテーマ曲としても有名でした。プラタナスなどと横文字で呼ばれるとお洒落な気がしたものです。山伏が首にかける鈴懸に似た実はお馴染みです。花も同じように球形花序なのです。始めて観察出来ました。まるでイチゴのようで可愛い花序です。
 服部緑地に植わっているのは多分モミジバスズカケだと思います。アメリカスズカケとスズカケノキの3種が知られています。独特の木肌と冬芽にも特徴があり興味の尽きない大樹です。


「公園に 芽吹きを競う 紅き珠」


[1931] 木通 [PC]  2015/04/17 05:51:00    [削除]


   雨の日が続いたので運動不足になっていました。朝から快晴です。妻たちが箕面の山に行くと云うので急遽連れて行って貰いました。シャガの花が満開で出迎えてくれ、山道には色んな花が咲き写真を撮るのに忙しいこと。アケビの雄花・雌花が綺麗に咲いていました。手前の少し大きな花が雌花で、奥の方が雄花です。花弁のように見えているのは萼片です。
 アケビは小葉が5枚からなる掌状複葉です。他にミツバアケビとゴヨウアケビがあります。ゴヨウアケビも5枚の複葉ですからアケビと間違い易いですが、葉が波打っているので見分けがつきます。いずれも薬用になり食用にもなります。ツルもかご作りなどに重宝しています。


「一休み したらどうかと 花木通」 


[1932] 片栗 [PC]  2015/04/18 05:43:55    [削除]


   サークルで大和葛城山へカタクリを観に行って来ました。この山はツツジがあまりにも有名なので、カタクリ群生地と云う事はあまり知られてようです。着いた時は曇り空だったのでカタクリも閉じた状態で垂れ下がっていました。時間が経つにつれて青空が出始め、お昼頃には快晴になりました。植生保護のためにロープで柵をしてあるので近くで撮れませんが、頂上辺りの刈り取られたススキ原にはカタクリが野放しで育っています。寝ころんで撮ることもできます。6枚の反り返った花被片にくっきりと桜模様の様な斑まで観察出来ます。
 ここには鹿がいないのかカタクリやカンアオイがたくさん育っていて、ギフチョウの楽園でもあります。同行した仲間が観たギフチョウは36頭だったようです。カタクリ群生とギフチョウ乱舞のおまけまでついた、素晴らしい観察会でした。


「片栗の 花青空に 反り返り」


[1933] 叡山菫 [PC]  2015/04/19 05:47:29    [削除]


   これも大和葛城山で観察したエイザンスミレです。名の通り比叡山で発見されたので叡山を冠していますが、日本特産種で山の林内で見付けることが出来ます。地名を冠する植物は他にもたくさんあり、伊吹とか白山など総じて発見された場所を差しているだけです。
 先日アップしたタチツボスミレは有茎類でしたが、エイザンスミレは無茎類です。一番の特徴は深裂した葉です。一見したところ5深裂に見えますが、3深裂してさらに2つに分岐しているのです。他に似た葉を持つスミレでヒゴスミレというのもあります。


「渓道に 深山菫の 楚々として」


[1935] 野草料理 [PC]  2015/04/20 07:09:27    [削除]


   サークルで野草料理を楽しみました。今年は地域も含めて3回の野草料理を担当することになっています。昨日がその第1回目でした。農薬を使われていない畑で野草類を採取しました。総勢30数名が4班に分かれて、採取から下準備と調理までこなし、2時過ぎには片付けまで終えると云う段取りの良さでした。野草類は殆ど揃い、天ぷら以外に和え物や、ヨモギ餅なども作り品数豊富な献立になりました。
 駅から歩いて30~40分かかる山村までを、ご夫婦の車でピストン運転して頂き、大変なお世話をおかけしました。リーダーの彼より連れ合いの彼女が大変だったことでしょう。参加したメンバーは長閑な山村風景と、田舎暮らしの雰囲気に十分満足されたことでしょう。


「山村に 野趣を求めて 蓬摘み」


[1936] 箕面駅の燕 [PC]  2015/04/21 06:41:06    [削除]


   最近話題性のある箕面駅のツバメです。今年も巣作りの季節になり、切符売り場の上に巣をかけ始めています。暫く待って観察していましたが、まだ雛は生まれていないようです。糞が下へ落ちないように段ボール箱で受けています。切符売り場に切符用磁気カードの箱なんて、意識されて置かれたのかな、憎い演出です。毎年改札口の上に巣を作るので、そこへは作らせないように壁に透明テープを貼って防御しています。
 奈良県室生にお住まいのサークルリーダーのお宅の離れにも、ひっきりなしにツバメが飛び込んで来ます。多分天井辺りに巣を作っているのでしょう。我が家にも来てくれないかと待っているのですが、最近の建築様式では機密性が保たれているので、ツバメもスズメも住み難いようです。


「君待てど 姿を見せず 燕の巣」


[1937] 黄華鬘 [PC]  2015/04/22 08:03:57    [削除]


   今年3月まで所属していた自然大学校の研究科が行っているOP観察会(武田尾)にお邪魔してきた。一番いい時期で木々の花や山野草の花も咲き出し、楽しい観察会だった。渓筋でキケマンが群生していて、ミヤマキケマンもあると教えて貰った。果して写真のキケマンは何れか?悩むところである。
 帰ってから山渓ハンディ図鑑で調べるとキケマンと云うのは属名で、キケマンだけでは掲載されていない。多分ヤマキケマンとミヤマキケマン(フウロケマンの変種)の違いだろうと想像するにとどまった。なんともややこしい!


「山道で 遇ってほのぼの 春の草」


[1938] 赤芽柏 [PC]  2015/04/23 07:03:19    [削除]


   あまりにも綺麗な紅い葉が展葉して来たので思わず写真に!アカメガシワです。若葉の内は両面毛でおおわれて赤い絨毯のようです。名前もそのまま赤芽を使っています。柏と云うのは食べ物を乗せるのに使う葉を云います。結構な大木になりますが、これもパイオニア植物か、拓かれた空き地などに実生で育っているのをよく見付けます。赤い芽を摘んでノートなどに挟んで擦ってやると、綺麗なプリントが出来るので子どもたちに喜ばれます。
 ロクはもっぱら山菜として利用します。意外に知られていなので、天ぷらにして提供すると驚かれます。薬効も優れていて胃痛や胃がんにも効くようです。毎年食べているので胃痛知らずです。因みに昨夜の献立はコシアブラの胡麻和えとタラノメ・コシアブラ・カキの葉・タカノツメの天ぷらでした。春は好いね(*^_^*)


「ほろ苦き 春を夕餉に 酒の過ぎ」


 [1939] 上溝桜 [PC]  2015/04/24 06:10:53    [削除]


   今年のウワミズザクラは花を沢山付け、遠くからでもその存在がよく判ります。全体に薄白緑の塊として見えるのがウワミズザクラです。幹の溝で亀甲占いをしたり、古くから活用されてきました。蕾や種子には薬効が優れ、不老長寿に効く薬酒になると伝えられ、西遊記の三蔵法師はウワミズザクラの種子を探し求めて旅に出たと云われています。
 黒く熟れた果実は甘くて美味しいですが、ウワミズザクラ酒にしたものは香りが豊かで体にも良いようです。新潟県では蕾の時に採取したものを塩付けにし酒の肴にするようです。「あんにんご漬け」と云うものを食べてみたい!


「この花を 桜仲間と 云われても」


[1940] 筆竜胆 [PC]  2015/04/25 07:22:38    [削除]


   今年初めて川久保美女谷に行って来ました。毎年定点観察のスタートは5月3週目だったので、やはり1ヶ月前では今まで観られなかった植物に出合えます。その一つが春咲きのリンドウです。ハルリンドウかフデリンドウか?持って行った図鑑では同定出来なかったので、帰ってから愛用の図鑑で調べました。同じ近似種ですからどちらでもいいのですが、特徴的な違いはハルリンドウは根生葉がロゼット状になっていることです。ヨーロッパではアルプス三大名花の一つで、ゲンチアナと呼ばれ世界中のハイカーに愛されています。今年も行きたいな~(^v^)
 漢字表記の竜胆は「竜胆(りゅうたん)」という生薬名をあてはめています。「熊の胆(い)」より苦味が強いので「竜の胆」と名付けられました。健胃薬として用いられています。“良薬は口に苦し”の例えは此処から来たのかも。


「春竜胆 心異国に 誘いし」


[1941] 花点草 [PC]  2015/04/26 07:00:00    [削除]


   少し山に近い処に群生しているカテンソウです。あまり目立たない植物ですが、ルーペで観ると可愛い花です。吸盤のように星形に開いている雄しべがユニークです。見えているのは全て雄花です。雌雄異株と云いますが、同株も存在するようです。花が点のように見えるところから名付けられました。葉腋に隠れて目立たない雌花の事を云うのかもしてません。
 昭和までの女性は奥ゆかしさがありました。それでいて芯の強さを秘めていたものです。ところが最近の女性は男よりも目立ちたがります。総じて男性よりも先を歩きたがります。長らく続いた家父長制に対する反動なのでしょうか。カテンソウになりたがっている世の男性になり替わって。


「春の野に 小さき雄花 背伸して」 


 [1943] 烏野豌豆(白花) [PC]  2015/04/27 06:47:25    [削除]


   カラスノエンドウ白花に出合いました。大げさな表現ですが初めてです。基本的に白花の好きなロクは立ち止まって何枚もの写真を撮りました。なんとも清楚な雰囲気です。カラスノエンドウ自体が綺麗な花ので、それに輪をかけたような上品な美しさです。
 カラスノエンドウについては以前にもアップしているので説明は省略しますが、今年の野草料理で天ぷらにしてみようかなと思っています。ただし、貴重な白花には手(口)を出しません。度々訪れて経過観察をしてみたいと思っています。


「白無垢で 少しはにかみ 野豌豆」


[1944] 日陰躑躅 [PC]  2015/04/28 06:23:55    [削除]


   サークルでヒカゲツツジを観に行こうと計画していました。現地の観光案内所に問い合わせたところ、今年は4月中頃が見頃で、殆ど花は残っていませんよと言われたのが20日頃でした。今年が駄目でも来年のために、と篠山市の向山連山に行って来ました。今までヒカゲツツジと云えば筱見四十八滝に行っていましたが、サークルでとなると公共交通機関利用で行きたいとの思いでコース変更しました。下調べしたつもりですが結構急峻な山で3時間13kとの案内でしたが4時間余りかかってしまいました。帰ってからネットで確認すると健脚向きになっていました。
 ヒカゲツツジは岩場に咲くのでそれなりの覚悟で歩かなければなりません。何箇所も三点確保しながらのコースになります。だからこそ出合った時の感動も強いのです。今回は時季が終わっていましたが、申し訳程度に咲き遅れた花が一二輪残っていました。


「岩山に 名残躑躅の 一二輪」


 [1946] 瓊花 [PC]  2015/04/29 07:19:15    [削除]


   鑑真ゆかりの唐招提寺にケイカを訪ねました。鑑真和上の故郷、中国揚州市の花で、隋の煬帝が門外不出としていたことから「皇帝の花」と言われていました。1963年中国仏教教会から送られてきたとのことです。親樹から採った枝をオオデマリに接ぎ木して、いまでは境内に10株ほど植栽されています。そのケイカが満開です。5月6日まで特別公開されていますので、興味のある方は唐招提寺を訪ねて下さい。
 ケイカはガクアジサイに似た飾り花を付けています。こちらの萼は5弁でスイカズラ科に属します。ガクアジサイは4弁でユキノシタ科です。白い清楚な雰囲気が煬帝に好まれたのでしょう。


「春塵を 避けてお披露目 帝花」


[1947] 藤百花 [PC]  2015/04/30 07:54:59    [削除]


   午前中は西の京の世界遺産(薬師寺・唐招提寺)巡りを楽しみ、午後からはバスで移動して、同じく世界遺産の春日大社に行きました。こちらは観光客でごった返し、外国人や学童の多いこと。土ぼこりが立ちマスクがいるほどの賑わいです。周辺には藤の古木が沢山あり、太くなったツルが独特の景観を作っています。
 我々は人込みを避けて万葉植物園に入りました。古くから衣食住で役立ってきた植物たちが古名で紹介され、万葉集に何首登場しているかなども紹介されています。藤園では早咲き・中咲きの藤が咲き乱れ、遅咲きの藤を残し、各種の藤だけで百花繚乱状態です。麝香藤(じゃこうふじ)が園内を甘い香りで包んでいます。


「白藤に 顔近づけて 深呼吸」


[1948] グルジア ワイン [PC]  2015/05/01 06:46:18    [削除]


   自称ワイン通と言っているので、娘がお土産にグルジアワインを持って来てくれた。グルジアはワイン発祥の地で、5000年前にコーカサスの山から湧き出たミネラルウォーターで育った、世界最古のブドウ原種から作られているとのこと。ヨーロッパワインとは葡萄の種類が違うようだ。かのクレオパトラが芳醇なグルジアワインをこよなく愛したと云われている。人前では強権で知られる彼女が、一人静かにグルジアワインを口に涙を流したので、それ以降「クレオパトラの涙」という愛称で呼ばれている。
 その「クレオパトラの涙」を早速試飲したことは言うまでもない。ボトルを空にしてしまったのを、試飲と言うのは間違っているかな?陶器製の容器はグルジアの伝統工芸でなかなかお洒落なものである。赤ワインの味は南米系のワインに似ていると思った。


「赤ワイン 雫一滴 春の宵」


[1950] 立浪草 [PC]  2015/05/02 06:51:02    [削除]


   今年4月から立ち上げたサークル『トンボのメガネ』で泉原の自然観察に行って来ました。身近な里山植物観察と、山菜採りをテーマに楽しみました。山菜は時季遅しでタラの芽も伸びきっています。アカメガシワを採取。後はワラビやセリなど思い思いに採取されていました。クズやセイタカアワダチソウも美味しいよと紹介してあげました。
 コースには沢山の花が咲き乱れ、ウワミズザクラやガマズミなどの花も目立ちます。まさに山笑うの季節です。足下に目をやるとタツナミソウが「いらっしゃい!」と我々を招いてくれているようです。波がしらが立っているようでなるほどと納得出来ます。よく似たラショウモンカズラの命名にはよっさんが言われるように「何でだろう?」と思っています。


「波がしら 立てて今年も 夏は来ぬ」


[1951] 御衣黄 [PC]  2015/05/03 06:37:24    [削除]


   花が緑色と言う事で珍しいサクラだが、咲き始めの頃の話で、次第に黄緑色から中央部に赤い筋を帯びるようになってくる。花色が高貴な貴族の衣装のイメージと言うので御衣黄(ギョイコウ)と名付けられた。オオシマザクラ系の園芸品種である。
 平安時代から桜が植栽されるようになり、色々と人為的に交配させた結果、里桜と言われる園芸品種が200種も作られてきた。殆どの里桜はオオシマザクラが片親だという。基本的に華やかな八重桜などがサトザクラの主流になっている。もちろん自生種の自然交配で出来た桜もたくさんあるだろう。


「花色の 移ろい行くに 暮春知り」


[1953] 鼓楼 [PC]  2015/05/04 08:02:26    [削除]


   つい先日、自然観察に歩いたコースを、今回は歴史散策として妻を案内してきた。数日しか経っていないのに、ずいぶんと花が色あせてしまったり、見る影もなくなってしまったりしていた。季節の進みは速い。しかし、歴史的建造物は何の変化もなさそうに、ずっとそこに悠久の太古を留めている。時あたかも憲法記念日、平和な日本と悠久の歴史を子どもたちに引き継ぎたい。
 写真は唐招提寺の鼓楼で国宝に指定されている。この楼上から毎年5月19日に「うちわまき会式」が行われている。他に金堂・講堂・宝蔵・経蔵が国宝で、礼堂・東室・御影堂が重要文化財に指定されている。金堂内部にある仏像も国宝5体を含め9尊が祀られており、歴史好きにはたまらない魅力だろう。生憎ロクは凄い!というぐらいの感想しか発せない。


「古都奈良も 五月連休 人で蒸し」


[1954] 和太鼓 [PC]  2015/05/05 06:59:19    [削除]


   春日大社の万葉植物園では子どもたちによる和太鼓演奏が披露されていた。こんな催しがあると小市民のロクは随分と得をした気になる。入場するまでは騒音としか感じなかったが、傍で見ながら聴くと迫力があり最後まで観いっていた。最年少は小学校1年生だという。4歳から太鼓を習い始めたと紹介されていた。大太鼓を叩くのは高校生だろうか、筋肉隆々で逞しかった。
 今日は子どもの日である。1年に5節句ある内の真ん中の節句で昔から「端午の節句」と呼ばれていた。人日の節句(1月7日)・上巳の節句(3月3日)・端午の節句(5月5日)・七夕の節句(7月7日)・重陽の節句(9月9日)。全て奇数月で1月を除いて月日が重なっている。子どもたちの未来を守らなければ!との思いを行動で表したいものだ。


「若人よ 泳げ飛び立て 鯉となり」 


 [1955] 野点 [PC]  2015/05/06 06:51:23    [削除]


   能勢歌垣山の野点に今年もお誘いがありました。ゴールデンウイークは誰も遊んでくれないので、予定表も真っ白です。お誘いの電話が妻に入った時二つ返事で参加すると答えました。地元の山仲間も誘って歌垣山頂上を目指します。野点を主催する皆さん方は車で登り、準備をしてお客さんたちを待ってくれています。到着した3人はその場にそぐわない山スタイルです。気を利かせて頂いて長椅子を我々のために用意して下さいました。お手前を見下ろす格好になり、少し気が引けましたが、そこはロクの厚かましさで甘えて来ました。
 登って来た道を引き返すのも芸がないので、妙見奥の院まで足を伸ばし、古刹真如寺に降りるコースにしました。少し膝に違和感があったので、特に下りコースは慎重に歩きました。これで五月連休もメリハリを付けることが出来ました。


「新緑の 山も味わう 野点かな」


[1956] 港田村草 [PC]  2015/05/07 07:25:07    [削除]


   昨日は展葉フェノロジーの調査日で一人で調査地点に向かった。皆さんは車で現地入りされるが、ロクとしては植物観察など新たな出会いを期待して、歩いて行くことを基本にしている。今回も道端に見られない花を見付けた。逞しさとか姿かたちが外来種の雰囲気だ。対生する葉っぱを突き刺すようにシソ科特有の四角の茎が伸びている。外来植物図鑑を持っていないので、写真を仲間に送って調べて貰ったところ、ミナトタムラソウと同定したとの返信があった。ありがたいことだ。
 ミナトタムラソウは静岡県清水港で初めて確認されたので、港を冠している。シソ科アキギリ属らしい。昨年9月の葛城山でアキギリを見付けてアップしているので、検索して見比べて頂くとよく判る。アキギリは食べられるが、こちらは食べたいと云う食欲も湧いてこない。


「舗装路の 隙間に茂る 夏草や」


[1957] 三点確保 [PC]  2015/05/08 06:46:03    [削除]


   妻のグループがOPでヒカゲツツジを観に行きたいと、筱見四十八滝行きをかなり以前から計画していた。向山連山に行った時にヒカゲツツジが終わっているのを確認していたので、目的をシャクナゲに置き換えて行くと云うので、他に目的のあったロクも参加させてもらった。一つは立ち上げたサークルの下見である。もう一つは山菜採取も兼ねている。何回も通ったコースだがクサリ場が多く、ストックも使えない三点確保を強いられる難易度の高いコースだ。植物観察サークルには荷が重すぎると判断できた。
 筱見四十八滝と言うのは、赤目48滝とは違った意味合いである。沢山の滝があると思われるが、実際には8滝だけである。では何故四十八滝なのか?水量が枯れることなく始終(四十)流れている八滝と云う洒落で名付けられた。ヒカゲツツジの隠れた名所だ。


「滝上も 険しき崖も 滴りて」


[1958] 薔薇アーチ [PC]  2015/05/09 05:42:21    [削除]


   万博記念公園は花盛りです。やはり目を引くのは薔薇です。日本庭園前の薔薇園には各種薔薇が美しさを競い合っています。アーチの下をくぐると香りでむせ返りそうです。薔薇はイギリスをはじめヨーロッパの貴族に愛されてきました。貴族に何の所縁もない我が家にも、ミニ薔薇の木が1本だけ残っていますが、まだ花を咲かせてくれません。肥料はやらない、除虫もしない、ほったらかし、辛うじて生き残っているだけと云う有様です。
 あまり園芸種に興味無いので、猫の額放置花壇では、雑草化した多年生植物だけが蔓延っています。今まではお隣の花を鑑賞させてもらっていましたが、世話をする方がいなくなり、そこでも雑草化しています。外へ出掛けなくなったら花壇でもいじろうかな。何時になることやら。


「薔薇の香や 貧乏絵描き 夢想して」


[1959] 蛇結茨 [PC]  2015/05/10 07:29:56    [削除]


   地元山の会「山友会」で678.9mのポンポン山に行って来ました。今回は一番短いコースで行きたいと云う要望から、善峰寺から出灰(いずりは)までの3時間のコースを設定しました。阪急東向日から善峰寺までバス利用と云う手抜き(足抜き)コースです。古刹の善峰寺と山鈷寺へも寄り道して、時間がたっぷりあるのでゆっくり歩きます。それでも頂上には昼を回っていました。下りは出灰までを1時間と見て、バス時間に間に合うように出発しました。何をどう間違ったのか、バス時間まで後14分しかないところで気付きました。皆さんに急いでもらいましたが、結局バスの姿を確認しただけで、バスは我々を積み残して走り去りました。
 次のバスは2時間20分後です。「バスの便がある停留所まで歩こう!」と叱咤激励して歩いて貰った距離が7キロ余り、時間にして1時間30分を延々と歩きました。ブーイングを覚悟していましたが、途中でジャケツイバラの群生地があったりして、不満のはけ口を和らげてくれました。別名で河原藤と云います。蛇結茨より好いネーミングです。


「河原藤 蛇身絡ませ 悶え咲き」 


[1960] 男のロマン [PC]  2015/05/11 05:20:56    [削除]


   所属している「ひとくらクラブ」で山菜料理と燻製を楽しみました。他に野草などをブレンドした薬草茶も作って頂き、盛りだくさんの献立に参加者は大喜びです。山菜として定番のタラノメ・コシアブラは言うに及ばず、ネマガリダケやなかなか手に入らないハリギリまで揃いました。また厄介物のセイタカアワダチソウやクズが意外と美味しいと好評を博しました。
 一方、男性群は燻製作りです。燻製用のチップ作りから始まります。サクラ、クヌギなどを電動鉋で削って用意します。まさに男のロマンが漂います。燻製料理の一押しは「燻製醤油」です。チーズやウインナーソーセージ、シシャモなども喜んで頂きましたが、燻製醤油は全員が初めての体験で、特に卵かけごはんの味付けにぴったりだったようです。「これは旨い!」と云う声が飛び交いました。


「母の日に 男連中 腕振るい」


[1962] 松本城 [PC]  2015/05/13 23:32:44    [削除]


   元大阪城館長の案内する「戦国城跡巡り」の旅(第4回)に参加して来ました。今回は信州の国宝松本城と小諸城跡の懐古園、さらに真田幸村所縁の松代城跡です。過去2回参加していますが、ロクは根っからの歴史音痴で、別の目で楽しんで来ました。昨年世界遺産になった富岡製糸や草津温泉など、機会がなければなかなか行けない観光地、美味しい酒や珍しい食べ物など、寅さん気分の観光旅行になりました。おかげで2キロ太って帰りました。
 バス旅行ですから地元の人情などに触れる機会がなかったのは残念ですが、ベテランのバスガイドの博識には驚かされました。ガイド経験豊富な話振りに、バス車内には絶えず笑い声が絶えません。宴会場でロクが出しゃばったことは言うまでもありません。


「ペテン師に 引導渡す 夏の陣」


[1963] 東石楠花 [PC]  2015/05/14 07:57:10    [削除]


   小諸懐古園の庭園に上品なアズマシャクナゲが咲き出していました。草津温泉でもお寺の境内に咲いていたので、信州ではこれからがシャクナゲの季節です。地方名を冠したシャクナゲが何種類かあり日本固有種も多いようです。アズマシャクナゲは蕾の内はピンク色で花が開くにつれて白くなっていきます。懐古園ではヤマツツジも満開で絵葉書の様な景観も醸し出しています。早朝の散策やジョギングしている方を沢山見かけました。8時から入場料を払わなければならないので、早朝に利用される方が多いようです。
 シャクナゲはネパールの国花です。そして福島県の県花でもあるのです。またまたネパールと東北で大きな地震がありました。もちろん偶然ですが何か繋がっているような錯覚を覚えます。そうですシャクナゲは綺麗な花を咲かせますが、葉には強毒を持っているのです。


「石楠花の 尺にも満たぬ 懐古園」


[1964] 要黐 [PC]  2015/05/15 05:59:58    [削除]


   カナメモチの花が開きかけました。名前からずっとモチノキ(黐の木)科だと思っていましたが、図鑑で調べるとバラ科だったのです。別名をアカメモチと云います。同じ漢字で黐(モチ)と表記されているので間違って覚えてしまいます。同じようにネズミモチ(鼠黐)などもモクセイ科で別種です。従って図鑑ではカタカナ表記にしています。モチノキ科かどうか?は現地で葉に傷を付けて黒く変色するかで判断しています。 
 以前は日本原産のカナメモチを生け垣などに植えていましたが、病害に弱いと云う事で、最近ではより紅い芽を出すレッドロビン(西洋紅要黐)に人気があるようです。カナメモチは日本の樹木の中で一番硬い樹だと云われています。カマツカと同じように鎌の柄などに使われています。扇の要にも使われているようです。


「紅白に 緑を添えて 赤芽黐」


 [1965] 蟻通し [PC]  2015/05/16 07:32:23    [削除]


   サークル『トンボのメガネ』から矢田寺~松尾寺の自然歩道を観察しながらハイキングして来ました。サークルでは年間計画で行き先を決めており、目的の花に出合えないことがあります。今回もギンランとアリドウシを求めて行きましたが、ギンランはすでに遅しの状態で、アリドオシが辛うじて残っていました。下見で確認してもらったギンリョウソウなども、姿形を観ることが出来ませんでした。総じて今年は一週間以上も早く咲き出していたようです。
 アリドウシは葉の脇に長くて鋭い棘を持ち、それで蟻を刺し通すほどだと言う事で名付けられています。赤い実が翌年春まで残るので「在り通し」から来たとの説もあります。大阪では正月の床飾りにセンリョウとマンリョウにアリドオシをあしらって“千両、万両有通し(ありどおし)”と云う洒落から縁起物として使われています。因みにアリドオシは一両と呼ばれます。


「木下闇 照らす如くに 花垂れて」


[1966] 杜若 [PC]  2015/05/17 07:32:43    [削除]


   区別出来ない物の例えに“いずれ文目(アヤメ)か杜若(カキツバタ)”と云う慣用句が使われます。少し植物に詳しい人なら、アヤメは乾いた陸に自生し、カキツバタは水の中に育つので直ぐに区別出来ます。昔はカキツバタの花の汁を使って布を染めていたようです。「書き付け花」が転じて「かきつばた」になったようです。今では環境省の準絶滅危惧種に登録されています。箱館山などにカキツバタの自生地があり、気高い花の群生を観ることが出来ます。
 アヤメ系の植物は初夏を代表する花です。梅雨時には紫陽花と並んで花菖蒲が似合います。キショウブなども今を盛りと咲いています。アヤメ系の園芸種や西洋種の華やかさに比べて、カキツバタは決して引けを取らない気高さを持っています。


「能あらば 描いてみたき 杜若」


[1967] 田植え [PC]  2015/05/18 05:59:25    [削除]


   昨日の日曜日にはあちらこちらで田植えが行われました。水の張られた田んぼが増えたので、夜はコロロコロと蛙のうるさいこと。田の管理などはお年寄りでも出来るのですが、農機具を扱うのはサラリーマンの息子たちです。若い家族のいないところでは、他の農家に田んぼを貸したり、田植えと稲刈りだけお願いしている農家も増えています。農機具で手伝ってもらったお礼に、稲刈り後の稲藁を牧場に提供している所もあります。能勢は昔から三白三黒と言って特産物を提供して来ました。白が米で黒が牛です。因みに寒天とお酒が白で菊炭と栗が黒です。
 昨日は全国的にも注目の大阪市解体を問う住民投票が行われました。開票を遅くまで見守っていましたが、拮抗していたのでなかなか結果が出ませんでした。今朝ニュースを聞いて1万票の僅差で反対派が勝利を収めました。橋下維新の二重行政と云うペテンに白黒が付いたのです。大阪市民に乾杯!


「蛙まで 勝った勝ったの 大合唱」


[1968] 姫路城 [PC]  2015/05/19 21:47:28    [削除]


   所属するじねんクラブと云うサークルから書写山と姫路城をおとないました。姫路城は修復作業も終わり綺麗な姿で観光客を迎えています。言わずと知れた国宝の城です。他に先日訪れた松本城や犬山城、彦根城がありますが、一応すべて訪ねました。、ロク的には綺麗な建造物だなという印象しか有りません。松江城も国宝に指定されるとか。戦国の歴史へのタイムスリップが出来そうで、それなりの意味もありそうです。歴史的建造物を残そうと云う意味では国宝指定はありがたいことです。
 ただその時代の庶民はどうだったかと云う事により興味を持ちます。ロクが歴史嫌いの訳は権力者の歴史だからです。庶民史を探求してみたい気持ちになります。


「天守まで 登るシニアに 玉の汗」


[1969] 浜昼顔 [PC]  2015/05/20 07:34:18    [削除]


   世界中の海岸に自生しているハマヒルガオです。花はヒルガオと似ていますが、葉は暑くて光沢があります。これはクチクラと云う透明の細胞膜で覆われているためで、水分の蒸発を防ぎ、乾燥した砂浜で生きて行くための進化です。クチクラは海水の塩分からも葉を守っています。
 初夏の海辺には各種の花が咲いています。木本類では公園などでお馴染みのトベラやシャリンバイなどの自生種が、今を盛りと花を咲かせています。草本類ではハマヒルガオの他にハマダイコン・ハマボッス・ハマエンドウなども咲いていて、海辺近くで育った方々の郷愁を誘っています。


「舟虫の 散歩を追えば 浜昼顔」


[1971] 大地縛 [PC]  2015/05/21 07:44:59    [削除]


   タンポポに似たオオジシバリです。春から初夏にかけて黄色花が各種咲いていますが、身近な花なのに名前がなかなか覚えられません。キク科の黄色花をしっかり覚えないと、偉そうに植物観察案内などと言っておられません。仲間に先生役の方がおられてすぐに教えて貰えます。彼女の事を“歩く植物図鑑”と尊敬しています。ロクも其処まで追いつかなければ。ジシバリは茎が地面を這って伸び、地を縛るように生えるところから名付けられました。大型の花がオオジシバリと呼ばれています。
 キク科ニガナ属オオジシバリの別名をツルニガナと云います。一方ジシバリをイワニガナと云います。少し湿った所に拡がって行くのがツルニガナで、岩場でも育つことが出来るのがイワニガナです。生育場所の違いが読み取れます。他にニガナ・ハナニガナ・ノニガナ・カワラニガナなど各種あり悩ませます。これらは苦味が強い乳草でウサギの大好物です。


「野兎の 飛び出しそうな 夏の来ぬ」 


 [1972] 芍薬 [PC]  2015/05/22 07:18:58    [削除]


   “立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花”美人の例えに使われた時代もありましたが、これらは全て婦人病の薬だったのです。シャクヤクはボタンとバトンタッチでもするのかと思わせるぐらい、ボタンの終わりを待って咲き出します。中国から入って来たシャクヤクは足利時代には薬用・観賞用として栽培されていました。下痢・腹痛・婦人病などの薬効が顕著で、漢方では極めて重要な薬草だそうです。毒成分を含んでいますので一般的には毒草として扱う事が大事です。
 野生種でヤマシャクヤクがありますが、ボタンやシャクヤクは園芸種で、一重から八重咲きまで各種あります。どちらもボタン科ですから花がそっくりです。大きな違いはシャクヤクは草本類でボタンは木本類だと云う事です。あまり園芸種には興味無いロクも薔薇や紫陽花・牡丹・芍薬・花菖蒲などには目を奪われます。


「芍薬の 花弁落ちる 音もせず」


[1973] 金蘭 [PC]  2015/05/23 07:34:24    [削除]


   立ち上げたサークル『トンボのメガネ』の下見で室生園地へ行って来ました。当初予定の行き先「野崎観音と飯盛山」は梅雨時に入り、ハイキングも暑いだろうし、あまり植物観察が出来ないだろうと思って、同じコース圏内にある山歩きを外したコース設定での下見にしました。このコースだと林内歩きで暑さも凌げるし、湿地などの植物観察も出来る好いコースでした。
 目的の植物に出合えるかは行ってみなければ何とも言えませんが、感触だけは掴むことが出来ました。今回の下見でも予期せぬキンランとの出合いがありました。雑木林の減少、下草刈りなど林の整備が出来ていない上に盗掘などもあり、キンラン・ギンランは絶滅寸前です。大切に見守りたい植物です。


「金蘭の 孤高気高く 林床に」


[1975] 田植え交流会 [PC]  2015/05/24 06:57:11    [削除]


   今年も田植え交流会があり、子どもたちへの工作提供を頼まれました。新婦人大阪府本部の産直担当の方たちと能勢のコメ生産者の恒例の交流イベントです。午前中は子どもを交えての田植え体験からスタートします。交流会場になっている広場に戻って来た子どもたちは、捕虫網で蛙を追っかけたりして、都会では味わえない農村での遊びに夢中になります。
 今年は牛乳パックとストローで作る竹トンボならぬ紙トンボと、よく飛ぶ紙飛行機、おまけにブーブー笛を提供しました。一人で3種類を提供するには無理があり、子どもたちを随分と待たせてしまいました。保護者同伴で来てくれると要領だけ伝えてやってもらえるのですが……。次回は何を提供しようかしら。


「泥んこに なって子どもの 蛙追い」


 [1976] 柿の花 [PC]  2015/05/25 07:33:18    [削除]


   実生で育った壷形の柿の花がたくさん落ちています。落ちた花は鈴の様なコロコロとした感じです。「柿花落」と云う季語があるようですが使い切れません。多分雄花ばかりだと思うのですが確認までしていません。もう少しすると枝に残った花の「へた」になる萼が目立ち、雌花だったんだと確認出来ます。カキは学名でもkakiが使われているので日本原産と思われがちですが、中国の揚子江沿岸から渡来してきたようです。吊るし柿にした渋柿、そのまま食べる甘柿どちらも美味しい果物です。
 柿の葉には殺菌作用があるので、柿の葉寿司が考えだされました。お茶にしてよし、柿の葉酒にしてよし、若葉は春の山菜としても利用出来ます。柿渋も牛乳と一緒に飲んだらいいとか、健康補助食品として申し分ない植物です。特に薬効があるのは柿のへたと云うから無駄がありません。


「柿の花 箒で掃かれて コロコロと」


[1977] 栗の花 [PC]  2015/05/26 07:31:10    [削除]


   コーラスの練習に向かう道筋にクリの花が咲き出しました。“桃栗3年、柿8年、梅は酸い酸い13年、柚子は大馬鹿18年、林檎ニコニコ25年”昨年梅の時季にこのフレーズを紹介しましたが、昨日は柿で今日は栗なのでまたまた登場させました。だいたい実のなる時期を言っているのですが、何事も期が熟さないと成就しないと云う戒めに使われる慣用句です。少し前にはシイの花で山中が黄色く染まりましたが、それに代わって白いクリの花の登場です。もう少しすると能勢中がむせ返る様な青臭い臭いに包まれます。能勢は栗の本場なのです。特に銀寄栗はブランドです。
 クリの葉やイガには消炎作用があり、皮膚炎などによく効くようです。ウルシにかぶれた時はクリの葉をもんで汁を塗ればかゆみが取れるとか。イガは入浴剤にしても好いようです。変わったところではイガの黒焼きを頭皮に擦り込めば脱毛予防になるらしいです。何方かお試しあれ(*^_^*)


「花栗の 道を避けつつ コーラスへ」


[1978] 仙人掌 [PC]  2015/05/27 07:26:59    [削除]


   サボテンなどの漢字表記は無いものだと思っていたら、ちゃんとあるのですね。仙人の掌(手)なんて初めて知りました。棘々の体からこんなに綺麗な花を咲かすのですから、なんとなく仙人のイメージが湧いて来ます。農家の玄関脇の石の間から咲き出している様は、まるで砂漠の岩の間に咲いているようです。言わずと知れたサボテンはアメリカ大陸原産です。
 月下美人など見事な花を咲かせますが、1日で閉じてしまいます。この花も一日花なのかな?サボテンなどあまり水やりなどしなくっても好いから、育てやすくロク向きかも知れません。ただ能勢は大阪のてっぺん、冬の寒さに耐えれるものでないと育ちません。因みに砂漠でも小さなサボテンは日照に弱く、樹や草や岩陰でないと育たないようです。


「情熱の 燃え色夏に 咲かせおり」


[1981] 児手柏 [PC]  2015/05/28 07:27:57    [削除]


   庭木として人気の葉っぱに特徴のあるコノテガシワです。樹形を観ると丸い塊に観えますが、目を近付けて葉っぱを観ると、横に拡がらずに直立した感じで伸びており、子どもが教室で「先生!先生!」と手を挙げている様に見えます。昨日は仙人の掌で今日は児(子ども)の手です。柏と名乗っているところから、昔は出来上がった料理を乗せる皿として使われていた事が伺えます。
 花だと思って撮ったのですがこれは実でした。コノテガシワの花は春に咲き終わっていたようです。葉っぱのどちらが表か区別が付かないと云うのも特徴です。二面(ふたおもて)と云う言葉があり物事の表裏を表す言葉として使われます。薬効もあり滋養強壮(インポテンツ)や毛生え薬にも良いようです。


「戦争に 行きたくない児 手を挙げて」


 [1982] ハルカス [PC]  2015/05/29 07:22:34    [削除]


   自然観察サークル『トンボのメガネ』の下見で天王寺一心寺のジャカランダを訪ねました。時季が早かったのか枝先に数個の花をつけているだけでした。今年はあまり咲かない年かもしれません。公園の薔薇も見頃だろうと期待していたのですが、改装工事中で入ることが出来ません。美術館と動物園と慶沢園だけはオープンしていました。住友家跡の庭園には200種類の樹木が植栽されているので、ミニ自然観察の場としてもひと時楽しめます。この時季ツツジと睡蓮が咲き誇っていました。
 庭園を回遊していると阿倍野ハルカスが目に飛び込んで来ます。何とも邪魔な気もするのですが、この風景も時代と共に融け込んでいくことでしょう。“新旧が織り混ざった風景”と云う事で観光スポットになるかもしれません。


「天高く 汗のかきそな のっぽビル」


 [1984] 金糸梅 [PC]  2015/05/30 06:51:37    [削除]


   オトギリソウ科で木本のキンシバイとビョウヤナギが咲く時期になりました。紫陽花、花菖蒲と並んで梅雨時の花です。鮮やかな黄色が梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれるので、庭木としても人気があります。雄しべが金の糸のようで5弁の花が梅に似ているところから金糸梅と名付けられました。オトギリソウ科ですが木本のキンシバイには飛び散った血の跡は見受けられません。
 近似種のビョウヤナギ(未央柳)もキンシバイより花が大きく目立つので人気があります。どちらも花期が長く次から次へと咲き出します。中国から1760年頃に渡来してきたようです。


「飲み干すか 雫を受けて 金糸梅」


[1985] 未草(睡蓮) [PC]  2015/05/31 07:11:45    [削除]


   昨日はスイスを一緒に楽しんだ京都スイス倶楽部の中の別サークル『カールニコニコクラブ』と云う仲間たちを池田に案内しました。妻が五月山を案内し、ロクが池田の歴史を案内すると云う何とも無責任なガイド役になりました。本来なら妻の方が歴史に詳しいのに。我々を入れて25人の団体です。当初は街歩きは数人だったのですが、池田駅で皆さんの希望を聞くと半数以上が歴史散策を選ばれました。責任重大です。歴史的説明はもっぱら案内板に任せ、コースだけを案内することに徹しました。
 池田の成り立ちや宿場町の雰囲気を感じて貰いながら、最後は池田城跡へと案内しました。城跡公園は綺麗に整備され昼休みにうってつけのスポットです。時間を合わせるようにヒツジグサが咲いていました。未の刻に咲き夕方には閉じてしまいます。今の時間に直すと午後1時から3時ごろまでがしっかり咲く時間なのです。(ガイド役だったので写真は他で撮ったもの)


「城映す 同じ処に 未草」


[1986] 新世界より♪ [PC]  2015/06/01 06:59:34    [削除]


   昨日は関西シティフィルハーモニー交響楽団のファミリーコンサートに行って来ました。プログラムはバーンスタインの「キャンディード」序曲、ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」、世界三大交響曲の一つドヴォルザークの「新世界より」です。久し振りの生演奏に心が震えました。特に新世界は第一楽章から第四楽章まで聞き慣れた旋律が出てくるので、眠る間もなくアンコールまで高揚した気分のコンサートでした。
 新世界で思い出すのは天王寺界隈です。通天閣のある辺りを新世界と呼んでいました。最近、環状線の19駅が発車メロディーを新たに作り直しました。その駅や街らしさを出す工夫がされています。因みに新今宮駅が「新世界より」になっています。環状線に乗って19駅の発車メロディーを聞き比べてみては(*^_^*)


「爽やかと 言うには熱き 五月暮」


[1987] ふれ愛~♪ [PC]  2015/06/02 07:24:44    [削除]


   我が混声合唱団「コール・クレッシェンドのせ」が地元の老健施設をおとない“ふれ愛コンサート”を開催して来ました。合唱団としての社会貢献活動として大切なイベントです。毎年施設は2個所訪問することにしています。他に文化祭や学校のPTAコーラスとの交流演奏会があり、年4回の発表をこなしています。施設訪問では前半に皆さんご存知の歌を選び、中頃には皆さんと一緒に歌います。最後は今年の練習曲4曲を歌います。穏やかな司会者の進行に入所者の緊張もほぐれて行き、笑顔がこぼれたり一緒に口ずさむ方も増えて来ます。
 ロクのパートはバスなのですが、何時もバスに乗り遅れている状態です。1年間の練習でやっと追い付いたかなと云う状態です。言葉のリハビリとして始めたコーラス、施設訪問で貢献などと言っていますが、実際は自分自信が色んな意味で力を頂いて帰ります。


「梅雨間近 歌声満ちて 心晴れ」


[1990] お膳立て [PC]  2015/06/03 06:46:51    [削除]


   目を覚ますと朝からよく降っています。九州では梅雨入りしたとのニュースがありましたが、今日の雨で近畿の梅雨入り宣言が出されるのか微妙なところです。池田の水月公園では花菖蒲が雨を待ち焦がれています。紫陽花も所々で花を咲かせるべくスタンバイしています。農家の方も雨を心待ちされておられます。そう云う意味で梅雨を迎えるためのお膳立ては整っています。今日の雨は植物たちにとっては恵みの雨になりました。
 今日も観察会の下見計画があるロクには出足を挫かれる雨の降りようです。敬愛する先生は、雨の日には違った顔を見せてくれるものだ、と言われていますので、僕たちの観察会も雨天決行スタイルに持って行きたいものです。


「花菖蒲 雨に咲く花 雨を待ち」


[1991] 捩木 [PC]  2015/06/04 07:29:45    [削除]


   京都北山の大田神社から深泥池まで歩いて来ました。金剛山の下見を予定していましたが、朝から激しく雨が降っていたので行き先変更です。大田神社からは山道を通って深泥池に抜けられるコースがあり、雨も上がっていたのでその小路を探索しました。山道には小さな花がいたるところに落ちているので、見上げるとネジキが咲いています。エゴノキと同じ様にネジキを探すのも落花で探せるのです。
 ネジキの花は壷形で、小さな花が枝から垂れ下がっている様子は、まるで簪の様でアセビの花にも良く似ています。幹もそっくりなのです。幹の捩れからネジキと呼ばれるようになりました。アセビとの違いは落葉樹だと云う事です。今まで知らなかったのですがネジキの葉も毒を持つようです。ナツハゼの葉と似ているので気を付けなければ。


「雨上がり 小さき花の 滴りて」


[1992] 夏茱萸 [PC]  2015/06/05 06:53:29    [削除]


   ナツグミよりも“ビックリグミ”の方が馴染みがありそうです。アキグミやナワシログミより立派で、味も数段上で美味しいです。唐グミと云うのもあり比較が難しいようです。漢字表記で夏茱萸としているのは、赤く熟れた実がサンシュユ(山茱萸)に似て、夏に出来るからだそうです。グミの謂れは色々ありますが、渋みがあるので「えぐみ」から転訛して「ぐみ」になったと云うのが納得出来ます。
 何時もお世話になっているキャンプ場の知り合いのお宅にビックリグミがたわわに垂れ下がっています。食べてみるとこれが美味しい、殆ど渋みもなく甘いのです。鳥の大好物ですが鹿もやってきます。お年寄りから困っていると云われて、鹿避けネットを張ってあげる事になり、数粒のグミが高いものになりました。まあ好いか~(*^_^*)


「夏茱萸を 一度に三つ 頬張りて」


 [1995] べっ甲蜆 [PC]  2015/06/06 06:02:40    [削除]


   昨日は午後からの雨予報が出ていましたが“雨が降ったら濡れれば好いさ~”とトンボのメガネの例会を催行する事にしました。大阪の水源地で有名な柴島から淀川に出て、少し下流に歩いたところに干潟があります。干潮は午後2時半頃です。それまでは河川敷の植物観察をしながら時間を待ちます。何と外来種の多い事、ここでは外来種図鑑必携です。3時ごろから雨だろうとふんでいたのですが、昼前から雨が降り出したので時間を繰り上げてのシジミ獲りです。
 写真は収穫です。綺麗な大粒のべっ甲シジミが短時間のうちに沢山獲れました。ヤマトシジミと云う種類ですが、砂地に生息するシジミだけが綺麗な鼈甲色をしているのです。淀川のブランドで大粒のべっ甲シジミは料亭などに出荷されています。もともとは島根県の宍道湖や宮崎県産の稚貝を放流したものが現在のべっ甲シジミの祖先などです。


「降る雨を どこ吹く風と 蜆獲り」


[1996] 更紗満天星 [PC]  2015/06/07 22:43:29    [削除]


   サークルから和佐又山に泊りがけで行って来ました。目的はオオヤマレンゲですが、何回も観た事があり特別興味もありませんでした。ただ色んな植物が観察出来るかなという期待です。和佐又ヒュッテの近くには植樹されたサラサドウダンツツジが見頃を迎えていました。更紗模様と云うのは濃いピンクの縦じま模様を言うらしいです。太陽光を受けるとランプシェードの様なロマンチックさを持つ花です。
 僅かですがベニドウダンツツジも植わっていて、違いを見比べて楽しんでいました。ルーペ片手にああだこうだと観察するのは楽しいものです。夜にはコノハズクの鳴き声を聞きに懐中電灯を持ってウオッチしてきました。ブッポー ブッポー♪


「更紗色 ガラス細工か 風鈴か」 


[1997] 和佐又山 [PC]  2015/06/08 07:40:29    [削除]


   前日は9時消灯で朝早くから目覚めました。それでなくとも早起きのシニアたちです。朝食前に散策をかねての観察会です。ヒュッテの前はゲレンデになっていて、芝生は鹿が綺麗に刈ってくれます。奈良公園のようにルリセンチコガネが沢山います。捕まえると死んだ振りをする仕草に、思わずカメラを向けます。意外に逃げ脚が早く、土の中にもぐったり飛び去ったりします。
 朝食後、2班に分かれて行動します。ゆっくり観察組とハイキング組です。足腰に自信の元気シニアは、大普賢岳コースの途中、役の行者にまつわる笙の窟まで歩き、引き返して和佐又山に登ってくるコースです。約5時間ほどの歩きでしたが、皆さん満足されていたようです。


「頂上に 吾らと遊ぶ 蝶の昼」


[1998] 胡椒の木 [PC]  2015/06/09 07:17:41    [削除]


   林内で見付けたコショウノキです。ミヤマシキミとよく似ているので間違い易い低木です。同定の決め手はこの時季に赤い実を付けている事です。ミヤマシキミは真冬に赤い実を付けるので、マンリョウやセンリョウと同じように庭木などに植栽されます。因みにシキミはシキミ科で、ミヤマシキミはミカン科です。コショウノキはジンチョウゲ科です。全て毒を持っているのでシキミ科かなと思ってしまいがちです。
 ところで胡椒の木というネーミングが良く判りません。手持ちの図鑑にも名前の由来が載っていないのです。実は毒だから胡椒のように使えないだろうし。誰かがロクのように口に入れてみた時に、胡椒の実のようにピリピリしたのかな?


「修権道 滴る山に 赤き実の」 


[2000] 定家蔓 [PC]  2015/06/10 07:32:28    [削除]


   久し振りに花曜日ハイキングに参加させてもらいました。西山三山(光明寺・義峰寺・柳谷観音)を巡るための古道です。阪急西山天王山駅から小倉神社の脇を通って天王山に向かいます。天王山には寄らずに分岐を柳谷観音にとります。朝まで降っていた雨で山道の所々が小川になっています。同行の方がたくさん落ちている花を観て名前を尋ねられます。ネジキやモチノキなどの小花や、スクリュー型の花がよく目立ちます。特徴あるテイカカズラの花です。
 テイカカズラの花は5月頃から咲き始め、7月には咲き終えます。その後、新しい枝が伸びて来て9月頃また咲き出します。謡曲「定家」にでてくる由来や、天岩戸にまつわる話、葉や茎には鎮痛や強壮の薬効があるなど昔から人々に愛されてきた植物です。


「渓筋に 定家蔓の 花残り」

狐孫

 可愛い唇弁花を穂状花序につけているキツネノマゴです。名前は花穂が狐の尻尾に似ているとか、ママコナから来ているとか諸説あります。清の時代には目薬にしていたとのことで、別名でメグスリバナともいわれています。食用、薬用として古くから利用されていたようで、解熱や風邪に薬効があり、浴湯剤にすると腰痛や神経痛に効くようです。
 別に決まりはないのですが、花はだいたい2つほどつけているのがよく目に付きます。ルーペで覗くと下唇の真ん中あたりが白く星状に観えます。唇弁花はだいたいシソ科かなと思っていましたがキツネノマゴ科だったのです。3年前にアップしたハグロソウも仲間です。


「草の花 土手のあちこち 車座で」

過去へのご招待17

[1801] 迷える子羊 [PC]  2014/12/26 06:50:28    [削除]


   毎年11月に企画される地域の三世代交流イベントで、ロクは干支工作を提供して来ました。今年はその準備が間に合わず他の工作提供になりました。干支工作を期待していた方もおられ、参加者には後日差し上げるという事を約束してしまいました。クリスマスの昨日やっと来年の干支「未」が完成し、人数分を区長さん宅に届けました。
 せっかく作った羊に牧童を作って写真用のアクセントにしました。時あたかもクリスマス、娘の誕生日です。牧童と云うのは迷える子羊たちを導くキリストの姿なのです。来年は年女の娘、迷える子羊たちをちゃんと導いているだろうか?教職にある娘や息子に想いを馳せる師走のひとコマです。


「綿球を 貼って終日 クリスマス」


[1802] 楷樹 [PC]  2014/12/27 08:17:58    [削除]


   カイノキの実を始めてみました。先日ヒマラヤ桜を観察した緑道に紅い実を付けた木が目に入ったのです。仲間が「もしかしたらカイノキでは?」と言ってくれたので、他にも植えられている樹種確認出来る名札付きのカイノキと比べてみて確信しました。カイノキは先日閑谷学校跡まで観に云った珍しい木です。大正時代に孔子の墓「孔林」から実を持ち帰り日本に根付かせたのです。孔子にまつわる場所には楷樹が植えられています。学問の聖木とされています。
 葉は偶数羽状複葉ですが、時たま奇数羽状複葉も混じるようです。雌雄異株で秋には綺麗に紅葉します。閑谷学校にある2本のカイノキは紅葉と黄葉に見事に分かれています。来年の春には雄木と雌木の花の違いを観察してみたいものです。


「紅き実を 僅か残して 歳の暮」


 [1803] 独り占め [PC]  2014/12/28 06:47:24    [削除]


   雑用に追われて年賀状を出すのがぎりぎりになってしまいました。何とか元旦に届くようにと、近くにあるポストには投函せずに、郵便局まで足を伸ばしました。勿論デジカメ片手の散歩も兼ねてです。何か写真に収めるようなものがないかを探しながらの土手道歩きです。
 枯草に混じって彼岸花の葉が青々と茂っていました。彼等はこの時季に誰にも邪魔されずに太陽の光を独り占めしているのです。と云っても弱い日差しです。戦略と云ってしまえばそれまでですが、何処となくひた向きに生きる姿に、今は死語となっている大和撫子を彷彿しました。


「邪魔されず 冬の陽射しを 独り占め」


[1804] 葉脈標本作り [PC]  2014/12/29 06:53:14    [削除]


   この忙しい時に何でやねん?と思われるかもしれないが、今年からメンバーに加えて頂いたサークル「ひとくらクラブ」で、来月早々に葉脈標本作りをする事になっており、その担当を引き受けた。時間に制約があるので、どの葉っぱが、どれぐらいの煮沸で葉脈を取り出せるかの下調べをした。早い時間で葉っぱの組織が壊れて葉脈を散り出せた方が好い。
 今日も時間を見付けて様々な葉っぱで実験してみたい。妻から大掃除を頼まれているので掛け持ちで作業をしなければならない。写真とデータもちゃんと取って、どこかの研究機関の様な改竄はしたくない。それにつけても後味の悪い顛末であった。


「後にした 迎春準備 叱咤され」


 [1806] 柾(正木) [PC]  2014/12/30 07:10:15    [削除]


   冬場のこの時季アップ出来る植物が限定される。マサキも過去2回登場させた。もともと海岸近くの林に自生するらしいが、自生種はまだ観た事がない。生け垣に植えられているものを観て楽しんでいる。仲間のニシキギ・ツリバナ・マユミ・ツルウメモドキなどは低木で実の形が変わっているので庭木や生け垣しての人気も高い。
 果実が熟してくると実が裂けて、中からさらに仮種皮に包まれた種が顔を出す。そんな実を「さく果」を呼び先ほど挙げたニシキギ科の仲間に多い特徴である。その実が可愛くて生け垣として人気があったが、最近はレッドロビンに押されてその地位を譲り渡している。


「外套が 邪魔な昔を 懐かしみ」


[1807] 焚火 [PC]  2014/12/31 06:51:02    [削除]


   散歩途中で必ずと言っていいほど寄り道するサロンがあります。地元の農家の人が毎日ドラム缶に火を焚いてくれているのです。そこで休憩して暖を取っていると、顔見知りのシニアウオーカーたちが集まってきます。一時床屋の世間話の様な雰囲気に包まれます。とりとめの無い話です。
 似かよった年格好のシニアたちが、今日も元気に歩いているよ!と云う安心感をお互いに与えあっているようです。何にでも顔を突っ込んでいるロクに好奇の目が集まります。「可愛い未が届いたよ!」「今日も役場か?」「料理教室に行くんか?」「コーラスの誰々さんは元気か?」などと聞かれます。そこで色んなサークルなどに勧誘するのですが、男のシニアたちはなかなか一歩が踏み出せません。昨日は出来上がった年金者組合のチラシを持って行く途中の寄り道でした。


「散歩する シニアのサロン 庭焚火」


[1808] 初詣 [PC]  2015/01/02 13:06:32    [削除]


   大晦日から2日まで例年の如く手抜き正月を楽しんで来ました。昨年と同じ篠山の新たんば荘です。大晦日の日は途中で今田温泉に寄り道してからの宿入りです。妻たちは温泉で風呂上がりの一杯を楽しんでいましたが、ロクとしてはドライバーへの遠慮もあり飲めません。その代わり宿に着いてからのビールの空き缶が溜まって行くのが早いこと。殆ど1ケースを開けました。丹波はぼたん鍋の本場なのでたっぷりの猪肉を頂きました。元日は正月料理を日本酒で戴いた事は言うまでもありません。
 元日、宿から初詣バスを出してくれるのでそれに便乗。帰りは歩いて帰ると伝えると、運転手はさも驚いた様に遠いですよだって。篠山城を一周して来たので、朝振舞われた茶碗酒3杯分はちゃんと消化してくれました。因みに茶碗で酒を飲んだのはロク一人。


「普段着の 姿も何処か 初々し」


[1810] 大雪警報 [PC]  2015/01/03 06:39:38    [削除]


   元日は初詣の後、宿近くの低山に初登りしました。空模様が怪しくなり頂上に着くと雪が舞って来ました。同行の友達は早々と宿でビールを飲み、我々の帰りを心配(?)してくれていました。宿に帰り着くや、見る間に辺りが真っ白になって行きます。窓から眺めながら綺麗だねと云っていましたが、テレビにテロップが流れます。大雪警報の情報です。
 それからの我々は翌日の帰りが心配になってきました。夕方にはかなりの積雪量です。もう一泊しなければならないぞ!と覚悟を決めました。翌2日に目を覚ますと取り敢えず雪は止んでいます。薄日も射し出したので凍結は大丈夫だろうと、慎重運転で帰る決断をしました。


「雪道を 尻を振り振り 肝冷やし」


 [1811] 足跡 [PC]  2015/01/04 06:45:45    [削除]


   大型寒波襲来と云う事で、今年の正月三が日は大荒れの天気になりました。昨3日も朝から雪が舞い能勢の午前中は車も走っていません。それもその筈、一般道の国道173号線が能勢の一部区間で通行止めになっているからです。山歩きの予定をしていましたが、雪の降りしきる中を出掛ける気持ちにはなりません。家の周辺をちょこっと歩いて来ました。
 元日、または三が日に降る雪や雨を「御降(おさがり)」と云うらしいです。大地を潤す大切な恵みで、天からの授かり物として、その年の豊作の徴だとされてきました。それにしても今年の御降は例年にない激しさです。喜んでいる場合ではありません。


「新雪の キュキュキュを 聞きたくて」


 [1812] 柊黐 [PC]  2015/01/05 07:09:15    [削除]


   別名「支那柊」と云われる中国原産のヒイラギモチだと思います。もしかして奄美大島原産のアマミヒイラギモチかもしれません。日本の柊はモクセイ科で節分の時に鰯の頭を刺して、玄関に厄除けとして飾りますが、こちらはモチノキ科で全く違います。クリスマス飾りには赤い実のセイヨウヒイラギやアメリカヒイラギや写真のヒイラギモチが使われます。
 葉に特徴があり棘の様な鋸歯が1~5個ぐらい付いています。野球のホームベースの様な形やムササビが滑空しているような形をしています。棘の無い全縁の葉も観られます。若木には棘があり、老木になると棘がなくなるようです。


「年明けて 棘の一つも 減らしたか」


 [1813] 西洋蒲公英 [PC]  2015/01/06 07:17:29    [削除]


   日本列島をすっぽり包んでしまった大型寒波が去り、やっと穏やかな陽射しが戻って来たので散歩に出掛けました。妻が「歴女の会」を始めたので其の下見も兼ねての歩きです。源満仲の弟源満政の廟を探しに行きました。歴史音痴のロクにはあまり興味もありません。写真俳句のネタ探しが主な目的になっています。
 枯草に混じってセイヨウタンポポがあちらこちらで咲いています。ちゃんと種(綿毛)まで付けています。彼等は日本在来種よりも数段環境に強く、冬本番のこの時期でも花を咲かせて勢力拡大を狙っているのです。やがてカンサイタンポポなどは追いやられてしまうことでしょう。


「蒲公英の 咲いてボタンの 掛け違い」


[1814] 杜松(ネズ) [PC]  2015/01/07 06:53:42    [削除]


   能勢では百名木とされる樹木が登録されており、機会があれば全てを訪ねてみたいものだと思っています。写真のネズは百名木には登録されていませんが、番外として大切に守られています。樹木医の話では200~300年の古木だという事です。別名のネズミサシは鼠の通り道に枝を差しておけば、葉が尖り痛いので鼠が通れないところから付けられたようです。
 雌木の実などには風邪・尿道炎・浮腫み・小便不利などに薬効がありますが、ヨーロッパではアルコールに漬けて薬用酒にしたようで、後にジンの香り付けに使われ出したとのことです。山道でよく低木を見付けますが、実を採って皆さんに香りを嗅いで貰い「ジンの香りがするでしょ!」と得意げに喋っているロクを想像して下さい。


「お屠蘇酌み 体に良いと 飲み過ぎて」


 [1815] 笑門来福 [PC]  2015/01/08 06:48:08    [削除]


   一昨日は雨になり今年初めてのサークル例会が流れてしまいました。大文字山コースを歩き、この時季しか見れないタマミズキの観察予定だったのです。急遽予定を変更して初笑いに天満天神繁昌亭に行って来ました。当日券を求めるために一番乗りです。当日残っている席は16席、何とか滑り込む事が出来ました。新年会は梅田かなと思いましたが、庶民の街天満の居酒屋で安い酒と料理を戴いて来ました。 
 今年の年賀状は「転過為福」でしたが、今日のテーマは「笑門来福」です。やたらと『福』を売り出しています。年明け一斉に値上げ攻勢で庶民の懐が淋しくなっていきます。ロクの売込みじゃなしに、皆さんに『福』が来たらなぁ~と云う願いです。


「川柳に 俺より劣ると 初笑」


[1816] 冬芽 [PC]  2015/01/09 07:17:06    [削除]


   観察会に出かけても観るものがないこの時期です。よく目立つのは葉を残しているヤマコウバシです。この欄でも何度も取り上げています。今回は視点を変えてヤマコウバシの冬芽です。落ちずに残っている葉の枝先には芽鱗に包まれた赤褐色の冬芽が春を待っています。クスノキ科クロモジ属ですが、このクロモジ属の中でヤマコウバシだけが葉と花が一緒になった「混芽」になっています。
 山渓ハンディ図鑑によると、若葉を乾燥させたものは非常食として食べられるとのことですから、食いしん坊のロクは一度味見したみたいものだと舌なめずりしています。


「葉を残し 耐え抜く姿 冬木立ち」


[1818] 鐘突き棒 [PC]  2015/01/10 06:59:41    [削除]


   近くにあるお寺の梵鐘です。それを搗く鐘撞き棒の事を「撞木(しゅもく)」と呼ぶという事を知りました。その棒をみると棕櫚の木を使っています。そこでロクの好奇心が目を覚まし「鐘撞き棒」の材料を調べてみました。一般的に撞木材料には棕櫚が使われているようです。でも撞木と云うのは小さな鐘を撞くハンマー型のものかもしれません。シュモクザメの名前になっている位ですから。
 年末年始の「ゆく年くる年」は酒に酔って夜中の夢になっていましたが、そこで突かれる棒を今年の年末にはじっくり見てみたいものです。寺院によっては松材で作った八角形のものなど様々です。知恩院の大梵鐘を撞く撞木材料は何だろう。


「去年今年 思い起こせば 夢の中」


[1819] 昔遊び [PC]  2015/01/11 06:57:08    [削除]


   毎年恒例の「とんどと昔遊び」のイベントが地元小学校のPTA主催で開催されました。学校支援ボランテァに登録されているロクは独楽回しと凧あげを手伝いました。独楽回しでは先生方も童心に戻り、紐の巻き方など苦労されていました。特にベーゴマは巻き方が難しくロクも手こずりました。他に羽子つき・けん玉・べったん・竹トンボ・竹ぽっくりと室内遊びとして百人一首や将棋などもありました。
 雪が降り出し、若い大人たちは心配そうにしていましたが、とんどや屋外遊びには最高の雰囲気です。子どもたちは嬉々として走り回っていました。これで積もれば雪合戦でも出来るのですが、そこまでは降ってくれません。一緒にいたボランテァの方は「能勢は寒いのが値打ちなんや!」提供された豚汁の旨かったこと。


「見てみてと 独楽を回して 得意顔」


[1820] 葉脈標本作り [PC]  2015/01/12 06:54:20    [削除]


   所属するサークル「ひとくらクラブ」1月例会は葉脈標本作りと押し葉の栞作りだった。サークルメンバーは殆どが初めての経験で、水酸化ナトリウムで軟らかくなった葉を、歯ブラシで叩いて葉脈を取り出す作業に没頭している。取り出せた葉脈はクチナシなどで着色し、アイロンで乾かせた後、押し花などとセットにしてパウチする。流石女性群はセンスが良い。彼女たちの作った栞は商品になるほど綺麗に仕上がっていた。
 裏方に回ったロクはそれまでの準備が大変だった。台所を何回も占領したロクへの風当たりが強く、汚れた台所のまま残さないように気を使った。次回やる時には、暖かな時季に室外で卓上コンロでやる事にしよう。


「華やかに 栞作りも 松の内」


 [1821] 雪のとんど [PC]  2015/01/13 07:00:27    [削除]


   土曜日は小学校でのとんど、昨日は我々の区内でのとんどがありました。毎年恒例のとんどですが、今年は両日とも雪の降り頻る中でのとんどになりました。手作りの注連縄を持って行き一緒に燃やして頂きました。今年の恵方は西南西と云う事で、そちらへ倒れるように細工されています。小学校では書初めをとんどにくべ、天高く舞い上がったら書が上手になれるという事ですが、区のとんどは古来からの伝統に則り厳粛に執り行われました。
 ぼたん雪が容赦なく落ちてきます。準備される方は大変だったことでしょう。案内には雨が降れば中止となっていましたが、雪の場合までは多分想定されていなかったことでしょう。西南西に倒した後は、幸い雪も小休止してくれ、とんどを囲んで暖をとる事が出来ました。ロクはそのあと別の場所で干支工作の提供があり、再び降り出した雪の舞う中を脱兎のごとく急ぎました。


「左義長の 温もり胸に 先急ぎ」


[1822] 氷柱 [PC]  2015/01/14 06:53:00    [削除]


   今年初めての50歩100歩からの山歩きです。山友会例会も他の用事で行けなかったので、ハイキングとしては初歩きになります。コースは阪急御影~白鶴美術館横~石切道~陵雲台~ケーブル六甲山上駅までの4時間余りのハイキングです。流石六甲!コース途中から雪道になり陽の当たらない所は凍結し氷柱まで出来ています。軽く考えてアイゼンを持って行きませんでした。勿論使うほどの雪道ではありませんが、冬の山歩きには必携です。過っては山を案内していたロクの大きな反省点です。
 昨年末には多忙にかまけて山歩きをしていませんでした。雨や雪で中止になったこともあり、結局昨日まで2ヶ月近くも山を歩いていません。最低でも月に2回は山歩きしないと筋肉が萎えてしまいます。と云う事で昨日の石切道の辛かったこと。


「雪道で へっぴり腰の 杖頼り」


 [1823] 七草探し [PC]  2015/01/15 07:03:41    [削除]


   地元小学校から子どもたちを若菜摘みに案内して欲しいと依頼を受け、その下見に行って来ました。学校給食で七草粥を提供するので、その中に自分たちで採った若菜も入れるという趣向です。七草粥は正月7日に無病息災を願い、お節で疲れた胃を休めてやるために食べられてきました。ところが新暦の7日には七種が揃いません。最近ではスーパーの店頭で買うものになっています。旧暦の正月明けぐらいになってやっと若菜摘みが出来るようになるのです。
 スズナ・スズシロを除いてあとの五種は揃いました。セリ・ナズナ・ゴギョウ(ハハコグサ)・ハコベラ・ホトケノザ(コオニタビラコ)です。知り合いの畑にもお邪魔しました。でもまだ沢山出ているわけではないので、寄せ植えにして持って行こうと思っています。1年生の子どもたちがどれぐらい見付けられるか楽しみです。


「若菜摘み 老婆元気に 教えくれ」


[1824] ツチグリ [PC]  2015/01/16 06:51:46    [削除]


   道路脇の林内にこっそりと顔を出していました。このツチグリは幼菌の時は地面に埋まっています。成長すると地上に顔を出し、堅い殻を破って星形の変わった形で我々の前に現れます。図鑑によって食べられるとするものと、食用に向かないと書いてあるものがあります。ロクは食べられる方の図鑑を信頼して紹介します。地上に出たての中が白いものは、こりこりした食感で、汁物や醤油煮にして食べるようです。
 星形になったものは中央から煙のように胞子を噴き出します。ホコリダケと同じようなのですが、科も属も違う種類と云いますから、キノコは同定がし難い菌です。因みにホコリダケも幼菌の時は食用になるようです。


「星の屑 地上に落ちて 震えをり」


 [1825] 椨の木 [PC]  2015/01/17 06:50:24    [削除]


   冬芽観察会を我々の活動拠点である服部緑地で楽しみました。植物園ほどではありませんが、公園には色んな樹木が植えられています。タブノキはもともと海岸べりの植物ですが、公園の中でも元気に春を待つ芽が観察出来ます。クスノキ科で別名をイヌグス(犬楠)と呼ばれています。葉がマテバシイによく似ています。多くの冬芽は凍結防止のためか綺麗な赤色をしています。
 犬楠などとクスノキより劣るような名前ですが、どうしてどうして役に立つ樹木です。蚊取り線香など線香の糊剤として使われるほか、黄八丈の染料としても使われています。足が引きつった時の湿布薬にもなります。


「色染めて 耐えて忍んで 春を待ち」


[1826] 紫陽花 [PC]  2015/01/18 07:04:43    [削除]


   冬芽が続きます。同じ小学校で1年生には七草摘みに、4年生には冬芽観察の案内を頼まれていますので、予習も兼ねて探し回っています。アジサイが葉を展開する準備をしています。昨年もこの欄にアジサイの冬芽をアップしましたので説明は省きます。下の検索欄で「アジサイ冬芽」をみて下さい。
 植物の観察を続けていると、多様な彼らの戦略の違いが見えて来て、それぞれの進化に驚きを感じます。動物と違って自ら移動出来ませんが、長い目で見ると彼等も快適な環境を求めて移動しているのです。種子散布の方法などが移動手段です。生き残り戦略も様々です。自然界の多様性はロクの好奇心をくすぐり続けます。


「為政者が 冬へ冬へと 舵をとり」


[1828] 節分
バージョン [PC]  2015/01/19 06:53:27    [削除]


   能勢電の飾り付けも正月バージョンから、節分バージョンに変わっていました。一昨日、昼間の飲み会会場にカメラを忘れてしまったのです。昨日も池田の散策と新年会をしたのですが、肝心のカメラがないので風景写真が撮れません。新年会終了後、忘れたお店までカメラを貰いに行って来ました。今日の写真はその帰りの車内で、いわば苦肉の策です。
 川西から能勢にかけては多田源氏ゆかりの地で、源満仲や源満政、四天王の渡辺綱や坂田金時などもヒーローとして登場します。可愛い金太郎は川西市のマスコットになっています。節分の日だけではなしに、一斉地方選挙でも鬼退治をしたいものです。


「車内には 春待つ人に 金太郎」


[1829] 春探し [PC]  2015/01/20 06:35:41    [削除]


   今年初めてのコーラス練習日でした。新しい曲の練習が始まります。「瑠璃色の地球」と「君をのせて」の合唱曲です。殆ど音符の読めないロクはバスパートを覚えるまでに人一倍苦労します。旋律なら聴いているだけで頭に入ってくるのですが、パート毎になるとしっかり覚えないと旋律に引きずられてしまいます。楽しさ半分、苦しさ半分のスタートです。
 コーラス帰りの散歩道を歩いていると瑠璃色のオオイヌノフグリが所々で咲き始めています。春が近くまで来ているように感じます。これからは春探しの散歩が増えていきます。煌めくような2月の空気が大好きなロクです。


「瑠璃色の 曲が連れ来る 春間近」


[1830] 学校支援 [PC]  2015/01/21 06:42:13    [削除]


   可愛い1,2年生たちです。(写真編集でぼかしています)1~2時限は彼たちを学校近くの駐車場空き地で七草摘みをしてもらいました。みんなで見つけたのは4種類で、ハハコグサとコオニタビラコは有ったというだけで、セリとハコベだけは全員で摘む事が出来ました。来週の給食に七草粥が出るようです。3,4時限は4年生を「春を待つ植物たちの姿」のテーマで校庭内の植物観察です。樹種が少なく特徴ある冬芽観察は出来ませんでした。
 そんなことも想定して導入部に手作り紙芝居を披露しました。低学年向けには七草粥と関連があるので「お米の話」と云う食育と環境がテーマの紙芝居です。高学年には「種の旅物語」で種子分布の話です。おまけとして「ブナのふしぎ」を終わりの会でサービスしてきました。


「得意げな 男の児女の児の 若菜摘み」


[1831] 珊瑚樹 [PC]  2015/01/22 07:19:55    [削除]


   昨日は長居植物園の春咲きの花を訪ねました。色んな植物の花芽が膨らんできています。既に開花しているものもあり、植物園には一足早く早春が訪れているようです。特徴あるサンゴジュの冬芽です。枝先に付く冬芽を頂芽と云いますが、その横に頂生側芽と云うのが付いています。これを観ると対生だという事が良く判ります。
 サンゴジュの赤い実に人気があり、名前の由来も果柄まで赤くなるので珊瑚のようだと喜ばれました。庭木や防風林として生け垣などに植えられています。ただ虫が好きなのか葉っぱは食べられた跡や、虫こぶが出来て見苦しくなります。


「植物も 伸びをしたくて コート脱ぎ」 


[1832] 蝋梅 [PC]  2015/01/23 06:49:32    [削除]


   江戸初期に中国から渡来してきたロウバイです。赤とんぼさんがアップしてくれたのは素芯ロウバイです。他にアメリカローバイや満月ロウバイ、雲南ローバイがあります。初春の花木として、水仙に似た芳香を放つところからも人気があります。蕾の時に採取したものは鎮咳・解熱・火傷などの薬効もあるようです。我々は枯れた実を採取して種をアンパンマンの目に使っていました。子どもたちのアイドル、正義の味方アンパンマンの人気も最近は廃れた感じです。
 中国の生薬名が蝋梅なのでそのまま和名も蝋梅になっています。特に素芯蝋梅は蝋細工で作ったように見えます。アメリカロウバイは別名を黒花蝋梅と云われて、黒ユリの歌のイメージとだぶります。ロク的には素芯蝋梅の上品さに惹かれます。


「蝋梅が 赤紫の 紅を付け」


[1833] 唐種招霊 [PC]  2015/01/24 07:34:39    [削除]


   中国渡来植物が続きます。カラタネオガタマは江戸中期に入って来ました。オガタマノキが神事に使われることから、こちらも神社・仏閣に植えられています。総じてモクレン科の植物は芳香がありますが、カラタネオガタマはババナのような強い香りが特徴です。観察会で見付けると必ず匂いを嗅ぎに近寄ります。
 開花は春遅くになりますが、モクレンやコブシと同じようにコート(芽鱗)を脱ぎ捨て、一足早く春を待つ姿には力を感じます。まだ冬本番だというのにコートを脱いでしまうのは、眠りから覚めて太陽光をたっぷり浴びたいためなのでしょうね。


「冬眠の 覚めて蕾に 差す光」


[1834] 冬の棚田 [PC]  2015/01/25 06:50:22    [削除]


   天気も良く予定も入っていなかったので“ちょこっと歩き”でもと普段の散歩スタイルで出掛けました。三草山の麓に棚田が拡がり、田植えの時季や稲が稔った頃には、カメラマンや日曜画家たちがわんさか押し寄せます。棚田百選にも選ばれている日本の原風景がそこには残っているからです。
 流石に能勢の冬には誰も訪れてくれません。途中で出合ったのは郵便配達のバイク位です。山の中腹から俯瞰すると寒々とした風景が広がります。ガマに落ちる水音だけが静寂を破っています。ガマとは三草山から滴る水を棚田に行き渡らせるための「集・排水溝」の事で地下に創られています。


「冬棚田 煙一条 揺らぎけり」


[1835] 能勢の古木 [PC]  2015/01/26 08:04:43    [削除]


   地元の一部の人にしか知られていないと思われる八坂神社。三草山と峰続きの宮山の山腹にあるという事で地図を片手に訪ねました。案内標識も何もないので神社への入り口が判りません。庭仕事しているおばさんに声を掛けました。その人は何を好き好んで来たのだろうと云う顔とゼスチャーで「かなりな坂を登って最後は階段になっていますよ!」と教えられました。やっと辿り着いた苔生した階段が八坂神社の歴史を物語っているようです。
 宮山と云うぐらいだから、山全体が八坂神社の神域なのでしょう。鬱蒼とした鎮守の森の奥に大阪府指定の天然記念物に指定されているツブラジイがありました。樹齢などは定かではありませんがかなりの老木です。能勢の歴史を山の上からツブサ(ラ)に見て来たのでしょう。古の人たちの重要な食料資源だったのかもしれません。


「冬ざれの 山に寡黙の 古木あり」


[1837] 春告草 [PC]  2015/01/27 06:26:45    [削除]


   梅の蕾が膨らんで来ました。万葉集では萩に次いで多く(百首以上)詠まれているので、日本原産と思ってしまいます。古く中国から薬用として持ち帰られました。江戸時代になり各藩は非常食として奨励したので、日本全国に梅園が広まりました。梅だけは何故か漢字表記がぴったりです。「馥郁たる梅の香り」の馥郁(ふくいく)は梅のための専用形容詞になっています。梅は桜と違って咲き方も散り方もゆっくりです。早いものは1月下旬から咲き出し、桜の咲く時期まで楽しませてくれます。
 梅肉エキス・梅干し・梅酒など何処の家庭でも見かける健康食です。ところが梅は自家不和合性で、同じ品種ばかりだと結実し難いので、混植すると実が付き易くなるようです。そう云えば地元梅林の中に小梅と一緒に植わっていたなあ~。


「白梅の 蕾ふっくら スタンバイ」


[1838] 疑問? [PC]  2015/01/28 08:07:04    [削除]


   昨日は50歩100歩(花曜日)で天王山から西山古道を歩いて来ました。朝まで雨が残り傘をさしてのスタートです。一日中曇りがちで時折小雨もぱらつきました。前回の天王山は雨で中止になりましたが、その時にはビール工場見学も企画されていたので、今回も当然予定に入っているものと早合点していました。ところがリーダーは雨予報も出ていたので、今回は予約を躊躇されたようです。ロクの落胆ぶりを想像してみて下さい。
 西山古道に向かう途中の所々に、ブナ科と思われる樹木の切られたものが積まれています。ご丁寧に縦にチェーンソーで切り目を入れてあります。我々メンバーは「何でやろ?」と口々に思いついた事を述べ合っていました。あくまでも推測の域を出ませんが、ナラ枯れ対策で、病原菌やカシノナガキクイムシを燻蒸する時に、ガス剤が中まで行き渡る様にするためかなとの結論に達しました。


「枯渇した 頭で枯れ樹を 判じ見て」 


[1839] 宝物 [PC]  2015/01/29 06:56:52    [削除]


   昨日も小学校1年生の昔遊び伝承を手伝って来ました。先日七草摘みに連れていったので、子どもたちはロクさんや!と纏わりついて来ます。今回も独楽回し担当で楽しみました。他にけん玉・べったん・まりつき・おはじき・お手玉があり、子どもたちは10分毎に入れ換わって行きます。何人かは短時間で要領をつかみ自分でコマを回せるようになっていました。端から出来ないと投げだす子もいたり様々です。そんな子どもたちみんなが愛おしく、楽しいひと時でした。
 七草摘みの時のお礼の手紙が1・2年のクラスから届きました。ロクの宝物です。女児からはロクさん大好き!と云うのもありました。男児からは名札のテープがピンクなのを見て「ロクさんはおかまか?」と云われました。以前の手紙ではお父さんになって欲しいというのまでありました。今回は学級通信にも沢山の写真まで載せて頂き一躍スターです。この子たちの未来のためにも頑張らねばと思う日々です。


「外は雪 部屋は沸騰 児の熱気」


 [1840] ファミリー [PC]  2015/01/30 06:13:22    [削除]


   最近イノシシが山から住宅街に降りて来て、人に危害を加えているとか、小豆島でまたイノシシが目撃されるようになったなどとニュースを賑わしています。猪害、鹿害、猿害、烏害など人との共存がままにならないようです。オオカミがいなくなった事と猟師が激減しているので、猪と鹿は増え続けています。本をただせば人間の側に原因があるのですが、現実問題として農家の方など被害甚大で緊急の対策が待たれています。 
 ロクなどは直接の被害者ではないので可愛いなどと見ていますが、どうすべぇ~?と云う事は考えています。猟師を養成してシカとイノシシの捕獲隊として生活を保障するシステム作りです。捕獲したものはジビエ料理として普及する事にしてはと云うものです。生け獲り出来たものは鹿牧場で安定供給のためのストックとして飼育すれば。観光開発にもなると思うのですが。


「下萌を 今日の朝餉と 求め来て」


[1841] 身代り申 [PC]  2015/01/31 06:56:59    [削除]


   グループで奈良町散策を楽しんで来た。と云っても冷たい雨の中で、案内してもらった観光ボランティアさんも大変だったことだろう。メインは奈良町にある「おもちゃ館」と世界遺産の元興寺。それぞれ興味ある所だったが「ならまち」を歩いていて目に付いたのが、飛騨高山で有名な「さるぼぼ」に似たものが軒先にぶら下がっていた。奈良ではこれを「身代り申」と云うらしい。
 悪病や災難を持ってくる三尸の虫(さんしのむし)を身代り申が退治してくれるとのこと。三尸の虫はコンニャクと猿が大嫌いらしい。猿が仲間同士で毛づくろいしている姿が、三尸の虫から見れば、自分たちが食べられているように見えるらしい。そんな謂れから身代り申を家々の軒先に吊るして悪病や災難を遠ざけるおまじないにしているとのこと。


「氷雨降る 奈良の都に 猿震え」


[1842] 終日雪 [PC]  2015/02/01 06:43:28    [削除]


   今回も爆弾低気圧が北海道に居座り、西日本まですっぽり雪雲に包まれている。朝のニュースでは能勢を走る国道の一部区間が凍結のために通行止めとのこと。予定が入っていなかったので、雪が止めば散歩に出ようと様子を伺っているが、一向に止む気配はない。今も雪が降り続き、まだ明けぬ外に眼を凝らすと辺りは真っ白だ。また幽閉させらるのかと思うとうんざりする。
 昨日は3時頃になってやっと薄陽が射してきたので、夕飯の買い物を引き受けてスーパーに向かった。5分も歩かぬ内に横殴りの細かい雪が降って来た。ウインドブレーカーを着て行ったので、中まで濡れることはなかったが、一瞬にして雪達磨になってしまった。スーパー前の国道で0℃、凍結注意の案内が……。


「雪の日は 出るなと鴉 カァと啼き」


[1843] 墳石 [PC]  2015/02/02 07:00:59    [削除]


   昨日も朝から雪になり予定していた活動の中止連絡が入って、今日も幽閉されるのかとうんざりしていたところへ、妻と友達が鉱物の勉強会に行くという事なので急遽連れて行ってもらった。多田銀山史跡保存顕彰会が主催して、大阪石友会と云うところから講師を招いて「楽しい鉱物探索」-自然に親しみ自然に学ぶーと題する講演会が開催された。採取された鉱物の色々が回覧されたのを見て、相当金をかけて集めたものだなと思ってしまった。
 講演の中で意外だったのは氷は分類上鉱物に入るらしい。ロクなど氷はウイスキーか焼酎のロックで味わうものだから「好物」の分類に入れていた。写真は神鍋が2万年前に噴火した時のもので、空気抵抗を受けた形から飛んできた方向まで判るらしい。拳銃の弾丸に近い時速700キロ弱という。先日の御嶽山の犠牲者に想いが飛ぶ。


「如月や ロマン掻き立て 熱き星」


[1845] 雪中花 [PC]  2015/02/03 06:30:54    [削除]


   雪の舞う寒い日がここ数日続き、幽閉状態が続き外出もままになりませんでした。やっと冬型気圧配置も緩んで来ました。今日は節分です。明日からは春を探しに歩きまわりたいと思っています。雪とはおさらばの気持ちでスイセンの別名「雪中花」をアップしました。ちょうど1年前に水仙をアップしていますので、下の検索から訪問してみて下さい。
 1年間云い続けてきたおかげで今ではジャニーズ系のロクが通り相場になっています。やはりナルシストです。野草採取の時季、ヒガンバナ科の植物は総じて毒を持っているようですから、くれぐれも間違って誤食しないようにしなければと自分自身に言い聞かせています。


「水仙の 明日に伸びする 立ち姿」


[1846] 都鳥 [PC]  2015/02/04 07:48:56    [削除]


   奈良の自然を観察する会の定例観察会で、大和川での自然観察会が計画されているので、その下見に行って来ました。今回の主目的はユリカモメです。「名にし負はば いざ言問はむ 都鳥 わが思う人は ありやなしやと」伊勢物語や謡曲などでお馴染みの都鳥はユリカモメだと云われています。ユリカモメは最も内陸部まで飛来してくるカモメです。餌は魚介類で場所によっては昆虫や雑草などの種も食べるようです。
 仲間の方が食パンを持って来てくれました。パンを投げ与えると近くのユリカモメがたくさん集まってきます。幼鳥まで来てくれました。中州にいるセグロカモメは悠然として飛んできません。餌の違いと人とのかかわりの歴史が違うのでしょう。そんなことも観察出来た有意義な観察下見会でした。餌付けは是か非か?難しい課題です。ロク的には教条的な捉え方はしたくありません。


「都鳥 川を挟んで 國境」


[1847] 足湯 [PC]  2015/02/05 06:47:12    [削除]


   箕面で所属する団体の会議があったので出掛けてきました。午前中に会議も終わり、折角箕面に来たついでだからと滝道を往復して来ました。滝道のお店は水曜日が休みなのか閉っています。そのせいか人通りも少ないです。春探しのつもりで歩きましたが、帰りのバス時間を気にしながらの歩きです。ゆっくりも出来ないので駆け足のウオーキングになりました。片道2.4キロだから登り40分、下り30分と計算して歩きました。
 往路で無料の足湯があるのを確認していたので、時間があれば浸かって帰ろうと云う心積もりもありました。乗りたいバスまで20分余りの余裕があります。ロクは無料と云うものに目が無いのです。足から春を感じた立春でした。あしからず(*^_^*)


「足湯から ポカポカポカと 春立ちて」


[1848] 御門樹 [PC]  2015/02/06 06:52:22    [削除]


   この辺りではあまり見かけないスイカズラ科のゴモジュです。奄美大島以南の亜熱帯植物です。服部緑化植物園へ椿を観に行ったついでに見付けました。以前、京都府立植物園で観た事があり、かすかに名前が記憶に残っていました。間もなく開花かなと思われるものは白く膨らんでいて、硬い蕾は紅色でした。
 ゴモジュと云う名前の由来は、光沢のある葉を擦ると胡麻の香りがするらしいです。ゴマの樹からゴモジュになったようです。図鑑を持って行かなかったので試してみることは出来ませんでした。五感で観察したかったのに残念、観察会に図鑑は必携です!


「人影も 少なく園に 春浅し」


[1849] 採餌中 [PC]  2015/02/07 06:54:21    [削除]


   所属するシニア自然大学校の定例活動日で、伊丹昆陽池の野鳥観察に行って来た。ここは都市型公園だが水鳥が沢山飛来してくる。仲間の奥さんが野鳥に詳しく、フィールドスコープを持って来て下さり、肉眼では観察し難い野鳥を捉えて下さる。カワセミも3ヶ所で観ることが出来たし、イカルの群れやパンダガモとも云われているミコアイサの雄雌なども運良く近くで観察出来た。
 写真はオナガガモの採餌中で、なんともユーモラスな格好で水草を食べている。もともとは夜に餌を摂るらしいが、餌付けされている公園などでは日中にも採餌するらしい。カモ類の中ではオシドリは群を抜いた華やかさだが、オナガガモはスマートさで一方の雄だと思っている。


「探鳥会 のどけし鳥に 笑みこぼれ」


[1850] 緑が丘公園 [PC]  2015/02/08 06:42:09    [削除]


   何年か前に訪れた伊丹緑道とは打って変わって、綺麗な散歩道に整備されています。昆陽池に行った帰り路を歩いて伊丹駅まで引き返しました。伊丹駅からは何回か歩きましたが、昆陽池から引き返すのは初めてだし、皆さんを案内しているので地図を片手に歩きました。コースには文学碑や史跡などもあるのですが、皆さんは歴史より植物観察に興味があるようなので素通りして来ました。
 コース途中に緑が池公園があり、梅林では早咲きの白梅が少し咲き始めています。此処は伊丹八景に選ばれている処で、二つの池があり下池には友好都市である中国の佛山市から贈られた「亭(ちん)」と云う建造物が水面に映えています。


「何故かしら 李白が過り 燗の酒」 


[1851] 椿油搾り [PC]  2015/02/09 07:39:00    [削除]


   所属する「ひとくらクラブ」の例会で恒例の椿油搾りを体験させてもらった。昨年度は搾った椿油で天ぷらを揚げられたらしいが、日程が合わず参加出来なかったのが今でも悔やまれる。純天然の椿油は最高級の植物油で、その天ぷらなど贅沢の極みである。講師からのレクチャーでは、植物油は菜種油で40%、大豆油20%、椿油で25%の油が抽出されるらしい。江戸時代後期に圧搾機械が導入され椿油の普及が飛躍的に伸びたようだ。
 椿油は平安時代から灯明以外にも、緑の黒髪を守る化粧オイルとして使われてきた。最近でも人の肌にやさしいオイルと云う事でご婦人方に人気がある。昨日も搾りたての椿油をお肌に塗っておられたが、果たしてお肌すべすべ効果が出るのかは本人にしか判らない。


「絞られて 命再び 椿かな」


[1854] 六個山 [PC]  2015/02/10 07:16:38    [削除]


   月曜日は何時も予定が入っていて参加出来ていなかった「北摂の山の会」の例会に久し振りに参加して来ました。桜広場から望海の丘を経由して六個山(395.9m)に登り、帰路は落合谷から滝道に出て箕面駅まで引き返す約6キロ3時間コースでした。始めの登りが結構急登なので300mほどの高低差しかありませんが、登って来たと云う充実感がありました。望海と云うぐらいですから眺望も良く、楽しい山歩きになりました。
 6キロと報告していますが、所要時間から割り出したキロ数なのです。山道での所要時間算出基準は概ね3キロで1時間と高低差100mで20分を加えたものになります。因みに昨日は休憩を入れて4時間でした。高低差が300mだったのでその分の算出で1時間、所要時間が約3時間だったので、高低差分1時間を引くと2時間分になり、距離は6キロと割り出せます。


「山頂で 2月の風が 急がせる」 


[1855] ジャニーズ系 [PC]  2015/02/11 06:54:38    [削除]


   昨日は花曜日で六甲縦走路の宝塚側から岩倉山を経由してゆずりは台に下り、そこからアップダウンを繰り返し樫が峰まで一周して来ました。5時間コースで歩数は2万歩を超えていました。殆どが始めて歩いたコースで、変化に富んでいるので春になれば楽しいかもしれません。二日続きだったので急登は堪えました。
 ジャニーズ系と云って憚らないロクですが「何処がやねん?」とつっこみを入れられています。あまり写真を撮ってもらわないロクですが「こんな顔や!文句あるか!」と云う意味も込めて久し振りにスナップを撮って頂きました。“元気やで!”と云うメッセージです。


「雪山の 装備したのに 肩透し」


[1856] 石蕗の実 [PC]  2015/02/12 07:30:48    [削除]


   花の少ない冬にツワブキは鮮やかな黄色の花を咲かすので、庭などに好んで植えられています。艶のある肉厚の葉とマッチして綺麗なものです。その花も終わり、写真の様な冠毛を付けた果実(種)が池田城址の庭園に残っていました。顔を近づけて観察すると、それはそれで整った美しさを持っています。コウヤボウキと見紛いますが、こちらは大型で風に乗って飛んでいるところも観てみたいものです。今年はテイカカズラの綿毛が飛んでいるのをよく目にします。
 ツワブキはこの欄でも以前に取り上げましたし、赤とんぼさんもアップしてくれました。野生種は海岸辺りに行かないと採取出来ないので、まだ自分で採って料理したことがありません。九州では「きゃらぶき」として佃煮の材料に使われています。


「石蕗の実の 城址に在りて 懐かしみ」


[1857] 多田銀山 [PC]  2015/02/13 06:43:05    [削除]


   多田銀山跡として一部観光化されているが、川西・猪名川・池田・能勢・箕面などの北摂地域には沢山の坑道跡が残っている。昨日は妻のグループと一緒に多田銀山コースをハイキングしてきた。初めての方もおられるので所々で妻もガイド役をしている。ロクは全くの歴史音痴なので、人に説明できるほどの知識を持ち合わせていない。唯一植物の話を交えるだけだ。女性10人のグループでハーレム状態だった。
 坑道中まで入れるのは青木間歩だけである。銀山としては石見銀山や生野銀山と比べるべくもない産出量だったらしい。ここには秀吉の埋蔵金が隠されていると云う説もあるので、一時多田ドリームを試みた人もいたようだ。この辺りは個人の持ち山なので自由に掘削できない。


「春間近 金の成る木は いま何処」 


 [1858] 金縷梅 [PC]  2015/02/14 06:01:26    [削除]


   雪国ではマンサクは春の便りを届けてくれる花として親しまれている。名前の由来も“まんず咲く”から転訛したと云うのが一般的である。枝に沢山花を付けている様子から“豊年満作”から来ていると云う説もある。マンサクは日本特産種だが、写真は園芸種のシナマンサクだと思われる。シナマンサクの特徴は葉が何時までも残っているからだ。
 乾燥した葉には薬効があり、化粧水にも使われるらしい。強靭な樹皮は粘りがあり、強く切れにくいので柴や柱を束ねるのにも使われたようである。因みに岐阜白川郷の合掌造りにも使われているとのことである。


「葉の陰に 隠れて咲きし 満作の」


[1859] 金剛山 [PC]  2015/02/15 06:34:40    [削除]


   今週は月・火・木・土と4日間の山歩きになりました。地元の山の会から金剛山に登ってきました。能勢では朝も雪が降り続き道路の凍結が心配でした。ところが河内長野からバスで金剛登山口まで行き、山道に入りましたが雪が降った形跡がありません。5合目までアイゼンなしで歩くことが出来ました。流石にそれ以上は山道が凍結していてアイゼンを装着しなければ歩けません。気温はマイナス3℃です。
 樹氷こそ見当たりませんが、雑木には雪の結晶が綺麗な霧氷が目を楽しませてくれます。最近は山ガールも増えて若者たちのグループが沢山訪れています。我々シニアの横をすいすいと追い抜いて行きます。昔はこんなんではなかったと年齢を感じますが、元気な若者たちにまだまだ負けないぞと云う闘志も湧いて来ます。


「雪道の 静粛破る 喘ぎ声」


[1860] 丁石興し [PC]  2015/02/16 07:46:22    [削除]


   地元有志で作る低山会と云うグループが、妙見奥の院から歌垣山へのコースを歩かれると云う事を聞いて参加させて頂きました。集合場所に行くとリーダーがスコップ持参です。彼らの目的の一つに丁石を調べ、記録と修復をして行くと云う学術的な要素も含まれていました。欠落していた3ヶ所の丁石を新たに見付け、2ヶ所はちゃんと埋め直しました。一つは谷に落ちそうになっているので、後日ロープで引き揚げようと云う事になりました。男性5人でやっと移動出来る石の重さです。傍観しているわけにいかず肉体提供をしてきました。
 天気予報では暖かくなると云うのにお昼でも3℃足らずで、雨まで降る中の山歩きになりました。月曜日から日曜日までに5回の山歩きをして、山の案内人をしていた頃のペースです。今週は休養週にしなければ(*^_^*)


「古の 道標巡りに 氷雨降り」


[1862] 鵯 [PC]  2015/02/17 06:25:30    [削除]


   花壇に設置してある餌台にヒヨドリが訪ねて来てくれました。ナンテンの実を置いてやっています。ヒヨドリは花の蜜や果物が大好きです。果物でも置いてやれば喜ぶのですが、どうしても先にロクの口に入ってしまいます。我が家のビワにもやって来てメジロと競争して蜜を吸っています。ビワの木は葉が茂っているので外敵からの隠れ処にもなり、どうやら休息場所としても利用しているようです。
 過ってヒヨドリの先祖は熱帯産だと云う事ですが、最近では日本中に住んでいます。基本的に冬鳥で北海道から渡ってきますが、暖かい地方では留鳥としてとどまっています。あまり好かれていないようですが、ロクはカラスと共にヒヨドリにも優しい眼差しを向けます。


「豚まんを 昼餉に頬張り 春の鵯」


[1863] 三羽雀 [PC]  2015/02/18 06:57:32    [削除]


   所属するサークルから明智光秀ゆかりの滋賀県坂本の西教寺に行って来ました。天台宗の一派で天台真盛宗と云う宗派だそうです。境内の門に立派な紋章が掛けられていました。色んな家紋を見ますが、初めて観たデザインです。皆で雀の様だねと話していましたが、案内してくれた僧に聞き忘れました。ネットで調べると家紋や寺紋ではなく、天台真盛宗の紋章らしいです。
 JR坂本駅から西教寺までを往復して穴太積の景観や、国の登録文化財になっている創業300年の鶴喜そばでの昼食など、明智光秀の坂本を楽しんで来ました。それにつけても高い蕎麦だった!


「湖を 眼下に三羽 寒雀」


[1864] 梅一輪 [PC]  2015/02/19 07:27:35    [削除]


   あちらこちらで梅の開花を見ますが、大阪の梅開花情報はまだ発表されていません。標準木は白梅とのことです。先日は白梅の蕾をアップしましたが、もう開いてくれていることでしょう。梅の園芸種には野梅系・紅梅系・豊後系・杏系の4種があります。梅の実はご存知の豊後系です。健康食品の筆頭に挙げられます。朝餉に梅干し一つは日本食ならではの知恵です。
 梅に鶯、獅子に牡丹、紅葉に鹿などと取り合わせが良いとされてきましたが、梅にはウグイスよりメジロが蜜を吸いに来ます。「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」服部嵐雪の句や「東風吹かば にほいおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」菅原道真の和歌はお馴染みです。万葉集でもたくさん詠まれています。梅などを俳句にするのは難しいですね。別に先人に並ばなくてもいいものなのですが……。


「得意げに 歴史探索 梅一輪」


[1865] 五月山 [PC]  2015/02/20 06:47:52    [削除]


   今週は山歩きをお休みしてゆっくり過ごそうと思っていたのに、妻たちのグループが五月山に行くと云うので、車の運転にかこつけて一緒に行くことにした。低い山だからストックも持たず、山靴も履いて行かなかった。何回も行ったことのある山だから安易に考えていたが、始めてのコースなどをアップダウンを繰り返しながら、縫う様に歩き周って来た。
 途中に吊り橋などもあり、結構楽しいコースだった。車の運転をしなければならないので、打ち上げは喫茶店で、不本意だが仕方ない。僕の地図には喫茶店などは載っていないのだが(*^_^*)


「吊り橋に 春の陽射しの ゆらゆらと」


[1866] 招待状 [PC]  2015/02/21 07:20:45    [削除]


   所属する自然大学の活動日とバッティングしていたが、子どもたちから「是非来てね!」と招待状を貰っていたのでそちらを優先した。と云うのも一年生最後の参観日で、子どもたちは頑張って来た昔遊びの上達具合を発表したくて、うずうずして待ってくれている。
 男女二人の司会で進められ、全員で暗唱した詩の朗読は、大きな声が教室中に響き渡っていた。昔遊びはおはじき・お手玉・まりつき・べったん・けん玉・独楽回しをそれぞれの名人が披露してくれた。全員が自己紹介で「マイネームイズ○○」だって。保護者にとっても子どもの成長が確認できた参観日だった。


「若鮎の ジャンプに親の 頬緩み」


[1867] 福寿草日和 [PC]  2015/02/22 06:38:55    [削除]


   2~3日前の寒さは何処へ行ったのやら、朝から晴れ渡り穏やかな日になりました。毎年待ち侘びている福寿草は咲いているだろうか?もし咲いていたら今日の陽気など絶好の観察日です。妻に声を掛け目的地を訪ねました。途中でフキノトウもあるかもしれないとの思惑を秘めながらの散策です。フキノトウはフクジュソウより1週間ほど遅れて出てきます。あの独特の萌黄色を目にすることは出来ませんでした。
 地元の方に福寿草自生地を案内したことがありますが、その人がまた他の方を案内して、だんだん訪れる人が増えて行きます。福寿草は多年草だから同じ所に咲いてくれますが、在るべきところに咲いていないのです。多分心無い人が盗掘したのでしょう。それからは人を誘わないようにしています。


「留守にして 何処へ旅した 福寿草」


[1868] 門前の小僧 [PC]  2015/02/23 06:54:30    [削除]


   妻は地元の歴女を集めて能勢の歴史探索をしている。地図を片手に探し回るのだが、何の案内もないので里道などを探し出し目的地に向かう。だいたいが山の上とか中腹にあるので、一人での下見は心細い。細い道を辿って行くと、民家の庭先に出たりして不審がられたりする。そんなこともあり時間の余裕があれば、歴史音痴のロクが付きあわされることになる。目的の場所を探し当てた時にはこちらも嬉しくなる。
 今回は下水(したみ)地蔵堂に在る舟形薄板状「南無阿弥陀仏」の六合名号が彫られた1558年の歴史を訪ねた。その地蔵堂は過っては剣尾山の月峰寺への参道途中に在ったとされている。下水と云う地名も読み難いのか下見に置き換えられている。勿論参道もなくなっている。450年前にタイムスリップ出来るロマンに何時しかロクもはまっている。


「苔生した お堂に春の 来るかしら」


[1870] 蕗の薹 [PC]  2015/02/24 07:10:48    [削除]


   待ちに待ったフキノトウをやっと見付けることが出来ました。と云っても採って帰るほどの量ではないので写真採取に留めておきました。今日から伊根町にカニを食べに行くので、明朝の散歩時には沢山の蕗の薹を摘んで帰れるはずです。蕗の薹は春の代表的な山菜です。これを口にしないと春がやって来ない気がします。ワラビと同じように発がん物質が含まれていますので多食は禁物です。灰汁抜きをし過ぎると風味が損なわれるし、しないと怖いし、痛し痒しの春の使者です。
 フキは雌雄異株で雄花は黄色がかった花色で、雌花は白色です。偶に赤っぽい花を見ますが種類が違うのかな?何れにしても蕗の薹の段階では雄花か雌花かの区別が付きません。どちらの花も両性花を含んでいるようですが、ロクはそこまで調べていません。


「寺男 話も弾み 蕗の薹」


 [1871] カニ三昧 [PC]  2015/02/25 21:18:02    [削除]


   京都府伊根町にカニを食べに行きました。そこの民宿は20数年ぐらい前からのお付き合いです。今年はカニの収穫量が少ないと云う事で軒並み高くなっているようです。年に一度の贅沢です。ロクは皆さんにカニの食べ方を伝授します。今回は皆さん上手に食べて頂いたので、フルコースを残すことなく平らげて頂きました。勿論食べきれないカニのボイルしたものはお土産用になります。
 毎回、初めての方も参加されるのですが、民宿のおもてなしにすっかりはまってしまって、また来たいと云う方が結構おられます。ロクは影の営業部長を務めています。どの世界でも言えることですが、ほんわかとした優しさは人を引き付けます。


「丹後路に 年に一度の 松葉蟹」


[1872] 文殊堂 [PC]  2015/02/26 06:51:15    [削除]


   伊根町の帰り道、傘松公園側に車を止めて、片道3キロの天橋立を往復してきました。流石に天橋立駅側は賑わっていて、大陸からの観光客の姿が目立ちます。穏やかな陽射しの中、白砂青松がぴったりのロケーションです。世界遺産への登録目指してベンチやトイレの設置など土木工事が進んでいます。松もかなり傷んでいるので、土壌改良など試行錯誤されているようです。
 天橋立駅側に知恵の文殊菩薩が祀られている文殊堂へも立ち寄ってきました。ロクはお願いに行くのが遅すぎたので、ご利益は無しと判断して手を合わせませんでした。各種おみくじが売られていて、目を引いたのが扇子のおみくじです。松に吊り下げられたおみくじは多くの方に吉を授けたようです。


「青松に 揺らぐおみくじ 長閑なり」


[1873] 蕪村句碑 [PC]  2015/02/27 07:27:14    [削除]


   「はし立てや松は月日のこぼれ種」という与謝蕪村の句碑を、妻が天橋立遊歩道に設置されているのを見付けて、「これ位の俳句を作ってね」と云われてしまいました。蕪村と云えば松尾芭蕉や小林一茶と並んで誰にも知られている文学史に残る有名な俳人です。いわば雲の上の偉人です。妻からその域まで行ってと云うのは、既にその辺りまで到達しているからかな?とロクのナルシスト的思考回路が回り始めます。
 と云うような冗談口を叩きながら、自分でも自慢出来るのは、よく続いているなぁと云う事です。ご笑覧頂いている知人から、ロクは元気に活動していると云う事が判ると云うメールを頂きました。毎日の発信は「元気やで!」と云うメッセージなのです。観ているよと云うメールを頂くと木に登ります。


「ゆらゆらと カモメの一羽 春の海」


[1874] 仏の座 [PC]  2015/02/28 07:16:26    [削除]


   シソ科のホトケノザは越年草だから、春を待たずに咲き出します。2枚の対生する葉っぱが仏さんの蓮華座に似ているのと、その上に咲く花が仏さんの様だと云うところからホトケノザと云われるようになりました。別名で三階(界)草とも言われているのは、仏座の様な葉っぱが段々に付いている様子から名付けられました。春の七草に詠われているホトケノザはキク科のコオニタビラコの事です。本種のホトケノザを間違って食べないようにして下さい。
 ホトケノザやオオイヌノフグリなどが、道端や畑の周りにたくさん咲くようになり、やっと春の訪れを感じるようになりました。季節は着実に春へ春へと向かっています。これからは写真俳句用の春探しネタにも事欠かないようになります。


「曇天も 心晴れ晴れ 畦青む」 


 [1875] 水温む [PC]  2015/03/01 06:51:36    [削除]


   流石に能勢では春はまだ音にまでは聞こえてきません。福寿草と蕗の薹がようやく顔を出したばかりです。天気が良かったので仕事ををほっぽり出して散歩に出掛けました。それでも寒々としていた散歩道には少しばかりの草萌えも目立つようになって来ました。ニリンソウのコースにも寄ってきましたが、ようやく深山カタバミの葉が確認できただけです。
 大好きな2月だったのですが、今年の2月は煌めきを感じられませんでした。日本海側の様な気圧配置で曇天や雨模様の日が続き、キラキラ輝く2月の空気は感じられませんでした。今日から3月です。梅の便りも届いています。早く出ておいで!と誘ってくれているようなロクの季節到来です。


「水温み ここらで一度 深呼吸」


 [1876] 早春の集い [PC]  2015/03/02 06:52:23    [削除]


   今年の4月に一斉地方選挙が始まります。大阪府民にとっては殊のほか大事な選挙になっています。橋下大阪市長が自分の野望を実現するために「大阪都」構想をぶち上げ、なりふり構わぬペテンで市民・府民を欺いています。府議会・市議会では彼の思惑通りにはなりませんでした。そこで彼は大阪市民だけで住民投票をして賛同を得ると云う身勝手な方法を思い付き、それに邁進しています。都構想と云っていますが、大阪市の解体と特別区に分けて、住民サービスをとことん削るという内容です。大学が府立と市立在るのは二重行政だと云って憚らないのです。阪大と云う国立大学もあるので三重行政になるのかと云う市議会での質問に、彼はまともに答えられませんでした。
 維新の危険な策謀を許さず、大阪にカジノ誘致などさせないと云う候補者の集会に参加して来ました。子どもたちの未来を託せる立派な箕面のご婦人候補者です。保育所設置運動当時からの知り合いです。ロクも一肌脱ぐかと云う早春の集いでした。


「会場に ひと足早く 花の咲き」


[1878] 蒲公英 [PC]  2015/03/03 06:48:41    [削除]


   やっと日本原産のタンポポが咲き出しました。多分カンサイタンポポだと思います。セイヨウタンポポとの違いは総包片が反り返っていないことで見分けられます。最近では交雑種も出ているようですが、判別は素人のロクには判りません。日本在来種は20種ぐらいあるようです。
 タンポポの抗がん作用の研究がおこなわれ、効き目があることが薬理実験で証明されています。随分と前からタンポポは食べてきました。全草食べられますので、これからの山菜料理には必ず一品に入れたい優れモノです。お勧めは花の天ぷらと、若葉のサラダです。根から作るタンポポコーヒーは、根を掘り出すのが大変です。


「ほろ苦き 季節連れ来る 蒲公英の」 


[1879] 桃の節句 [PC]  2015/03/04 06:58:41    [削除]


   昨日は桃の節句と云う事で、最近注目を浴びている豊能町の花折街道の雛飾りを見て来ました。実は今日皆さんを案内する予定になっているので、そのための下見をしてきたのです。毎年3月初めから旧暦の桃の節句の4月初めまで、能勢電の妙見口駅から吉川八幡神社辺りまで雛で街道を飾り付けています。今年は手作りの暖簾も家々に吊るされ雰囲気を盛り上げています。案内地図を片手に一軒の家を訪ねましたが、今年は病気をしたので飾れなかったと申し訳なさそうに言われました。「来年はお元気になって是非とも見せて下さいね!」とお願いして来ました。
 桃の節句の起源は紙や草や藁で作った人形(ひとがた)を厄除けの身代りとして川に流したのが始まりで、その後、流し雛の風習が広まりました。江戸時代に入り精巧な人形が作られるようになり、流すより飾ろうと云う事になってきたようです。旧暦の頃には桃が綺麗に咲き誇ります。桃源郷と云うぐらい人々に親しまれています。桃の木は魔除けの木だとも謂われています。


「訪ね先 今年は伏せて 雛の無く」


[1880] イソヒヨドリ [PC]  2015/03/05 07:09:35    [削除]


   街中でイソヒヨドリを見付けました。ロクは鳥には詳しくないので、帰宅してから名前を調べました。何時も野鳥写真を送って頂いている仲間のファイルに在ったので、直ぐにイソヒヨドリの雌だと判りました。普通生息域はイソヒヨドリというぐらいですから海岸ですが、街中にも巣を作るようです。
 名前はイソヒヨドリとなっていますが、ヒヨドリの仲間ではなくツグミの仲間だそうです。人をあまり恐れないようで、デジカメで撮れるぐらい近寄ってくれたました。鳴き声もツグミ科特有の声量があり美声だそうです。


「囀りを 待てど暮らせど 雌の鳥」


[1881] 柊南天 [PC]  2015/03/06 06:51:51    [削除]


   ヒイラギナンテンの花が咲き出しました。ナンテンと同じメギ科ですが、説明するまでもなく葉がヒイラギに似た鋸歯を持っているからです。ヒイラギほど痛くは有りません。別名では唐南天と云われ、江戸時代初期に大陸から渡来して来ました。花の香りは葡萄の様な匂いだと云います。そう云えば実はナンテンのように赤くならず、葡萄色をしています。
 春は黄色から始まります。オーストラリア原産のミモザの花もこの時季目立ちます。山に行っても早春の花は総じて黄色花です。若葉に先駆けて咲き出す黄色花は早春の使者です。それにつけても鬱陶しい日が続いています。昨日も霰が降っていました。三寒四温は始まったのかな。


「啓蟄を 黄花で感じ 空仰ぐ」


[1882] 藪椿 [PC]  2015/03/07 06:57:58    [削除]


   漢字で書く椿とはチャンチンの事らしいです。日本では椿といえばヤブツバキを差します。他に自生種ではユキツバキとサザンカがあります。江戸時代に園芸用に品種改良されたものがヨーロッパに輸出されました。日本発の園芸花だったのです。ツバキに関してはこの欄でも取り上げていますので、下の検索枠から訪問して下さい。
 ツバキは材も硬く色んな利用価値があります。葉を乾燥させたものはお茶代わりになり薬効もあるようです。実からとれる椿油は粘りがなく腐敗し難いので精密機械に用いたり、整髪用に使われたりしています。ひとくらクラブというサークルでは毎年ツバキ油搾りを体験しています。花の天ぷらも捨て難く、皆さんから喜んでもらえます。


「一輪の 椿に鳥の 来たらしく」 


[1883] 猫柳 [PC]  2015/03/08 06:47:57    [削除]


   土手道を歩いていると河原にネコヤナギの銀白色花穂が目立つようになって来た。生け花の春花材として人気がある。図鑑で調べると雌雄異株だそうで、雄花のほうが大きな花穂と記載されていた。河原に下りなければならないので比べようもなかったが、雰囲気的には雌花かな。
 昔からに柳には解熱・鎮痛の薬効があり、中国では歯痛に猫柳の枝を歯ブラシ代わりに使ったようである。サイシンという物質が含まれていて、アスピリンの母体に使われているとのことだ。樹皮と細根を採り、乾燥させたものを煎じて服用すると云うのは、古来から人々の間で受け継がれた民間療法だった。


「雨上がり 雫水面に 猫柳」


[1884] 山の整備 [PC]  2015/03/09 07:00:51    [削除]


   ひとくらクラブの活動日で、公園内の山の整備活動に汗を流して来ました。ヒサカキなどの雑木を間引き、林内に光が入る様にしてやり、里山の花や各種植物が自生してくれるのを助けるためです。皆さんの長年の活動の成果で、シュンランなどの若い芽が所々で確認出来ます。イチヤクソウやコウヤボウキなども大切に見守っています。
 木本でも落葉樹は早春の花を咲かせてくれるので大切に保護しています。サンカクヅルやアケビなどのつる性植物も実が出来るのを楽しませてくれます。と言っても所詮は公園内です。活動に制限があります。公園を訪れる方に足を止めて鑑賞してもらうほど花を咲かすのは……。そうなって欲しいとの願いを込めて!


「林内に 差し込む陽射し 春めきて」


[1886] 馬酔木 [PC]  2015/03/10 07:29:40    [削除]


   毎年この時期にはアセビをアップしています。スズランに似た小花は可愛く、日本固有種という事で万葉の頃から愛でられてきました。山でもよく見かけますが、庭木としても人気がありよく植栽されているのを見かけます。アセビとよく似た同じツツジ科のネジキはまだ葉も展開していないはずで、開花もずっと後です。こちらは庭木としては使われていないようです。皆さんよくご存じのアセビは幹・枝・葉の全て有毒ですが、農作物の殺虫剤として役立ってきました。
 今年の春明は雨の日が多く、山行が中止になったり、出掛けるチャンスに恵まれません。昨日も幽閉状態で、山の木々たちは花を咲かせているだろうか?と想像の世界に浸っていました。今も空を仰ぎながら今日の外出を案じています。


「曇天を 詫びる如くに 花あしび」


[1888] 築城400年 [PC]  2015/03/11 06:55:24    [削除]


   妻の歴史探索下見に付きあわされて、能勢氏の本拠地だった丸山城址(摂津国能勢郡)を訪ねました。雪が降り出し寒い一日でした。丸山城は約1000年前に豪族能勢氏が交通の要所として築城したものです。この地方は銀と銅の産出地であったため、周辺武士団の惣領として仕切っていたようです。戦国時代に入り能勢頼次が地黄に陣屋を構えて、丸山城はその役割を終へ廃城になりました。
 今年は地黄城築城400年にあたり、いろんなイベントが企画されています。この幟も妻が協賛寄付したものです。名前が薄れて来ていますがちゃんと読みとれます。能勢氏菩提寺の参道脇、丸山城址大手口に設置されています。


「武士の 夢跡辿り 春の雪」


 [1889] 春の苔 [PC]  2015/03/12 06:51:23    [削除]


   コケは梅雨時が一番綺麗ですが、山の上に春を告げるような新しい苔が目立ちました。スギゴケなどはよく聞く名前ですが、コケを見て何苔かを同定するのは難しいです。コケは蘚類(せんるい)苔類(たいるい)ツノゴケ類の3グループに大別されているようです。世界には20000種ほどが確認されており、蘚類がその半分を占めるようです。コケは日光・水・空気だけあれば生きていけます。従って養分を摂るための根は必要ないのです。張り付くための仮根を持っているものもあります。
 物好きなロクですが、苔類までは勉強しようと云うゆとりがありません。最近は覚えた尻から抜けて行くようになったので、とりあえず覚えたものを復習しながら、箪笥の手前に仕舞うようにしています。知っているのに名前が出て来ないもどかしさを味わう日々です。


「山頂の 苔の青さや 菜種梅雨」 


[1890] 岩場 [PC]  2015/03/13 06:48:03    [削除]


   妻の山歩きグループにお邪魔させてもらった。出しゃばらず13人の女性群の最後尾をひたすら歩いてきた。阪急山本から中山最高峰に行き、下りは梅林に寄って中山から帰ろうと、このグループとしては何時もより長いハイキングコースだ。休憩を入れて6時間、20000歩強の歩きだった。
 このコースは岩場もあり変化に富んでいるので、山歩きして来たという気分にさせてくれる。車利用なので皆で反省会という事にもならない。仕方なく帰ってから一風呂浴びてビールを飲んだことは言うまでもない。運動した後のビールは旨いね(*^_^*)


「春霞 彼方の山が かくれんぼ」


[1891] 富貴草 [PC]  2015/03/14 07:30:04    [削除]


   フッキソウの花が咲き出しました。茎の上の方が雄花で、下の方に雌花が数個付く雌雄同株植物です。草のように見えますが常緑なので木本に分類されます。ところが愛用の山渓ハンディ図鑑では草本の方に掲載されていて、常緑亜低木と紹介されています。雄花も雌花も花弁を持っていません。
 名前の由来は、一年中葉が茂っているのを繁栄のシンボルと見立てて目出たい名前になっています。稀にしか観られない角のある白い実を宝石に見立てて貴の字をあてています。別名でも吉字草と云われています。初秋に出来る可愛い実を観てみたいものです。


「オアシスに 雄花雌花の うらうらと」


[1892] 山茱萸 [PC]  2015/03/15 06:35:48    [削除]


   サンシュユがマンサクの後を追っかけるように咲き出しました。同じように黄色花を沢山付けます。公園や庭などに植栽されていて、山では自生している姿を確認したことは有りません。花の咲く様子から春黄金花とも云われ、秋の赤い実から秋珊瑚とも呼ばれています。実を食べてみましたが渋くって美味しいものではありません。果実酒にすれば色んな薬効もあり健康にいいようです。何でも1800年前から薬として利用されてきた優れ物らしいです。
 昨日も雨の様子を探りながら、中山観音の梅林と中山最高峰にハイキングして来ました。頂上で昼食を摂っていると、一人で登って来た別の山サークルの知り合いにばったり会い、下山コースを尋ねられたので、清荒神に下りると云うと、じゃあご一緒にと後半のコースは反省会まで付き合ってもらいました。昨日の反省会ではロクはぜんざいを戴きました。甘辛両刀遣いのロクでした。


「山茱萸が 押すな押すなと 枝先に」


[1893] 青文字 [PC]  2015/03/16 07:05:08    [削除]


   珍しいアオモジの花です。同じクスノキ科のクロモジより、幹や枝が暗緑色なのでアオモジと名付けられています。あまり馴染みの無いハマビワ属らしいです。分布は岡山以西で山口、九州、沖縄に自生しています。雌雄異株で写真の花は雄花ですから沢山の花を付けています。雌花は楚々とした感じで少し小さめの淡い花色です。クロモジと同じように枝や幹に芳香があるので楊枝などに使われています。レモンの香りと云いますが、小枝を齧ってみると山椒の香りがしました。
 昨日はサークルの下見で生駒の平群に行って来ました。そこで沢山のアオモジを観ることが出来るのです。もともと生け花用に植栽したものが、種子で拡がって野生化しています。如何にも自生だと云うが如くに。


「春便り 連れ来る黄花 山里に」


[1895] 桃源郷何処へ [PC]  2015/03/17 05:44:19    [削除]


   生駒平群の福貴畑は切り花の出荷を生業としている農村だが、過っては桃源郷と云われるぐらい、花桃が植栽されていた。いまでも桃の節句用の桃畑も僅かに残っているが、殆どが放置されていて、桃林がブッシュ状になっている。とても桃源郷などと言えた代物ではない。花桃の需要は年一回きりなので、とてもそれでは生計が立たない。年中需要がある菊栽培にシフトしているらしい。菊畑を作るために桃の木は惜しげもなく伐採されてしまった。
 農家の方にすれば当然の選択だと思う。地元で里山づくりの活動をしているボランティアの方たちには残念な結果になっているが、桃源郷というものがそもそも理想郷なのだから仕方ないだろう。桃源郷を返上して青文字郷にするのも好いかも知れない。


「桃の花 在りし昔の ユートピア」


[1896] 高取城址 [PC]  2015/03/18 06:57:22    [削除]


   所属するサークルの例会で壷坂山の高取城址へのハイキングに行って来ました。日本三大山城と云われるだけあって人気のあるコースです。城下町として賑わった土佐街道沿いには約100体の雛飾りが家々に飾られていて、それを観に来ている観光客で、往時を偲ばせるほど賑わっていました。我々の目的は高取城址までのハイキングですから、植物観察などしながら頂上をめざしました。
 下山は土佐街道コースにして、沿道の雛飾りを楽しみながら壺阪山駅まで下りました。メイン会場では約500体の雛人形が飾られていて圧巻でした。これだけの観光客が来ているのに駅前のお店はお休みで反省会をすることも出来ません。でも天は我々を見捨てませんでした。近鉄沿線には駅中居酒屋があったのです。橿原神宮駅構内のお店で800円のセットメニューを戴いて帰りました。


「居酒屋で 雄雛雌雛に 顔染めて」


[1897] 展葉調査 [PC]  2015/03/19 07:29:40    [削除]


   展葉調査が始まりました。昨年に続き今年も参加させて頂いています。既に調査対象木には樹種毎にリボンが付けられ、我々は葉芽の展葉状態を記録して行くだけの作業です。葉芽の状態を5段階に分けて調査します。昨日の調査では殆どが“0”の段階で、アラカシ、モチツツジ、ヤブムラサキなど数種にレベル“1”が混じっていました。毎週調査しますので時系列的な展葉状態がグラフ化出来ていきます。
 総勢20人ほどのメンバーですが、昨日は6人が担当しました。樹種は16種類で、それぞれ15本ずつを生育場所の違いなどを観ながら調査して行きます。従って調査木は計240本になります。リーダーが最後にコーヒーを入れてくれて、ご苦労さんとの気持ちを態度で伝えてくれます。


「リボンだけ 目立つ山肌 木の芽道」


[1898] アイオオ
アカウキクサ [PC]  2015/03/20 06:24:57    [削除]


   人庫ダム(知明湖)に今年も浮草が繁茂して湖面を覆い尽くしています。冬場に赤くなっている浮草が気になってネットで調べてみました。アイオオアカウキクサという長ったらしい名前の水生シダ植物だと判明しました。アカウキクサは毒性もなく「アイガモ農法」で鴨の餌として田んぼなどで活用していたようです。でもこの湖で繁茂しているのは特定外来種との交雑種ではないかと思われています。
 2年前にも大発生したことがあり、食物連鎖で自然に消えてしまった不思議を朝日新聞で読みました。蛾の幼虫が食べ尽くし、その蛾が魚の餌になったようです。今はヒドリガモが餌場として沢山採餌に訪れています。夏頃には自然に消えるだろうと期待して見守って行きたいと思っています。


「春陽気 湖畔歩きに 気の向いて」


[1899] 三椏 [PC]  2015/03/21 06:57:18    [削除]


   今日は“暑さ寒さも彼岸まで”と云われる春分の日です。昨日京都植物園に行き、同じ自然大学の地域サークルの仲間に園内をくまなく案内してもらいました。3人の方に案内して頂きましたが、皆さん良く勉強されておられ、今までの植物園のボランティアガイドさんより、数段質の高い案内をして頂きました。下見もしっかりして頂いて、説明用の資料もちゃんと準備しておられました。これからの活動に活かしたいガイド振りでした。
 早咲きの各種桜が咲いていたので、今日の写真俳句にアップしようと沢山の桜を写しました。朝起きて写真を選んでいる間に、桜はもう少し先にしようと考えが変わり、写真のミツマタになりました。和紙の原料だと云う事は皆さんご存知ですが、10000円札だけにミツマタが使われていると教えて頂きました。仲良くしたいお札なのですが直ぐにロクから遠ざかって行きます。
(昨日の人庫は一庫の入力間違いですから訂正します。)


「三椏の おわすか財布 春分に」