ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

石楠花擬(シャクナゲモドキ)

             赤穂の牡蛎まで供されて


 ユリノキの花が最もランプシェードに似ているように思うが、こちらの花も同じような花姿で人々を魅了する。シャクナゲモドキは長居公園の一角に植栽されていたのが初めての出会いだった。ユリノキがお洒落なレストランのランプシェードなら、シャクナゲモドキは場末のバーに似合いそうだ。こんなことを書くと静岡県知事の就労差別発言のように「差別」だと受け取られ兼ねない。僕的には静岡県知事発言に目くじらを立てるより、国民を愚弄している自民党政治に怒り発信の矛先を向けるべきだと思っている。マスコミの目眩まし作戦かも知れない。大きく報道されないが武器輸出を自公政権で合意して「死の商人国家」へ突き進んでいる。そのための「経済安保」も危険な国民監視法案になっている。
 何時ものことだが、直ぐにタイトルから脱線してしまう。シャクナゲモドキは中国南部、インドネシア、ベトナムなどの標高1000m級の森林地帯に自生しているらしい。香港では正月飾りに欠かせない花ということで、英名ではホンコン・ローズと呼ばれている。
 昨日は「いしずえ会」の地域支部結成をするということでお呼び出しを受けた。いしずえ会というのは社会の革新化を志した方々の遺族会で、故人の遺志を受け継ごうという崇高な理想を持つ人々の集まりである。僕は何人もの仲間を送り出している関係もあり、遺族ではないが賛助会員として協力してきた。参加者は殆ど教職員ばかりだが、大阪府知事だった黒田了一さんの娘さんなども参加されていた。思い出話に花が咲き、微笑みいっぱいの楽しい集いだった。圧倒的に婦人が残されているが、皆さんは底抜けに明るい。


「蒸し牡蛎も 話のソースが 隠し味」

菜種梅雨は菜箸作り

            赤とんぼさん直伝のチーズ煎餅


 何度も触れたことだが、読書はベッドインしてからでないと、落ち着いて読み進めない。日中は周りの環境が雑然とだが目と耳に入り、本に集中できない難儀な性分だ。移動中の電車内も絶好の読書環境だが、それも朝の通勤時間帯が相応しい。日中近くになると遠慮のないおばさんたちの話し声が邪魔になる。コロナ禍当時の静かさが懐かしい。
 山本一力作品から暫く離れて、先日大量にゲットした高田 郁作品に没頭している。図書室には『あきない世傳 金と銀』シリーズと僅かな文庫本しかなかった。『みをつくし料理帖』シリーズなども少しは読んだが、全巻読み切っていないので今回は再読になる。『銀二貫』も読んだと思っていたが、どうやらNHK木曜時代劇で観ただけだった。原作を読み返し、改めて高田 郁の時代小説に引き込まれる。
 彼女の数奇な経歴が作風に表れているのかも知れない。法学部出身だから何度も司法試験にチャレンジされる。その後、司法の道を諦めて漫画本の原作者に転身する。読書家だった父親の影響を受けて山本周五郎作品に惹かれ、自分でもこんな暖かい時代小説を書きたいと一念発起して、再びの転身をされて数々の作品を紡ぎ出して来られた。何れの作品にも共通するが、ほのぼのとした作風が僕を虜にする。山本一力作品を全部読み切るのに加えて、高田郁作品も余さず読み切りたい。
 タイトルから脱線してしまった。特に課題を抱えていないので、救援会のイベント「野草料理のつどい」用の菜箸を、干支工作で余った孟宗竹で作ることにした。食材を野山から調達するので、道具も自然の材料で作りたいというこだわりがある。百均で手に入る筈だが、手作り道具を使うのも、最大の「おもてなし」だろう。


「若草を 和えよか揚げよか 友の笑み」

天空レストラン同窓会

                初めて食した蕾菜

             テラスでは詩吟の披露まで
                                                                                                                           
 「グリーンテラス」という天空庭園のレストランをサークル仲間に紹介されたのは、コロナ禍でお酒を提供しないというお店が増えていた最中だった。維新の首長が「コロナにはうがい薬のイソジンが効く」とのたまわったり、防菌用に雨合羽を医療機関に送りつけたりしてひんしゅくを買っていた時期である。
 たまたま奈良県は飲酒規制を掛けていなかったので、ランチを採るなら奈良県へと足が向いたのを思い出す。生駒は大阪と奈良の県境で、比較的交通の便も良く、大阪側から徒歩圏内で生駒に入ることも出来る。茸料理の専門店にも連れて貰った。
 天空レストラン「グリーンテラス」までのアクセスは、案内するメンバー構成で変わる。体力のあるグループならハイキングルートを採るのも可能である。コミュニティバスを利用したり、ケーブルも利用出来る。何れも少しは坂道を歩いて頂くことになる。
 昨日のメンバーはシニア自然大学校の講座生の同窓会だったので、多少は歩けるだろうとコミュニティバスを利用することにした。下車したところから坂道を歩き、階段まで登らなければならない。途中で息継ぎの休憩を挟み、しんどいなぁ~というブーイングを聞き流し、叱咤激励しながら天空レストランまでいざなう。
 お洒落な創作料理とリーズナブルな料金、更に天に近づく食後のティータイム場所、全てに満足して頂けたようである。タクシーで来たかったという不満だけを残して。


「ティータイム 眼下に春を 見下ろして」

まさに「櫻」源郷🌸


 雲ひとつない青空はサクラを一層際立たせてくれる。しかも空気が新鮮な朝に限る。多忙な妻は、寸暇を惜しんでサクラの追っかけをしたいようだ。
 未だ人も訪れていない頃をめがけて、車で20分ほどの川西市黒川地区のエドヒガンを観に行った。国道から望める山の斜面は、桃源郷ならず「櫻」源郷というほどの景観で人々を魅了している。国道を通りかかったドラーバーは車を脇に止めて、しばしの素晴らしい休息タイムを取り、吉野の千本桜に負けないほどのパノラマに目を奪われておられる。
 勝手知ったる我々は車をボランティアさん用の駐車場に止めて、自生地の谷を目指して降りていく。ボランティアさんたちのエドヒガン保護育成活動のお陰で、整備された山道を巡ることが出来て、白からピンクまで様々なエドヒガンを愉しめる。シンボルツリーとされている「微笑み桜」はまだ開花前である。それが咲き出す頃になると、山一面がサクラに覆い尽くされる。
 昨日のブログでは、あいにくの黄砂かすみでエドヒガンの素晴しさを紹介しきれなかったので、再びのエドヒガン登場になった。川西方面に来られるなら、黒川と一庫公園のエドヒガンをお勧めしたい。ダム周辺や能勢に向かう国道から散見できるエドヒガンの自生も捨てがたい。まさにおらが村の自慢である「櫻」源郷をご賞味あれ!


「おらが村 鼻高々の 朝桜」

江戸彼岸(エドヒガン)🌸

         山を淡いピンク色に染めてくれるエドヒガン

          梢のてっぺんでウグイスのさえずりも


 今年のソメイヨシノ開花は軒並み遅れているようだ。でも地元が誇る桜エドヒガンが一気に開花を始めた。サークル活動を始めるまでは、桜と言えばソメイヨシノしか頭に浮かばなかった。花を観ながら酒を酌み交わすがサクラの愛で方だとすり込まれていた。落語「長屋の花見」でも演じられるほど、日本人にとっての「花見」は何物にも代えがたい春の行事だった。今なおその風習は受け継がれている。
 エドヒガンに惹かれだしたのは、仲間に加えて頂いた「ひとくらクラブ」での活動がきっかけである。一庫公園に自生するエドヒガンの種を拾い集めて、公園内で苗を育て、植樹育成する活動を経験させて貰った。日当たりと水はけの良い谷筋を好むサクラだと言うことも知り、日本一の里山と言われる北摂地域にたくさんの自生地があることも知った。謂わば「おらが村のサクラ」がエドヒガンということである。
 春の彼岸ごろに江戸で多く咲く桜ということで、安易に名付けられた名前だが、環境さえ整えれば1000年以上も行き続ける。天然記念物になっているエドヒガンも各所にあるようだ。60年が寿命だと言われるソメイヨシノの片親だということはよく知られている。
 桜命という妻を誘って、咲き出した自生のエドヒガンを訪ねた。隣町の猪名川町と殆ど同じ環境なのに、不思議と能勢にはエドヒガンの自生が見つからない。疑問に思っていたが、金のない能勢の住民は杉・檜の植林に走ったようで、金にならない雑木は伐採されてしまった苦い歴史を持つとのことだった。
 未来を展望したければ、100年先に照準を合わさなければならない。一時の富に目がくらむと取り返しの負債を背負ってしまうことになる。


「山麓で 黄砂邪魔する 花巡り」