ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

過去へのご招待18

[1901] 姫立金花 [PC]  2015/03/22 06:10:37    [削除]


   我が家の小さな花壇を独占する如くにヒメリュウキンカがのさばっています。数年前に野生のものを採って帰って植えておきました。毎年仲間を増やしプランターにまで拡がっています。小さな芋で増えているようです。初めはリュウキンカと思っていましたが、どうやらヨーロッパ原産のヒメリュウキンカのようです。リュウキンカは水辺を好みますが、ヒメリュウキンカは林や草地などの乾燥地でも見かけます。
 ヒメリュウキンカなどというと、小型リュウキンカのイメージを与えますが、同じキンポウゲ科でも属が違います。リュウキンカはリュウキンカ属で、ヒメリュウキンカはキンポウゲ属に分類されています。「山菜ガイド」今井國勝によるとリュウキンカは食べられるとなっていますが、キンポウゲ科植物は全て毒だと思って食べないことを勧めます。


「ようやっと 黄花の咲いて 春彼岸」 


[1902] 平群本番! [PC]  2015/03/23 07:01:26    [削除]


   一週間前に生駒平群へ下見に行きましたが、昨日は40人ほどの参加で再度訪問しました。4班に分かれて案内することになり、その内の一つの斑を担当して来ました。リーダーの方が資料を準備しているので、それに沿っての案内になります。下見で歩いたコースなのに道が判らなくなり、皆さんを右往左往させてしまいました。写真は重要文化財に指定されている藤田家見学でリーダーからの説明を受けた人と、これから受ける人の入れ替わり場面です。
 桃も膨らみ、カンザクラ、トウカイザクラ、ケイオウザクラ、アオモジ、サンシュユ、ハクモクレン、レンギョウなどが花盛りです。ピンク・薄緑・黄色・白・ムラサキなどの花が春の陽射しを受け、輝いている様はまさに桃源郷の雰囲気でした。


「山笑い 十歳ほども 若くなり」


[1903] 深山片喰 [PC]  2015/03/24 05:47:13    [削除]


   春の楽しみの一つであるスプリング・エフェメラル(春の妖精)を探しに散歩に出掛けました。目指すニリンソウはまだ葉を拡げた段階で、花の姿には会えませんでした。ひっそりとミヤマカタバミが咲き出しています。別の場所ではショウジョウバカマも咲き出して来ました。カタバミは睡眠運動をするので、暗くなると葉を閉じます。その状態が葉の片側が喰われた様に見えるところから片喰(かたはむ)→カタバミになったとのことです。
 彼岸の中日を過ぎたのに、昨日は小雪の舞う寒い一日になりました。寒の戻りも後2日間で、それ以降は暖かくなりそうです。よりによってその寒い2日間に十津川までオシドリ観察に泊りがけで行って来ます。従ってその報告は夜になります。


「春小雪 耐えて健気な 白き花」


[1904] 大峯奥駈道 [PC]  2015/03/25 21:05:32    [削除]


   日本一長い路線バスを利用して十津川まで行って来ました。その路線は奈良の八木から和歌山の新宮まで約5時間のバス路線です。十津川の宿に泊まれば往復のバス賃が無料になるという、ラッキーなキャンペーンを利用させてもらいました。3年前の豪雨災害で孤立してしまった十津川に再び観光客を呼び戻したいと云う思いからのサービスです。
 我々はガイドを付けて大峯奥駈道のさわりを案内してもらいました。玉置山から玉置神社までの短いコースです。大峯奥駈道は役の行者(役小角)が開いた1300年の伝統を持つ山岳信仰の聖なる道とされています。中でも玉置神社は75の靡(なびき)という神仏が宿るとされる拝所・行場の10番目の靡で重要な場所らしいです。パワースポットとして若い女性たちに人気があるようです。


「奥駈を 清める塩か 春の雪」


[1905] 野猿 [PC]  2015/03/26 06:09:59    [削除]


   野猿(やえん)とは十津川地方独特の人力ロープウエイの事です。ワイヤーに吊り下げられた「屋形」に乗って、自分で綱を手繰り寄せて対岸まで行くようになっています。猿が木の蔓を伝わっている様子に似ていると云うので「野猿」と名付けられました。基本的に一人で移動出来るようになっていますが、真ん中あたりまではたわみで楽に進みますが、あと半分は引き上げなければならないので大変です。
 我々シニアグループは童心に帰り、朝食前のひと時を腹空かしに楽しんでいました。今は観光用に設置されていますが、往時は重要な移動手段だった事が読み取れます。秘境十津川もトンネルや道幅拡張工事が進み、随分と楽に行けるようになって来ました。


「昨晩は 牛飲馬食 今朝は猿」(川柳)


[1906] 三尾山 [PC]  2015/03/27 07:16:42    [削除]


   最近参加させて頂いている地元の低山会から丹波の三尾山に行って来ました。能勢から車で約1時間走り、三尾山登山口近くに駐車します。直ぐに山岳訓練所という岩場もあり、急峻な山の片りんを見せます。殆ど直登で1時間足らずで眺望の好い前三尾に辿り着きました。ゆっくり休憩のあと中三尾を経由して三尾山本峰に向かいます。そこでお昼。あとは下りだと思い気や、何箇所もピークをアップダウンしてなかなか下山出来ません。
 基本的に岩山ばかりなのでヒカゲツツジの木が沢山目立ち、あと1カ月ほどしたら見事に花を咲かせてくれるだろうなと思い、ふくらはぎ辺りを気にしながら麓の集落まで降りて来ました。不便な山なのでもう訪れることも無いだろうという感想でした。


「山頂で 歴史講釈 風光る」


[1907] 桜開花 [PC]  2015/03/28 07:03:29    [削除]


   やっとソメイヨシノが開花し始めました。今日明日ぐらいで蕾も弾けることでしょう。やはりウキウキします。我々だけではなしに花の蜜が大好きなメジロやヒヨドリが頻繁に訪れます。メジロはアジアの熱帯地方産で、年中花の蜜を追っかけています。花蜜に筆の様な舌を差しこんで、舌の先に含ませるようにして吸蜜出来るように進化したようです。
 “梅に鶯”と云いますが“梅に目白”とした方が実態に合っています。梅が終わると桜に集まってきます。ヒヨドリに農作物を荒らされる農家の方も、花が咲き出すとほっとされることでしょう。それ位甘い物好きの小鳥たちなのです。


「忍び足 一緒に愛でる 初桜」


[1908] 淡墨桜 [PC]  2015/03/29 06:46:40    [削除]


   池田の歴史散策に自然大学で一緒に学んだ皆さんを案内して来ました。史実はともかく、大陸からの渡来人が機織りなどを広めたと云う伝説の呉服(くれは)神社をスタートに、織られた布を染めたと云う染殿井の井戸跡までを、間に昼食宴会を挟みながら巡ってきました。国指定の歴史的建造物などもあり、変化に富んだコースで皆さんの池田再発見のお手伝いをしてきました。歴史音痴の案内でしたが、仲間が足りないところをちゃんとフォローしてくれました。
 コース途中に池田城跡公園があり、色とりどりの花が迎えてくれました。写真は淡墨桜です。岐阜県本巣市にある樹齢1500年のエドヒガンの古木で天然記念物に指定されています。その種から育てたものだそうです。蕾はピンク、満開の頃は白い花色、散り際になると特異の淡い墨色になるのでウスズミザクラと呼ばれています。


「春中に 淡き白花 天守閣」 


[1910] 椿展 [PC]  2015/03/30 07:00:38    [削除]


   阪神尼崎駅前の中央文化センターで椿展を開催していると、友達の友達から案内を受けたので訪れました。コーベ・カメリア・ソサエティと云う団体の主催展です。和種・洋種の椿が約200種ほど展示されていました。メンバーの方が新しい品種を何種類も作ったと云われるぐらい、椿の品種はたくさん生まれています。会場では椿についての蘊蓄を聞いて来ました。殆どが知らない話ばかりで“目から鱗”の勉強が出来ました。
 洋種椿は総じて豪華です。でも日本人好みは、茶の湯と生け花文化からか侘び介など、一重のおくゆかしさを好まれるようです。特に冬から早春にかけて咲くヤブツバキ系の花は、濃い緑と紅い花が一際目立ち、まさに春の花だなと感じさせてくれます。ロクは貰った投票シールを和種に貼って来ました。


「活け椿 シールの数を 競い合い」


[1911] ナガミオランダフウロ [PC]  2015/03/31 06:49:24    [削除]


   1ヶ月ほど前に散歩していた時、道端に見掛けない植物がロゼット状にへばりついていた。何だろうと気になっていたが、手持ち図鑑には載っていなかったので、外来植物図鑑を持っている仲間に調べて貰っていた。直ぐにナガミオランダフウロだと知らせてくれた。早く花を観てみたいものだと足繁く通い、やっと花を見付けることが出来た。1957年に初めて三重県で確認された外来植物で、見る間に全国に広まって行った。荒れ地や道端に根付き易い。
 別名をツノミオランダフウロと云うがこちらの方が判り易い名前だ。まさに角の様な実になり、形からフウロの仲間だと云う事も判る。日本のフウロよりもけた違いに大きくなり、8~12センチぐらいになるらしい。


「神輿草 日本へ渡来 春休み」


[1912] 太陽の塔 [PC]  2015/04/01 07:43:21    [削除]


   珍しく娘の誘いで万博記念公園に花見に行って来ました。まだ満開までには少し間がありますが、人出は既に満開でした。桜並木のメイン広場には屋台も出て、花より団子を楽しんでいるお馴染みの花見風景です。陶器市も出て、ついつい財布の紐も緩みます。人だかりに近寄ってみると、路上道化師が上手な呼び込みで人を釘づけにしています。
 人込みを避けて日本庭園に回ると、さすがに子どもの姿もなく、落ち着いた雰囲気でサクラを楽しめます。予定している居酒屋には少し早過ぎるので、空いているベンチで暫しの花見を楽しみました。開店一番乗りの居酒屋では爆飲爆食で、娘と別れた二人は終点まで乗り過ごしてしまいました。内緒に出来なくって……。


「太陽の 塔にもあるか 花疲れ」


[1913] 白木蓮 [PC]  2015/04/02 06:44:13    [削除]


   公園や庭木として人気のハクモクレンです。大きな花の割に全開しないので、その姿は白い小鳥が木に止まっているように見えます。どちらかと云うとロクは桜よりも好きな花です。この欄で何回も取り上げています。古くに中国から渡来してきたので、すっかり日本に馴染んでしまっています。別名「磁石の木」と云われているのは花先を北に向けているからです。
 普通モクレンと云うのは紫色のものを云い、白い方をハクモクレンと区別する習わしが、貝原益軒によって提唱されて来ました。ある人から聞いた事ですが、別に紫木蓮と云うのもあるらしいです。花の中まで紫だと云うのです。調べましたが真意の程は……。


「木蓮の 今にも飛ぶと 並び居て」


 [1914] 紫木蓮 [PC]  2015/04/03 06:53:35    [削除]


   昨日は淀川流域観察会で、桜とモクレンを観察して来ました。昨朝アップした紫木蓮の存在を確認してみたかったのです。確かに花びらが中まで紫色でした。帰ってから愛用の山渓ハンディ図鑑で調べてみました。何とこちらが本来のモクレンなのです。別名で紫木蓮と呼ばれることを確認しました。
 花弁の外側は紫で中が白っぽいのは別種でトウモクレンと云われるものです。紫のモクレンに比べてトウモクレンは花を全開させます。したがってツートンカラーが良く目立つのです。モクレンとハクモクレンは全開しません。モクレンばかりアップしていたら他の花をアップ出来ないので、今日は比較のために再度画像をアップしておきます。


「頑なに 筋を曲げぬと 紫木蓮」
[1915] 唐木蓮 [PC]  2015/04/03 06:56:07    [削除]


   これがトウモクレンだと云うのです。こちらの方をよく見かけるのですが。もう少し勉強してみます。


[1916] 踊子草 [PC]  2015/04/04 06:53:24    [削除]


   自然観察サークル『トンボのメガネ』から八幡市の背割堤へオドリコソウを求めて行って来ました。2キロにわたる堤には今を盛りとソメイヨシノが満開です。天気予報では午後から雨と云う事なので、桜には目もくれずひらすらオドリコソウの群生地を目指しました。観察を終え桜の辺りまで引き返すと雨が落ちて来ました。
 オドリコソウは白花の方が多いですが、中にピンクのものもあり、どちらも年に一度は見てみたい綺麗な花です。茎を取り巻く唇弁花を、踊子が傘を被って踊っている様子に準えていますが、別名で虚無僧花とも云われています。根は薬用に、若葉は食用になります。


「傘開き 隣においで 菜種梅雨」


[1917] ケシ科植物 [PC]  2015/04/05 07:34:28    [削除]


   昨日は男の料理教室で献立に旬のヨモギ団子を作った。他にキクイモのポタージュスープなど野生のものも食材として利用した。これから野草山菜料理の季節になりロクの出番が増える。野草採取で気を付けているのは、キンポウゲ科とケシ科には手を出さないこと、先ず毒草と思って間違いないだろう。
 ケシ科のムラサキケマンやジロボウエンゴサクによく似た花が咲いていたので、仲間に教えて貰ったところニセカラクサケマンと云うらしい。手持ち図鑑に載っていないので、ネットで調べるとヨーロッパ原産の帰化植物で、アルカロイドを利用するために栽培していたものが、籠抜けして野生化しているようだ。よく似たセイヨウエンゴサクもあるらしい。ますます帰化植物図鑑が必要になって来た。


「蒸し生地に 餡子を隠し 草団子」 


[1919] 瘡の王 [PC]  2015/04/06 07:08:53    [削除]


   野原のあちこちに鮮やかな黄色で、清楚な感じを与える花が咲いています。これもケシ科のクサノオウです。観察会では同じケシ科のタケニグサやクサノオウに出合うと茎を切り、中から出て来る黄色い汁液を確認してもらいます。花の清楚さと打って変わって、その汁液は毒々しい色に見えます。それが猛毒のアルカロイドなのです。瘡の王と云われるぐらい湿疹やいんきん・たむしなどのできものにはよく効くようです。
 面白いのは種にアリの好物エライオソームと云う糖や脂肪酸が付属しています。巣に持ち帰りおまけを齧り取り、種だけが巣の周りに残ります。カタクリやスミレと同じアリ散布植物で、植物の子孫を残すための生き残り戦術なのです。


「花で蝶 種で蟻寄せ 強かに」 


[1920] 田均し [PC]  2015/04/07 06:44:23    [削除]


   数日前から菜種梅雨が降り始めました。週間天気予報を見ていると雨予報が続きます。予定している活動も中止になったりして、やきもきさせられる毎日です。花見もしっかり出来ないまま花散らしの雨にチャンスを奪われてしまいます。ところがこの雨がこの時季生き物たちにとって必要なのです。
 最近は早生の苗を植える農家が増えて、既に田均しが始まっています。田んぼに水が張られたその日の夜から、カエルの合唱が聞こえ出しました。土の中に潜っていた蛙が突然起こされて、寝ぼけ眼でカップル探しを始めるのです。それを目当てに今朝はダイサギ7羽と鴨が2羽集まって来ました。田んぼの果たす生物多様性環境です。


「田均しを 誰に聞いたか 鳥集い」


[1921] 三椏大群落 [PC]  2015/04/08 07:01:09    [削除]


   所属するサークルのリーダーから丹波愛宕山のミツマタの大群落を案内してもらいました。事前にブログで紹介されていたので期待していました。不便な場所なので行きはタクシー利用です。曇り予報だったのですが小雨が降っています。出発して直ぐにミツマタが迎えてくれます。楽しみは後に取っておいてと云うぐらい、斜面のあちらこちらに群落が見えてきます。最後尾を歩きましたが、写真撮影に忙しく駆け足で追っかけます。
 一目10万本と云われるぐらいの大群落に参加した皆さんは十分満足されたようです。登りに眺めると黄色っぽく見えますが、下り道では白っぽく見えます。また開花直後は黄色も鮮やかですが、落花が近付くと色あせて来ます。午後には雨も止みましたが、ガスがたれ込み肌寒い一日でした。太陽の降り注ぐ日だともっと素晴らしい眺めだったことでしょう。


「三椏の 花群落に 声も出ず」


[1922] 檀香梅 [PC]  2015/04/09 07:27:46    [削除]


   先月の展葉調査の時には、ダンコウバイの花が見事に春の訪れを告げていてくれたが、昨日の調査では花に代わって新芽が膨らんできた。4月だと云うのに朝方は雪がちらつき、活動開始の時間(10時)でも3.6℃と云う真冬並みの寒さだった。銀白色の新芽がネコヤナギのようで可愛い。若葉の頃は葉裏に白い毛が生えている、やがて展葉すると毛が抜け落ちてくる。
 ダンコウバイはクスノキ科クロモジ属なので、枝や材などに芳香があり、楊枝や香水、石鹸などの香料として使われている。名前の由来は“栴檀は双葉より芳し”でお馴染みの白檀の別名を檀香と読んでいたので、そこから拝借したとされる。


「出て来たが 寒の戻りに 戸惑いて」


 [1923] 姫烏頭 [PC]  2015/04/10 07:21:23    [削除]


   小さなヒメウズの花です。何時も写真を撮りますが旨く写った例がありません。今回は辛うじてそれらしく撮れましたが、全体像までは無理でした。花の中まで撮りたかったのです。と云うのも白く写っているのは花弁ではなく萼片です。中に黄色い筒状花弁が隠れています。手持ち図鑑でもはっきりしませんので、ネット「松江の花図鑑」を覗いてみました。実態顕微鏡で撮られた写真など詳しく載っています。ご参考までに。
 ヒメウズをオダマキ属に入れるか、ヒメウズ属に独立させるか、学者によって見解が分かれますが、葉の形はまさにオダマキに似ています。ロクは小さな小さなオダマキと覚えるようにしています。漢字表記で烏頭となっていますが、トリカブトから採ったようです。


「風に揺れ 小さき花に 冴え返る」


[1924] 蓮華草 [PC]  2015/04/11 06:44:18    [削除]


   道端の所々にレンゲソウが咲いています。正式和名は紫雲英(ゲンゲ)だそうです。古くに中国から緑肥として渡来して来ました。昔は田んぼ一面に咲いていたので、紫の雲がたなびく様子から名付けられましたが、最近では農薬に取って替わり一面のゲンゲ畑を見かけなくなりました。農家の方もゲンゲを漉きこむのに、農機具の邪魔にもなるようで、面倒な緑肥は敬遠されるようになったという側面もあります。
 一面のゲンゲ畑は得も言えない風情ですが、単品のレンゲソウも綺麗な花です。蓮華草と云うのはハスの花に見立てて名付けられました。中華料理で使うレンゲも其処から来ているようです。若葉や花など食用になります。


「車待つ 畦に一輪 蓮華草」


 [1925] ツツジ尾根コース [PC]  2015/04/12 07:27:07    [削除]


   山友会の例会で愛宕山に行って来ました。今回は初めてのコースで、JR保津川駅からツツジ尾根を歩き、正面参道の7合目近くで合流します。愛宕山まではあと4分の1で、何時もより遅めの愛宕山到着になりました。下山は大杉谷から清滝に下ります。かなり長いコースでした。登りのツツジ尾根コースはコバノミツバツツジが満開で、最高の演出をしてくれました。途中急登も在りますがそれを忘れさせるぐらいのコースでした。
 生憎の曇り空で何時も最後尾を歩くロクはくしゃみが出るほどの寒さでした。トップグループは何回も立ち止まって後続を確認しますが、くしゃみを聞き「寒がっているんや」と言っていたようですが、肝心の遅い御仁は「誰か噂しているんやろ」だって。好い性格です。


「急坂の 喘ぎを癒す 小葉躑躅」


[1927] タラの木 [PC]  2015/04/13 06:59:42    [削除]


   タラノキの新芽、タラの芽です。食べ頃のタラの芽を見付けたので、人に採られない内にとっておこうと夕方から出かけて採取して来ました。何時もは目を付けている場所に行っても、既に採られた後で、採り残しを頂く位でした。ひと足早かったので短時間で沢山採取出来ました。今年は3回の山菜野草料理が予定されています。それまで保存出来るかが問題です。
 昔からタラの芽は山菜の王者として人気があります。薬草の王様でもあるのです。副作用の無い民間薬として文字の無い頃から使われてきました。樹皮や根皮を生薬として使うようですが、タラの芽は山のバターとも呼ばれる位の脂質とタンパク質を含み、栄養的にも優れています。


「吾先と 先駆植物 芽吹丘」


 [1928] 紅葉苺 [PC]  2015/04/14 07:05:34    [削除]


   山道を歩いていると白いイチゴの花が目立ちます。クサイチゴが多いのですが、たまにモミジイチゴが斜面から枝を垂らして清楚な花を見せてくれます。キイチゴ属には他に何種類かありますが、黄苺と云われるモミジイチゴが一番美味しいようです。沢山採取出来るのはクサイチゴやフユイチゴです。他にはカジイチゴ、ミヤマフユイチゴ、ナワシロイチゴ、ニガイチゴ、クマイチゴなど多数あります。
 このモミジイチゴは二日酔いに効くらしく、黄色く熟した物を数個食べば効果てきめんのようです。でも二日酔いの時に山まで採りに行けないし、困ったものです。モミジイチゴ酒は美味で美肌、疲労回復、食欲増進になるようです。これで迎え酒をすれば好いんだ!(*^_^*)
(昨日のアップはタラと云う漢字が環境依存文字と云う事で表示されませんでした。)


「また来ると 想いを馳せし 苺花」


[1929] 立壷菫 [PC]  2015/04/15 07:39:16    [削除]


   スミレは種類が多く覚えるのが大変です。日本国内だけで150~200種もあると云われています。普通のスミレとタチツボスミレだけしか覚えていません。単に葉の裏が紫色だけでシハイスミレと断定できないようです。短い距(蜜をためるところ)が跳ね上がっているのが特徴です。スミレで覚えたいのは茎の有り無しで、無茎類と有茎類に分かれることです。タチツボスミレは有茎類に属します。だいたい見たら確認もせずにタチツボスミレだと断定してしまいます。一番の見分け方は葉柄の付け根の托葉が櫛の歯状になっていることです。
 スミレは大工道具の墨入れからなまってスミレになりました。開花では普通受粉せず、閉鎖花で自家受粉して種を作るようです。これもアリ散布植物です。全草食用になりますが根っこのトロロはまだ食べた事がありません。


「控えめの 色香で招く 菫花」


[1930] 鈴懸の木 [PC]  2015/04/16 07:25:11    [削除]


   街路樹や公園樹として知られているスズカケノキです。我々昭和世代では鈴木章二とリズムエースのテーマ曲としても有名でした。プラタナスなどと横文字で呼ばれるとお洒落な気がしたものです。山伏が首にかける鈴懸に似た実はお馴染みです。花も同じように球形花序なのです。始めて観察出来ました。まるでイチゴのようで可愛い花序です。
 服部緑地に植わっているのは多分モミジバスズカケだと思います。アメリカスズカケとスズカケノキの3種が知られています。独特の木肌と冬芽にも特徴があり興味の尽きない大樹です。


「公園に 芽吹きを競う 紅き珠」


[1931] 木通 [PC]  2015/04/17 05:51:00    [削除]


   雨の日が続いたので運動不足になっていました。朝から快晴です。妻たちが箕面の山に行くと云うので急遽連れて行って貰いました。シャガの花が満開で出迎えてくれ、山道には色んな花が咲き写真を撮るのに忙しいこと。アケビの雄花・雌花が綺麗に咲いていました。手前の少し大きな花が雌花で、奥の方が雄花です。花弁のように見えているのは萼片です。
 アケビは小葉が5枚からなる掌状複葉です。他にミツバアケビとゴヨウアケビがあります。ゴヨウアケビも5枚の複葉ですからアケビと間違い易いですが、葉が波打っているので見分けがつきます。いずれも薬用になり食用にもなります。ツルもかご作りなどに重宝しています。


「一休み したらどうかと 花木通」 


[1932] 片栗 [PC]  2015/04/18 05:43:55    [削除]


   サークルで大和葛城山へカタクリを観に行って来ました。この山はツツジがあまりにも有名なので、カタクリ群生地と云う事はあまり知られてようです。着いた時は曇り空だったのでカタクリも閉じた状態で垂れ下がっていました。時間が経つにつれて青空が出始め、お昼頃には快晴になりました。植生保護のためにロープで柵をしてあるので近くで撮れませんが、頂上辺りの刈り取られたススキ原にはカタクリが野放しで育っています。寝ころんで撮ることもできます。6枚の反り返った花被片にくっきりと桜模様の様な斑まで観察出来ます。
 ここには鹿がいないのかカタクリやカンアオイがたくさん育っていて、ギフチョウの楽園でもあります。同行した仲間が観たギフチョウは36頭だったようです。カタクリ群生とギフチョウ乱舞のおまけまでついた、素晴らしい観察会でした。


「片栗の 花青空に 反り返り」


[1933] 叡山菫 [PC]  2015/04/19 05:47:29    [削除]


   これも大和葛城山で観察したエイザンスミレです。名の通り比叡山で発見されたので叡山を冠していますが、日本特産種で山の林内で見付けることが出来ます。地名を冠する植物は他にもたくさんあり、伊吹とか白山など総じて発見された場所を差しているだけです。
 先日アップしたタチツボスミレは有茎類でしたが、エイザンスミレは無茎類です。一番の特徴は深裂した葉です。一見したところ5深裂に見えますが、3深裂してさらに2つに分岐しているのです。他に似た葉を持つスミレでヒゴスミレというのもあります。


「渓道に 深山菫の 楚々として」


[1935] 野草料理 [PC]  2015/04/20 07:09:27    [削除]


   サークルで野草料理を楽しみました。今年は地域も含めて3回の野草料理を担当することになっています。昨日がその第1回目でした。農薬を使われていない畑で野草類を採取しました。総勢30数名が4班に分かれて、採取から下準備と調理までこなし、2時過ぎには片付けまで終えると云う段取りの良さでした。野草類は殆ど揃い、天ぷら以外に和え物や、ヨモギ餅なども作り品数豊富な献立になりました。
 駅から歩いて30~40分かかる山村までを、ご夫婦の車でピストン運転して頂き、大変なお世話をおかけしました。リーダーの彼より連れ合いの彼女が大変だったことでしょう。参加したメンバーは長閑な山村風景と、田舎暮らしの雰囲気に十分満足されたことでしょう。


「山村に 野趣を求めて 蓬摘み」


[1936] 箕面駅の燕 [PC]  2015/04/21 06:41:06    [削除]


   最近話題性のある箕面駅のツバメです。今年も巣作りの季節になり、切符売り場の上に巣をかけ始めています。暫く待って観察していましたが、まだ雛は生まれていないようです。糞が下へ落ちないように段ボール箱で受けています。切符売り場に切符用磁気カードの箱なんて、意識されて置かれたのかな、憎い演出です。毎年改札口の上に巣を作るので、そこへは作らせないように壁に透明テープを貼って防御しています。
 奈良県室生にお住まいのサークルリーダーのお宅の離れにも、ひっきりなしにツバメが飛び込んで来ます。多分天井辺りに巣を作っているのでしょう。我が家にも来てくれないかと待っているのですが、最近の建築様式では機密性が保たれているので、ツバメもスズメも住み難いようです。


「君待てど 姿を見せず 燕の巣」


[1937] 黄華鬘 [PC]  2015/04/22 08:03:57    [削除]


   今年3月まで所属していた自然大学校の研究科が行っているOP観察会(武田尾)にお邪魔してきた。一番いい時期で木々の花や山野草の花も咲き出し、楽しい観察会だった。渓筋でキケマンが群生していて、ミヤマキケマンもあると教えて貰った。果して写真のキケマンは何れか?悩むところである。
 帰ってから山渓ハンディ図鑑で調べるとキケマンと云うのは属名で、キケマンだけでは掲載されていない。多分ヤマキケマンとミヤマキケマン(フウロケマンの変種)の違いだろうと想像するにとどまった。なんともややこしい!


「山道で 遇ってほのぼの 春の草」


[1938] 赤芽柏 [PC]  2015/04/23 07:03:19    [削除]


   あまりにも綺麗な紅い葉が展葉して来たので思わず写真に!アカメガシワです。若葉の内は両面毛でおおわれて赤い絨毯のようです。名前もそのまま赤芽を使っています。柏と云うのは食べ物を乗せるのに使う葉を云います。結構な大木になりますが、これもパイオニア植物か、拓かれた空き地などに実生で育っているのをよく見付けます。赤い芽を摘んでノートなどに挟んで擦ってやると、綺麗なプリントが出来るので子どもたちに喜ばれます。
 ロクはもっぱら山菜として利用します。意外に知られていなので、天ぷらにして提供すると驚かれます。薬効も優れていて胃痛や胃がんにも効くようです。毎年食べているので胃痛知らずです。因みに昨夜の献立はコシアブラの胡麻和えとタラノメ・コシアブラ・カキの葉・タカノツメの天ぷらでした。春は好いね(*^_^*)


「ほろ苦き 春を夕餉に 酒の過ぎ」


 [1939] 上溝桜 [PC]  2015/04/24 06:10:53    [削除]


   今年のウワミズザクラは花を沢山付け、遠くからでもその存在がよく判ります。全体に薄白緑の塊として見えるのがウワミズザクラです。幹の溝で亀甲占いをしたり、古くから活用されてきました。蕾や種子には薬効が優れ、不老長寿に効く薬酒になると伝えられ、西遊記の三蔵法師はウワミズザクラの種子を探し求めて旅に出たと云われています。
 黒く熟れた果実は甘くて美味しいですが、ウワミズザクラ酒にしたものは香りが豊かで体にも良いようです。新潟県では蕾の時に採取したものを塩付けにし酒の肴にするようです。「あんにんご漬け」と云うものを食べてみたい!


「この花を 桜仲間と 云われても」


[1940] 筆竜胆 [PC]  2015/04/25 07:22:38    [削除]


   今年初めて川久保美女谷に行って来ました。毎年定点観察のスタートは5月3週目だったので、やはり1ヶ月前では今まで観られなかった植物に出合えます。その一つが春咲きのリンドウです。ハルリンドウかフデリンドウか?持って行った図鑑では同定出来なかったので、帰ってから愛用の図鑑で調べました。同じ近似種ですからどちらでもいいのですが、特徴的な違いはハルリンドウは根生葉がロゼット状になっていることです。ヨーロッパではアルプス三大名花の一つで、ゲンチアナと呼ばれ世界中のハイカーに愛されています。今年も行きたいな~(^v^)
 漢字表記の竜胆は「竜胆(りゅうたん)」という生薬名をあてはめています。「熊の胆(い)」より苦味が強いので「竜の胆」と名付けられました。健胃薬として用いられています。“良薬は口に苦し”の例えは此処から来たのかも。


「春竜胆 心異国に 誘いし」


[1941] 花点草 [PC]  2015/04/26 07:00:00    [削除]


   少し山に近い処に群生しているカテンソウです。あまり目立たない植物ですが、ルーペで観ると可愛い花です。吸盤のように星形に開いている雄しべがユニークです。見えているのは全て雄花です。雌雄異株と云いますが、同株も存在するようです。花が点のように見えるところから名付けられました。葉腋に隠れて目立たない雌花の事を云うのかもしてません。
 昭和までの女性は奥ゆかしさがありました。それでいて芯の強さを秘めていたものです。ところが最近の女性は男よりも目立ちたがります。総じて男性よりも先を歩きたがります。長らく続いた家父長制に対する反動なのでしょうか。カテンソウになりたがっている世の男性になり替わって。


「春の野に 小さき雄花 背伸して」 


 [1943] 烏野豌豆(白花) [PC]  2015/04/27 06:47:25    [削除]


   カラスノエンドウ白花に出合いました。大げさな表現ですが初めてです。基本的に白花の好きなロクは立ち止まって何枚もの写真を撮りました。なんとも清楚な雰囲気です。カラスノエンドウ自体が綺麗な花ので、それに輪をかけたような上品な美しさです。
 カラスノエンドウについては以前にもアップしているので説明は省略しますが、今年の野草料理で天ぷらにしてみようかなと思っています。ただし、貴重な白花には手(口)を出しません。度々訪れて経過観察をしてみたいと思っています。


「白無垢で 少しはにかみ 野豌豆」


[1944] 日陰躑躅 [PC]  2015/04/28 06:23:55    [削除]


   サークルでヒカゲツツジを観に行こうと計画していました。現地の観光案内所に問い合わせたところ、今年は4月中頃が見頃で、殆ど花は残っていませんよと言われたのが20日頃でした。今年が駄目でも来年のために、と篠山市の向山連山に行って来ました。今までヒカゲツツジと云えば筱見四十八滝に行っていましたが、サークルでとなると公共交通機関利用で行きたいとの思いでコース変更しました。下調べしたつもりですが結構急峻な山で3時間13kとの案内でしたが4時間余りかかってしまいました。帰ってからネットで確認すると健脚向きになっていました。
 ヒカゲツツジは岩場に咲くのでそれなりの覚悟で歩かなければなりません。何箇所も三点確保しながらのコースになります。だからこそ出合った時の感動も強いのです。今回は時季が終わっていましたが、申し訳程度に咲き遅れた花が一二輪残っていました。


「岩山に 名残躑躅の 一二輪」


 [1946] 瓊花 [PC]  2015/04/29 07:19:15    [削除]


   鑑真ゆかりの唐招提寺にケイカを訪ねました。鑑真和上の故郷、中国揚州市の花で、隋の煬帝が門外不出としていたことから「皇帝の花」と言われていました。1963年中国仏教教会から送られてきたとのことです。親樹から採った枝をオオデマリに接ぎ木して、いまでは境内に10株ほど植栽されています。そのケイカが満開です。5月6日まで特別公開されていますので、興味のある方は唐招提寺を訪ねて下さい。
 ケイカはガクアジサイに似た飾り花を付けています。こちらの萼は5弁でスイカズラ科に属します。ガクアジサイは4弁でユキノシタ科です。白い清楚な雰囲気が煬帝に好まれたのでしょう。


「春塵を 避けてお披露目 帝花」


[1947] 藤百花 [PC]  2015/04/30 07:54:59    [削除]


   午前中は西の京の世界遺産(薬師寺・唐招提寺)巡りを楽しみ、午後からはバスで移動して、同じく世界遺産の春日大社に行きました。こちらは観光客でごった返し、外国人や学童の多いこと。土ぼこりが立ちマスクがいるほどの賑わいです。周辺には藤の古木が沢山あり、太くなったツルが独特の景観を作っています。
 我々は人込みを避けて万葉植物園に入りました。古くから衣食住で役立ってきた植物たちが古名で紹介され、万葉集に何首登場しているかなども紹介されています。藤園では早咲き・中咲きの藤が咲き乱れ、遅咲きの藤を残し、各種の藤だけで百花繚乱状態です。麝香藤(じゃこうふじ)が園内を甘い香りで包んでいます。


「白藤に 顔近づけて 深呼吸」


[1948] グルジア ワイン [PC]  2015/05/01 06:46:18    [削除]


   自称ワイン通と言っているので、娘がお土産にグルジアワインを持って来てくれた。グルジアはワイン発祥の地で、5000年前にコーカサスの山から湧き出たミネラルウォーターで育った、世界最古のブドウ原種から作られているとのこと。ヨーロッパワインとは葡萄の種類が違うようだ。かのクレオパトラが芳醇なグルジアワインをこよなく愛したと云われている。人前では強権で知られる彼女が、一人静かにグルジアワインを口に涙を流したので、それ以降「クレオパトラの涙」という愛称で呼ばれている。
 その「クレオパトラの涙」を早速試飲したことは言うまでもない。ボトルを空にしてしまったのを、試飲と言うのは間違っているかな?陶器製の容器はグルジアの伝統工芸でなかなかお洒落なものである。赤ワインの味は南米系のワインに似ていると思った。


「赤ワイン 雫一滴 春の宵」


[1950] 立浪草 [PC]  2015/05/02 06:51:02    [削除]


   今年4月から立ち上げたサークル『トンボのメガネ』で泉原の自然観察に行って来ました。身近な里山植物観察と、山菜採りをテーマに楽しみました。山菜は時季遅しでタラの芽も伸びきっています。アカメガシワを採取。後はワラビやセリなど思い思いに採取されていました。クズやセイタカアワダチソウも美味しいよと紹介してあげました。
 コースには沢山の花が咲き乱れ、ウワミズザクラやガマズミなどの花も目立ちます。まさに山笑うの季節です。足下に目をやるとタツナミソウが「いらっしゃい!」と我々を招いてくれているようです。波がしらが立っているようでなるほどと納得出来ます。よく似たラショウモンカズラの命名にはよっさんが言われるように「何でだろう?」と思っています。


「波がしら 立てて今年も 夏は来ぬ」


[1951] 御衣黄 [PC]  2015/05/03 06:37:24    [削除]


   花が緑色と言う事で珍しいサクラだが、咲き始めの頃の話で、次第に黄緑色から中央部に赤い筋を帯びるようになってくる。花色が高貴な貴族の衣装のイメージと言うので御衣黄(ギョイコウ)と名付けられた。オオシマザクラ系の園芸品種である。
 平安時代から桜が植栽されるようになり、色々と人為的に交配させた結果、里桜と言われる園芸品種が200種も作られてきた。殆どの里桜はオオシマザクラが片親だという。基本的に華やかな八重桜などがサトザクラの主流になっている。もちろん自生種の自然交配で出来た桜もたくさんあるだろう。


「花色の 移ろい行くに 暮春知り」


[1953] 鼓楼 [PC]  2015/05/04 08:02:26    [削除]


   つい先日、自然観察に歩いたコースを、今回は歴史散策として妻を案内してきた。数日しか経っていないのに、ずいぶんと花が色あせてしまったり、見る影もなくなってしまったりしていた。季節の進みは速い。しかし、歴史的建造物は何の変化もなさそうに、ずっとそこに悠久の太古を留めている。時あたかも憲法記念日、平和な日本と悠久の歴史を子どもたちに引き継ぎたい。
 写真は唐招提寺の鼓楼で国宝に指定されている。この楼上から毎年5月19日に「うちわまき会式」が行われている。他に金堂・講堂・宝蔵・経蔵が国宝で、礼堂・東室・御影堂が重要文化財に指定されている。金堂内部にある仏像も国宝5体を含め9尊が祀られており、歴史好きにはたまらない魅力だろう。生憎ロクは凄い!というぐらいの感想しか発せない。


「古都奈良も 五月連休 人で蒸し」


[1954] 和太鼓 [PC]  2015/05/05 06:59:19    [削除]


   春日大社の万葉植物園では子どもたちによる和太鼓演奏が披露されていた。こんな催しがあると小市民のロクは随分と得をした気になる。入場するまでは騒音としか感じなかったが、傍で見ながら聴くと迫力があり最後まで観いっていた。最年少は小学校1年生だという。4歳から太鼓を習い始めたと紹介されていた。大太鼓を叩くのは高校生だろうか、筋肉隆々で逞しかった。
 今日は子どもの日である。1年に5節句ある内の真ん中の節句で昔から「端午の節句」と呼ばれていた。人日の節句(1月7日)・上巳の節句(3月3日)・端午の節句(5月5日)・七夕の節句(7月7日)・重陽の節句(9月9日)。全て奇数月で1月を除いて月日が重なっている。子どもたちの未来を守らなければ!との思いを行動で表したいものだ。


「若人よ 泳げ飛び立て 鯉となり」 


 [1955] 野点 [PC]  2015/05/06 06:51:23    [削除]


   能勢歌垣山の野点に今年もお誘いがありました。ゴールデンウイークは誰も遊んでくれないので、予定表も真っ白です。お誘いの電話が妻に入った時二つ返事で参加すると答えました。地元の山仲間も誘って歌垣山頂上を目指します。野点を主催する皆さん方は車で登り、準備をしてお客さんたちを待ってくれています。到着した3人はその場にそぐわない山スタイルです。気を利かせて頂いて長椅子を我々のために用意して下さいました。お手前を見下ろす格好になり、少し気が引けましたが、そこはロクの厚かましさで甘えて来ました。
 登って来た道を引き返すのも芸がないので、妙見奥の院まで足を伸ばし、古刹真如寺に降りるコースにしました。少し膝に違和感があったので、特に下りコースは慎重に歩きました。これで五月連休もメリハリを付けることが出来ました。


「新緑の 山も味わう 野点かな」


[1956] 港田村草 [PC]  2015/05/07 07:25:07    [削除]


   昨日は展葉フェノロジーの調査日で一人で調査地点に向かった。皆さんは車で現地入りされるが、ロクとしては植物観察など新たな出会いを期待して、歩いて行くことを基本にしている。今回も道端に見られない花を見付けた。逞しさとか姿かたちが外来種の雰囲気だ。対生する葉っぱを突き刺すようにシソ科特有の四角の茎が伸びている。外来植物図鑑を持っていないので、写真を仲間に送って調べて貰ったところ、ミナトタムラソウと同定したとの返信があった。ありがたいことだ。
 ミナトタムラソウは静岡県清水港で初めて確認されたので、港を冠している。シソ科アキギリ属らしい。昨年9月の葛城山でアキギリを見付けてアップしているので、検索して見比べて頂くとよく判る。アキギリは食べられるが、こちらは食べたいと云う食欲も湧いてこない。


「舗装路の 隙間に茂る 夏草や」


[1957] 三点確保 [PC]  2015/05/08 06:46:03    [削除]


   妻のグループがOPでヒカゲツツジを観に行きたいと、筱見四十八滝行きをかなり以前から計画していた。向山連山に行った時にヒカゲツツジが終わっているのを確認していたので、目的をシャクナゲに置き換えて行くと云うので、他に目的のあったロクも参加させてもらった。一つは立ち上げたサークルの下見である。もう一つは山菜採取も兼ねている。何回も通ったコースだがクサリ場が多く、ストックも使えない三点確保を強いられる難易度の高いコースだ。植物観察サークルには荷が重すぎると判断できた。
 筱見四十八滝と言うのは、赤目48滝とは違った意味合いである。沢山の滝があると思われるが、実際には8滝だけである。では何故四十八滝なのか?水量が枯れることなく始終(四十)流れている八滝と云う洒落で名付けられた。ヒカゲツツジの隠れた名所だ。


「滝上も 険しき崖も 滴りて」


[1958] 薔薇アーチ [PC]  2015/05/09 05:42:21    [削除]


   万博記念公園は花盛りです。やはり目を引くのは薔薇です。日本庭園前の薔薇園には各種薔薇が美しさを競い合っています。アーチの下をくぐると香りでむせ返りそうです。薔薇はイギリスをはじめヨーロッパの貴族に愛されてきました。貴族に何の所縁もない我が家にも、ミニ薔薇の木が1本だけ残っていますが、まだ花を咲かせてくれません。肥料はやらない、除虫もしない、ほったらかし、辛うじて生き残っているだけと云う有様です。
 あまり園芸種に興味無いので、猫の額放置花壇では、雑草化した多年生植物だけが蔓延っています。今まではお隣の花を鑑賞させてもらっていましたが、世話をする方がいなくなり、そこでも雑草化しています。外へ出掛けなくなったら花壇でもいじろうかな。何時になることやら。


「薔薇の香や 貧乏絵描き 夢想して」


[1959] 蛇結茨 [PC]  2015/05/10 07:29:56    [削除]


   地元山の会「山友会」で678.9mのポンポン山に行って来ました。今回は一番短いコースで行きたいと云う要望から、善峰寺から出灰(いずりは)までの3時間のコースを設定しました。阪急東向日から善峰寺までバス利用と云う手抜き(足抜き)コースです。古刹の善峰寺と山鈷寺へも寄り道して、時間がたっぷりあるのでゆっくり歩きます。それでも頂上には昼を回っていました。下りは出灰までを1時間と見て、バス時間に間に合うように出発しました。何をどう間違ったのか、バス時間まで後14分しかないところで気付きました。皆さんに急いでもらいましたが、結局バスの姿を確認しただけで、バスは我々を積み残して走り去りました。
 次のバスは2時間20分後です。「バスの便がある停留所まで歩こう!」と叱咤激励して歩いて貰った距離が7キロ余り、時間にして1時間30分を延々と歩きました。ブーイングを覚悟していましたが、途中でジャケツイバラの群生地があったりして、不満のはけ口を和らげてくれました。別名で河原藤と云います。蛇結茨より好いネーミングです。


「河原藤 蛇身絡ませ 悶え咲き」 


[1960] 男のロマン [PC]  2015/05/11 05:20:56    [削除]


   所属している「ひとくらクラブ」で山菜料理と燻製を楽しみました。他に野草などをブレンドした薬草茶も作って頂き、盛りだくさんの献立に参加者は大喜びです。山菜として定番のタラノメ・コシアブラは言うに及ばず、ネマガリダケやなかなか手に入らないハリギリまで揃いました。また厄介物のセイタカアワダチソウやクズが意外と美味しいと好評を博しました。
 一方、男性群は燻製作りです。燻製用のチップ作りから始まります。サクラ、クヌギなどを電動鉋で削って用意します。まさに男のロマンが漂います。燻製料理の一押しは「燻製醤油」です。チーズやウインナーソーセージ、シシャモなども喜んで頂きましたが、燻製醤油は全員が初めての体験で、特に卵かけごはんの味付けにぴったりだったようです。「これは旨い!」と云う声が飛び交いました。


「母の日に 男連中 腕振るい」


[1962] 松本城 [PC]  2015/05/13 23:32:44    [削除]


   元大阪城館長の案内する「戦国城跡巡り」の旅(第4回)に参加して来ました。今回は信州の国宝松本城と小諸城跡の懐古園、さらに真田幸村所縁の松代城跡です。過去2回参加していますが、ロクは根っからの歴史音痴で、別の目で楽しんで来ました。昨年世界遺産になった富岡製糸や草津温泉など、機会がなければなかなか行けない観光地、美味しい酒や珍しい食べ物など、寅さん気分の観光旅行になりました。おかげで2キロ太って帰りました。
 バス旅行ですから地元の人情などに触れる機会がなかったのは残念ですが、ベテランのバスガイドの博識には驚かされました。ガイド経験豊富な話振りに、バス車内には絶えず笑い声が絶えません。宴会場でロクが出しゃばったことは言うまでもありません。


「ペテン師に 引導渡す 夏の陣」


[1963] 東石楠花 [PC]  2015/05/14 07:57:10    [削除]


   小諸懐古園の庭園に上品なアズマシャクナゲが咲き出していました。草津温泉でもお寺の境内に咲いていたので、信州ではこれからがシャクナゲの季節です。地方名を冠したシャクナゲが何種類かあり日本固有種も多いようです。アズマシャクナゲは蕾の内はピンク色で花が開くにつれて白くなっていきます。懐古園ではヤマツツジも満開で絵葉書の様な景観も醸し出しています。早朝の散策やジョギングしている方を沢山見かけました。8時から入場料を払わなければならないので、早朝に利用される方が多いようです。
 シャクナゲはネパールの国花です。そして福島県の県花でもあるのです。またまたネパールと東北で大きな地震がありました。もちろん偶然ですが何か繋がっているような錯覚を覚えます。そうですシャクナゲは綺麗な花を咲かせますが、葉には強毒を持っているのです。


「石楠花の 尺にも満たぬ 懐古園」


[1964] 要黐 [PC]  2015/05/15 05:59:58    [削除]


   カナメモチの花が開きかけました。名前からずっとモチノキ(黐の木)科だと思っていましたが、図鑑で調べるとバラ科だったのです。別名をアカメモチと云います。同じ漢字で黐(モチ)と表記されているので間違って覚えてしまいます。同じようにネズミモチ(鼠黐)などもモクセイ科で別種です。従って図鑑ではカタカナ表記にしています。モチノキ科かどうか?は現地で葉に傷を付けて黒く変色するかで判断しています。 
 以前は日本原産のカナメモチを生け垣などに植えていましたが、病害に弱いと云う事で、最近ではより紅い芽を出すレッドロビン(西洋紅要黐)に人気があるようです。カナメモチは日本の樹木の中で一番硬い樹だと云われています。カマツカと同じように鎌の柄などに使われています。扇の要にも使われているようです。


「紅白に 緑を添えて 赤芽黐」


 [1965] 蟻通し [PC]  2015/05/16 07:32:23    [削除]


   サークル『トンボのメガネ』から矢田寺~松尾寺の自然歩道を観察しながらハイキングして来ました。サークルでは年間計画で行き先を決めており、目的の花に出合えないことがあります。今回もギンランとアリドウシを求めて行きましたが、ギンランはすでに遅しの状態で、アリドオシが辛うじて残っていました。下見で確認してもらったギンリョウソウなども、姿形を観ることが出来ませんでした。総じて今年は一週間以上も早く咲き出していたようです。
 アリドウシは葉の脇に長くて鋭い棘を持ち、それで蟻を刺し通すほどだと言う事で名付けられています。赤い実が翌年春まで残るので「在り通し」から来たとの説もあります。大阪では正月の床飾りにセンリョウとマンリョウにアリドオシをあしらって“千両、万両有通し(ありどおし)”と云う洒落から縁起物として使われています。因みにアリドオシは一両と呼ばれます。


「木下闇 照らす如くに 花垂れて」


[1966] 杜若 [PC]  2015/05/17 07:32:43    [削除]


   区別出来ない物の例えに“いずれ文目(アヤメ)か杜若(カキツバタ)”と云う慣用句が使われます。少し植物に詳しい人なら、アヤメは乾いた陸に自生し、カキツバタは水の中に育つので直ぐに区別出来ます。昔はカキツバタの花の汁を使って布を染めていたようです。「書き付け花」が転じて「かきつばた」になったようです。今では環境省の準絶滅危惧種に登録されています。箱館山などにカキツバタの自生地があり、気高い花の群生を観ることが出来ます。
 アヤメ系の植物は初夏を代表する花です。梅雨時には紫陽花と並んで花菖蒲が似合います。キショウブなども今を盛りと咲いています。アヤメ系の園芸種や西洋種の華やかさに比べて、カキツバタは決して引けを取らない気高さを持っています。


「能あらば 描いてみたき 杜若」


[1967] 田植え [PC]  2015/05/18 05:59:25    [削除]


   昨日の日曜日にはあちらこちらで田植えが行われました。水の張られた田んぼが増えたので、夜はコロロコロと蛙のうるさいこと。田の管理などはお年寄りでも出来るのですが、農機具を扱うのはサラリーマンの息子たちです。若い家族のいないところでは、他の農家に田んぼを貸したり、田植えと稲刈りだけお願いしている農家も増えています。農機具で手伝ってもらったお礼に、稲刈り後の稲藁を牧場に提供している所もあります。能勢は昔から三白三黒と言って特産物を提供して来ました。白が米で黒が牛です。因みに寒天とお酒が白で菊炭と栗が黒です。
 昨日は全国的にも注目の大阪市解体を問う住民投票が行われました。開票を遅くまで見守っていましたが、拮抗していたのでなかなか結果が出ませんでした。今朝ニュースを聞いて1万票の僅差で反対派が勝利を収めました。橋下維新の二重行政と云うペテンに白黒が付いたのです。大阪市民に乾杯!


「蛙まで 勝った勝ったの 大合唱」


[1968] 姫路城 [PC]  2015/05/19 21:47:28    [削除]


   所属するじねんクラブと云うサークルから書写山と姫路城をおとないました。姫路城は修復作業も終わり綺麗な姿で観光客を迎えています。言わずと知れた国宝の城です。他に先日訪れた松本城や犬山城、彦根城がありますが、一応すべて訪ねました。、ロク的には綺麗な建造物だなという印象しか有りません。松江城も国宝に指定されるとか。戦国の歴史へのタイムスリップが出来そうで、それなりの意味もありそうです。歴史的建造物を残そうと云う意味では国宝指定はありがたいことです。
 ただその時代の庶民はどうだったかと云う事により興味を持ちます。ロクが歴史嫌いの訳は権力者の歴史だからです。庶民史を探求してみたい気持ちになります。


「天守まで 登るシニアに 玉の汗」


[1969] 浜昼顔 [PC]  2015/05/20 07:34:18    [削除]


   世界中の海岸に自生しているハマヒルガオです。花はヒルガオと似ていますが、葉は暑くて光沢があります。これはクチクラと云う透明の細胞膜で覆われているためで、水分の蒸発を防ぎ、乾燥した砂浜で生きて行くための進化です。クチクラは海水の塩分からも葉を守っています。
 初夏の海辺には各種の花が咲いています。木本類では公園などでお馴染みのトベラやシャリンバイなどの自生種が、今を盛りと花を咲かせています。草本類ではハマヒルガオの他にハマダイコン・ハマボッス・ハマエンドウなども咲いていて、海辺近くで育った方々の郷愁を誘っています。


「舟虫の 散歩を追えば 浜昼顔」


[1971] 大地縛 [PC]  2015/05/21 07:44:59    [削除]


   タンポポに似たオオジシバリです。春から初夏にかけて黄色花が各種咲いていますが、身近な花なのに名前がなかなか覚えられません。キク科の黄色花をしっかり覚えないと、偉そうに植物観察案内などと言っておられません。仲間に先生役の方がおられてすぐに教えて貰えます。彼女の事を“歩く植物図鑑”と尊敬しています。ロクも其処まで追いつかなければ。ジシバリは茎が地面を這って伸び、地を縛るように生えるところから名付けられました。大型の花がオオジシバリと呼ばれています。
 キク科ニガナ属オオジシバリの別名をツルニガナと云います。一方ジシバリをイワニガナと云います。少し湿った所に拡がって行くのがツルニガナで、岩場でも育つことが出来るのがイワニガナです。生育場所の違いが読み取れます。他にニガナ・ハナニガナ・ノニガナ・カワラニガナなど各種あり悩ませます。これらは苦味が強い乳草でウサギの大好物です。


「野兎の 飛び出しそうな 夏の来ぬ」 


 [1972] 芍薬 [PC]  2015/05/22 07:18:58    [削除]


   “立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花”美人の例えに使われた時代もありましたが、これらは全て婦人病の薬だったのです。シャクヤクはボタンとバトンタッチでもするのかと思わせるぐらい、ボタンの終わりを待って咲き出します。中国から入って来たシャクヤクは足利時代には薬用・観賞用として栽培されていました。下痢・腹痛・婦人病などの薬効が顕著で、漢方では極めて重要な薬草だそうです。毒成分を含んでいますので一般的には毒草として扱う事が大事です。
 野生種でヤマシャクヤクがありますが、ボタンやシャクヤクは園芸種で、一重から八重咲きまで各種あります。どちらもボタン科ですから花がそっくりです。大きな違いはシャクヤクは草本類でボタンは木本類だと云う事です。あまり園芸種には興味無いロクも薔薇や紫陽花・牡丹・芍薬・花菖蒲などには目を奪われます。


「芍薬の 花弁落ちる 音もせず」


[1973] 金蘭 [PC]  2015/05/23 07:34:24    [削除]


   立ち上げたサークル『トンボのメガネ』の下見で室生園地へ行って来ました。当初予定の行き先「野崎観音と飯盛山」は梅雨時に入り、ハイキングも暑いだろうし、あまり植物観察が出来ないだろうと思って、同じコース圏内にある山歩きを外したコース設定での下見にしました。このコースだと林内歩きで暑さも凌げるし、湿地などの植物観察も出来る好いコースでした。
 目的の植物に出合えるかは行ってみなければ何とも言えませんが、感触だけは掴むことが出来ました。今回の下見でも予期せぬキンランとの出合いがありました。雑木林の減少、下草刈りなど林の整備が出来ていない上に盗掘などもあり、キンラン・ギンランは絶滅寸前です。大切に見守りたい植物です。


「金蘭の 孤高気高く 林床に」


[1975] 田植え交流会 [PC]  2015/05/24 06:57:11    [削除]


   今年も田植え交流会があり、子どもたちへの工作提供を頼まれました。新婦人大阪府本部の産直担当の方たちと能勢のコメ生産者の恒例の交流イベントです。午前中は子どもを交えての田植え体験からスタートします。交流会場になっている広場に戻って来た子どもたちは、捕虫網で蛙を追っかけたりして、都会では味わえない農村での遊びに夢中になります。
 今年は牛乳パックとストローで作る竹トンボならぬ紙トンボと、よく飛ぶ紙飛行機、おまけにブーブー笛を提供しました。一人で3種類を提供するには無理があり、子どもたちを随分と待たせてしまいました。保護者同伴で来てくれると要領だけ伝えてやってもらえるのですが……。次回は何を提供しようかしら。


「泥んこに なって子どもの 蛙追い」


 [1976] 柿の花 [PC]  2015/05/25 07:33:18    [削除]


   実生で育った壷形の柿の花がたくさん落ちています。落ちた花は鈴の様なコロコロとした感じです。「柿花落」と云う季語があるようですが使い切れません。多分雄花ばかりだと思うのですが確認までしていません。もう少しすると枝に残った花の「へた」になる萼が目立ち、雌花だったんだと確認出来ます。カキは学名でもkakiが使われているので日本原産と思われがちですが、中国の揚子江沿岸から渡来してきたようです。吊るし柿にした渋柿、そのまま食べる甘柿どちらも美味しい果物です。
 柿の葉には殺菌作用があるので、柿の葉寿司が考えだされました。お茶にしてよし、柿の葉酒にしてよし、若葉は春の山菜としても利用出来ます。柿渋も牛乳と一緒に飲んだらいいとか、健康補助食品として申し分ない植物です。特に薬効があるのは柿のへたと云うから無駄がありません。


「柿の花 箒で掃かれて コロコロと」


[1977] 栗の花 [PC]  2015/05/26 07:31:10    [削除]


   コーラスの練習に向かう道筋にクリの花が咲き出しました。“桃栗3年、柿8年、梅は酸い酸い13年、柚子は大馬鹿18年、林檎ニコニコ25年”昨年梅の時季にこのフレーズを紹介しましたが、昨日は柿で今日は栗なのでまたまた登場させました。だいたい実のなる時期を言っているのですが、何事も期が熟さないと成就しないと云う戒めに使われる慣用句です。少し前にはシイの花で山中が黄色く染まりましたが、それに代わって白いクリの花の登場です。もう少しすると能勢中がむせ返る様な青臭い臭いに包まれます。能勢は栗の本場なのです。特に銀寄栗はブランドです。
 クリの葉やイガには消炎作用があり、皮膚炎などによく効くようです。ウルシにかぶれた時はクリの葉をもんで汁を塗ればかゆみが取れるとか。イガは入浴剤にしても好いようです。変わったところではイガの黒焼きを頭皮に擦り込めば脱毛予防になるらしいです。何方かお試しあれ(*^_^*)


「花栗の 道を避けつつ コーラスへ」


[1978] 仙人掌 [PC]  2015/05/27 07:26:59    [削除]


   サボテンなどの漢字表記は無いものだと思っていたら、ちゃんとあるのですね。仙人の掌(手)なんて初めて知りました。棘々の体からこんなに綺麗な花を咲かすのですから、なんとなく仙人のイメージが湧いて来ます。農家の玄関脇の石の間から咲き出している様は、まるで砂漠の岩の間に咲いているようです。言わずと知れたサボテンはアメリカ大陸原産です。
 月下美人など見事な花を咲かせますが、1日で閉じてしまいます。この花も一日花なのかな?サボテンなどあまり水やりなどしなくっても好いから、育てやすくロク向きかも知れません。ただ能勢は大阪のてっぺん、冬の寒さに耐えれるものでないと育ちません。因みに砂漠でも小さなサボテンは日照に弱く、樹や草や岩陰でないと育たないようです。


「情熱の 燃え色夏に 咲かせおり」


[1981] 児手柏 [PC]  2015/05/28 07:27:57    [削除]


   庭木として人気の葉っぱに特徴のあるコノテガシワです。樹形を観ると丸い塊に観えますが、目を近付けて葉っぱを観ると、横に拡がらずに直立した感じで伸びており、子どもが教室で「先生!先生!」と手を挙げている様に見えます。昨日は仙人の掌で今日は児(子ども)の手です。柏と名乗っているところから、昔は出来上がった料理を乗せる皿として使われていた事が伺えます。
 花だと思って撮ったのですがこれは実でした。コノテガシワの花は春に咲き終わっていたようです。葉っぱのどちらが表か区別が付かないと云うのも特徴です。二面(ふたおもて)と云う言葉があり物事の表裏を表す言葉として使われます。薬効もあり滋養強壮(インポテンツ)や毛生え薬にも良いようです。


「戦争に 行きたくない児 手を挙げて」


 [1982] ハルカス [PC]  2015/05/29 07:22:34    [削除]


   自然観察サークル『トンボのメガネ』の下見で天王寺一心寺のジャカランダを訪ねました。時季が早かったのか枝先に数個の花をつけているだけでした。今年はあまり咲かない年かもしれません。公園の薔薇も見頃だろうと期待していたのですが、改装工事中で入ることが出来ません。美術館と動物園と慶沢園だけはオープンしていました。住友家跡の庭園には200種類の樹木が植栽されているので、ミニ自然観察の場としてもひと時楽しめます。この時季ツツジと睡蓮が咲き誇っていました。
 庭園を回遊していると阿倍野ハルカスが目に飛び込んで来ます。何とも邪魔な気もするのですが、この風景も時代と共に融け込んでいくことでしょう。“新旧が織り混ざった風景”と云う事で観光スポットになるかもしれません。


「天高く 汗のかきそな のっぽビル」


 [1984] 金糸梅 [PC]  2015/05/30 06:51:37    [削除]


   オトギリソウ科で木本のキンシバイとビョウヤナギが咲く時期になりました。紫陽花、花菖蒲と並んで梅雨時の花です。鮮やかな黄色が梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれるので、庭木としても人気があります。雄しべが金の糸のようで5弁の花が梅に似ているところから金糸梅と名付けられました。オトギリソウ科ですが木本のキンシバイには飛び散った血の跡は見受けられません。
 近似種のビョウヤナギ(未央柳)もキンシバイより花が大きく目立つので人気があります。どちらも花期が長く次から次へと咲き出します。中国から1760年頃に渡来してきたようです。


「飲み干すか 雫を受けて 金糸梅」


[1985] 未草(睡蓮) [PC]  2015/05/31 07:11:45    [削除]


   昨日はスイスを一緒に楽しんだ京都スイス倶楽部の中の別サークル『カールニコニコクラブ』と云う仲間たちを池田に案内しました。妻が五月山を案内し、ロクが池田の歴史を案内すると云う何とも無責任なガイド役になりました。本来なら妻の方が歴史に詳しいのに。我々を入れて25人の団体です。当初は街歩きは数人だったのですが、池田駅で皆さんの希望を聞くと半数以上が歴史散策を選ばれました。責任重大です。歴史的説明はもっぱら案内板に任せ、コースだけを案内することに徹しました。
 池田の成り立ちや宿場町の雰囲気を感じて貰いながら、最後は池田城跡へと案内しました。城跡公園は綺麗に整備され昼休みにうってつけのスポットです。時間を合わせるようにヒツジグサが咲いていました。未の刻に咲き夕方には閉じてしまいます。今の時間に直すと午後1時から3時ごろまでがしっかり咲く時間なのです。(ガイド役だったので写真は他で撮ったもの)


「城映す 同じ処に 未草」


[1986] 新世界より♪ [PC]  2015/06/01 06:59:34    [削除]


   昨日は関西シティフィルハーモニー交響楽団のファミリーコンサートに行って来ました。プログラムはバーンスタインの「キャンディード」序曲、ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」、世界三大交響曲の一つドヴォルザークの「新世界より」です。久し振りの生演奏に心が震えました。特に新世界は第一楽章から第四楽章まで聞き慣れた旋律が出てくるので、眠る間もなくアンコールまで高揚した気分のコンサートでした。
 新世界で思い出すのは天王寺界隈です。通天閣のある辺りを新世界と呼んでいました。最近、環状線の19駅が発車メロディーを新たに作り直しました。その駅や街らしさを出す工夫がされています。因みに新今宮駅が「新世界より」になっています。環状線に乗って19駅の発車メロディーを聞き比べてみては(*^_^*)


「爽やかと 言うには熱き 五月暮」


[1987] ふれ愛~♪ [PC]  2015/06/02 07:24:44    [削除]


   我が混声合唱団「コール・クレッシェンドのせ」が地元の老健施設をおとない“ふれ愛コンサート”を開催して来ました。合唱団としての社会貢献活動として大切なイベントです。毎年施設は2個所訪問することにしています。他に文化祭や学校のPTAコーラスとの交流演奏会があり、年4回の発表をこなしています。施設訪問では前半に皆さんご存知の歌を選び、中頃には皆さんと一緒に歌います。最後は今年の練習曲4曲を歌います。穏やかな司会者の進行に入所者の緊張もほぐれて行き、笑顔がこぼれたり一緒に口ずさむ方も増えて来ます。
 ロクのパートはバスなのですが、何時もバスに乗り遅れている状態です。1年間の練習でやっと追い付いたかなと云う状態です。言葉のリハビリとして始めたコーラス、施設訪問で貢献などと言っていますが、実際は自分自信が色んな意味で力を頂いて帰ります。


「梅雨間近 歌声満ちて 心晴れ」


[1990] お膳立て [PC]  2015/06/03 06:46:51    [削除]


   目を覚ますと朝からよく降っています。九州では梅雨入りしたとのニュースがありましたが、今日の雨で近畿の梅雨入り宣言が出されるのか微妙なところです。池田の水月公園では花菖蒲が雨を待ち焦がれています。紫陽花も所々で花を咲かせるべくスタンバイしています。農家の方も雨を心待ちされておられます。そう云う意味で梅雨を迎えるためのお膳立ては整っています。今日の雨は植物たちにとっては恵みの雨になりました。
 今日も観察会の下見計画があるロクには出足を挫かれる雨の降りようです。敬愛する先生は、雨の日には違った顔を見せてくれるものだ、と言われていますので、僕たちの観察会も雨天決行スタイルに持って行きたいものです。


「花菖蒲 雨に咲く花 雨を待ち」


[1991] 捩木 [PC]  2015/06/04 07:29:45    [削除]


   京都北山の大田神社から深泥池まで歩いて来ました。金剛山の下見を予定していましたが、朝から激しく雨が降っていたので行き先変更です。大田神社からは山道を通って深泥池に抜けられるコースがあり、雨も上がっていたのでその小路を探索しました。山道には小さな花がいたるところに落ちているので、見上げるとネジキが咲いています。エゴノキと同じ様にネジキを探すのも落花で探せるのです。
 ネジキの花は壷形で、小さな花が枝から垂れ下がっている様子は、まるで簪の様でアセビの花にも良く似ています。幹もそっくりなのです。幹の捩れからネジキと呼ばれるようになりました。アセビとの違いは落葉樹だと云う事です。今まで知らなかったのですがネジキの葉も毒を持つようです。ナツハゼの葉と似ているので気を付けなければ。


「雨上がり 小さき花の 滴りて」


[1992] 夏茱萸 [PC]  2015/06/05 06:53:29    [削除]


   ナツグミよりも“ビックリグミ”の方が馴染みがありそうです。アキグミやナワシログミより立派で、味も数段上で美味しいです。唐グミと云うのもあり比較が難しいようです。漢字表記で夏茱萸としているのは、赤く熟れた実がサンシュユ(山茱萸)に似て、夏に出来るからだそうです。グミの謂れは色々ありますが、渋みがあるので「えぐみ」から転訛して「ぐみ」になったと云うのが納得出来ます。
 何時もお世話になっているキャンプ場の知り合いのお宅にビックリグミがたわわに垂れ下がっています。食べてみるとこれが美味しい、殆ど渋みもなく甘いのです。鳥の大好物ですが鹿もやってきます。お年寄りから困っていると云われて、鹿避けネットを張ってあげる事になり、数粒のグミが高いものになりました。まあ好いか~(*^_^*)


「夏茱萸を 一度に三つ 頬張りて」


 [1995] べっ甲蜆 [PC]  2015/06/06 06:02:40    [削除]


   昨日は午後からの雨予報が出ていましたが“雨が降ったら濡れれば好いさ~”とトンボのメガネの例会を催行する事にしました。大阪の水源地で有名な柴島から淀川に出て、少し下流に歩いたところに干潟があります。干潮は午後2時半頃です。それまでは河川敷の植物観察をしながら時間を待ちます。何と外来種の多い事、ここでは外来種図鑑必携です。3時ごろから雨だろうとふんでいたのですが、昼前から雨が降り出したので時間を繰り上げてのシジミ獲りです。
 写真は収穫です。綺麗な大粒のべっ甲シジミが短時間のうちに沢山獲れました。ヤマトシジミと云う種類ですが、砂地に生息するシジミだけが綺麗な鼈甲色をしているのです。淀川のブランドで大粒のべっ甲シジミは料亭などに出荷されています。もともとは島根県の宍道湖や宮崎県産の稚貝を放流したものが現在のべっ甲シジミの祖先などです。


「降る雨を どこ吹く風と 蜆獲り」


[1996] 更紗満天星 [PC]  2015/06/07 22:43:29    [削除]


   サークルから和佐又山に泊りがけで行って来ました。目的はオオヤマレンゲですが、何回も観た事があり特別興味もありませんでした。ただ色んな植物が観察出来るかなという期待です。和佐又ヒュッテの近くには植樹されたサラサドウダンツツジが見頃を迎えていました。更紗模様と云うのは濃いピンクの縦じま模様を言うらしいです。太陽光を受けるとランプシェードの様なロマンチックさを持つ花です。
 僅かですがベニドウダンツツジも植わっていて、違いを見比べて楽しんでいました。ルーペ片手にああだこうだと観察するのは楽しいものです。夜にはコノハズクの鳴き声を聞きに懐中電灯を持ってウオッチしてきました。ブッポー ブッポー♪


「更紗色 ガラス細工か 風鈴か」 


[1997] 和佐又山 [PC]  2015/06/08 07:40:29    [削除]


   前日は9時消灯で朝早くから目覚めました。それでなくとも早起きのシニアたちです。朝食前に散策をかねての観察会です。ヒュッテの前はゲレンデになっていて、芝生は鹿が綺麗に刈ってくれます。奈良公園のようにルリセンチコガネが沢山います。捕まえると死んだ振りをする仕草に、思わずカメラを向けます。意外に逃げ脚が早く、土の中にもぐったり飛び去ったりします。
 朝食後、2班に分かれて行動します。ゆっくり観察組とハイキング組です。足腰に自信の元気シニアは、大普賢岳コースの途中、役の行者にまつわる笙の窟まで歩き、引き返して和佐又山に登ってくるコースです。約5時間ほどの歩きでしたが、皆さん満足されていたようです。


「頂上に 吾らと遊ぶ 蝶の昼」


[1998] 胡椒の木 [PC]  2015/06/09 07:17:41    [削除]


   林内で見付けたコショウノキです。ミヤマシキミとよく似ているので間違い易い低木です。同定の決め手はこの時季に赤い実を付けている事です。ミヤマシキミは真冬に赤い実を付けるので、マンリョウやセンリョウと同じように庭木などに植栽されます。因みにシキミはシキミ科で、ミヤマシキミはミカン科です。コショウノキはジンチョウゲ科です。全て毒を持っているのでシキミ科かなと思ってしまいがちです。
 ところで胡椒の木というネーミングが良く判りません。手持ちの図鑑にも名前の由来が載っていないのです。実は毒だから胡椒のように使えないだろうし。誰かがロクのように口に入れてみた時に、胡椒の実のようにピリピリしたのかな?


「修権道 滴る山に 赤き実の」 


[2000] 定家蔓 [PC]  2015/06/10 07:32:28    [削除]


   久し振りに花曜日ハイキングに参加させてもらいました。西山三山(光明寺・義峰寺・柳谷観音)を巡るための古道です。阪急西山天王山駅から小倉神社の脇を通って天王山に向かいます。天王山には寄らずに分岐を柳谷観音にとります。朝まで降っていた雨で山道の所々が小川になっています。同行の方がたくさん落ちている花を観て名前を尋ねられます。ネジキやモチノキなどの小花や、スクリュー型の花がよく目立ちます。特徴あるテイカカズラの花です。
 テイカカズラの花は5月頃から咲き始め、7月には咲き終えます。その後、新しい枝が伸びて来て9月頃また咲き出します。謡曲「定家」にでてくる由来や、天岩戸にまつわる話、葉や茎には鎮痛や強壮の薬効があるなど昔から人々に愛されてきた植物です。


「渓筋に 定家蔓の 花残り」

狐孫

 可愛い唇弁花を穂状花序につけているキツネノマゴです。名前は花穂が狐の尻尾に似ているとか、ママコナから来ているとか諸説あります。清の時代には目薬にしていたとのことで、別名でメグスリバナともいわれています。食用、薬用として古くから利用されていたようで、解熱や風邪に薬効があり、浴湯剤にすると腰痛や神経痛に効くようです。
 別に決まりはないのですが、花はだいたい2つほどつけているのがよく目に付きます。ルーペで覗くと下唇の真ん中あたりが白く星状に観えます。唇弁花はだいたいシソ科かなと思っていましたがキツネノマゴ科だったのです。3年前にアップしたハグロソウも仲間です。


「草の花 土手のあちこち 車座で」

過去へのご招待17

[1801] 迷える子羊 [PC]  2014/12/26 06:50:28    [削除]


   毎年11月に企画される地域の三世代交流イベントで、ロクは干支工作を提供して来ました。今年はその準備が間に合わず他の工作提供になりました。干支工作を期待していた方もおられ、参加者には後日差し上げるという事を約束してしまいました。クリスマスの昨日やっと来年の干支「未」が完成し、人数分を区長さん宅に届けました。
 せっかく作った羊に牧童を作って写真用のアクセントにしました。時あたかもクリスマス、娘の誕生日です。牧童と云うのは迷える子羊たちを導くキリストの姿なのです。来年は年女の娘、迷える子羊たちをちゃんと導いているだろうか?教職にある娘や息子に想いを馳せる師走のひとコマです。


「綿球を 貼って終日 クリスマス」


[1802] 楷樹 [PC]  2014/12/27 08:17:58    [削除]


   カイノキの実を始めてみました。先日ヒマラヤ桜を観察した緑道に紅い実を付けた木が目に入ったのです。仲間が「もしかしたらカイノキでは?」と言ってくれたので、他にも植えられている樹種確認出来る名札付きのカイノキと比べてみて確信しました。カイノキは先日閑谷学校跡まで観に云った珍しい木です。大正時代に孔子の墓「孔林」から実を持ち帰り日本に根付かせたのです。孔子にまつわる場所には楷樹が植えられています。学問の聖木とされています。
 葉は偶数羽状複葉ですが、時たま奇数羽状複葉も混じるようです。雌雄異株で秋には綺麗に紅葉します。閑谷学校にある2本のカイノキは紅葉と黄葉に見事に分かれています。来年の春には雄木と雌木の花の違いを観察してみたいものです。


「紅き実を 僅か残して 歳の暮」


 [1803] 独り占め [PC]  2014/12/28 06:47:24    [削除]


   雑用に追われて年賀状を出すのがぎりぎりになってしまいました。何とか元旦に届くようにと、近くにあるポストには投函せずに、郵便局まで足を伸ばしました。勿論デジカメ片手の散歩も兼ねてです。何か写真に収めるようなものがないかを探しながらの土手道歩きです。
 枯草に混じって彼岸花の葉が青々と茂っていました。彼等はこの時季に誰にも邪魔されずに太陽の光を独り占めしているのです。と云っても弱い日差しです。戦略と云ってしまえばそれまでですが、何処となくひた向きに生きる姿に、今は死語となっている大和撫子を彷彿しました。


「邪魔されず 冬の陽射しを 独り占め」


[1804] 葉脈標本作り [PC]  2014/12/29 06:53:14    [削除]


   この忙しい時に何でやねん?と思われるかもしれないが、今年からメンバーに加えて頂いたサークル「ひとくらクラブ」で、来月早々に葉脈標本作りをする事になっており、その担当を引き受けた。時間に制約があるので、どの葉っぱが、どれぐらいの煮沸で葉脈を取り出せるかの下調べをした。早い時間で葉っぱの組織が壊れて葉脈を散り出せた方が好い。
 今日も時間を見付けて様々な葉っぱで実験してみたい。妻から大掃除を頼まれているので掛け持ちで作業をしなければならない。写真とデータもちゃんと取って、どこかの研究機関の様な改竄はしたくない。それにつけても後味の悪い顛末であった。


「後にした 迎春準備 叱咤され」


 [1806] 柾(正木) [PC]  2014/12/30 07:10:15    [削除]


   冬場のこの時季アップ出来る植物が限定される。マサキも過去2回登場させた。もともと海岸近くの林に自生するらしいが、自生種はまだ観た事がない。生け垣に植えられているものを観て楽しんでいる。仲間のニシキギ・ツリバナ・マユミ・ツルウメモドキなどは低木で実の形が変わっているので庭木や生け垣しての人気も高い。
 果実が熟してくると実が裂けて、中からさらに仮種皮に包まれた種が顔を出す。そんな実を「さく果」を呼び先ほど挙げたニシキギ科の仲間に多い特徴である。その実が可愛くて生け垣として人気があったが、最近はレッドロビンに押されてその地位を譲り渡している。


「外套が 邪魔な昔を 懐かしみ」


[1807] 焚火 [PC]  2014/12/31 06:51:02    [削除]


   散歩途中で必ずと言っていいほど寄り道するサロンがあります。地元の農家の人が毎日ドラム缶に火を焚いてくれているのです。そこで休憩して暖を取っていると、顔見知りのシニアウオーカーたちが集まってきます。一時床屋の世間話の様な雰囲気に包まれます。とりとめの無い話です。
 似かよった年格好のシニアたちが、今日も元気に歩いているよ!と云う安心感をお互いに与えあっているようです。何にでも顔を突っ込んでいるロクに好奇の目が集まります。「可愛い未が届いたよ!」「今日も役場か?」「料理教室に行くんか?」「コーラスの誰々さんは元気か?」などと聞かれます。そこで色んなサークルなどに勧誘するのですが、男のシニアたちはなかなか一歩が踏み出せません。昨日は出来上がった年金者組合のチラシを持って行く途中の寄り道でした。


「散歩する シニアのサロン 庭焚火」


[1808] 初詣 [PC]  2015/01/02 13:06:32    [削除]


   大晦日から2日まで例年の如く手抜き正月を楽しんで来ました。昨年と同じ篠山の新たんば荘です。大晦日の日は途中で今田温泉に寄り道してからの宿入りです。妻たちは温泉で風呂上がりの一杯を楽しんでいましたが、ロクとしてはドライバーへの遠慮もあり飲めません。その代わり宿に着いてからのビールの空き缶が溜まって行くのが早いこと。殆ど1ケースを開けました。丹波はぼたん鍋の本場なのでたっぷりの猪肉を頂きました。元日は正月料理を日本酒で戴いた事は言うまでもありません。
 元日、宿から初詣バスを出してくれるのでそれに便乗。帰りは歩いて帰ると伝えると、運転手はさも驚いた様に遠いですよだって。篠山城を一周して来たので、朝振舞われた茶碗酒3杯分はちゃんと消化してくれました。因みに茶碗で酒を飲んだのはロク一人。


「普段着の 姿も何処か 初々し」


[1810] 大雪警報 [PC]  2015/01/03 06:39:38    [削除]


   元日は初詣の後、宿近くの低山に初登りしました。空模様が怪しくなり頂上に着くと雪が舞って来ました。同行の友達は早々と宿でビールを飲み、我々の帰りを心配(?)してくれていました。宿に帰り着くや、見る間に辺りが真っ白になって行きます。窓から眺めながら綺麗だねと云っていましたが、テレビにテロップが流れます。大雪警報の情報です。
 それからの我々は翌日の帰りが心配になってきました。夕方にはかなりの積雪量です。もう一泊しなければならないぞ!と覚悟を決めました。翌2日に目を覚ますと取り敢えず雪は止んでいます。薄日も射し出したので凍結は大丈夫だろうと、慎重運転で帰る決断をしました。


「雪道を 尻を振り振り 肝冷やし」


 [1811] 足跡 [PC]  2015/01/04 06:45:45    [削除]


   大型寒波襲来と云う事で、今年の正月三が日は大荒れの天気になりました。昨3日も朝から雪が舞い能勢の午前中は車も走っていません。それもその筈、一般道の国道173号線が能勢の一部区間で通行止めになっているからです。山歩きの予定をしていましたが、雪の降りしきる中を出掛ける気持ちにはなりません。家の周辺をちょこっと歩いて来ました。
 元日、または三が日に降る雪や雨を「御降(おさがり)」と云うらしいです。大地を潤す大切な恵みで、天からの授かり物として、その年の豊作の徴だとされてきました。それにしても今年の御降は例年にない激しさです。喜んでいる場合ではありません。


「新雪の キュキュキュを 聞きたくて」


 [1812] 柊黐 [PC]  2015/01/05 07:09:15    [削除]


   別名「支那柊」と云われる中国原産のヒイラギモチだと思います。もしかして奄美大島原産のアマミヒイラギモチかもしれません。日本の柊はモクセイ科で節分の時に鰯の頭を刺して、玄関に厄除けとして飾りますが、こちらはモチノキ科で全く違います。クリスマス飾りには赤い実のセイヨウヒイラギやアメリカヒイラギや写真のヒイラギモチが使われます。
 葉に特徴があり棘の様な鋸歯が1~5個ぐらい付いています。野球のホームベースの様な形やムササビが滑空しているような形をしています。棘の無い全縁の葉も観られます。若木には棘があり、老木になると棘がなくなるようです。


「年明けて 棘の一つも 減らしたか」


 [1813] 西洋蒲公英 [PC]  2015/01/06 07:17:29    [削除]


   日本列島をすっぽり包んでしまった大型寒波が去り、やっと穏やかな陽射しが戻って来たので散歩に出掛けました。妻が「歴女の会」を始めたので其の下見も兼ねての歩きです。源満仲の弟源満政の廟を探しに行きました。歴史音痴のロクにはあまり興味もありません。写真俳句のネタ探しが主な目的になっています。
 枯草に混じってセイヨウタンポポがあちらこちらで咲いています。ちゃんと種(綿毛)まで付けています。彼等は日本在来種よりも数段環境に強く、冬本番のこの時期でも花を咲かせて勢力拡大を狙っているのです。やがてカンサイタンポポなどは追いやられてしまうことでしょう。


「蒲公英の 咲いてボタンの 掛け違い」


[1814] 杜松(ネズ) [PC]  2015/01/07 06:53:42    [削除]


   能勢では百名木とされる樹木が登録されており、機会があれば全てを訪ねてみたいものだと思っています。写真のネズは百名木には登録されていませんが、番外として大切に守られています。樹木医の話では200~300年の古木だという事です。別名のネズミサシは鼠の通り道に枝を差しておけば、葉が尖り痛いので鼠が通れないところから付けられたようです。
 雌木の実などには風邪・尿道炎・浮腫み・小便不利などに薬効がありますが、ヨーロッパではアルコールに漬けて薬用酒にしたようで、後にジンの香り付けに使われ出したとのことです。山道でよく低木を見付けますが、実を採って皆さんに香りを嗅いで貰い「ジンの香りがするでしょ!」と得意げに喋っているロクを想像して下さい。


「お屠蘇酌み 体に良いと 飲み過ぎて」


 [1815] 笑門来福 [PC]  2015/01/08 06:48:08    [削除]


   一昨日は雨になり今年初めてのサークル例会が流れてしまいました。大文字山コースを歩き、この時季しか見れないタマミズキの観察予定だったのです。急遽予定を変更して初笑いに天満天神繁昌亭に行って来ました。当日券を求めるために一番乗りです。当日残っている席は16席、何とか滑り込む事が出来ました。新年会は梅田かなと思いましたが、庶民の街天満の居酒屋で安い酒と料理を戴いて来ました。 
 今年の年賀状は「転過為福」でしたが、今日のテーマは「笑門来福」です。やたらと『福』を売り出しています。年明け一斉に値上げ攻勢で庶民の懐が淋しくなっていきます。ロクの売込みじゃなしに、皆さんに『福』が来たらなぁ~と云う願いです。


「川柳に 俺より劣ると 初笑」


[1816] 冬芽 [PC]  2015/01/09 07:17:06    [削除]


   観察会に出かけても観るものがないこの時期です。よく目立つのは葉を残しているヤマコウバシです。この欄でも何度も取り上げています。今回は視点を変えてヤマコウバシの冬芽です。落ちずに残っている葉の枝先には芽鱗に包まれた赤褐色の冬芽が春を待っています。クスノキ科クロモジ属ですが、このクロモジ属の中でヤマコウバシだけが葉と花が一緒になった「混芽」になっています。
 山渓ハンディ図鑑によると、若葉を乾燥させたものは非常食として食べられるとのことですから、食いしん坊のロクは一度味見したみたいものだと舌なめずりしています。


「葉を残し 耐え抜く姿 冬木立ち」


[1818] 鐘突き棒 [PC]  2015/01/10 06:59:41    [削除]


   近くにあるお寺の梵鐘です。それを搗く鐘撞き棒の事を「撞木(しゅもく)」と呼ぶという事を知りました。その棒をみると棕櫚の木を使っています。そこでロクの好奇心が目を覚まし「鐘撞き棒」の材料を調べてみました。一般的に撞木材料には棕櫚が使われているようです。でも撞木と云うのは小さな鐘を撞くハンマー型のものかもしれません。シュモクザメの名前になっている位ですから。
 年末年始の「ゆく年くる年」は酒に酔って夜中の夢になっていましたが、そこで突かれる棒を今年の年末にはじっくり見てみたいものです。寺院によっては松材で作った八角形のものなど様々です。知恩院の大梵鐘を撞く撞木材料は何だろう。


「去年今年 思い起こせば 夢の中」


[1819] 昔遊び [PC]  2015/01/11 06:57:08    [削除]


   毎年恒例の「とんどと昔遊び」のイベントが地元小学校のPTA主催で開催されました。学校支援ボランテァに登録されているロクは独楽回しと凧あげを手伝いました。独楽回しでは先生方も童心に戻り、紐の巻き方など苦労されていました。特にベーゴマは巻き方が難しくロクも手こずりました。他に羽子つき・けん玉・べったん・竹トンボ・竹ぽっくりと室内遊びとして百人一首や将棋などもありました。
 雪が降り出し、若い大人たちは心配そうにしていましたが、とんどや屋外遊びには最高の雰囲気です。子どもたちは嬉々として走り回っていました。これで積もれば雪合戦でも出来るのですが、そこまでは降ってくれません。一緒にいたボランテァの方は「能勢は寒いのが値打ちなんや!」提供された豚汁の旨かったこと。


「見てみてと 独楽を回して 得意顔」


[1820] 葉脈標本作り [PC]  2015/01/12 06:54:20    [削除]


   所属するサークル「ひとくらクラブ」1月例会は葉脈標本作りと押し葉の栞作りだった。サークルメンバーは殆どが初めての経験で、水酸化ナトリウムで軟らかくなった葉を、歯ブラシで叩いて葉脈を取り出す作業に没頭している。取り出せた葉脈はクチナシなどで着色し、アイロンで乾かせた後、押し花などとセットにしてパウチする。流石女性群はセンスが良い。彼女たちの作った栞は商品になるほど綺麗に仕上がっていた。
 裏方に回ったロクはそれまでの準備が大変だった。台所を何回も占領したロクへの風当たりが強く、汚れた台所のまま残さないように気を使った。次回やる時には、暖かな時季に室外で卓上コンロでやる事にしよう。


「華やかに 栞作りも 松の内」


 [1821] 雪のとんど [PC]  2015/01/13 07:00:27    [削除]


   土曜日は小学校でのとんど、昨日は我々の区内でのとんどがありました。毎年恒例のとんどですが、今年は両日とも雪の降り頻る中でのとんどになりました。手作りの注連縄を持って行き一緒に燃やして頂きました。今年の恵方は西南西と云う事で、そちらへ倒れるように細工されています。小学校では書初めをとんどにくべ、天高く舞い上がったら書が上手になれるという事ですが、区のとんどは古来からの伝統に則り厳粛に執り行われました。
 ぼたん雪が容赦なく落ちてきます。準備される方は大変だったことでしょう。案内には雨が降れば中止となっていましたが、雪の場合までは多分想定されていなかったことでしょう。西南西に倒した後は、幸い雪も小休止してくれ、とんどを囲んで暖をとる事が出来ました。ロクはそのあと別の場所で干支工作の提供があり、再び降り出した雪の舞う中を脱兎のごとく急ぎました。


「左義長の 温もり胸に 先急ぎ」


[1822] 氷柱 [PC]  2015/01/14 06:53:00    [削除]


   今年初めての50歩100歩からの山歩きです。山友会例会も他の用事で行けなかったので、ハイキングとしては初歩きになります。コースは阪急御影~白鶴美術館横~石切道~陵雲台~ケーブル六甲山上駅までの4時間余りのハイキングです。流石六甲!コース途中から雪道になり陽の当たらない所は凍結し氷柱まで出来ています。軽く考えてアイゼンを持って行きませんでした。勿論使うほどの雪道ではありませんが、冬の山歩きには必携です。過っては山を案内していたロクの大きな反省点です。
 昨年末には多忙にかまけて山歩きをしていませんでした。雨や雪で中止になったこともあり、結局昨日まで2ヶ月近くも山を歩いていません。最低でも月に2回は山歩きしないと筋肉が萎えてしまいます。と云う事で昨日の石切道の辛かったこと。


「雪道で へっぴり腰の 杖頼り」


 [1823] 七草探し [PC]  2015/01/15 07:03:41    [削除]


   地元小学校から子どもたちを若菜摘みに案内して欲しいと依頼を受け、その下見に行って来ました。学校給食で七草粥を提供するので、その中に自分たちで採った若菜も入れるという趣向です。七草粥は正月7日に無病息災を願い、お節で疲れた胃を休めてやるために食べられてきました。ところが新暦の7日には七種が揃いません。最近ではスーパーの店頭で買うものになっています。旧暦の正月明けぐらいになってやっと若菜摘みが出来るようになるのです。
 スズナ・スズシロを除いてあとの五種は揃いました。セリ・ナズナ・ゴギョウ(ハハコグサ)・ハコベラ・ホトケノザ(コオニタビラコ)です。知り合いの畑にもお邪魔しました。でもまだ沢山出ているわけではないので、寄せ植えにして持って行こうと思っています。1年生の子どもたちがどれぐらい見付けられるか楽しみです。


「若菜摘み 老婆元気に 教えくれ」


[1824] ツチグリ [PC]  2015/01/16 06:51:46    [削除]


   道路脇の林内にこっそりと顔を出していました。このツチグリは幼菌の時は地面に埋まっています。成長すると地上に顔を出し、堅い殻を破って星形の変わった形で我々の前に現れます。図鑑によって食べられるとするものと、食用に向かないと書いてあるものがあります。ロクは食べられる方の図鑑を信頼して紹介します。地上に出たての中が白いものは、こりこりした食感で、汁物や醤油煮にして食べるようです。
 星形になったものは中央から煙のように胞子を噴き出します。ホコリダケと同じようなのですが、科も属も違う種類と云いますから、キノコは同定がし難い菌です。因みにホコリダケも幼菌の時は食用になるようです。


「星の屑 地上に落ちて 震えをり」


 [1825] 椨の木 [PC]  2015/01/17 06:50:24    [削除]


   冬芽観察会を我々の活動拠点である服部緑地で楽しみました。植物園ほどではありませんが、公園には色んな樹木が植えられています。タブノキはもともと海岸べりの植物ですが、公園の中でも元気に春を待つ芽が観察出来ます。クスノキ科で別名をイヌグス(犬楠)と呼ばれています。葉がマテバシイによく似ています。多くの冬芽は凍結防止のためか綺麗な赤色をしています。
 犬楠などとクスノキより劣るような名前ですが、どうしてどうして役に立つ樹木です。蚊取り線香など線香の糊剤として使われるほか、黄八丈の染料としても使われています。足が引きつった時の湿布薬にもなります。


「色染めて 耐えて忍んで 春を待ち」


[1826] 紫陽花 [PC]  2015/01/18 07:04:43    [削除]


   冬芽が続きます。同じ小学校で1年生には七草摘みに、4年生には冬芽観察の案内を頼まれていますので、予習も兼ねて探し回っています。アジサイが葉を展開する準備をしています。昨年もこの欄にアジサイの冬芽をアップしましたので説明は省きます。下の検索欄で「アジサイ冬芽」をみて下さい。
 植物の観察を続けていると、多様な彼らの戦略の違いが見えて来て、それぞれの進化に驚きを感じます。動物と違って自ら移動出来ませんが、長い目で見ると彼等も快適な環境を求めて移動しているのです。種子散布の方法などが移動手段です。生き残り戦略も様々です。自然界の多様性はロクの好奇心をくすぐり続けます。


「為政者が 冬へ冬へと 舵をとり」


[1828] 節分
バージョン [PC]  2015/01/19 06:53:27    [削除]


   能勢電の飾り付けも正月バージョンから、節分バージョンに変わっていました。一昨日、昼間の飲み会会場にカメラを忘れてしまったのです。昨日も池田の散策と新年会をしたのですが、肝心のカメラがないので風景写真が撮れません。新年会終了後、忘れたお店までカメラを貰いに行って来ました。今日の写真はその帰りの車内で、いわば苦肉の策です。
 川西から能勢にかけては多田源氏ゆかりの地で、源満仲や源満政、四天王の渡辺綱や坂田金時などもヒーローとして登場します。可愛い金太郎は川西市のマスコットになっています。節分の日だけではなしに、一斉地方選挙でも鬼退治をしたいものです。


「車内には 春待つ人に 金太郎」


[1829] 春探し [PC]  2015/01/20 06:35:41    [削除]


   今年初めてのコーラス練習日でした。新しい曲の練習が始まります。「瑠璃色の地球」と「君をのせて」の合唱曲です。殆ど音符の読めないロクはバスパートを覚えるまでに人一倍苦労します。旋律なら聴いているだけで頭に入ってくるのですが、パート毎になるとしっかり覚えないと旋律に引きずられてしまいます。楽しさ半分、苦しさ半分のスタートです。
 コーラス帰りの散歩道を歩いていると瑠璃色のオオイヌノフグリが所々で咲き始めています。春が近くまで来ているように感じます。これからは春探しの散歩が増えていきます。煌めくような2月の空気が大好きなロクです。


「瑠璃色の 曲が連れ来る 春間近」


[1830] 学校支援 [PC]  2015/01/21 06:42:13    [削除]


   可愛い1,2年生たちです。(写真編集でぼかしています)1~2時限は彼たちを学校近くの駐車場空き地で七草摘みをしてもらいました。みんなで見つけたのは4種類で、ハハコグサとコオニタビラコは有ったというだけで、セリとハコベだけは全員で摘む事が出来ました。来週の給食に七草粥が出るようです。3,4時限は4年生を「春を待つ植物たちの姿」のテーマで校庭内の植物観察です。樹種が少なく特徴ある冬芽観察は出来ませんでした。
 そんなことも想定して導入部に手作り紙芝居を披露しました。低学年向けには七草粥と関連があるので「お米の話」と云う食育と環境がテーマの紙芝居です。高学年には「種の旅物語」で種子分布の話です。おまけとして「ブナのふしぎ」を終わりの会でサービスしてきました。


「得意げな 男の児女の児の 若菜摘み」


[1831] 珊瑚樹 [PC]  2015/01/22 07:19:55    [削除]


   昨日は長居植物園の春咲きの花を訪ねました。色んな植物の花芽が膨らんできています。既に開花しているものもあり、植物園には一足早く早春が訪れているようです。特徴あるサンゴジュの冬芽です。枝先に付く冬芽を頂芽と云いますが、その横に頂生側芽と云うのが付いています。これを観ると対生だという事が良く判ります。
 サンゴジュの赤い実に人気があり、名前の由来も果柄まで赤くなるので珊瑚のようだと喜ばれました。庭木や防風林として生け垣などに植えられています。ただ虫が好きなのか葉っぱは食べられた跡や、虫こぶが出来て見苦しくなります。


「植物も 伸びをしたくて コート脱ぎ」 


[1832] 蝋梅 [PC]  2015/01/23 06:49:32    [削除]


   江戸初期に中国から渡来してきたロウバイです。赤とんぼさんがアップしてくれたのは素芯ロウバイです。他にアメリカローバイや満月ロウバイ、雲南ローバイがあります。初春の花木として、水仙に似た芳香を放つところからも人気があります。蕾の時に採取したものは鎮咳・解熱・火傷などの薬効もあるようです。我々は枯れた実を採取して種をアンパンマンの目に使っていました。子どもたちのアイドル、正義の味方アンパンマンの人気も最近は廃れた感じです。
 中国の生薬名が蝋梅なのでそのまま和名も蝋梅になっています。特に素芯蝋梅は蝋細工で作ったように見えます。アメリカロウバイは別名を黒花蝋梅と云われて、黒ユリの歌のイメージとだぶります。ロク的には素芯蝋梅の上品さに惹かれます。


「蝋梅が 赤紫の 紅を付け」


[1833] 唐種招霊 [PC]  2015/01/24 07:34:39    [削除]


   中国渡来植物が続きます。カラタネオガタマは江戸中期に入って来ました。オガタマノキが神事に使われることから、こちらも神社・仏閣に植えられています。総じてモクレン科の植物は芳香がありますが、カラタネオガタマはババナのような強い香りが特徴です。観察会で見付けると必ず匂いを嗅ぎに近寄ります。
 開花は春遅くになりますが、モクレンやコブシと同じようにコート(芽鱗)を脱ぎ捨て、一足早く春を待つ姿には力を感じます。まだ冬本番だというのにコートを脱いでしまうのは、眠りから覚めて太陽光をたっぷり浴びたいためなのでしょうね。


「冬眠の 覚めて蕾に 差す光」


[1834] 冬の棚田 [PC]  2015/01/25 06:50:22    [削除]


   天気も良く予定も入っていなかったので“ちょこっと歩き”でもと普段の散歩スタイルで出掛けました。三草山の麓に棚田が拡がり、田植えの時季や稲が稔った頃には、カメラマンや日曜画家たちがわんさか押し寄せます。棚田百選にも選ばれている日本の原風景がそこには残っているからです。
 流石に能勢の冬には誰も訪れてくれません。途中で出合ったのは郵便配達のバイク位です。山の中腹から俯瞰すると寒々とした風景が広がります。ガマに落ちる水音だけが静寂を破っています。ガマとは三草山から滴る水を棚田に行き渡らせるための「集・排水溝」の事で地下に創られています。


「冬棚田 煙一条 揺らぎけり」


[1835] 能勢の古木 [PC]  2015/01/26 08:04:43    [削除]


   地元の一部の人にしか知られていないと思われる八坂神社。三草山と峰続きの宮山の山腹にあるという事で地図を片手に訪ねました。案内標識も何もないので神社への入り口が判りません。庭仕事しているおばさんに声を掛けました。その人は何を好き好んで来たのだろうと云う顔とゼスチャーで「かなりな坂を登って最後は階段になっていますよ!」と教えられました。やっと辿り着いた苔生した階段が八坂神社の歴史を物語っているようです。
 宮山と云うぐらいだから、山全体が八坂神社の神域なのでしょう。鬱蒼とした鎮守の森の奥に大阪府指定の天然記念物に指定されているツブラジイがありました。樹齢などは定かではありませんがかなりの老木です。能勢の歴史を山の上からツブサ(ラ)に見て来たのでしょう。古の人たちの重要な食料資源だったのかもしれません。


「冬ざれの 山に寡黙の 古木あり」


[1837] 春告草 [PC]  2015/01/27 06:26:45    [削除]


   梅の蕾が膨らんで来ました。万葉集では萩に次いで多く(百首以上)詠まれているので、日本原産と思ってしまいます。古く中国から薬用として持ち帰られました。江戸時代になり各藩は非常食として奨励したので、日本全国に梅園が広まりました。梅だけは何故か漢字表記がぴったりです。「馥郁たる梅の香り」の馥郁(ふくいく)は梅のための専用形容詞になっています。梅は桜と違って咲き方も散り方もゆっくりです。早いものは1月下旬から咲き出し、桜の咲く時期まで楽しませてくれます。
 梅肉エキス・梅干し・梅酒など何処の家庭でも見かける健康食です。ところが梅は自家不和合性で、同じ品種ばかりだと結実し難いので、混植すると実が付き易くなるようです。そう云えば地元梅林の中に小梅と一緒に植わっていたなあ~。


「白梅の 蕾ふっくら スタンバイ」


[1838] 疑問? [PC]  2015/01/28 08:07:04    [削除]


   昨日は50歩100歩(花曜日)で天王山から西山古道を歩いて来ました。朝まで雨が残り傘をさしてのスタートです。一日中曇りがちで時折小雨もぱらつきました。前回の天王山は雨で中止になりましたが、その時にはビール工場見学も企画されていたので、今回も当然予定に入っているものと早合点していました。ところがリーダーは雨予報も出ていたので、今回は予約を躊躇されたようです。ロクの落胆ぶりを想像してみて下さい。
 西山古道に向かう途中の所々に、ブナ科と思われる樹木の切られたものが積まれています。ご丁寧に縦にチェーンソーで切り目を入れてあります。我々メンバーは「何でやろ?」と口々に思いついた事を述べ合っていました。あくまでも推測の域を出ませんが、ナラ枯れ対策で、病原菌やカシノナガキクイムシを燻蒸する時に、ガス剤が中まで行き渡る様にするためかなとの結論に達しました。


「枯渇した 頭で枯れ樹を 判じ見て」 


[1839] 宝物 [PC]  2015/01/29 06:56:52    [削除]


   昨日も小学校1年生の昔遊び伝承を手伝って来ました。先日七草摘みに連れていったので、子どもたちはロクさんや!と纏わりついて来ます。今回も独楽回し担当で楽しみました。他にけん玉・べったん・まりつき・おはじき・お手玉があり、子どもたちは10分毎に入れ換わって行きます。何人かは短時間で要領をつかみ自分でコマを回せるようになっていました。端から出来ないと投げだす子もいたり様々です。そんな子どもたちみんなが愛おしく、楽しいひと時でした。
 七草摘みの時のお礼の手紙が1・2年のクラスから届きました。ロクの宝物です。女児からはロクさん大好き!と云うのもありました。男児からは名札のテープがピンクなのを見て「ロクさんはおかまか?」と云われました。以前の手紙ではお父さんになって欲しいというのまでありました。今回は学級通信にも沢山の写真まで載せて頂き一躍スターです。この子たちの未来のためにも頑張らねばと思う日々です。


「外は雪 部屋は沸騰 児の熱気」


 [1840] ファミリー [PC]  2015/01/30 06:13:22    [削除]


   最近イノシシが山から住宅街に降りて来て、人に危害を加えているとか、小豆島でまたイノシシが目撃されるようになったなどとニュースを賑わしています。猪害、鹿害、猿害、烏害など人との共存がままにならないようです。オオカミがいなくなった事と猟師が激減しているので、猪と鹿は増え続けています。本をただせば人間の側に原因があるのですが、現実問題として農家の方など被害甚大で緊急の対策が待たれています。 
 ロクなどは直接の被害者ではないので可愛いなどと見ていますが、どうすべぇ~?と云う事は考えています。猟師を養成してシカとイノシシの捕獲隊として生活を保障するシステム作りです。捕獲したものはジビエ料理として普及する事にしてはと云うものです。生け獲り出来たものは鹿牧場で安定供給のためのストックとして飼育すれば。観光開発にもなると思うのですが。


「下萌を 今日の朝餉と 求め来て」


[1841] 身代り申 [PC]  2015/01/31 06:56:59    [削除]


   グループで奈良町散策を楽しんで来た。と云っても冷たい雨の中で、案内してもらった観光ボランティアさんも大変だったことだろう。メインは奈良町にある「おもちゃ館」と世界遺産の元興寺。それぞれ興味ある所だったが「ならまち」を歩いていて目に付いたのが、飛騨高山で有名な「さるぼぼ」に似たものが軒先にぶら下がっていた。奈良ではこれを「身代り申」と云うらしい。
 悪病や災難を持ってくる三尸の虫(さんしのむし)を身代り申が退治してくれるとのこと。三尸の虫はコンニャクと猿が大嫌いらしい。猿が仲間同士で毛づくろいしている姿が、三尸の虫から見れば、自分たちが食べられているように見えるらしい。そんな謂れから身代り申を家々の軒先に吊るして悪病や災難を遠ざけるおまじないにしているとのこと。


「氷雨降る 奈良の都に 猿震え」


[1842] 終日雪 [PC]  2015/02/01 06:43:28    [削除]


   今回も爆弾低気圧が北海道に居座り、西日本まですっぽり雪雲に包まれている。朝のニュースでは能勢を走る国道の一部区間が凍結のために通行止めとのこと。予定が入っていなかったので、雪が止めば散歩に出ようと様子を伺っているが、一向に止む気配はない。今も雪が降り続き、まだ明けぬ外に眼を凝らすと辺りは真っ白だ。また幽閉させらるのかと思うとうんざりする。
 昨日は3時頃になってやっと薄陽が射してきたので、夕飯の買い物を引き受けてスーパーに向かった。5分も歩かぬ内に横殴りの細かい雪が降って来た。ウインドブレーカーを着て行ったので、中まで濡れることはなかったが、一瞬にして雪達磨になってしまった。スーパー前の国道で0℃、凍結注意の案内が……。


「雪の日は 出るなと鴉 カァと啼き」


[1843] 墳石 [PC]  2015/02/02 07:00:59    [削除]


   昨日も朝から雪になり予定していた活動の中止連絡が入って、今日も幽閉されるのかとうんざりしていたところへ、妻と友達が鉱物の勉強会に行くという事なので急遽連れて行ってもらった。多田銀山史跡保存顕彰会が主催して、大阪石友会と云うところから講師を招いて「楽しい鉱物探索」-自然に親しみ自然に学ぶーと題する講演会が開催された。採取された鉱物の色々が回覧されたのを見て、相当金をかけて集めたものだなと思ってしまった。
 講演の中で意外だったのは氷は分類上鉱物に入るらしい。ロクなど氷はウイスキーか焼酎のロックで味わうものだから「好物」の分類に入れていた。写真は神鍋が2万年前に噴火した時のもので、空気抵抗を受けた形から飛んできた方向まで判るらしい。拳銃の弾丸に近い時速700キロ弱という。先日の御嶽山の犠牲者に想いが飛ぶ。


「如月や ロマン掻き立て 熱き星」


[1845] 雪中花 [PC]  2015/02/03 06:30:54    [削除]


   雪の舞う寒い日がここ数日続き、幽閉状態が続き外出もままになりませんでした。やっと冬型気圧配置も緩んで来ました。今日は節分です。明日からは春を探しに歩きまわりたいと思っています。雪とはおさらばの気持ちでスイセンの別名「雪中花」をアップしました。ちょうど1年前に水仙をアップしていますので、下の検索から訪問してみて下さい。
 1年間云い続けてきたおかげで今ではジャニーズ系のロクが通り相場になっています。やはりナルシストです。野草採取の時季、ヒガンバナ科の植物は総じて毒を持っているようですから、くれぐれも間違って誤食しないようにしなければと自分自身に言い聞かせています。


「水仙の 明日に伸びする 立ち姿」


[1846] 都鳥 [PC]  2015/02/04 07:48:56    [削除]


   奈良の自然を観察する会の定例観察会で、大和川での自然観察会が計画されているので、その下見に行って来ました。今回の主目的はユリカモメです。「名にし負はば いざ言問はむ 都鳥 わが思う人は ありやなしやと」伊勢物語や謡曲などでお馴染みの都鳥はユリカモメだと云われています。ユリカモメは最も内陸部まで飛来してくるカモメです。餌は魚介類で場所によっては昆虫や雑草などの種も食べるようです。
 仲間の方が食パンを持って来てくれました。パンを投げ与えると近くのユリカモメがたくさん集まってきます。幼鳥まで来てくれました。中州にいるセグロカモメは悠然として飛んできません。餌の違いと人とのかかわりの歴史が違うのでしょう。そんなことも観察出来た有意義な観察下見会でした。餌付けは是か非か?難しい課題です。ロク的には教条的な捉え方はしたくありません。


「都鳥 川を挟んで 國境」


[1847] 足湯 [PC]  2015/02/05 06:47:12    [削除]


   箕面で所属する団体の会議があったので出掛けてきました。午前中に会議も終わり、折角箕面に来たついでだからと滝道を往復して来ました。滝道のお店は水曜日が休みなのか閉っています。そのせいか人通りも少ないです。春探しのつもりで歩きましたが、帰りのバス時間を気にしながらの歩きです。ゆっくりも出来ないので駆け足のウオーキングになりました。片道2.4キロだから登り40分、下り30分と計算して歩きました。
 往路で無料の足湯があるのを確認していたので、時間があれば浸かって帰ろうと云う心積もりもありました。乗りたいバスまで20分余りの余裕があります。ロクは無料と云うものに目が無いのです。足から春を感じた立春でした。あしからず(*^_^*)


「足湯から ポカポカポカと 春立ちて」


[1848] 御門樹 [PC]  2015/02/06 06:52:22    [削除]


   この辺りではあまり見かけないスイカズラ科のゴモジュです。奄美大島以南の亜熱帯植物です。服部緑化植物園へ椿を観に行ったついでに見付けました。以前、京都府立植物園で観た事があり、かすかに名前が記憶に残っていました。間もなく開花かなと思われるものは白く膨らんでいて、硬い蕾は紅色でした。
 ゴモジュと云う名前の由来は、光沢のある葉を擦ると胡麻の香りがするらしいです。ゴマの樹からゴモジュになったようです。図鑑を持って行かなかったので試してみることは出来ませんでした。五感で観察したかったのに残念、観察会に図鑑は必携です!


「人影も 少なく園に 春浅し」


[1849] 採餌中 [PC]  2015/02/07 06:54:21    [削除]


   所属するシニア自然大学校の定例活動日で、伊丹昆陽池の野鳥観察に行って来た。ここは都市型公園だが水鳥が沢山飛来してくる。仲間の奥さんが野鳥に詳しく、フィールドスコープを持って来て下さり、肉眼では観察し難い野鳥を捉えて下さる。カワセミも3ヶ所で観ることが出来たし、イカルの群れやパンダガモとも云われているミコアイサの雄雌なども運良く近くで観察出来た。
 写真はオナガガモの採餌中で、なんともユーモラスな格好で水草を食べている。もともとは夜に餌を摂るらしいが、餌付けされている公園などでは日中にも採餌するらしい。カモ類の中ではオシドリは群を抜いた華やかさだが、オナガガモはスマートさで一方の雄だと思っている。


「探鳥会 のどけし鳥に 笑みこぼれ」


[1850] 緑が丘公園 [PC]  2015/02/08 06:42:09    [削除]


   何年か前に訪れた伊丹緑道とは打って変わって、綺麗な散歩道に整備されています。昆陽池に行った帰り路を歩いて伊丹駅まで引き返しました。伊丹駅からは何回か歩きましたが、昆陽池から引き返すのは初めてだし、皆さんを案内しているので地図を片手に歩きました。コースには文学碑や史跡などもあるのですが、皆さんは歴史より植物観察に興味があるようなので素通りして来ました。
 コース途中に緑が池公園があり、梅林では早咲きの白梅が少し咲き始めています。此処は伊丹八景に選ばれている処で、二つの池があり下池には友好都市である中国の佛山市から贈られた「亭(ちん)」と云う建造物が水面に映えています。


「何故かしら 李白が過り 燗の酒」 


[1851] 椿油搾り [PC]  2015/02/09 07:39:00    [削除]


   所属する「ひとくらクラブ」の例会で恒例の椿油搾りを体験させてもらった。昨年度は搾った椿油で天ぷらを揚げられたらしいが、日程が合わず参加出来なかったのが今でも悔やまれる。純天然の椿油は最高級の植物油で、その天ぷらなど贅沢の極みである。講師からのレクチャーでは、植物油は菜種油で40%、大豆油20%、椿油で25%の油が抽出されるらしい。江戸時代後期に圧搾機械が導入され椿油の普及が飛躍的に伸びたようだ。
 椿油は平安時代から灯明以外にも、緑の黒髪を守る化粧オイルとして使われてきた。最近でも人の肌にやさしいオイルと云う事でご婦人方に人気がある。昨日も搾りたての椿油をお肌に塗っておられたが、果たしてお肌すべすべ効果が出るのかは本人にしか判らない。


「絞られて 命再び 椿かな」


[1854] 六個山 [PC]  2015/02/10 07:16:38    [削除]


   月曜日は何時も予定が入っていて参加出来ていなかった「北摂の山の会」の例会に久し振りに参加して来ました。桜広場から望海の丘を経由して六個山(395.9m)に登り、帰路は落合谷から滝道に出て箕面駅まで引き返す約6キロ3時間コースでした。始めの登りが結構急登なので300mほどの高低差しかありませんが、登って来たと云う充実感がありました。望海と云うぐらいですから眺望も良く、楽しい山歩きになりました。
 6キロと報告していますが、所要時間から割り出したキロ数なのです。山道での所要時間算出基準は概ね3キロで1時間と高低差100mで20分を加えたものになります。因みに昨日は休憩を入れて4時間でした。高低差が300mだったのでその分の算出で1時間、所要時間が約3時間だったので、高低差分1時間を引くと2時間分になり、距離は6キロと割り出せます。


「山頂で 2月の風が 急がせる」 


[1855] ジャニーズ系 [PC]  2015/02/11 06:54:38    [削除]


   昨日は花曜日で六甲縦走路の宝塚側から岩倉山を経由してゆずりは台に下り、そこからアップダウンを繰り返し樫が峰まで一周して来ました。5時間コースで歩数は2万歩を超えていました。殆どが始めて歩いたコースで、変化に富んでいるので春になれば楽しいかもしれません。二日続きだったので急登は堪えました。
 ジャニーズ系と云って憚らないロクですが「何処がやねん?」とつっこみを入れられています。あまり写真を撮ってもらわないロクですが「こんな顔や!文句あるか!」と云う意味も込めて久し振りにスナップを撮って頂きました。“元気やで!”と云うメッセージです。


「雪山の 装備したのに 肩透し」


[1856] 石蕗の実 [PC]  2015/02/12 07:30:48    [削除]


   花の少ない冬にツワブキは鮮やかな黄色の花を咲かすので、庭などに好んで植えられています。艶のある肉厚の葉とマッチして綺麗なものです。その花も終わり、写真の様な冠毛を付けた果実(種)が池田城址の庭園に残っていました。顔を近づけて観察すると、それはそれで整った美しさを持っています。コウヤボウキと見紛いますが、こちらは大型で風に乗って飛んでいるところも観てみたいものです。今年はテイカカズラの綿毛が飛んでいるのをよく目にします。
 ツワブキはこの欄でも以前に取り上げましたし、赤とんぼさんもアップしてくれました。野生種は海岸辺りに行かないと採取出来ないので、まだ自分で採って料理したことがありません。九州では「きゃらぶき」として佃煮の材料に使われています。


「石蕗の実の 城址に在りて 懐かしみ」


[1857] 多田銀山 [PC]  2015/02/13 06:43:05    [削除]


   多田銀山跡として一部観光化されているが、川西・猪名川・池田・能勢・箕面などの北摂地域には沢山の坑道跡が残っている。昨日は妻のグループと一緒に多田銀山コースをハイキングしてきた。初めての方もおられるので所々で妻もガイド役をしている。ロクは全くの歴史音痴なので、人に説明できるほどの知識を持ち合わせていない。唯一植物の話を交えるだけだ。女性10人のグループでハーレム状態だった。
 坑道中まで入れるのは青木間歩だけである。銀山としては石見銀山や生野銀山と比べるべくもない産出量だったらしい。ここには秀吉の埋蔵金が隠されていると云う説もあるので、一時多田ドリームを試みた人もいたようだ。この辺りは個人の持ち山なので自由に掘削できない。


「春間近 金の成る木は いま何処」 


 [1858] 金縷梅 [PC]  2015/02/14 06:01:26    [削除]


   雪国ではマンサクは春の便りを届けてくれる花として親しまれている。名前の由来も“まんず咲く”から転訛したと云うのが一般的である。枝に沢山花を付けている様子から“豊年満作”から来ていると云う説もある。マンサクは日本特産種だが、写真は園芸種のシナマンサクだと思われる。シナマンサクの特徴は葉が何時までも残っているからだ。
 乾燥した葉には薬効があり、化粧水にも使われるらしい。強靭な樹皮は粘りがあり、強く切れにくいので柴や柱を束ねるのにも使われたようである。因みに岐阜白川郷の合掌造りにも使われているとのことである。


「葉の陰に 隠れて咲きし 満作の」


[1859] 金剛山 [PC]  2015/02/15 06:34:40    [削除]


   今週は月・火・木・土と4日間の山歩きになりました。地元の山の会から金剛山に登ってきました。能勢では朝も雪が降り続き道路の凍結が心配でした。ところが河内長野からバスで金剛登山口まで行き、山道に入りましたが雪が降った形跡がありません。5合目までアイゼンなしで歩くことが出来ました。流石にそれ以上は山道が凍結していてアイゼンを装着しなければ歩けません。気温はマイナス3℃です。
 樹氷こそ見当たりませんが、雑木には雪の結晶が綺麗な霧氷が目を楽しませてくれます。最近は山ガールも増えて若者たちのグループが沢山訪れています。我々シニアの横をすいすいと追い抜いて行きます。昔はこんなんではなかったと年齢を感じますが、元気な若者たちにまだまだ負けないぞと云う闘志も湧いて来ます。


「雪道の 静粛破る 喘ぎ声」


[1860] 丁石興し [PC]  2015/02/16 07:46:22    [削除]


   地元有志で作る低山会と云うグループが、妙見奥の院から歌垣山へのコースを歩かれると云う事を聞いて参加させて頂きました。集合場所に行くとリーダーがスコップ持参です。彼らの目的の一つに丁石を調べ、記録と修復をして行くと云う学術的な要素も含まれていました。欠落していた3ヶ所の丁石を新たに見付け、2ヶ所はちゃんと埋め直しました。一つは谷に落ちそうになっているので、後日ロープで引き揚げようと云う事になりました。男性5人でやっと移動出来る石の重さです。傍観しているわけにいかず肉体提供をしてきました。
 天気予報では暖かくなると云うのにお昼でも3℃足らずで、雨まで降る中の山歩きになりました。月曜日から日曜日までに5回の山歩きをして、山の案内人をしていた頃のペースです。今週は休養週にしなければ(*^_^*)


「古の 道標巡りに 氷雨降り」


[1862] 鵯 [PC]  2015/02/17 06:25:30    [削除]


   花壇に設置してある餌台にヒヨドリが訪ねて来てくれました。ナンテンの実を置いてやっています。ヒヨドリは花の蜜や果物が大好きです。果物でも置いてやれば喜ぶのですが、どうしても先にロクの口に入ってしまいます。我が家のビワにもやって来てメジロと競争して蜜を吸っています。ビワの木は葉が茂っているので外敵からの隠れ処にもなり、どうやら休息場所としても利用しているようです。
 過ってヒヨドリの先祖は熱帯産だと云う事ですが、最近では日本中に住んでいます。基本的に冬鳥で北海道から渡ってきますが、暖かい地方では留鳥としてとどまっています。あまり好かれていないようですが、ロクはカラスと共にヒヨドリにも優しい眼差しを向けます。


「豚まんを 昼餉に頬張り 春の鵯」


[1863] 三羽雀 [PC]  2015/02/18 06:57:32    [削除]


   所属するサークルから明智光秀ゆかりの滋賀県坂本の西教寺に行って来ました。天台宗の一派で天台真盛宗と云う宗派だそうです。境内の門に立派な紋章が掛けられていました。色んな家紋を見ますが、初めて観たデザインです。皆で雀の様だねと話していましたが、案内してくれた僧に聞き忘れました。ネットで調べると家紋や寺紋ではなく、天台真盛宗の紋章らしいです。
 JR坂本駅から西教寺までを往復して穴太積の景観や、国の登録文化財になっている創業300年の鶴喜そばでの昼食など、明智光秀の坂本を楽しんで来ました。それにつけても高い蕎麦だった!


「湖を 眼下に三羽 寒雀」


[1864] 梅一輪 [PC]  2015/02/19 07:27:35    [削除]


   あちらこちらで梅の開花を見ますが、大阪の梅開花情報はまだ発表されていません。標準木は白梅とのことです。先日は白梅の蕾をアップしましたが、もう開いてくれていることでしょう。梅の園芸種には野梅系・紅梅系・豊後系・杏系の4種があります。梅の実はご存知の豊後系です。健康食品の筆頭に挙げられます。朝餉に梅干し一つは日本食ならではの知恵です。
 梅に鶯、獅子に牡丹、紅葉に鹿などと取り合わせが良いとされてきましたが、梅にはウグイスよりメジロが蜜を吸いに来ます。「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」服部嵐雪の句や「東風吹かば にほいおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」菅原道真の和歌はお馴染みです。万葉集でもたくさん詠まれています。梅などを俳句にするのは難しいですね。別に先人に並ばなくてもいいものなのですが……。


「得意げに 歴史探索 梅一輪」


[1865] 五月山 [PC]  2015/02/20 06:47:52    [削除]


   今週は山歩きをお休みしてゆっくり過ごそうと思っていたのに、妻たちのグループが五月山に行くと云うので、車の運転にかこつけて一緒に行くことにした。低い山だからストックも持たず、山靴も履いて行かなかった。何回も行ったことのある山だから安易に考えていたが、始めてのコースなどをアップダウンを繰り返しながら、縫う様に歩き周って来た。
 途中に吊り橋などもあり、結構楽しいコースだった。車の運転をしなければならないので、打ち上げは喫茶店で、不本意だが仕方ない。僕の地図には喫茶店などは載っていないのだが(*^_^*)


「吊り橋に 春の陽射しの ゆらゆらと」


[1866] 招待状 [PC]  2015/02/21 07:20:45    [削除]


   所属する自然大学の活動日とバッティングしていたが、子どもたちから「是非来てね!」と招待状を貰っていたのでそちらを優先した。と云うのも一年生最後の参観日で、子どもたちは頑張って来た昔遊びの上達具合を発表したくて、うずうずして待ってくれている。
 男女二人の司会で進められ、全員で暗唱した詩の朗読は、大きな声が教室中に響き渡っていた。昔遊びはおはじき・お手玉・まりつき・べったん・けん玉・独楽回しをそれぞれの名人が披露してくれた。全員が自己紹介で「マイネームイズ○○」だって。保護者にとっても子どもの成長が確認できた参観日だった。


「若鮎の ジャンプに親の 頬緩み」


[1867] 福寿草日和 [PC]  2015/02/22 06:38:55    [削除]


   2~3日前の寒さは何処へ行ったのやら、朝から晴れ渡り穏やかな日になりました。毎年待ち侘びている福寿草は咲いているだろうか?もし咲いていたら今日の陽気など絶好の観察日です。妻に声を掛け目的地を訪ねました。途中でフキノトウもあるかもしれないとの思惑を秘めながらの散策です。フキノトウはフクジュソウより1週間ほど遅れて出てきます。あの独特の萌黄色を目にすることは出来ませんでした。
 地元の方に福寿草自生地を案内したことがありますが、その人がまた他の方を案内して、だんだん訪れる人が増えて行きます。福寿草は多年草だから同じ所に咲いてくれますが、在るべきところに咲いていないのです。多分心無い人が盗掘したのでしょう。それからは人を誘わないようにしています。


「留守にして 何処へ旅した 福寿草」


[1868] 門前の小僧 [PC]  2015/02/23 06:54:30    [削除]


   妻は地元の歴女を集めて能勢の歴史探索をしている。地図を片手に探し回るのだが、何の案内もないので里道などを探し出し目的地に向かう。だいたいが山の上とか中腹にあるので、一人での下見は心細い。細い道を辿って行くと、民家の庭先に出たりして不審がられたりする。そんなこともあり時間の余裕があれば、歴史音痴のロクが付きあわされることになる。目的の場所を探し当てた時にはこちらも嬉しくなる。
 今回は下水(したみ)地蔵堂に在る舟形薄板状「南無阿弥陀仏」の六合名号が彫られた1558年の歴史を訪ねた。その地蔵堂は過っては剣尾山の月峰寺への参道途中に在ったとされている。下水と云う地名も読み難いのか下見に置き換えられている。勿論参道もなくなっている。450年前にタイムスリップ出来るロマンに何時しかロクもはまっている。


「苔生した お堂に春の 来るかしら」


[1870] 蕗の薹 [PC]  2015/02/24 07:10:48    [削除]


   待ちに待ったフキノトウをやっと見付けることが出来ました。と云っても採って帰るほどの量ではないので写真採取に留めておきました。今日から伊根町にカニを食べに行くので、明朝の散歩時には沢山の蕗の薹を摘んで帰れるはずです。蕗の薹は春の代表的な山菜です。これを口にしないと春がやって来ない気がします。ワラビと同じように発がん物質が含まれていますので多食は禁物です。灰汁抜きをし過ぎると風味が損なわれるし、しないと怖いし、痛し痒しの春の使者です。
 フキは雌雄異株で雄花は黄色がかった花色で、雌花は白色です。偶に赤っぽい花を見ますが種類が違うのかな?何れにしても蕗の薹の段階では雄花か雌花かの区別が付きません。どちらの花も両性花を含んでいるようですが、ロクはそこまで調べていません。


「寺男 話も弾み 蕗の薹」


 [1871] カニ三昧 [PC]  2015/02/25 21:18:02    [削除]


   京都府伊根町にカニを食べに行きました。そこの民宿は20数年ぐらい前からのお付き合いです。今年はカニの収穫量が少ないと云う事で軒並み高くなっているようです。年に一度の贅沢です。ロクは皆さんにカニの食べ方を伝授します。今回は皆さん上手に食べて頂いたので、フルコースを残すことなく平らげて頂きました。勿論食べきれないカニのボイルしたものはお土産用になります。
 毎回、初めての方も参加されるのですが、民宿のおもてなしにすっかりはまってしまって、また来たいと云う方が結構おられます。ロクは影の営業部長を務めています。どの世界でも言えることですが、ほんわかとした優しさは人を引き付けます。


「丹後路に 年に一度の 松葉蟹」


[1872] 文殊堂 [PC]  2015/02/26 06:51:15    [削除]


   伊根町の帰り道、傘松公園側に車を止めて、片道3キロの天橋立を往復してきました。流石に天橋立駅側は賑わっていて、大陸からの観光客の姿が目立ちます。穏やかな陽射しの中、白砂青松がぴったりのロケーションです。世界遺産への登録目指してベンチやトイレの設置など土木工事が進んでいます。松もかなり傷んでいるので、土壌改良など試行錯誤されているようです。
 天橋立駅側に知恵の文殊菩薩が祀られている文殊堂へも立ち寄ってきました。ロクはお願いに行くのが遅すぎたので、ご利益は無しと判断して手を合わせませんでした。各種おみくじが売られていて、目を引いたのが扇子のおみくじです。松に吊り下げられたおみくじは多くの方に吉を授けたようです。


「青松に 揺らぐおみくじ 長閑なり」


[1873] 蕪村句碑 [PC]  2015/02/27 07:27:14    [削除]


   「はし立てや松は月日のこぼれ種」という与謝蕪村の句碑を、妻が天橋立遊歩道に設置されているのを見付けて、「これ位の俳句を作ってね」と云われてしまいました。蕪村と云えば松尾芭蕉や小林一茶と並んで誰にも知られている文学史に残る有名な俳人です。いわば雲の上の偉人です。妻からその域まで行ってと云うのは、既にその辺りまで到達しているからかな?とロクのナルシスト的思考回路が回り始めます。
 と云うような冗談口を叩きながら、自分でも自慢出来るのは、よく続いているなぁと云う事です。ご笑覧頂いている知人から、ロクは元気に活動していると云う事が判ると云うメールを頂きました。毎日の発信は「元気やで!」と云うメッセージなのです。観ているよと云うメールを頂くと木に登ります。


「ゆらゆらと カモメの一羽 春の海」


[1874] 仏の座 [PC]  2015/02/28 07:16:26    [削除]


   シソ科のホトケノザは越年草だから、春を待たずに咲き出します。2枚の対生する葉っぱが仏さんの蓮華座に似ているのと、その上に咲く花が仏さんの様だと云うところからホトケノザと云われるようになりました。別名で三階(界)草とも言われているのは、仏座の様な葉っぱが段々に付いている様子から名付けられました。春の七草に詠われているホトケノザはキク科のコオニタビラコの事です。本種のホトケノザを間違って食べないようにして下さい。
 ホトケノザやオオイヌノフグリなどが、道端や畑の周りにたくさん咲くようになり、やっと春の訪れを感じるようになりました。季節は着実に春へ春へと向かっています。これからは写真俳句用の春探しネタにも事欠かないようになります。


「曇天も 心晴れ晴れ 畦青む」 


 [1875] 水温む [PC]  2015/03/01 06:51:36    [削除]


   流石に能勢では春はまだ音にまでは聞こえてきません。福寿草と蕗の薹がようやく顔を出したばかりです。天気が良かったので仕事ををほっぽり出して散歩に出掛けました。それでも寒々としていた散歩道には少しばかりの草萌えも目立つようになって来ました。ニリンソウのコースにも寄ってきましたが、ようやく深山カタバミの葉が確認できただけです。
 大好きな2月だったのですが、今年の2月は煌めきを感じられませんでした。日本海側の様な気圧配置で曇天や雨模様の日が続き、キラキラ輝く2月の空気は感じられませんでした。今日から3月です。梅の便りも届いています。早く出ておいで!と誘ってくれているようなロクの季節到来です。


「水温み ここらで一度 深呼吸」


 [1876] 早春の集い [PC]  2015/03/02 06:52:23    [削除]


   今年の4月に一斉地方選挙が始まります。大阪府民にとっては殊のほか大事な選挙になっています。橋下大阪市長が自分の野望を実現するために「大阪都」構想をぶち上げ、なりふり構わぬペテンで市民・府民を欺いています。府議会・市議会では彼の思惑通りにはなりませんでした。そこで彼は大阪市民だけで住民投票をして賛同を得ると云う身勝手な方法を思い付き、それに邁進しています。都構想と云っていますが、大阪市の解体と特別区に分けて、住民サービスをとことん削るという内容です。大学が府立と市立在るのは二重行政だと云って憚らないのです。阪大と云う国立大学もあるので三重行政になるのかと云う市議会での質問に、彼はまともに答えられませんでした。
 維新の危険な策謀を許さず、大阪にカジノ誘致などさせないと云う候補者の集会に参加して来ました。子どもたちの未来を託せる立派な箕面のご婦人候補者です。保育所設置運動当時からの知り合いです。ロクも一肌脱ぐかと云う早春の集いでした。


「会場に ひと足早く 花の咲き」


[1878] 蒲公英 [PC]  2015/03/03 06:48:41    [削除]


   やっと日本原産のタンポポが咲き出しました。多分カンサイタンポポだと思います。セイヨウタンポポとの違いは総包片が反り返っていないことで見分けられます。最近では交雑種も出ているようですが、判別は素人のロクには判りません。日本在来種は20種ぐらいあるようです。
 タンポポの抗がん作用の研究がおこなわれ、効き目があることが薬理実験で証明されています。随分と前からタンポポは食べてきました。全草食べられますので、これからの山菜料理には必ず一品に入れたい優れモノです。お勧めは花の天ぷらと、若葉のサラダです。根から作るタンポポコーヒーは、根を掘り出すのが大変です。


「ほろ苦き 季節連れ来る 蒲公英の」 


[1879] 桃の節句 [PC]  2015/03/04 06:58:41    [削除]


   昨日は桃の節句と云う事で、最近注目を浴びている豊能町の花折街道の雛飾りを見て来ました。実は今日皆さんを案内する予定になっているので、そのための下見をしてきたのです。毎年3月初めから旧暦の桃の節句の4月初めまで、能勢電の妙見口駅から吉川八幡神社辺りまで雛で街道を飾り付けています。今年は手作りの暖簾も家々に吊るされ雰囲気を盛り上げています。案内地図を片手に一軒の家を訪ねましたが、今年は病気をしたので飾れなかったと申し訳なさそうに言われました。「来年はお元気になって是非とも見せて下さいね!」とお願いして来ました。
 桃の節句の起源は紙や草や藁で作った人形(ひとがた)を厄除けの身代りとして川に流したのが始まりで、その後、流し雛の風習が広まりました。江戸時代に入り精巧な人形が作られるようになり、流すより飾ろうと云う事になってきたようです。旧暦の頃には桃が綺麗に咲き誇ります。桃源郷と云うぐらい人々に親しまれています。桃の木は魔除けの木だとも謂われています。


「訪ね先 今年は伏せて 雛の無く」


[1880] イソヒヨドリ [PC]  2015/03/05 07:09:35    [削除]


   街中でイソヒヨドリを見付けました。ロクは鳥には詳しくないので、帰宅してから名前を調べました。何時も野鳥写真を送って頂いている仲間のファイルに在ったので、直ぐにイソヒヨドリの雌だと判りました。普通生息域はイソヒヨドリというぐらいですから海岸ですが、街中にも巣を作るようです。
 名前はイソヒヨドリとなっていますが、ヒヨドリの仲間ではなくツグミの仲間だそうです。人をあまり恐れないようで、デジカメで撮れるぐらい近寄ってくれたました。鳴き声もツグミ科特有の声量があり美声だそうです。


「囀りを 待てど暮らせど 雌の鳥」


[1881] 柊南天 [PC]  2015/03/06 06:51:51    [削除]


   ヒイラギナンテンの花が咲き出しました。ナンテンと同じメギ科ですが、説明するまでもなく葉がヒイラギに似た鋸歯を持っているからです。ヒイラギほど痛くは有りません。別名では唐南天と云われ、江戸時代初期に大陸から渡来して来ました。花の香りは葡萄の様な匂いだと云います。そう云えば実はナンテンのように赤くならず、葡萄色をしています。
 春は黄色から始まります。オーストラリア原産のミモザの花もこの時季目立ちます。山に行っても早春の花は総じて黄色花です。若葉に先駆けて咲き出す黄色花は早春の使者です。それにつけても鬱陶しい日が続いています。昨日も霰が降っていました。三寒四温は始まったのかな。


「啓蟄を 黄花で感じ 空仰ぐ」


[1882] 藪椿 [PC]  2015/03/07 06:57:58    [削除]


   漢字で書く椿とはチャンチンの事らしいです。日本では椿といえばヤブツバキを差します。他に自生種ではユキツバキとサザンカがあります。江戸時代に園芸用に品種改良されたものがヨーロッパに輸出されました。日本発の園芸花だったのです。ツバキに関してはこの欄でも取り上げていますので、下の検索枠から訪問して下さい。
 ツバキは材も硬く色んな利用価値があります。葉を乾燥させたものはお茶代わりになり薬効もあるようです。実からとれる椿油は粘りがなく腐敗し難いので精密機械に用いたり、整髪用に使われたりしています。ひとくらクラブというサークルでは毎年ツバキ油搾りを体験しています。花の天ぷらも捨て難く、皆さんから喜んでもらえます。


「一輪の 椿に鳥の 来たらしく」 


[1883] 猫柳 [PC]  2015/03/08 06:47:57    [削除]


   土手道を歩いていると河原にネコヤナギの銀白色花穂が目立つようになって来た。生け花の春花材として人気がある。図鑑で調べると雌雄異株だそうで、雄花のほうが大きな花穂と記載されていた。河原に下りなければならないので比べようもなかったが、雰囲気的には雌花かな。
 昔からに柳には解熱・鎮痛の薬効があり、中国では歯痛に猫柳の枝を歯ブラシ代わりに使ったようである。サイシンという物質が含まれていて、アスピリンの母体に使われているとのことだ。樹皮と細根を採り、乾燥させたものを煎じて服用すると云うのは、古来から人々の間で受け継がれた民間療法だった。


「雨上がり 雫水面に 猫柳」


[1884] 山の整備 [PC]  2015/03/09 07:00:51    [削除]


   ひとくらクラブの活動日で、公園内の山の整備活動に汗を流して来ました。ヒサカキなどの雑木を間引き、林内に光が入る様にしてやり、里山の花や各種植物が自生してくれるのを助けるためです。皆さんの長年の活動の成果で、シュンランなどの若い芽が所々で確認出来ます。イチヤクソウやコウヤボウキなども大切に見守っています。
 木本でも落葉樹は早春の花を咲かせてくれるので大切に保護しています。サンカクヅルやアケビなどのつる性植物も実が出来るのを楽しませてくれます。と言っても所詮は公園内です。活動に制限があります。公園を訪れる方に足を止めて鑑賞してもらうほど花を咲かすのは……。そうなって欲しいとの願いを込めて!


「林内に 差し込む陽射し 春めきて」


[1886] 馬酔木 [PC]  2015/03/10 07:29:40    [削除]


   毎年この時期にはアセビをアップしています。スズランに似た小花は可愛く、日本固有種という事で万葉の頃から愛でられてきました。山でもよく見かけますが、庭木としても人気がありよく植栽されているのを見かけます。アセビとよく似た同じツツジ科のネジキはまだ葉も展開していないはずで、開花もずっと後です。こちらは庭木としては使われていないようです。皆さんよくご存じのアセビは幹・枝・葉の全て有毒ですが、農作物の殺虫剤として役立ってきました。
 今年の春明は雨の日が多く、山行が中止になったり、出掛けるチャンスに恵まれません。昨日も幽閉状態で、山の木々たちは花を咲かせているだろうか?と想像の世界に浸っていました。今も空を仰ぎながら今日の外出を案じています。


「曇天を 詫びる如くに 花あしび」


[1888] 築城400年 [PC]  2015/03/11 06:55:24    [削除]


   妻の歴史探索下見に付きあわされて、能勢氏の本拠地だった丸山城址(摂津国能勢郡)を訪ねました。雪が降り出し寒い一日でした。丸山城は約1000年前に豪族能勢氏が交通の要所として築城したものです。この地方は銀と銅の産出地であったため、周辺武士団の惣領として仕切っていたようです。戦国時代に入り能勢頼次が地黄に陣屋を構えて、丸山城はその役割を終へ廃城になりました。
 今年は地黄城築城400年にあたり、いろんなイベントが企画されています。この幟も妻が協賛寄付したものです。名前が薄れて来ていますがちゃんと読みとれます。能勢氏菩提寺の参道脇、丸山城址大手口に設置されています。


「武士の 夢跡辿り 春の雪」


 [1889] 春の苔 [PC]  2015/03/12 06:51:23    [削除]


   コケは梅雨時が一番綺麗ですが、山の上に春を告げるような新しい苔が目立ちました。スギゴケなどはよく聞く名前ですが、コケを見て何苔かを同定するのは難しいです。コケは蘚類(せんるい)苔類(たいるい)ツノゴケ類の3グループに大別されているようです。世界には20000種ほどが確認されており、蘚類がその半分を占めるようです。コケは日光・水・空気だけあれば生きていけます。従って養分を摂るための根は必要ないのです。張り付くための仮根を持っているものもあります。
 物好きなロクですが、苔類までは勉強しようと云うゆとりがありません。最近は覚えた尻から抜けて行くようになったので、とりあえず覚えたものを復習しながら、箪笥の手前に仕舞うようにしています。知っているのに名前が出て来ないもどかしさを味わう日々です。


「山頂の 苔の青さや 菜種梅雨」 


[1890] 岩場 [PC]  2015/03/13 06:48:03    [削除]


   妻の山歩きグループにお邪魔させてもらった。出しゃばらず13人の女性群の最後尾をひたすら歩いてきた。阪急山本から中山最高峰に行き、下りは梅林に寄って中山から帰ろうと、このグループとしては何時もより長いハイキングコースだ。休憩を入れて6時間、20000歩強の歩きだった。
 このコースは岩場もあり変化に富んでいるので、山歩きして来たという気分にさせてくれる。車利用なので皆で反省会という事にもならない。仕方なく帰ってから一風呂浴びてビールを飲んだことは言うまでもない。運動した後のビールは旨いね(*^_^*)


「春霞 彼方の山が かくれんぼ」


[1891] 富貴草 [PC]  2015/03/14 07:30:04    [削除]


   フッキソウの花が咲き出しました。茎の上の方が雄花で、下の方に雌花が数個付く雌雄同株植物です。草のように見えますが常緑なので木本に分類されます。ところが愛用の山渓ハンディ図鑑では草本の方に掲載されていて、常緑亜低木と紹介されています。雄花も雌花も花弁を持っていません。
 名前の由来は、一年中葉が茂っているのを繁栄のシンボルと見立てて目出たい名前になっています。稀にしか観られない角のある白い実を宝石に見立てて貴の字をあてています。別名でも吉字草と云われています。初秋に出来る可愛い実を観てみたいものです。


「オアシスに 雄花雌花の うらうらと」


[1892] 山茱萸 [PC]  2015/03/15 06:35:48    [削除]


   サンシュユがマンサクの後を追っかけるように咲き出しました。同じように黄色花を沢山付けます。公園や庭などに植栽されていて、山では自生している姿を確認したことは有りません。花の咲く様子から春黄金花とも云われ、秋の赤い実から秋珊瑚とも呼ばれています。実を食べてみましたが渋くって美味しいものではありません。果実酒にすれば色んな薬効もあり健康にいいようです。何でも1800年前から薬として利用されてきた優れ物らしいです。
 昨日も雨の様子を探りながら、中山観音の梅林と中山最高峰にハイキングして来ました。頂上で昼食を摂っていると、一人で登って来た別の山サークルの知り合いにばったり会い、下山コースを尋ねられたので、清荒神に下りると云うと、じゃあご一緒にと後半のコースは反省会まで付き合ってもらいました。昨日の反省会ではロクはぜんざいを戴きました。甘辛両刀遣いのロクでした。


「山茱萸が 押すな押すなと 枝先に」


[1893] 青文字 [PC]  2015/03/16 07:05:08    [削除]


   珍しいアオモジの花です。同じクスノキ科のクロモジより、幹や枝が暗緑色なのでアオモジと名付けられています。あまり馴染みの無いハマビワ属らしいです。分布は岡山以西で山口、九州、沖縄に自生しています。雌雄異株で写真の花は雄花ですから沢山の花を付けています。雌花は楚々とした感じで少し小さめの淡い花色です。クロモジと同じように枝や幹に芳香があるので楊枝などに使われています。レモンの香りと云いますが、小枝を齧ってみると山椒の香りがしました。
 昨日はサークルの下見で生駒の平群に行って来ました。そこで沢山のアオモジを観ることが出来るのです。もともと生け花用に植栽したものが、種子で拡がって野生化しています。如何にも自生だと云うが如くに。


「春便り 連れ来る黄花 山里に」


[1895] 桃源郷何処へ [PC]  2015/03/17 05:44:19    [削除]


   生駒平群の福貴畑は切り花の出荷を生業としている農村だが、過っては桃源郷と云われるぐらい、花桃が植栽されていた。いまでも桃の節句用の桃畑も僅かに残っているが、殆どが放置されていて、桃林がブッシュ状になっている。とても桃源郷などと言えた代物ではない。花桃の需要は年一回きりなので、とてもそれでは生計が立たない。年中需要がある菊栽培にシフトしているらしい。菊畑を作るために桃の木は惜しげもなく伐採されてしまった。
 農家の方にすれば当然の選択だと思う。地元で里山づくりの活動をしているボランティアの方たちには残念な結果になっているが、桃源郷というものがそもそも理想郷なのだから仕方ないだろう。桃源郷を返上して青文字郷にするのも好いかも知れない。


「桃の花 在りし昔の ユートピア」


[1896] 高取城址 [PC]  2015/03/18 06:57:22    [削除]


   所属するサークルの例会で壷坂山の高取城址へのハイキングに行って来ました。日本三大山城と云われるだけあって人気のあるコースです。城下町として賑わった土佐街道沿いには約100体の雛飾りが家々に飾られていて、それを観に来ている観光客で、往時を偲ばせるほど賑わっていました。我々の目的は高取城址までのハイキングですから、植物観察などしながら頂上をめざしました。
 下山は土佐街道コースにして、沿道の雛飾りを楽しみながら壺阪山駅まで下りました。メイン会場では約500体の雛人形が飾られていて圧巻でした。これだけの観光客が来ているのに駅前のお店はお休みで反省会をすることも出来ません。でも天は我々を見捨てませんでした。近鉄沿線には駅中居酒屋があったのです。橿原神宮駅構内のお店で800円のセットメニューを戴いて帰りました。


「居酒屋で 雄雛雌雛に 顔染めて」


[1897] 展葉調査 [PC]  2015/03/19 07:29:40    [削除]


   展葉調査が始まりました。昨年に続き今年も参加させて頂いています。既に調査対象木には樹種毎にリボンが付けられ、我々は葉芽の展葉状態を記録して行くだけの作業です。葉芽の状態を5段階に分けて調査します。昨日の調査では殆どが“0”の段階で、アラカシ、モチツツジ、ヤブムラサキなど数種にレベル“1”が混じっていました。毎週調査しますので時系列的な展葉状態がグラフ化出来ていきます。
 総勢20人ほどのメンバーですが、昨日は6人が担当しました。樹種は16種類で、それぞれ15本ずつを生育場所の違いなどを観ながら調査して行きます。従って調査木は計240本になります。リーダーが最後にコーヒーを入れてくれて、ご苦労さんとの気持ちを態度で伝えてくれます。


「リボンだけ 目立つ山肌 木の芽道」


[1898] アイオオ
アカウキクサ [PC]  2015/03/20 06:24:57    [削除]


   人庫ダム(知明湖)に今年も浮草が繁茂して湖面を覆い尽くしています。冬場に赤くなっている浮草が気になってネットで調べてみました。アイオオアカウキクサという長ったらしい名前の水生シダ植物だと判明しました。アカウキクサは毒性もなく「アイガモ農法」で鴨の餌として田んぼなどで活用していたようです。でもこの湖で繁茂しているのは特定外来種との交雑種ではないかと思われています。
 2年前にも大発生したことがあり、食物連鎖で自然に消えてしまった不思議を朝日新聞で読みました。蛾の幼虫が食べ尽くし、その蛾が魚の餌になったようです。今はヒドリガモが餌場として沢山採餌に訪れています。夏頃には自然に消えるだろうと期待して見守って行きたいと思っています。


「春陽気 湖畔歩きに 気の向いて」


[1899] 三椏 [PC]  2015/03/21 06:57:18    [削除]


   今日は“暑さ寒さも彼岸まで”と云われる春分の日です。昨日京都植物園に行き、同じ自然大学の地域サークルの仲間に園内をくまなく案内してもらいました。3人の方に案内して頂きましたが、皆さん良く勉強されておられ、今までの植物園のボランティアガイドさんより、数段質の高い案内をして頂きました。下見もしっかりして頂いて、説明用の資料もちゃんと準備しておられました。これからの活動に活かしたいガイド振りでした。
 早咲きの各種桜が咲いていたので、今日の写真俳句にアップしようと沢山の桜を写しました。朝起きて写真を選んでいる間に、桜はもう少し先にしようと考えが変わり、写真のミツマタになりました。和紙の原料だと云う事は皆さんご存知ですが、10000円札だけにミツマタが使われていると教えて頂きました。仲良くしたいお札なのですが直ぐにロクから遠ざかって行きます。
(昨日の人庫は一庫の入力間違いですから訂正します。)


「三椏の おわすか財布 春分に」

山法師

 ヤマボウシの実が食べ頃になってきました。もちろん何粒か食べてみました。あまり知られていないのか皆さんは素通りされています。生食でも甘くて美味しいですが、ジュースにも出来るようです。特に果実酒にすると滋養強壮の薬用酒になるようです。我が家でも各種果実酒は作るのですが、いざ出来あがっても殆ど飲みません。床下収納庫に眠らせているので、妻が目に付き易い所に置いてくれましたが、飲む機会がありません。ヤマボウシの材は堅いのでカシ材の代用として下駄の葉や櫛、農具の柄などに用いられているようです。
 ヤマボウシはミズキ科で街路樹などによく使われているハナミズキの仲間です。山小屋のよっさんが以前にアップしてくれていますが、中央の丸い花穂をお坊さんの頭に、花弁に見える総苞片を頭巾に見立てて名付けられました。花の季節も目立ちますが、赤く熟れた実も山では目立ちます。ぜひ試食してみて下さい。


「実の熟れて 落果絨毯 誰を呼ぶ」

過去へのご招待16

[1701] 桂黄葉 [PC]  2014/10/03 07:01:46    [削除]


   桂並木に差し掛かると甘い香りがそこはかとなく漂っています。これから桂の黄葉が他の木々に先駆けて始まります。落葉の絨毯が出来るようになると甘いキャラメルの香りがします。タカノツメも同じ香りがします。カツラにはマントールと云う成分が含まれていて、それがキャラメリーゼの香りを発します。
 カツラもタカノツメも一雨降った後の落葉が良く香ります。山道を歩いていると湿った状態の落葉から何ともいえない甘い香りにうっとりします。因みにカツラの精油は抹香にも使われているようです。一番芳しい状態を探し出すのも楽しいかも(*^_^*)


「お土産に 拾い集めし 桂葉を」


[1702] おもちゃ館 [PC]  2014/10/04 05:42:39    [削除]


   昨日は野外観察会で小野鴨池に行く予定だった。朝が早いなと前日から準備していたが、天気予報によると雨になっており残念ながらの中止連絡が入る。急遽奈良町の「からくりおもちゃ館」に行く事にした。今年の2月に下見してあったので、要領は先刻ご存知の場所だ。雨は降らなかった。
 ここの「からくりおもちゃ館」は江戸時代のからくりおもちゃを2ヶ月毎に内容を入れ替えて展示してくれる。入館料は無料でボランティさんが案内してくる。今に通じるおもちゃもあり、伝統文化として残して行きたいという思いが伝わる。


「ばったんこ 小僧が鳴らす 仕掛鐘」


[1703] 智頭宿探訪 [PC]  2014/10/05 07:51:18    [削除]


   所属する「ひとくらクラブ」サークルからバスツアーで智頭に行って来ました。岡山との県境にある鳥取県智頭町は、過っては鳥取藩の参勤交代の宿泊地として賑わっていたようです。その後林業で栄えた町ですが、今では人口も減り過疎化が進んでいます。そこで町興しとして観光に力を入れ最近脚光を浴びています。因幡街道の小さな宿場町ですが、国指定の重要文化財「石谷家住宅」をメインに西河克己映画記念館や造り酒屋などもあり、観光客でにぎわっています。
 午後からは芦津渓谷まで足を伸ばし、森林セラピー基地に認定されているコースの一部、三滝ダムまでの散策コースを歩いて来ました。霊気を感じるほどの深い森での散策は十分に癒し効果がありました。


「古の 宿に滝音 落とす秋」


[1704] 栗まつり [PC]  2014/10/06 06:56:11    [削除]


   大阪のてっぺん能勢の恒例行事「栗まつり」台風接近で開催が危ぶまれていたが、雨も降らずに何とか開催された。企画段階からワークショップに参加したらとお誘いを受けていたが、忙しいロクは打ち合わせ会議に出れなかったので、結局断念せざるを得なかった。来年元気なら子どもたちに自然工作を提供したい。
 妻と一緒に会場を覗きに行くと、色々とつながりのある方々に出会える。家まで栗を取りに来てと嬉しい悲鳴も。今回は町の健康指導の一環として取り組まれているウォーキングメンバーにつかまってしまった。4.4キロコースを一緒に歩く羽目に。運動不足気味なので昼飯前の良い運動になった。山口町長や知り合いの町会議員けんちゃんも参加していた。


「皮剥きや 終日栗と 付き合いて」


[1705] 山に虹 [PC]  2014/10/07 06:48:49    [削除]


   台風通過と云う事でコーラス練習が有るのか無いのか、やきもきしながら待機していた。予想されていた雨も朝方には上がり、薄日も差し出している。ニュースでは気を付けてと云う事だったが、大丈夫だろうとの判断で練習会場に赴く。途中で霧雨が降って来たが、ままよ!とばかりに先を急いだ。
 霧雨に薄日が差し込み、前方の山には虹がかかっている。出掛ける時には何があるか判らないので何時もカメラを偲ばせている。山並みを彩色するような虹に出会ったのは初めてだ。おもむろに山に架かる虹を撮りまくる。綺麗だ!思わぬ台風の置き土産に満足して、練習でも声を限りに出し切った。


「霧雨が 山染め抜きし 野分あと」


[1706] 吾亦紅 [PC]  2014/10/08 07:11:59    [削除]


   あまり野原でも見かけなくなったワレモコウです。吾亦紅と云う漢字表記は吾もまた紅いという事で、高浜虚子が「吾も亦紅なりとひそやかに」と詠んでいます。小林一茶は「吾亦紅さし出て花のつもりかな」と読み、俳句や短歌に数多く詠まれています。吾木香とも書きますが、これは吾(日本)も木香と云う意味です。インド原産の木香は線香の材料に使われているようです。ワレモコウは線香に使うほどの香りは有りません。根茎は止血に効果があり、若葉はおひたしなどの食用になります。
 ススキと並んで月見の生け花に欠かせません。野原で揺らぐ姿は秋を感じさせてくれます。目立たない花ですが郷愁を誘い何故か引き付けられます。今日は地元の観月会、コーラスで参加して来ます。今夜は皆既月食になるとか。


「土手道に 孤高が良しと 吾亦紅」


[1708] 観月の集い [PC]  2014/10/09 07:01:19    [削除]


   3年前から一緒に月を愛でましょうとお誘いがあり、我が合唱団も参加させて頂いています。今年は中秋の名月ではなく、皆既月食の日に設定されました。月見団子と抹茶の接待を受け、古代米の入った芋粥まで戴きます。主催は歌垣山顕彰会の方々で、昔から和歌が盛んに詠まれていた場所です。短歌と俳句の投稿も受け付けておられたので、俳句を三句投稿しておきました。講演は西の身延山と云われる真如寺住職の「生かされている命」、合唱団はとりを務めました。
 天体ショーの大好きなロクは、歌を唱っていても気持ちが月に飛び、早く皆既月食が観たいとの思いで、中途半端な音程になっていたと思います。もちろん急いで帰宅して空を仰ぎました。何とか間に合いましたが、写真を撮るには高く昇っていたので断念しました。


「月見会 法話と粥の 腹に落ち」


[1709] 水金梅 [PC]  2014/10/10 06:53:47    [削除]


   万博記念公園で秋の草花展が開催されているので、自然観察会のついでに覗いてみた。盆栽と同じように草花を鉢植えで育てられている。珍しい草花もあったので、名前を覚えるには役立ったが“やはり野におけ蓮華草”派のロクには馴染めない。山野草愛好家の趣味の世界だ。
 日本庭園内の水辺の植物を集めてある花壇にミズキンバイが咲いている。キンポウゲ科のキンバイソウに似ているのでミズキンバイと名付けられているが、こちらはアカバナ科である。アサザなどと同じように保護してやらなければ絶滅してしまう植物だ。2007年のレッドデータリストに絶滅危惧種として登録されている。


「草紅葉 始まりかけて 処何処」


 [1710] 桂 [PC]  2014/10/11 07:02:42    [削除]


   先日黄葉したカツラの落葉をアップしましたが、雌雄異株のカツラがバナナに似た形の実を付けているので、これも紹介したいと思っていました。桂は日本原産と云われています。各県で大木や古木の桂は天然記念物などに指定されています。材の利用価値も高く建築・家具材や鉛筆にも使われています。香が出る→香出(かづ)→「かつら」になったという謂れと、香り高い材の利用が結びつきます。
 変わった所では葵祭りの飾りに桂が使われているようです。双葉葵と桂を絡ませて髪飾りなどに使うようです。愛染カツラでも有名です。桂を神事に使うのは男女の交わりが原点なのでしょう。


「眠るには もったいなくて 長き夜」


[1711] ルート66 [PC]  2014/10/12 07:58:10    [削除]


   山友会で明智越えを歩いてきた。亀岡から歩きだし保津峡までの5時間コース。今回は参加者も少なく交通手段は車を利用した。能勢から亀岡に走っている途中で見付けたのがこのカフェ「ROUTE372」。行きは通り過ぎてしまったので、帰りに同じ道を走ってもらい写してきた。アメリカの名高いルート66を捩った意匠が目を引き付けた。ルート66は大陸横断の国道第1号としてアメリカ経済の発展に貢献してきた。9月に旧国道66に寄って来たばかりだった。
 1960年代の映画やテレビをはじめナットキングコールのスタンダードナンバー「ROUTE66」でもお馴染みだ。高速道路の開通でルート66は廃線に追い込まれたが、何とか66を残したいという散髪屋の親父など有志が集まり、ルート66協会を立ち上げて、今は国指定の景観街道になっている。この「ROUTE372」のオーナーも良き時代の66ファンだったんだろう。


「往年の ロマン一片 落葉散り」


 [1712] 蔓籠作り [PC]  2014/10/13 07:32:20    [削除]


   今年から会員として参加させてもらっている「ひとくらクラブ」の活動日で、今月はツルカゴ編みをお客さんを交えて作った。午前中は一庫公園内の蔓類を採取して回る。山に創った公園なのでサンカクヅルが自生しており沢山採取出来た。他にフジやクズなども採取して、あらかじめ用意して頂いていた蔓も使い、個性豊かな籠が沢山出来あがっていた。
 ひとくらクラブは公園内でエドヒガンの保全や生育調査活動などもしている。森の整備も併せて取り組んでいるので、絡み付く蔓類を取り除くのも大切な活動の一環だ。過っては山林所有者はフジの花を咲かせていると、手入れが出来ていない証として嘲笑されたものだ。


「芭蕉忌に 三角蔓の 篭を編み」


[1713] 口紅茸 [PC]  2014/10/14 07:03:53    [削除]


   別名オッパイダケとも云われているクチベニタケ(クチビルタケ)を妻が見付けた。少しむかごを大きくしたぐらいのものが地面に転がっている。ジャガイモの収穫時に残された小さな芋のよう。鹿の糞が乾燥したようにも見える。意識しなければ通り過ぎてしまう小さなキノコだ。
 手持ちの図鑑で調べたが掲載されていない。良く似た仲間にキツネノチャブクロ(ホコリタケ)があるので同じ仲間かもしれないが、図鑑で確認出来なかったので同定できない。それにつけても赤い紅を注すなんて、誰を招くのだろう(*^_^*)


「口紅も 遠くにありて 冬支度」


[1714] 本物の滝 [PC]  2014/10/15 06:59:06    [削除]


   台風一過と云うほどの秋晴れにはなりませんでしたが、予定を変更して箕面の山を歩いて来ました。実は3グループを案内しなければならないのです。目的は様々ですが箕面歩きを計画されているので、其の下見を兼ねての歩きです。もちろんロクの運動不足解消も含まれています。時折時雨混じりの冬かと思う肌寒い一日でした。
 何時もは立ち寄らない箕面滝にも行って来ました。箕面森町の宅地開発と新御堂延長工事で、トンネルを掘ったために水脈が切れてしまいました。観光の目玉だった滝の水量が減り、仕方なく他から水をポンプアップして流しているのです。ところが昨日は台風が大量の雨を降らしてくれたので、迫力ある本物の滝を見せてくれました。虹のおまけまで付けて!


「十月の 山に滝音 轟々と」


[1715] 権萃 [PC]  2014/10/16 07:07:35    [削除]


   昨年の夏にアップしたゴンズイです。前回は実そのものでしたが、秋に入るとその実が弾けて中から種が飛び出します。その色が何ともいえないぐらい綺麗な赤色をしています。鳥に種を食べてもらいたいための戦略なのでしょう。ゴンズイと云うのは役立たずの木という事で付けられた名前ですが、別名で狐の茶袋とも呼ばれています。このページの下に検索欄があるので「ゴンズイ」を検索してみて下さい。用途など紹介しています。
 彼(彼女)の名誉のために一言。花は地味で目立ちませんが、実が弾けたこの時期本当に綺麗です。春の新芽も食用になるという事ですから、一度食べてみたいと思っています。良く似た木に「ミッキーマウスの木」と云うのがありますのでネットで検索して見比べて下さい。


「木の実裂け しじまを破る 如く在り」


[1716] 禎祥草 [PC]  2014/10/17 06:17:15    [削除]


   武田尾定点観察でテイショウソウが自生している場所を教えてもらっていた。前回の観察会では葉だけの確認しかできなかったが、今回は運良く花の時季に観察することが出来た。環境省のレッドリストに登録されているが、六甲山系では珍しくもないらしい。キク科でモミジハグマ属、花は確かにハグマやコウヤボウキに似ている。3つの筒状花の集まりが一つの花に見える。
 観察会で楽しいのは初めての植物に出会えることだ。特にそこにしかないとなると尚更だ。今週は3日間続けての観察会で、今日は神戸森林植物園、どんな植物に出会えるかな(*^_^*)


「秋草に 三顧の礼で 巡り逢い」 


[1717] 秋丁字 [PC]  2014/10/18 07:14:09    [削除]


   アキノタムラソウが終わり、よく似たシソ科のアキチョウジが目立つようになりました。近似種にセキヤノアキチョウジと云うのもあります。どちらも日本固有種です。アキチョウジは西日本に分布し、セキヤノアキチョウジは愛知から東に分布しています。「関屋」と云うのは関守の家の事で、箱根の関所辺りにたくさん生えていたので、関屋を冠されています。
 秋の七種は有名ですが、一方アキチョウジの群生などはより秋の深まりを感じさせてくれます。茎や葉は除虫剤や香料として使われているようです。


「青空と 秋の深さを 競い合い」


[1719] 薄(芒) [PC]  2014/10/19 07:43:59    [削除]


   秋の七草の代表的なススキです。和名表記では「薄」の字を使い、中国の漢字表記では「芒」を使います。他に「尾花」や「茅」も使われます。十五夜の月見に団子や収穫物などと一緒に供えます。日本全国に伝わる風習で秋の風物詩です。俳句では秋の季語ですが「末黒(すぐろ)の薄」は春の季語、「青薄」は夏の季語、「枯薄」は冬の季語で、年中俳句に詠まれています。
 イネ科の花は目立ちません。しかし穂全体が時々の顔で楽しませてくれます。奈良の若草山の野焼きは有名ですが、樹木の侵入を防止してススキの原を守るためのものです。夕日を浴びて銀色に輝くススキは人々を魅了します。


「穂芒の 一際高き 丘にあり」


[1720] 古代米 [PC]  2014/10/20 07:30:44    [削除]


   大阪みどりのトラスト協会ボランティア組織として「みどりすと」といのがあり、その活動地域を限定した「能勢みどりすとクラブ」が正式に発足した。活動領域は三草山ゼフィルスの森の保全、地黄湿地の再生保全、タガメの田作り(里地里山保全)の3個所で活動していく。昨日は「能勢みどりすとクラブ」の発足総会の後、赤米の刈り取りと稲架かけまでを行った。
 赤米と云うのはいわゆる古代米の事である。稲の野生種でタンニン系の赤色色素をたっぷり含んでいる。昨日アップのススキも始めは赤色である。最近は赤米・黒米・緑米などを混ぜた五穀米が健康志向の人々の間でもてはやされている。赤米は野生種なので粘りがなく、全然美味しくないので、もち米と混ぜて食べると良いらしい。


「刈り取った 稲束作り 遅々として」


[1721] 赤蜻蛉 [PC]  2014/10/21 05:59:13    [削除]


   秋の風物詩赤トンボです。赤トンボと云うのはアカネ属の総称ですが、この時季の赤トンボはアキアカネを指しています。一般的に赤トンボ=アキアカネと思っていいのでしょう。アキアカネの赤い色は気温と共に変化するようです。体温調節昆虫と云われている事を初めて知りました。一般的にオスのほうが赤みが強いようですが、寒冷地だとメスの方が赤くなるようです。と云う事でオスの婚姻色ではなさそうです。縄張り説が有力です。
 写真での止まり方を観て頂くと、翅を下げて休んでいます。これはアキアカネの特徴らしいです。カメラを近付けても逃げようとしません。安心して休息しています。ロクが「極楽とんぼ」だから仲間と思ってくれているのでしょうか(*^_^*)


「赤とんぼ この時だけの 二度わらし」


[1722] 大和三山 [PC]  2014/10/22 07:08:21    [削除]


   じねんクラブと云うサークルから大和三山を訪ねました。と云っても山に登るのではなく麓の歴史散策です。橿原神宮を皮切りに大福と云う駅までの10キロ余りの散策でした。仲間に詳しい方がおられ、たっぷりの資料を準備して下さり、万葉人の歌碑巡りなど飛鳥時代にタイムスリップして来ました。
 途中の本薬師寺跡(橿原市城殿町)の水田にはまだホテイアオイが綺麗な花を咲かせていました。地元のうねび北小学校生も毎年株を植える手伝いをしているようです。彼方に畝傍山を配したこの水田のホテイアオイは観光スポットになっています。


「秋の日の 大和三山 見え隠れ」


[1723] 丁子蓼 [PC]  2014/10/23 07:15:08    [削除]


   刈り取られた田んぼにチョウジタデの花と紅葉が目立ちます。タデと名前が付いていますが、葉が似ているというだけで、こちらはアカバナ科です。黄色い4弁花はアカバナと似ています。たまに5弁花もあるようです。萼付きの細長い実が丁子に似ているので丁子蓼と呼ばれています。
 別名をタゴボウとも言われます。実際に確認した事がないのですが、牛蒡の様な根なのでしょう。田んぼの雑草として扱われていますが、花は可愛いものです。


「陽を受けて ほっこり咲きし 秋の田に」


[1724] 殿様飛蝗 [PC]  2014/10/24 07:00:09    [削除]


   久し振りに会ったトノサマバッタです。淀川の河川敷でバッタのオリンピックをして以来ですから、もう10年になりますでしょうか。子どもの頃からトノサマバッタはオニヤンマと並んで憧れの的でした。それぐらい捕まえるのが難しいバッタだったのです。飛翔力抜群で警戒心も強いので、捕虫網で捕まえることが出来ません。試した事は無いのですが、バッタ釣りで捕まえることが出来るようです。
 このバッタは単為生殖機能を持っているので、雌単独で産卵できるらしいです。しかし、昨日は運よく道路上で雄が雌の上に乗るマウント中のトノサマバッタを見付けました。近寄ってカメラを構えても逃げません。バッタの世界でも恋は盲目なのでしょう(*^_^*)


「ポカポカの 小石褥の 飛蝗かな」


[1725] 川床料理 [PC]  2014/10/25 07:39:44    [削除]


   紅葉には少し早いですが、遠足シーズンか小学生から高校生までの団体が、わんさかと箕面に押し寄せていました。我々シニア自然大学校の講座生時代の仲間も箕面に集まりました。いわゆる同窓会です。箕面の滝まで子どもたちに何回も追い越されながらの散策でした。後で我々の平均年齢を聞くと75歳強だって。さもありなんというお年寄りグループの歩きでした。ロクが一番若いと聞いて俄然張り切りました。
 今回のメインは少し豪勢な川床での食事です。往復2時間の散策は出された会席料理の味をグレードアップしてくれました。アルコール類も進み秋の1日を堪能して来ました。例にもれず駅前で2次会まで……。足には弱いが酒には強いシニアグループです。


「友集う 洒落て川床 子持鮎」


 [1727] 黒枝豆収穫 [PC]  2014/10/26 07:08:46    [削除]


   京丹波町の知り合いの方から黒枝豆が出来ているよ!とお誘いがあったので、お言葉に甘えて行って来ました。引き抜いて頂いた株を、僕が押し切り機で根を切り落とし、皆さんの所まで運びます。集まった仲間は慣れているのか、用意されたコンテナにむしって行きます。全部持って帰って下さいよとのオナーの言葉に、欲も絡んでその仕事の速いこと。小芋も沢山の株を切って頂き、スコップで掘り起こして小芋をばらして行きます。かなりの重労働でした。
 丹波の黒豆は粒が大きくブランド品です。黒豆と云うのは大豆の品種で、この地方は夏の気温差が大きく、日中の蒸し暑さと夜の冷え込みで、霧が出やすくその環境が黒豆の生育に合っているらしいです。「丹波黒」や「和知黒」などと云う品種が作られています。早速帰ってからビールで戴いたのは言うまでもありません。


「茹であがる 黒枝豆の 馥郁と」


 [1728] 林檎 [PC]  2014/10/27 06:53:56    [削除]


   林檎は秋の季語で、林檎の花は春の季語です。そんなリンゴの花が狂い咲きしています。バラ科の花は目立つのでついカメラを向けたくなります。林檎が市場に出回るようになりました。最近の主流は西洋リンゴで和林檎にはめったにお目にかかりません。でも日本で作られるリンゴは立派です。西洋の旅先で食べるリンゴの小さなこと。日本はリンゴに限らず果物の改良が進み、美味しい果物は世界中から需要があるようです。
 今年は妻がリンゴ酢にチャレンジしました。ロクはあまり醤油を使わずに酢を多用していますので、リンゴ酢の出来上がりが待遠しいです。真赤な紅玉を使っていますので、酢の色が綺麗な紅に染まってきています。


「もう一度 咲いてみたいと 林檎花」


 [1730] 掃溜菊 [PC]  2014/10/28 07:28:09    [削除]


   有名な話です。大正時代に植物学者牧野富太郎が世田谷区の経堂にある掃溜でこの植物を見付けてハキダメギクと名付けました。小さな花であまり目立ちませんがルーペで見ると可愛い花です。よく似た花で一回り大きくしたタカサブロウと云うのもあります。ハキダメギクは熱帯アメリカ原産の帰化植物です。明治の終わり位に渡来してきたのでしょう。
 色んな植物図鑑に可愛そうな名前を付けられたものだと書いてありますが、実はハキダメギクは好窒素性植物で、有機物が捨てられる場所を好んで生えるらしいので、牧野さんはその性質を研究した上で名付けられたのだと思います。彼の名誉のために付け加えておきます。


「草の花 顔近づけて 愛でてやり」


[1731] 紅葉始まる [PC]  2014/10/29 14:00:27    [削除]


   昨日から泊りがけで奥猪名の郷に松茸を食べに行って来ました。年金者組合と云う全国組織の、能勢支部が主催した行事です。安く泊まれて松茸のすき焼きが食べられるという事で、近隣の支部からも参加して下さり、恒例の年中行事になっています。今年は参加者が多かったせいか、一人当たりの松茸が少なかったような気がします。獲れる絶対量が限られているので止むをえないのかもしれません。
 この辺りは気温も低くもみじの紅葉が始まっています。既に桜などは葉を落としてしまい、替わってナンキンハゼなどが綺麗なグラデーションで秋色を演出しています。例にもれず皆さんと自然観察しながら散策を楽しんで来ました。


「かくれんぼ する木せぬ木の 紅葉かな」


 [1732] 茶の木 [PC]  2014/10/30 07:43:37    [削除]


   ツバキ科の仲間チャノキです。サザンカと同じ時期に花を咲かせます。低木で花も下向きに咲いているので目立ちません。茶は聖武天皇の奈良時代に中国から渡ってきました。当時は薬としての利用でした。その後、鎌倉時代に入り日本でも栽培されるようになり、室町時代になって茶道として広まりました。庶民に飲用として普及したのは何時頃からでしょうか、多分江戸時代と思いますが、愛用の山渓ハンディ図鑑ではそこまで紹介していません。
 毎朝お茶を入れるのはロクの役割になっています。今まではベッドまで持って行きましたが、最近はテレビ体操が毎朝の日課になっているので「お茶を淹れたで!」と声をかけるだけにしています。美味しいお茶を探し求めていますので情報提供して下さい。


「茶の花に 似たる女性の 今いずこ」


[1733] 茶臼山 [PC]  2014/10/31 07:31:10    [削除]


   天王寺公園の自然観察のついでに、来年の大河ドラマが「真田丸」と決まり、合戦の舞台になった天王寺の茶臼山にも寄って来た。天王寺公園内は真田十勇士の一人、猿飛佐助など忍者が動き回る様子を電飾で表現している。夜に行ってみたらさぞかし綺麗だろう。茶臼山を囲むように河底池があり当時の陣所としては防御に優れていたのでは。
 夏の陣では3分の1の布陣で徳川勢と戦い、家康を窮地に追い込んだものの、あと一歩と云うところであえなく討ち死にした真田幸村は、大阪人の反権力好みと判官贔屓に今も生き続けている。秋の陣で巨人を打ち破り、あと一歩まで迫った「和田幸村」知略に欠けたか……ご苦労様でした。来年は期待してまっせ!


「プロ野球 ビールの不味く 秋の陣」


[1734] 障子張り替え [PC]  2014/11/01 06:54:09    [削除]


   有馬富士公園の福島池の畔に茅葺民家が立てられていますが、そこでの対応や管理はボランティアさんが交代でされているようです。観察会や有馬富士ハイキングなどに行った時に立ち寄ってお茶の接待など受けます。水曜日は秋晴れで、障子の張り替え準備中でした。昔は何処でも誰でもやらされたものです。
 最近の住宅は概ね洋風建築仕様になっているので、障子や襖なども見掛けなくなりました。クローゼットなどと云って箪笥なども部屋から消えてしまいました。機密性が良くなり雀たちの住まいもなくなり、「日本昔話」に出てくる風景は本当に昔話になってしまいました。


「縁側で 懐古に浸る 冬仕度」


[1736] 鵯上戸 [PC]  2014/11/02 07:31:43    [削除]


   赤い実が綺麗なヒヨドリジョウゴです。古い本に鵯が好んで食べるという記述があり、真赤な実は酔っぱらった赤い顔から上戸になったようです。万葉の平安時代には保呂之(ホロシ)と呼ばれていました。今でもヤマホロシなどよく似た植物があります。違いは毛の有無です。ヒヨドリジョウゴには茎や葉に毛が生えているので直ぐに同定出来ます。ヤマホロシの名前は同行した方に教わりました。
 実にはソラニンと云う毒性分が含まれています。ジャガイモの芽の所にある毒性分と同じです。熱を加えると消えるらしいです。全草毒になっていますが、薬効も優れていて帯状疱疹や急性肝炎、さらに腫瘍にも効き目があり注目されているとのことです。


「紅き実の 陽射しに熟れて 冬近し」


[1737] 亥の子 [PC]  2014/11/03 06:54:49    [削除]


   あらかじめチラシが配られていたので、今か今かと亥の子の来るのを待ち構えていた。「亥の子」については毎年の恒例行事なのでこの欄でもたびたび取り上げた。史実の程は定かではないが、1000年以上前から能勢では収穫を喜ぶ神事して伝承されてきたらしい。稲の刈じまいとして伝わる子どもたちの行事だ。
 ピンポ~ン!「こんばんは。あっロクさんや!」何時もの声が懐かしい。一昨年までは我々の区でも男児だけの行事だったが、子どもの数が減り女の子も参加するようになった。今年度の大将は中学1年生がまとめ役になり、大人は表面には出ずに裏方で子どもたちをサポートしている。年々子どもの数が減り何時まで続けられるか?少子高齢化に輪をかけるような、小学校の廃統合など限界集落化が先行き不安を掻き立てる。


「トントンと 地面打つ音 刈収め」


 [1738] 文化祭 [PC]  2014/11/04 07:40:16    [削除]


   恒例行事の文化祭に合唱団として参加してきた。11月にはコーラス交流会にも出演しなければならないので都合2回の発表になる。今年の課題曲はカノンの輪唱、ハロー・ディアンゴの振り付けつき合唱、カッチーニのアヴェ・マリアのハーモニー、それとゴンドラの唄の4曲だった。照準を文化フェスティバルとコーラス交流会に置いていたので、やっと出来上がったという感じだ。今年の発表では一番上手く歌えたという達成感をやっと持てた。
 写真はオープニングを飾る箕面高校ダンス部の演技だ。全国高校ダンス大会で栄えある優勝を果たした演技は、思わずうなってしまうほどの出来栄えだった。能勢の和太鼓サークル「絆」もオープニングを飾るにふさわしい演技だった。ダンスもしたい!太鼓もしたい!と仲間に云うと、骨折するから止めとき!と云われてしまったロク……。


「勲章は うたごえ胸に 文化祭」


[1739] 燻製教室 [PC]  2014/11/05 06:45:40    [削除]


   昨日はコープ委員会からの依頼で、家庭で出来る燻製作りの教室を我が家で開催した。中華鍋を使って簡単に出来る燻製類を作ってもらう。燻玉・シシャモ・秋刀魚開き・竹輪・チーズなどを用意した3つの中華鍋で手分けして作ってもらう。殆どがあまり熱を通さなくってもいいものだから、10分~20分で仕上がる。本格的な豚バラブロックのベーコンや沢庵の燻製(いぶりがっこ)は時間がかかるので、ロクが事前に窯に火を入れ、皆さんの燻製が出来上がる頃を見計らって準備しておいた。
 試食会で出来たての燻製を食べた参加者は、口々に美味しいを連発。ロクも赤ワインを持って来て頂いたので、それを頂きながらひとしきりの燻製談義をのたまう。生憎妻は山登りで不在だったので、接待役も兼ねた燻製教室だった。


「小春日に 我が家を包む 燻煙の」


 [1741] 東山トレイル [PC]  2014/11/06 07:22:01    [削除]


   東山トレイルのさわりを地元の方に案内してもらった。全部で17人の参加だったが、なにぶん高齢者とか足腰に自信の無い方もおられて、JR山科から出発したものの、毘沙門堂で4人が脱落して別行動。比較的元気な13人で歩いてきた。大文字山へのコースは何度か歩いているが、今回は行者道の様な宗教色の強いコース設定。途中に不動尊や滝の行場などがあり、霊気漂うハイキングだった。最後は同志社霊園内の新島襄と八重のお墓まで。
 お昼休みの場所は七福思案処と云うところ。七福神詣りの休憩所として、誰言うともなく呼ばれたのかなと思うが、思案処と云うのは何故だろうか?5差路になっており、どちらへ行ったものだろうかと思案すら場所だったのかな?ロクのどうでもいいような探究心が頭を持たげる。


「不動尊 政治の冬に 憤怒して」


[1742] 大待宵草 [PC]  2014/11/07 06:04:20    [削除]


   淀川の河原にまだ花を付けたマツヨイグサが残っていました。多分オオマツヨイグサだと思うのですが、他にアレチマツヨイグサとか、メマツヨイグサなどがあるので、同定するのが難しいです。竹下夢二が詠った「宵待ち草」はマツヨイグサで岡山に群生していたようです。最近ではオオマツヨイグサなどに押されてあまり見かけなくなりました。
 秋に根を掘りだしたものが風邪薬になるようです。根には葡萄酒の様な香気があり、ギリシャでは野獣が好んで食べると云われています。小さな種を風に乗せて沢山バラまきますが、月見草オイルの原料になっているとのことです。「種子たちの知恵」多田多恵子著によるとメマツヨイグサは何十年でも発芽の出来る環境を待つらしいです。まさに“私待つ~わ~何時までも待つは~♪”の世界です。


「寄せ書きを 友へ届けし 冬枯の」


 [1743] 竜の髭 [PC]  2014/11/08 06:16:07    [削除]


   ジャノヒゲですが別名のリュウノヒゲにしました。過去に二度ほど紹介しましたが、蛇に髭があったかなと云うのが可笑しくって、竜なら納得出来るのです。観察会も冬場に入りあまり花も咲いていない時期に青紫色の実が目立ちます。果実のように見えますがこれは種だという事です。弾玉とも呼ばれています。ジャノヒゲは草本だと思っていましたが木本だという記述がありロクを悩ませています。
 肥大した塊根は蛇が卵を飲み込んだように見えるとことからジャになったようです。この塊根が漢方で麦門冬と云われ優れた薬草だという事です。その塊根だけを採取して残った根を植えておけば毎年採取できるようです。


「宝石に 目ざとい人の 竜の玉」


[1744] 西山古道 [PC]  2014/11/09 06:47:13    [削除]


   地元山歩きサークルから、最近脚光を浴びている西山古道を歩いて来ました。西山古道と云うのは長岡京市にある善峯寺・光明寺・柳谷観音を結ぶルートです。過っては善男善女で賑わっていたらしいですが、道路が整備されてからは忘れ去られていました。最近の健康ブームでハイキング道として見直され、道標などが整備されました。
 今回のコースは西山天王山駅から小倉神社の方に回り、柳谷観音までの古道を歩いて来ました。三山には寄りませんでしたが、標高差250m位のアップダウンがあり距離こそ長いが、余裕の持てるコースでした。


「行く先の 古道一片 枯落葉」 


 [1745] 落葉拾い [PC]  2014/11/10 06:54:27    [削除]


   雨の一日になりましたが、ひとくらクラブの活動日に参加して来ました。自然観察路の整備活動の予定でしたが雨のために予定を変更。落葉を拾って葉っぱの標本作りをしました。公園内には各種の樹木が植えられているので、短時間で落葉を拾い集められます。雨に湿った落葉は新たな命を貰ったように輝いています。
 拾って来た落葉はそれぞれの感性でパウチして保存していきます。観察中は葉っぱの名前も覚えたようですが、いざラミネートする段になると「この葉っぱ何だった?」雨の日の観察会をこんな形で楽しんで来ました。ミレーが頭をかすめます。


「誰も来ぬ 雨の公園 落葉だけ」


[1746] 紅花襤褸菊 [PC]  2014/11/11 07:52:09    [削除]


   ベニバナボロギクは熱帯アフリカ原産の帰化植物です。日本で発見されたのは1949年と云うから、日本に来て間がありません。特徴は垂れ下がった筒状花が紅色をしている事と、花後にボロの様な白い毛に包まれている事です。同じようにボロに包まれているのは、ダンドボロギク・ノボロギク・ボロギク(サワギク)があります。
 香が春菊に似ているので、戦時中は兵士が春菊の代用として食べていたようです。何時も観察会に行くと葉を千切り、香りを嗅いで貰ったり、味見をして頂きます。山菜の類いは春の芽ぶき時ですが、ベニバナボロギクは冬場に採取できる貴重な野草です。機会があれば採取して春菊同様に召しあがって下さい。


「湯豆腐に 野草の香り 満ちあふれ」


 [1749] 仙人草 [PC]  2014/11/12 08:10:02    [削除]


   センニンソウの花が終わり、あとは風が吹けば飛んでいける状態になっています。名前の由来は花後の実から出て来る花柱を、仙人の髭に例えたもので、今がまさにその状態です。何とも変わった髭の付き方です。風に乗り易い形を進化の過程で獲得してきたのでしょうね。同じように風に乗って漂うガガイモをアップして頂きましたが、子孫を増やす植物の戦略にはただただ驚くばかりです。
 「馬喰わず」とか「牛の歯こぼれ」と呼ばれるのは、キンポウゲ科で毒草だからです。ところが薬効もあるようです。素人が手を出すとかぶれたりしますが、ちゃんとした処方で利用すると有用植物になります。毒草と言われるものに薬草が沢山あります。


「木枯らしを 今か今かと 待ち侘びて」


 [1750] 柚子 [PC]  2014/11/13 08:06:29    [削除]


   青かった柚子の実がだんだん黄色くなってきました。そろそろ採り頃かなと思っていますが、我が家に届くのは何時頃かな?と獲らぬ狸の皮算用をしています。この欄でも柚子の効用など紹介してきましたが、本当は今一番欲しいロクなのです。実は数日前から風邪気味で元気がないのです。こんな時、柚子を絞って蜂蜜を加えて、熱湯を注いで飲むと発汗を促し解熱効果もあるのです。
 あまり風邪など引かないのですが、連日の活動でかなり体への負担があったのでしょう。妻からも若くないのだからと釘を刺されました。一日たりと家でゆっくりすることが出来なかったので、これからは予定を減らして週に一度は休養日を作るかなどと、今だけ思っています。喉元過ぎれば~?


「たわわなる 柚子を横目に 通り過ぎ」


[1751] 木立ダリア [PC]  2014/11/14 07:27:09    [削除]


   皇帝ダリアの別名を持つコダチダリアの季節になりました。晴れ渡った冬の青空に凛と咲く姿は、人々に元気を与えてくれるような勢いを持っています。見上げるほどの背丈になりますので仰ぎ見る感じです。メキシコやコロンビアなどに分布しているようですが、日本にはつい最近入ってきたのだと思います。花の作りはコスモスと同じで花弁と思われている舌状花は8枚で、中央に黄色い筒状花の塊があります。
 もちろん草本ですが、大輪の花を支えるために茎は木質化しています。我が家にも植えて観察したいものだと思っていますが、猫の額花壇にはその場所がないので諦めています。ご近所で育てておられるので、楽しませてもらっていますが細かい観察までは出来ません。


「冬空に 背筋伸ばせと 叱咤され」


[1752] 紫青鶏頭 [PC]  2014/11/15 06:05:20    [削除]


   何時も散歩する土手道に一際目立つ赤紫の草が咲いていました。帰ってから図鑑で調べてみましたが、手持ち図鑑には掲載されていません。仲間の方に写真を送り調べて頂きました。その結果ムラサキアオゲイトウだと探し当ててくれました。熱帯アメリカ原産の帰化植物です。ホソアオゲイトウと同種だとするものと、分けているのものがありますが色の違いは歴然です。持つべきは友達ですね。特に興味を共有できる(*^_^*)
 13日、咳が止まらないので診療所に行きました。時々山を案内して頂いている先生です。風邪より山の話をして帰りました。帰り路に再びこの植物を写しましたが、それ以前に撮ったものの方が綺麗だったのでそちらを使いました。


「野鶏頭 足止めさせて 咳一つ」


[1753] 冬将軍 [PC]  2014/11/16 05:57:34    [削除]


   13日の夕方から冬型の気圧配置に変わり、翌14日は何処へ出しても恥ずかしくない位の冬将軍が能勢をすっぽり包みこみました。初霜と氷点下と云う家来まで連れてやってきました。暖房器具などまだ用意していなかったので、とりあえずは着こんで対応しました。
 ラジオのニュースでも能勢の寒さははたびたび取り上げられます。14日も例にもれず「能勢町では氷点下になりました」と報道され、仲間から寒中見舞いが寄せられます。この寒さを半分自慢したくもあり、半分は覚悟を決める「大阪のてっぺん」の長い冬が始まりました。


「身構える 間もなく来たり 初霜の」


 [1754] 安息中! [PC]  2014/11/17 06:49:52    [削除]


   カタツムリが桜の幹の窪んだところを占拠、あたかも休息しているようです。彼がその場所を居心地いいのか良く判りませんが、湿ったことろの好きなカタツムリは、そこが乾燥から免れ湿っているのでしょう。外敵に見つかり難いという地の利があるやもしれません。カタツムリは陸封された貝の仲間だと理解出来るのですが、何故か食べてみたいという気になりません。エスカルゴを食べるフランス人に脱帽です。
 先ほど「彼」と書きましたが、雌雄同体なのです。でも一個体では子孫を増やすことが出来ません。交尾して初めて子どもが出来ます。ここで休息中の個体は「彼女」なのかな。


「錦愁を 褥に散らし 夢心地」


[1756] 馬見丘陵公園 [PC]  2014/11/18 05:27:40    [削除]


   奈良のサークルから野鳥観察会で馬見丘陵公園に行って来ました。この辺りには古墳群があり、写真を写している場所も古墳の上からです。公園内には乙女山古墳・別所下古墳とナガレヤマ古墳の3つの前方後円墳が丘陵を作っています。ナガレヤマ古墳だけが円筒埴輪など配置して当時を復元しています。
 野鳥観察以外に五感を使って観察したのはドングリです。リーダーがマテバシイ・シリブカガシ・スダジイを炒って持って来てくれました。ちゃんと一人ずつ小袋に分けて。他にシャシャンボの実やエノキの実など小鳥に負けずに啄みました。好奇心旺盛なリーダーにならってメンバーも五感で観察するのに慣れてきたようで、何でも口に入れて確認する姿勢がすごいです。


「寒禽の 声に招かれ 右左」


[1757] 旧閑谷学校 [PC]  2014/11/19 20:11:38    [削除]


   サークルで備前の旧閑谷学校を訪れました。世界最古の庶民のための学校だったようです。1670年創建と云うから必見の価値があります。天下の三賢候の一人と呼ばれた岡山藩主池田光政が、重臣津田永忠命じて作らせたと紹介しています。周りを石塀で囲んでいますが、独特の工法で精巧さに驚きました。これは大陸の建築文化なのでしょうか。火除山と云う人工の山を作り防火に供えていたというのも驚きです。
 宿泊は岡山県備前市の日生(ひなせ)という湊です。海の幸尽くしで、牡蠣のシーズンには沢山の観光客が押し寄せるようです。民宿では海の幸をたっぷり頂いて来ました。定期船での諸島巡りも楽しんで来ました。極めつけは「かきおこ」牡蠣たっぷりのお好み焼きの事です。


「牡蠣料理 屋台の椅子が 味付けに」


[1758] 磯菊 [PC]  2014/11/20 06:52:15    [削除]


   最近よく見かけるイソギクです。葉の縁が白く彩られているのでよく目立ちます。名前の通り磯辺に生えるキク科植物です。公園などに植えられているので何度か写真に撮っていましたが、今回はまさに海辺の崖地に自生していました。薬用や食用にもなるらしいです。同行の仲間の庭にも植えられていると言っていました。
 砂地や崖地など乾燥しやすい処を生育地としています。キク科ですから集合花ですが筒状花のみで構成されています。その集合花が頂点をそろえて並んでいる様が何とも奇妙です。下からの花は茎が長くなり、高さを揃えています。大きな花の塊と見せる戦略なのでしょうか。


「海沿いに 旅情を醸す 磯菊の」


[1759] かきおこ [PC]  2014/11/21 06:51:32    [削除]


   近畿圏から日帰りで行ける牡蠣の本場が岡山県備前市の日生(ひなせ)だということぐらいの情報しか持ち合わせていなかった。と云うのも娘が日生に牡蠣を食べに行って、お土産に宅急便でどっさりと牡蠣を贈ってくれたからである。島巡り観光で頭島に付くと、ホタテ貝の貝殻が紐で結えて積まれてある。地元の方に教えを請うと、筏にホタテの殻をぶら下げておくと浮遊している牡蠣の種が殻に着いて、牡蠣がそこで成長するとのことだった。何でも8カ月で収獲出来るようだ。
 そうして獲れた牡蠣をふんだんに使ったお好み焼きの事を「かきおこ」と云い、こんなに牡蠣が入っていていいのと云うぐらい新鮮な牡蠣がトッピングされている。「かきおこ認定店」と云うのもあるから町あげての地域興しになっている。


「牡蠣を焼く 看板娘の にっこりと」


[1761] 山装う [PC]  2014/11/22 07:11:20    [削除]


   所属するグループから紅葉の名所箕面公園に行って来ました。目的はカエデ科植物とシダ植物の観察会でした。前もってボランティアガイドを頼んで頂きましたが、彼たちは観光協会に所属する方たちで、我々の観察会の目的にかけ離れた案内でした。辛うじてシニア自然大学で勉強した事のあるボランティアさんが、数種類のシダとカエデを教えてくれました。もちろん我々グループの方々は先刻知っている種類です。流石紅葉の名所箕面です。今年の紅葉は例年になく綺麗に色付いています。元気なシニアの姿に混じり、外国人観光客も沢山来ています。
 今日から3連休ですが、テレビでも紅葉情報を流しているのでごった返すことでしょう。庶民の生活とかけ離れたところで、先生方は上辺だけの笑顔を振り撒きに里帰りを始めています。消費税・脱原発・集団的自衛権・秘密保護法・TPPなどにNO!の審判を沖縄に続いて下したいものです。


「錦絵に 山装いて 時を待ち」 


[1762] コーラス
交流会 [PC]  2014/11/23 07:29:22    [削除]


   今年も文化祭に続き我が合唱団は、コーラス交流会でも発表の機会を与えて頂きました。今回は節目の30回目交流会だそうです。小学校6校、中学校2校のそれぞれのPTAの方々が1年間の練習の成果を発表し合います。指揮者の指導力や練習量などで実力に差はありますが、皆さん楽しんで歌っておられます。我が混声合唱団はゲスト出演と云う意味合いが強く、模範演技でなくてはならないので大変なプレッシャーです。はたしてそうなったのかどうか。
 来年も開催される予定ですが、再来年はすべての学校が廃校になり一ヶ所に小中1校に統合されてしまいます。と云う事は交流会もなくなる運命にあります。近隣の行政区でも珍しいコーラス交流会と云う文化の火が消えるのは忍びない思いです。


「歌声が 小春日和に こだまして」


 [1763] ボジョレ―ヌーボ [PC]  2014/11/24 06:57:38    [削除]


   毎年友達からボジョレ―ヌーボが赤白セットで送られてくる。今年も11月第3木曜日の解禁日に合わせて送られてきた。早速2014年の新酒を味わいたいところだが、それに合う料理にも拘りたい。基本的にはどんな料理でも良いはずなのだが、我が家の夕食に登るのは秋刀魚の塩焼きとか、おでんとか、湯豆腐などの鍋料理がこの時季の定番になっている。本来ならステーキとかチーズ料理などの洋風料理で味わいたいところだ。
 喉風邪も終息傾向にあり、2回のコーラス発表も終わり、ふれあい茶話会での工作提供も終えたので、ほっとしたところで久し振りの晩酌を嗜んだ。戴いたボジョレーの試飲をしたかったが、妻に伝えていなかったので夕飯はおでん。ちょっとワインには合わない。まだお預けを食らっている。


「友からの 新酒ワインに 待ての声」


 [1765] 玉水木 [PC]  2014/11/25 07:49:59    [削除]


   箕面の観察会で出合ったタマミズキです。高木なので実のなるこの時季しか見付けられません。タマミズキと云うからミズキ科の仲間かなと思いますが、こちらはモチノキ科の樹木です。愛用の山渓ハンディ図鑑によると、果実が美しく全体がミズキに似ているからと書かれていますが、ロク的には良く判りません。
 雌雄異株であまり見かける事の無い樹木ですから、わざわざタマミズキを求めて遠征したこともあります。近くのハイキング途中などで観た事もあるので、その場所をしっかり覚えておき、落葉した葉や強風の後に落ちた実などを観察してみたいものです。


「紅葉山 出番まだかと 玉水木」


[1766] ワイン解禁 [PC]  2014/11/26 06:29:05    [削除]


   50歩100歩の定例山歩きの日だったが、生憎朝からの雨で中止になってしまった。地元農家(猟師)の方から鹿肉の燻製を頼まれていたので、急遽予定変更して燻製作り。雨の日がご近所に気を遣わなくってもいい。洗濯物など干されていると、風向きによっては燻製の香り付けをしてしまう可能性がある。
 ヘルシーなジビエ料理が夕方には出来上がった。早速提供者にお届けして、お礼にお裾分けを頂いた。今夜はワインの解禁日。あっさりしたボジョレーヌーボの赤が鹿肉の燻製にぴったりだ。猪肉のロースや心臓なども一緒に燻製したのでジビエのアラカルトが食卓に上った。至福のひと時だった。


「奥山に 鳴く鹿も無く 哀しけれ」 


[1767] トトロの郷 [PC]  2014/11/27 05:47:13    [削除]


   先日の三世代交流ふれあい茶話会では、写真の様な鹿の折り紙を皆さんに折って頂いた。鹿と猪は害獣指定を受けている。農家にとっての鹿は厄介者で、可愛くもなんともないらしい。農作物を喰い荒らす憎まれ者になっている。因みに昨夜も知り合いの猟師から「大きな鹿が入った」と連絡があった。そんな鹿の折り紙は嫌がられるかと思いきや、可愛いねと皆さん真剣に折って頂いた。
 上手く折れた方には蘇鉄の実で作ったトトロを差し上げる、という作戦が功を奏したのか三世代、特におばあちゃんたちから、作り方の説明を何回も乞われた。毎年工作提供しているロクはおばあちゃんと子どもたちに覚えがいい。


「小春日に トトロの郷も 華やいで」


[1768] 紅葉狩り [PC]  2014/11/28 06:47:45    [削除]


   立て続けに紅葉狩りに出かけています。箕面を訪れた時は、まだ風邪も完全には治っていなかったので、紅葉を愛でる気持になっていませんでしたが、一昨日の川久保観察会では各種のカエデを観察でき、心まで紅色に染まりました。昨日は奈良奥山のハイキングコースを歩き、紅葉の名所「正暦寺」で“これで文句あるか”と云うほどの紅葉を堪能して来ました。
 コースは円照寺から始まり、山の辺の道をハイキングしながら正暦寺を目指し、後はバス移動も交えて帯解寺まで歩きました。ロクが脳梗塞で倒れて運び込まれた天理の病院の近くです。帯解寺は病院からの散歩コースに組み込んでいました。散歩にしては遠過ぎると看護師さんにお目玉を食らった懐かしいところです。


「打ち上げは 云わずと知れた 紅葉酒」


 [1769] 杉玉 [PC]  2014/11/29 07:08:02    [削除]


   造り酒屋の玄関に真新しい杉玉がぶら下がっていた。帯解寺の近くにある造り酒屋で「豊祝」と云う酒を作っている会社のお店だ。昨日アップの正暦寺は日本酒発祥の地と云うから、この辺りは良い酒が出来るようである。直売所を訪れて試飲させて頂き、無濾過で加熱処理をしていない「あらしぼり」の生酒を買って帰った。直ぐに召し上がって下さいというから早速頂いた。旨い酒だ。近鉄沿線には駅中居酒屋があり、そこで呑んだのが「豊祝」だった。
 緑の杉玉は新酒が出来て、絞り始めましたよ!と云う合図になっている。酒林とも云うらしい。緑の杉の葉がだんだん枯れて行き褐色になってくると、酒も熟成されて来た事を窺い知ることが出来る。もともと杉玉は酒の神様に感謝を捧げる習わしだったようである。


「杉玉の 造り酒屋に 聞く試飲」


[1770] 宿泊検診 [PC]  2014/11/30 13:09:03    [削除]


   毎年年末に泊りがけの検診を受けている。ミニドックと云ったらいいのかな。会社の保養施設での宿泊だから一般のホテルより安く泊まれて、料理もそれなりのものを提供してくれる。目の前に美味しそうな料理があるのに、もともと酒類が好きな我々に飲むな!と云うの酷な話である。始めにビールを頂くが、次から次へと出てくる洋風料理に、赤ワインが合うだろうとボトルをオーダーする。
 昨年は検査前に飲み過ぎたので、今年は控えめにしようと思っていてこの量だ。検診のために泊まっている客には、お酒などなくってもいいやと云うぐらいの料理にしてもらいたいものだ。とすぐに人のせいにしてしまうロクたちの悪い癖だ。何れ届けられる数値を観て、来年からは検査前には飲まないでおこうと云うだろうな(*^_^*)


「明日よりも 今日を活きると 師走前」


 [1771] 軒忍 [PC]  2014/12/01 06:47:42    [削除]


   少し馴染みのあるノキシノブです。胞子の塊をソーラスと云うらしいですが、葉の先端部側の半分に着いているのがノキシノブの特徴です。軒下などに生えているので軒忍と呼ばれていますが、写真の様に傾斜が急なところに着生して育ちます。クスノキなどの高木にも着生します。古くは万葉集にも登場しますが、中国では七星草とか金星草などと呼ばれているらしいです。利尿剤やできもの、腫れものに薬効があるようです。
 実はシダ植物は別扱いになっていて、手持ちの植物図鑑には掲載されていません。シダ植物をまとめた図鑑がないとなかなか同定出来ません。図鑑類は高額なので購入するかどうか思案中です。と云うのもシダ植物まで勉強するか否かの迷いです。


「一雨が 冬の気配を 軒先に」 


 [1773] 冬芽 [PC]  2014/12/02 07:13:46    [削除]


   コブシかモクレンか確認出来ていないのですが、暖かそうな毛皮のコートにくるまれて来年の春まで過ごします。1ヶ月スパンで観察してみたいなと思っています。モクレン科の花は桜より少し早いので3月下旬ぐらいには開花してくれるでしょう。何時も通る散歩道ですが、忘れずに記録できるかそれがあやふやです。
 モクレン科の植物の多くは精油成分を含んでいるので、香りが高く庭木としても人気があります。中でも山に自生しているタムシバなどの香りは、ハイキングの疲れを取ってくれるほどの癒し系香りです。まだ硬い冬芽ですが気持ちは既に来年の春に向かっています。


「お出かけは コートがいるよと 妻の云い」


[1775] 東山歴史散策 [PC]  2014/12/03 07:45:32    [削除]


   所属するサークルの仲間が京都にお住まいなので、東山を案内してくれました。日本三不動と云われている青不動の御開帳に合わせて企画してくれました。花園天皇など皇室ゆかりの青蓮院門跡には青不動の復元模写が展示されており、国宝の青不動は将軍塚青龍殿で御開帳されています。因みに三不動とは三井寺の黄不動と高野山の赤不動と、今回文化庁が3年がかりで修理した青不動です。
 歴史音痴のロクも信号と同じ青・赤・黄のお不動さんがある事を初めて知り、興味を掻き立てられました。焼酎では黒霧島と赤霧島があり、スコッチウィスキーにもジョニー赤とジョニー黒があったなあと、つまらない事を連想しています。


「東山 落葉踏みしめ 古へ」


 [1776] 多羅葉 [PC]  2014/12/04 07:03:28    [削除]


   京都八坂神社にある老舗料亭「中村楼」の庭先に植わっているタラヨウの雌木です。流石老舗料亭だけあって綺麗に剪定されて紅い実が目立ちます。以前タラヨウの花をアップした時に名前の由来などは紹介しています。葉っぱに字が書けるという事で、この木にもお客が記念に書いたのか落書きが残っています。番頭さんがわざわざ教えてくれました。
 郵便局のシンボルツリーになったのはまだ新しい事です。別名「ハガキの木」と云われています。能勢には沢山のタラヨウが自生しているので、子ども相手のイベントなどの時には、度々調達係を引き受けています。


「紅き実の そこだけ温き 十二月」


[1777] 弟切草 [PC]  2014/12/05 06:57:59    [削除]


   兄が鷹匠で、鷹が傷ついた時に使う秘薬を、弟が他の鷹匠に洩らしてしまったので、怒った兄は弟を切ってしまいます。そして飛び散った血が葉に着き、オトギリソウの名前の由来になったというのは有名な話です。葉を透かして見ると細かい油点があります。明点と黒点がありますがそれの着き方で種類分けしています。
 何時もの定点観察で花の時季には確認するのですが、実が生っているのを観察したのは初めてです。秋から冬にかけては素通りしていました。果実は3室に分かれ中に細かい種が入っていました。昔から生薬として使われてきたようで、オトギリソウ酒にしても好いようです。昨日は今年初めての忘年会で、午前中はご近所の方の告別式もありました。


「年の瀬の 心曇らす 涙雨」


[1778] 鳳凰 [PC]  2014/12/06 07:40:01    [削除]


   シニア自然大学の活動日で、午前中は森海連環学を研究している京大の先生から、芦生演習林での鹿害についての講義を受け、午後からは尼崎の寺町を歴史散策して来ました。寺町には11か寺があり、それぞれに趣のある風情で過っての城下町を彷彿させてくれます。
 写真の鳳凰は甘露寺の本堂の屋根に設置されています。対でなく一体なので、正式には鳳と呼ぶらしいです。本堂は1991年に桃山時代の様式を採り入れて改築され、西方浄土極楽鳳停殿と呼ばれています。


「冬空に 金色鳳の 凛として」 


[1780] 黄実の千両 [PC]  2014/12/07 07:41:36    [削除]


   正月の縁起物として古くから鉢植えなどで育てられ、庭木にも好まれているセンリョウです。冬の間赤い実を付けるマンリョウと共に人々の目を楽しませてくれます。黄実の千両もあるのですね。千両・万両以外に、百両はカラタチバナの別名で、十両はヤブコウジです。因みに一両はアリドオシです。千両・万両とアリドウシを鉢植えにして「我が家には何時も財産が有り通し」と語呂合わせを楽しんでいる庶民の姿が目に浮かびます。
 センリョウはマンリョウと違って実が葉っぱの上に付いています。鳥に早く啄んでもらいたい作戦なのでしょうか?枝や葉は薬用に用いられるようですが、陰干しした種は胡麻のように炒って食べると香ばしい味がするようです。試してみたい(*^_^*)


「千両の 赤実と黄実の 成り比べ」


 [1781] 梔子 [PC]  2014/12/08 04:45:42    [削除]


   アカネ科クチナシの実です。以前この欄では花の時季にアップしています。この実の口(萼)が開かないことから「口無し」に転化したとの説が一般的ですが、牧野富太郎は別の説を採用しています。実には6~7の稜があり、碁盤の脚のデザインに使われています。碁の対局者以外は口を出してはダメと云う戒めだそうです。「岡目八目」も其処から生まれた言葉です。事の当事者より第三者の方が情勢や利害得失を正しく判断出来るという四字熟語です。
 クチナシは昔から染料などに使われてきました。布だけではなく、無毒なので栗きんとんやたくあんなどの食品にも使われています。サフランは高価なので代用としてクチナシを使って黄色いカラーライスを作ったりされるようです。変わったところではおにぎりの着色にも使われているようです。


「クチナシの 実には男の 匂いせり」


[1783] バリ観光 [PC]  2014/12/11 16:18:11    [削除]


   旅行社「友の会望年ツアー」でバリ島に行って来ました。出掛けた日がマイナス3℃で、バリの空港は湿度の高い30度!冬から夏への旅でした。センターツーリストと云う小さな旅行社ですが、友の会会員が旅行社を支えています。会員の要望から生まれる旅も沢山あります。双方向で良い旅作りをされています。その一つに格安望年ツアーも企画され、今回は数年振りの海外ツアーだそうです。ロクも友の会に永らく係わって来たので、久し振りに皆さんに会いに行きました。
 インドネシアのバリ島は常夏のリゾート地と思っていましたが、島中がヒンズー教の寺院かと見紛うほどの宗教色に満ちています。個人のお宅か寺院かの区別がつきません。まさに神々の宿る島と云う雰囲気です。写真は海辺の岩の上に建てられた寺院でタナロット寺院です。


「厚着捨て 椰子の茂れる 島に在り」


[1784] クタビーチ [PC]  2014/12/12 07:00:10    [削除]


   ホテルから数分の所に綺麗なビーチがあります。ビーチで寝ころんでいる外人観光客以外は、殆どがサーファーばかりです。一応水着を持って行きましたが、今回は観光予定が詰まっていたので泳ぎは断念しました。皆さんに披露するほどの肉体美でないというのが本心です。それと波乗りには適しているのが、荒い波は遊泳には向かないようです。
 この欄に載せるのも憚られるほどの大胆なポーズで、我々シニアの目を楽しませてくれた水着姿に後ろ髪を引かれながら、シニアにふさわしい寺院巡りに周りました。滞在型で来る機会があれば、日がな一日ビーチで寝そべっていたいロクです。


「常夏の 渚素足で 冬忘れ」


[1785] 花弁売り [PC]  2014/12/13 06:56:10    [削除]


   旅先の市場歩きが大好きです。そこには文化とか生活が凝縮されています。その国の経済まで分かるような気がします。バリ島の市場には沢山の種類の果物が並んでいます。日本にも東南アジアの果物が各種輸入されていますが、現地で食べれる新鮮な果物は旅行者だけの特権です。今回も果物の王様ドリアン、女王のマンゴースチンをはじめリュウガンや樹に生っている初めての果物なども食べてきました。
 色とりどりの花弁だけを扱っているお店もあります。ディスプレイ用やお供え用に皆さん買って帰られます。神棚に供えたり、玄関前の道に供えたりされています。道に供えるのは悪霊が家の中に入ってこないためだと説明を受けました。お供えは毎朝の習慣になっているようです。


「山茶花の ひらひらひらに 想い馳せ」


[1786] 十月桜 [PC]  2014/12/14 07:00:01    [削除]


   この時季目立つ桜は総じて冬桜と呼ばれていますが、厳密にはフユザクラは5弁の花で、八重で咲いているのはジュウガツザクラです。他に子福桜も秋から冬に咲きます。ジュウガツザクラは江戸時代後期に園芸品種として栽培されたとのことです。10月~1月までと3月~4月にかけて二度咲きします。春に咲く花が冬よりも大きくなるようです。
 近くに蓮華寺と云うお寺があり、そこに十月桜が植えられています。隠居した住職の話です。日蓮が生まれた秋に桜が咲いていたらしいですが、桜は春に咲くものと思っている檀家衆が「それはおかしい?」と云ったので、実際に冬に咲く桜を境内に植えたという話です。果してに日蓮の生まれた時の桜は何桜だったのでしょう?


「冬桜 姿健気に 今日も咲き」


[1787] 池田城址 [PC]  2014/12/15 06:58:58    [削除]


   土曜日は山友会の定例日で納山会(望年会)を池田の街歩きとセットで企画しました。まだ山に復帰できないというメンバーにも参加してもらいたいからです。大病を患われた方も参加して下さり、和やかでゆったりした時間を過ごせました。五月山の麓に池田城祉があり、今は天守も再建され過っての池田城を偲べます。織田信長に攻め入られた池田氏の無念、戦国時代にタイムスリップ。時あたかも政治決戦の日。今回の選挙結果をどう読むか?沖縄選挙が未来の姿を示唆しているようです。
 日曜日はひとくらクラブの恒例行事になっている注連縄作りで、今日は我がコーラス団の忘年会。年末の行事が目白押しです。年賀状を始め年内にやってしまわなければならない仕事が山積みです。知り合いからはまた鹿が獲れたとの連絡も入りました。多分、鹿の燻製を作ってもらいたいのでしょう。まさに師走!否、下僕(ロク)走るの昨今です。


「開票を 一喜一憂 望年会」 


[1789] 歌声望年会 [PC]  2014/12/16 07:08:01    [削除]


   コーラス団の忘年会を川西の「暮らしのスタジオ」と云う落ち着いた静かな場所で持ちました。料亭を買い取って地域のコミュニティーを図るスタジオとして提供されています。オナーの思いが伝わります。料理屋から取り寄せた料理に、持ち込みワインでの食事は至福の時間です。車での参加者が多いので赤白ワインはロクが責任を持ち平らげました。
 我が合唱団は午前中の練習を済ませ、場所を移動してコンサート形式の望年会を楽しみました。美味しい料理を頂きながら、ピアノの先生の演奏に耳を傾け、団員2人のハーモニカ伴奏で歌声を楽しみ、最後は全員でミニコンサートをし、合唱団らしい望年会でした。


「厳かに 聖歌を歌い 年忘れ」


[1790] 散歩道 [PC]  2014/12/17 06:46:04    [削除]


   北海道に大型の低気圧が居座り、日本列島をすっぽりと包み込む冬型気圧配置になっています。まだ真っ暗ですが外気温を確認に出てみました。勿論氷点下です。先日の寒波の時はマイナス3~4℃でしたが、今日はマイナス1℃です。でも風が強いので体感温度は下がると思います。
 土手道が通常の散歩コースになっていますがご覧の状態です。ポカポカ陽気なら写真でも撮りに出ようかという気持ちになりますが、霜の降りた土手道は寒くって…。昨日は終日雨で幽閉状態、今日こそは冬芽探しに出かけようと決意しているところです。


「音連れて 明けゆく空に 来る寒さ」


[1791] 冬芽観察会 [PC]  2014/12/18 06:53:55    [削除]


   この冬一番の寒さと云うより、近年に経験したことがないぐらい寒い一日でした。武田尾の定点観察に行って来ましたが、日中の気温も上がらなかったので、昼食後、早めに観察を切り上げて退散する始末です。何時もはゆっくり観察する道も何故か急ぎ足になります。早く温かいものに有り付きたいとの気持ちが見え見えです。熱燗がほっこりさせてくれた事は言うまでも有りません。
 ムラサキシキブの実が残っていますが、来年の春に芽吹く冬芽が観察出来ます。紫陽花と同じような裸芽が枝先に付いています。この木は強靭なのでカマツカと同じように道具の柄などに使われるようです。杖としても使えるようなので、機会をみて採取したいものです。実を啄みに来るイカルなどの野鳥の姿も観れずじまいでした。


「逆境に 背筋伸ばして 立つ冬芽」


 [1792] 痰切豆 [PC]  2014/12/19 06:56:48    [削除]


   紅い莢が開いて中から黒い豆が2つ出ている。果してタンキリマメかトキリマメか悩むところである。観察会で何時も詳しい人に「どっちやったかな?」と聞いている。観たところ花も実も同じ様なので判り難いが、辛うじて葉に違いが有り、タンキリマメは葉の先のほうが幅広になっているのに対して、トキリマメは葉の基部側が幅広になっていて、先端部が尖っているのでそれを目安にしている。
 「山小屋のよっさん」が以前にタンキリマメをアップして下さっている。この豆を食べると痰が切れると云うので名前の由来になっているが、山渓ハンディ図鑑によると俗説らしい。我々は工作材料として採取させてもらっている。


「列島は 爆弾気圧 咳一つ」


[1793] 百合の木 [PC]  2014/12/20 07:31:42    [削除]


   葉を落としたユリノキの実が冬空に震えています。実はマツボックリを細くした感じの集合果で、翼の付いた種は中央からはがれて行き、外側だけを木に残しています。服部緑地の曽根側入り口に数本植わっています。原産は北アメリカで明治に渡来して来ました。「百合の木」は大正天皇が皇太子だった頃命名したと伝えられています。花の形から外国ではチューリップツリーと呼ばれています。北米インディアンがこの木を切り倒しカヌーに使っていたようです。
 葉の形から半纏木(ハンテンボク)とか軍配の木とか奴凧の木とか云われるぐらい特徴的な葉の形をしています。高木になるので花をつぶさに観察し難いですが、薄い黄緑色で基部にはオレンジ色の斑が入り、まさにチューリップの花のようです。モクレン科なので香りも高いことでしょう。


「枯木立 晴れと曇りで 姿変え」


 [1794] ファミリー自然教室 [PC]  2014/12/21 06:57:06    [削除]


   服部緑地公園で毎月最終土曜日にファミリー自然教室を開催している。年末は予定を繰り上げて開催しているが、12月の工作テーマはクリスマス飾りかお正月飾りに人気がある。今回はミニ門松を対で作って頂く段取りにした。土台は細めの孟宗竹、ソギは篠竹でそれの固定兼剣山用は笹を準備した。毎回100人分は材料を準備する。
 ところが生憎の雨。天気予報でも雨予報だったので公園に来る人は少ない。昼前には本降りになりすっかり人通りが途絶えた。長年やっているとこんなことも度々ある。結局来場されたのは予定していた4分の1。子ども対象のイベントとしては寂しい締めくくりだった。


「児らたちの 笑顔で締める 年の暮」


 [1795] 白膠木 [PC]  2014/12/22 07:50:29    [削除]


   漢字表記では難解ですがヌルデと読みます。虫こぶ(五倍子)で有名なウルシ科の植物です。辛うじて雌木には乾燥した実だけが垂れ下がっていました。虫こぶにはタンニンが沢山含まれているので、資源として活用されていたようです。お歯黒を塗っていた時代にはヌルデの虫こぶやキブシが使われていました。実は塩味がするので山間部では塩の代わりに使ったとのことです。乾燥させた実には下痢・咳・痰止めの薬効があります。
 観察会では何時もヌルデの実を摂って味見しています。其の味からシオノキ・シオカラノキ・ショッペノキなどと呼ばれています。今回も口に入れてみましたが、実は硬く乾燥してしまって塩味も少なくなっていました。どの小鳥たちに啄んでもらうのだろうか?


「塩の実を 凍てた道路に 飛ばす口」


 [1797] 装飾電車 [PC]  2014/12/23 06:43:42    [削除]


   たまたま乗り合わせた電車がクリスマスバージョンの装飾電車でした。昼間なので雰囲気は有りませんが、夜間の時間帯なら、ある区間だけ車内灯を消して沿線のイルミネーションを楽しませてくれる趣向になっているはずです。昨年もわざわざ乗り越してイルミネーションを観に行った事を思い出しました。今年はノーベル賞にあやかって青色バージョンかな?
 退職後続いている飲み会も最近は昼間に設定されることが多くなってきました。夜遊びまわるのがだんだん億劫になってきたからです。ただ昼間の会場探しが大変です。昨日も忘年会でしたが、ランチ形式だったのでラストオーダーを急かされ、飲み足りない分は2次会でと云う事になりました。


「段々に 聖夜の灯りも 離れ行き」


[1798] 今年の
出来栄え [PC]  2014/12/24 06:52:19    [削除]


   この欄を「注連縄」で検索してみると、昨年も同じ時季に注連縄作りをしました。今年は既に3回目の注連縄作りです。今回は知り合いの方からも作ってと依頼されたので2つ作りました。出来栄えは年々良くなっているようです。と云うより要領が判って来たので早く出来るようになりました。先生の予定を押えるために来年の日程まで決めてきました。
 玄関に飾るのは28日と決めています。ご近所を歩いてみて「我が家の分が一番立派だ!」何時も独りでほくそ笑んでいます。年中門松を飾っているお宅もあります。伺うと伊勢の風習らしいです。地方によっては鶴や亀などをデザインした注連縄もあり、伝統民芸品の藁細工の様な立派なものもあります。注連縄ウオッチングも楽しいかも(*^_^*)


「作品を 並べて自慢 年の瀬に」  


[1800] 今でしょう! [PC]  2014/12/25 07:20:55    [削除]


   冬咲き桜としては立派なヒマラヤザクラを観に行って来ました。今年初めて淀川流域観察会で探し当てた桜です。この欄で既に取り上げていますので説明は省きます。サクランボの出来具合はどうか?とか何回か訪れて定点観察して来ました。写真を撮っていると通りがかりの人が気付いて「ソメイヨシノが咲いている!」と云われたので「これはヒマラヤザクラと云うのですよ」と蘊蓄を垂れました。
 見頃は年末から1月一杯ぐらいでしょうか。今年の1月に咲いていましたから、かなり花期は長いと想像出来ます。阪急京都線の「相川」駅直ぐの安威川沿いの緑道入口に植わっています。ぜひ訪れて観察してみて下さい。見頃は何時?今でしょう!(今年の流行語について行けなくって、やっと昨年の分が役に立ちました。)


「冬咲きの 桜に明日を 託したき」