ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

雅な世界に

             7月1日八朔神事だろうか?

            やっとたどり着いた八巻・九巻


 月2回の定例観察会では集合駅に集まったメンバーの自己紹介をするように心がけている。と言うのは新しい方の参加や、久し振りという方がおられるので、顔つなぎという意味合いからである。主宰者としてのロクから口火を切るのだが、摑みとして「ジャニーズ系のロクです」と言ってきた。同じパーターンでは摑みにならないので、最近では「光るロク」と自己紹介している。
 ガイド役の自称「静御前」さんも乗りが良いので、歴史探訪に入る事前レクチャーの時には「源氏の君から一言」と振ってもらえる。下鴨神社は葵祭に欠かせない聖域で、源氏物語にも登場していることを紹介したり、多情な源氏の間男ぶりを紹介するなど、気楽な気持ちで雅の世界に誘うお手伝いをする。神社に伝わる七不思議などはくまなく案内してもらえた。下見の時に確認しておいた鴨長明の「方丈」が姿を消していたのが興ざめだったが、祭に欠かせないフタバアオイは健在だった。双葉葵の紋章に蕾が付いているのをいたく感動しておられる仲間もいた。
 田辺源氏から始まって、瀬戸内源氏もようやく八巻まで辿り着けた。主人公 光源氏と副主人公 紫の上は既に没してしまったので、源氏物語の続編という扱いだろう。紫式部以外の筆かもしれないと取り沙汰されるが、瀬戸内寂聴さんは時代背景などの考察も交えながら紫式部が後年に書き足したものと推察されている。早く読み終わらないと益々ロクは源氏の世界に引きずられそうだ。


「炎昼に 白装束の 行き交いて」

幻の田代蘭(タシロラン)

             出町柳駅に集まった15人

                タシロラン発見!


 梅雨明け直後の猛暑日が続く中、京阪神でも38度まで気温が上がるとの恐ろしい予報だったが、トンボのメガネは例会として世界遺産の下鴨神社と、その社叢林である「糺(ただす)の森」を訪ねた。目的は1400年前から今につながる歴史を、文化と共に植物の変遷を通じて辿ってみようという思惑からである。あわよくば此処に育つタシロランに巡り会えたら良いねと、京阪出町柳駅に15人が集まった。
 当日の案内を自称「静御前」と言って憚らない我がサークルの女史にお願いしておいた。責任感旺盛な彼女は資料作りから下見までして下さり、タシロランの在処まで突き止めて下さった。はじめに案内して頂いた処では既に姿を消していたので、今回も幻のタシロランで終わってしまうのかと、半ば諦めて樹林内の観察を続けていると、事前に生態を予習してこられた仲間(赤とんぼさん)が「在った!」と立派な姿のタシロランを見付けてくれた。
 過去にも幾度か訪ねたタシロランであるが、実物に巡り会うことが出来なかった。初めての巡り会いである。地上に出てから2週間で種子散布まで終えて姿を消してしまうラン科の腐生植物である。ギンリョウソウなどは山歩き途中で見かけることもあるが、タシロランは共生菌としてのヒトヨタケ科のキノコが無ければ育つことが出来ない。一度見付けてしまうと目が慣れてしまって、出始めのシャクジョウソウに似たものから、すでに種子散布を終えたものまで在るは在るは!「タシロランなんてなんぼでもあるよ!」と自慢したいねと参加者は満足げだった。目的を果たしたとばかりに、早々に引き上げる方もおられた。


「貴重蘭 出会え猛暑も なんのその」

桔梗(キキョウ)

         三時の貴公子「ハゼラン」

                  5頭目

             間もなく羽化しそうなサナギ

              6頭目(何故か雌ばかり)


 数日暑さを口実に散歩すらしてこなかったので、夕方の4時過ぎならまだ「三時の貴公子」ハゼランに逢えるかもしれないと日傘片手にそぞろ歩いてきた。確かにハゼランは咲いていてくれたが、撮影用の背景(紙)を持参してこなかったので、旨く写真に収めることが出来なかった。4時と言ってもまだ暑い。汗が噴き出してきたので早く切り上げて "風呂とプッシュ!"モードに切替えて帰路を急いだ。
 とあるお宅の庭先ではキキョウが花盛りである。暑さを忘れさせてくれる花色に暫し見とれた。本来は秋の七草に選ばれる自生種なのだが、最近では野生状態で見かけることが出来なくなって久しい。「秋の野に咲きたる花を指折りてかき数ふれば七種の花。萩が花、尾花、くず花、なでしこの花、おみなえし、藤袴、またあさごほの花」と山上憶良が詠まれた歌である。此処で出てくる朝顔が桔梗だとされている。大きなキキョウの根っこには鎮咳などの薬効があり薬用としても植栽されるが、基本的には輸入品で間に合わせている。韓国では食用とするために栽培されているらしい。機会があれば食べてみたい。
 散歩に出られない理由付けに、ジャコウアゲハ羽化観察を入れている。昨日も5頭目が羽化したのでご近所さんに観て頂いた。昨日も羽化しそうなサナギがあったので、目覚めて直ぐに確認に行くと、既に6頭目が羽化したばかりだった。


「桔梗咲く 今日の気温は 三十度」

真夏の過ごし方💦

               それでも腹は減る


 急に夏本番に突入してしまったので、心の準備も出来ていないし、身体が環境に対応してくれない。テレビではしきりに高齢者の熱中症予防を喚起している状況下では、とても散歩に出掛ける気にならない。仕方なく室内での仕事に甘んじているここ数日である。
 ビワの幹をくり抜いて巣箱を作ろうとノミを打ち付けているが、遅々として進まない。ドリルで穴を開けたり、バーナーで炙ったり、水を張り材を柔らかくするなど、色々と試行錯誤しているが仕事が捗らない。来年の春までに仕上がれば良いかと、一日一打ぐらいでノミを打ち込んでいる。ほぼ半分ぐらいには達しただろうか。
 並行して紙芝居の書き換えを進めている。スケッチブックに書いたものを活用していたが、紙芝居らしく厚紙に描き直すことにした。基本的には同じテーマだが、時代に即してバージョンアップさせたい。こちらは夏休みまでに完成させなければならない。出来上れば紙芝居の演者に事前に届けてあげたい。脳梗塞を体験したロクは一時言葉を失い、人前で話すことが出来なくなった経緯を持つ。日常会話が出来るまでに回復したが、今でも音読が出来ない。人の倍ほどもかかってしまう。絵本の読み聞かせなどの経験を持つ方に任せる方が、子どもたちに添える気がする。
 外出しなくっても腹は減る。食べて飲むだけだから夏太りが気になってきた。自称「手作り屋」が室内仕事をしているシルエット体型のご笑覧を!


「知らぬ間に 梅雨が終わった 雲も無く」

オニヤンマ

              抜き足差し足で近寄った

          「ホタルあれこれ」⇨「ひかるゲンジ」に


 里帰りのジャコウアゲハかどうか判らないのだが、何度も飛んで来て、新たに葉を展開しだしたウマノスズクサを物色しながら卵を産み付けている。まだ茂るほど葉をつけていないので、やむなくフジバカマの葉にも付けている。そんな観察をしているとオニヤンマがマユミの枝に止まってくれた。どうやら羽化直後と見受けられる。目の前の枝に止まってくれたオニヤンマを観るのは初めての経験である。一気に子ども時代にタイムスリップさせてくれたひとときなので、気配を悟られないように息を殺して近づいた。
 傍で観ると本当に大きなトンボだ。トンボ界では頂点に立ち、他のトンボ仲間からも捕食されないだろうかと恐れられている。あのスズメバチでも単独では太刀打ちできない最強のトンボである。そんな強いトンボだが寿命は1~2ヶ月と言われている。水中のヤゴとして過ごす期間が5年ほどと言うから、セミと同じような生態を持っている昆虫だ。今年も虫除けオニヤンマを作る予定があるが、心して作ってやりたくなる。
 同じように幼虫の間はカワニナやタニシを捕食するホタルも忘れられない。夏休み期間中に学校の「元気ひろば」で工作提供を頼まれた。前回の「元気ひろば」ではオニヤンマを作らせた時に、手作り紙芝居「ブナのふしぎ」を見せたが、子どもたちの評判が良かったので、今回も再び紙芝居を提供する予定だ。在庫作品は「ホタルあれこれ」というものだが、少しバージョンアップしたものに作り替えることにした。題して「ひかるゲンジ」。NHK大河ドラマの先取りである。どんな作品に仕上がるやら。


「オニヤンマ 弱々しげな 羽を乾し」